ダンガンロンパ -希望と絶望のバトルロワイアル-   作:roft

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3日目①

3日目①

 

②の島

AM6:00 武道場跡

 

モノクマ「オマエラ!おはようございます!

朝です!どんどんペース上げて殺しあっていきましょー!」

電子生徒手帳からモノクマの挨拶が聞こえてきた。そのアラームが鳴る2時間前から彼女の朝は始まっていた。

⁇?「んむ...もう6時か」

超高校級の格闘家、大神さくらは一通りの鍛錬を終え朝食の支度を始める。

彼女は「霊長類最強の女子高生」と呼ばれており、総合格闘技の大会においては世界チャンピオンを受賞する正しく最強の女子高生である。

そんな彼女は朝食を食べながら物思いに耽っていた。

大神「この中で我が生き残るのは、そう難しい事ではない...だが、気がかりが多過ぎる」

大神「...朝日奈よ、どこにいるのだ。我はまずお主に会いたい」

大神はため息をつきながら、独り呟いた。

大神「我の強さは、何の為にあるのだろう。仲間を殺し、生き残る為なのか。朝日奈は、我を信じてくれるだろうか...」

 

 

⑦の島

AM8:00 廃校 体育館

 

朝日奈「さくらちゃん...どこにいるんだろ」

朝日奈は体育館の真ん中で1人しゃがみ込んでいた。

トレードマークの赤いジャージも薄汚れ、明るかった頃の面影はそこにはなかった。

朝日奈「朝になると何時も思い出すよ..ずっと一緒にいてくれたさくらちゃんの事」

彼女の目には大粒の涙が浮かび、体育館の乾いた床に染みを残した。

朝日奈「会いたいよ、さくらちゃん」

青い目を赤く泣き腫らしながら、朝日奈は体育館を後にした。

 

キリギリ「....だいぶ参っているようね」

キリギリはその一部始終をレコーダーに収め、体育館から去った。

キリギリ「私は全てを解き明かすだけ」

自分自身に言い聞かせるように、薄紫の髪の少女は呟いた。

 

 

①の島

AM10:00 岩礁

 

日向「ーッ‼︎やっぱり海は日差しが強いな」

七海「目が疲れてるのかな...少し眩しいよ」

豚神「暗い欝蒼とした森から出てきたんだ、それくらいは仕方あるまい」

日向達は①の島からの脱出を遂行すべく、地図が示したボートの在り処を目指した。

豚神「それより、確かこの近くにボートが一艘のみあるようだがどこに置いてるんだろうな」

日向「この近くで間違いないみたいだが、どうだ?七海」

七海「んー...ここみたいだけど...見当たらないね」

日向「まさか...他の奴がもう乗ってしまったとか」

豚神「いやそれはないだろう」

豚神が日向の発言を遮る?

日向「どうしてだよ?」

豚神「恐らく、このノートPCのデータはGPSの付いている物のみ把握出来るのだろう。七海のPCを見ろ、今もここを指しているだろ?つまりまだこの近くにあるという事だ」

日向「七海、どうなんだ?」

七海「うん。豚神くんが言ったので合ってる...と思うよ」

豚神「こうなったらシラミつぶしに探していくしかないようだな。行くぞ、日向、七海よ。」

日向「明日までに見つからないと、俺たちの命はない...て事か」

七海「やるしかない、みたいだね」

3人は岩場を徹底的に調べ上げる事にした。

 

その物陰で3人の様子を伺っている者らがいた。

江ノ島「残姉、まさか目ェ付けてた船どこに隠したか忘れちゃってないよね?」

戦場「...ごめん、何処やったのか忘れちゃって...」

戦場のオロオロする姿を見て、江ノ島は大きな溜息を吐いた。

江ノ島「あー...アンタある意味超高校級の絶望だわ。絶望的に残念過ぎ、もう超高校級の残念に変えたら?」

戦場「ご、ごめんね...一応②の島にもう一艘ボートがあるんだけど、そっちにしない?」

江ノ島「ハァー...もーいいや!そっち行こソッチ!アンタのドジに付き合ってたら流石の私様も命いくつあっても足んないわ!」

呆れ返った顔をしつつ、江ノ島はボソリと漏らす。

江ノ島「でも、気持ちは伝わるわ。ホント絶望的ィ...」

戦場「...ホント⁉︎伝わってるの⁉︎嬉しい!お姉ちゃん、頑張るね!」

戦場は嬉しそうに笑ったかと思うと、猛ダッシュで①と②の島を繋ぐ❺の橋を目指し駆け抜けていった。

江ノ島「使えるんだか、使えないんだか...責めてハッキリしてほしーわー...」

江ノ島は気だるそうに戦場の後に続いた。

 

 

②の島

AM11:00 廃工場

 

左右田「...へへへへへ。出来たぜ」

目に真っ黒なクマを作った左右田は、ある物体を眺めながらニヤニヤとほくそ笑んでいた。

そこにはいつもの人懐っこさはなく、精気を失った顔色は彼に暗い影を落としていた。

左右田「説明書に書いてなかったけど腕をガトリングにしてやったんだ。コ、コイツさえあれば...どんな奴が来てもイチコロだぜ...いや、どいつもこいつも皆殺しだな...ハハハハ」

左右田は手に持ったリモコンのスイッチに指を突き立て、こう叫んだ。

左右田「....動けッ‼︎...メカ弐大‼︎」

彼が力強くスイッチを押すと、その屈強な物体は目をランランと輝かせ起き上がった。

メカ弐大「ワ...ワシハ...ドウシタンジャ...」

メカ弐大は片言の言葉を左右田に問いかける。

左右田は笑いかけながら、鉄の塊の問いに答えた。

左右田「お前は助かったんだ...そして力を手に入れたんだ。今のお前なら、終里を助けられるぜ。その為に俺とまた頑張ろうじゃねーか...」

メカ弐大「オワリ...タスケル...ワシ...タタカウ」

左右田「そうだよ、闘うんだよ。どいつもこいつも叩き潰すんだよ」

メカ弐大「ゼンイン...ツブス...ツブスト...オワリ...タスカル...‼︎」

左右田は有らぬ嘘を誠しやかに自身が作り上げた鉄の塊に吹き込んでいく。

左右田「それでいいんだ、お前は俺以外の敵を潰すんだよ」

メカ弐大「ツブス‼︎...ツブス‼︎....ミナゴロシジャーッ‼︎」

高らかに咆哮するメカ弐大を見つめ、左右田はどこまでも深く続く闇の様な声で呟いた。

 

左右田「全員、スクラップにしてやんよ」

 

その瞳に、光はなかった。

 

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