スマホからの投稿に苦戦中文章が消え私には無理でした(^_^;)
今回は少しグロ表現注意です
第二十一章どうぞ!
「~♪~~♪」
ここは地霊殿。ピアとの出会いをきっかけに、こいしはよく姿を見せるようになっていた。そして今は、さとりとこいしは庭の花に水やりをしていた。
「こいし、そっちの花への水やりは終わったかしら?」
「うん!終わったよ、お姉ちゃん!私、ほかのところの水やりもするね!」
「そう、ありがとう。……それにしても、不思議ね。まさかこいしの方から積極的に会いに来てくれるなんてね」
「もう!お姉ちゃん!私だって家族は大切にするんだよ?」
「ふふっ……そうね。家族ってことは……ピアさんも家族かしら?」
「もちろん!私にとって大切なお兄ちゃんだもん!」
「お兄ちゃん……か。じゃあ、私が二番目で、こいしが末っ子ね」
「あぁ~!お姉ちゃんずるいっ!お兄ちゃんは私のお兄ちゃんなんだよ!お姉ちゃんは別なのっ!」
「冗談よ。こいし、先に戻ってお菓子の準備をするから、いつでも戻ってらっしゃい」
「はぁ~い!」
さとりは地霊殿の中へと戻っていった。こいしは鼻歌を歌いながら水やりを続けた。こいしが楽しそうに水やりをしていると、突然スキマが現れた。
「……随分と楽しそうね」
「あら?あなたはスキマの妖怪さん?どうしたの、こんなところに来て?」
「いいえ。ただ……本当に楽しそうだと思っただけよ?」
「うん!楽しいよ!だって、私にはお兄ちゃんがいるもんっ!先週もお兄ちゃんが遊びに来てくれて、すっごく楽しかったの!」
「そう……楽しそうね」
「うん!本当に楽しいよ!」
「でも……その楽しみが奪われてしまったら……どうするの?」
「え?何を言ってるの?」
こいしが不思議そうな顔をして紫を見た。紫はこいしと目を合わせずに続けた。
「古明地こいし……貴方の唯一の楽しみは、きっと誰かに奪われるでしょう……」
「ちょっと……なにを言ってるの?お兄ちゃんはそんなことしないよ!」
「違います。彼がするのではない……周りの者たちがそうするのです」
「周りの……人……?」
「貴方は無意識の中にいる……。日常において、あなたを見つけることが出来るのは……貴方の姉のさとりと、彼のみ……」
「それは……そうだけど……」
「ですが、さとりではあなたを見つけるのは骨が折れること……けれど、能力無効が使える彼ならば、それは造作もないこと……」
「だったら何?一体何が言いたいの!?」
「つまり……彼がいなくなれば、あなたを見てくれる人はいなくなる……」
「……!!」
紫は冷徹に、そして確実に、開きかけていたこいしの心を抉った。こいしの唯一の心の支えを壊していった。
「彼の周りには多くの女性が……多くの綺麗な石がある。それは、あなたよりもずっと強く輝く石が」
「え……え……?」
「人の心なんてわかるものではない。彼だって全知全能ではないわ。あなたを見つけることが出来ても、あなたの心を知ることはできない……。あなたは、その光の強い石たちによって、存在が次第に薄れていく……」
「そんな……やめて……!」
「そして、次第に消えていく……。彼の記憶から忘れ去られていくのよ」
「!?!?!?!?」
こいしは手に持っていたジョウロを落とした。酷く絶望した顔で、必死にそれを否定した。
「そんな……違うわ、だって……お兄ちゃんは私を見てくれて……」
「はたして本当にそうかしら?もしかしたら……あなたがおねだりをするから、相手をしてあげているだけかもしれないわ?」
「ち、違うよっ!お兄ちゃんはそんな人じゃ……!」
「いずれにせよ、あなたは消えていくでしょう。それが怖いのなら、方法が一つだけあるわ」
「ほ……方法……?」
忘れられていく。そのことを恐れていたこいしは答えを求めた。そして、紫はその要望に応え、答えを託した。
「幻想郷で彼と接点がある者たち……全員を消してしまえばいいのよ」
「……そ、そんな……!」
「でもそれしかないでしょう?彼は優しすぎるから、あなたばかりを見てはくれないわ。それなら答えは、簡単よ……見てもらえるようにすればいいのよ。だぁいすきなお兄ちゃんに、自分だけを見てもらえるようにすればいいのよ。そうすれば、彼もあなたのことだけを見てくれるわ」
「あ……あぁ……」
「嫌われたくないでしょう?捨てられたくないでしょう?遊んでほしいんでしょう?愛してほしいんでしょう?一緒に生きたいんでしょう?」
「…………」
「もしかしたら……さとりが彼を奪うかもね……」
「!?」
「彼を愛しているのなら、あなたならできるはずでしょ?彼が遊びに来れなくてもいいのかしら?彼と会えなくなってもいいのかしら?」
「……!そんなの嫌!!」
「だったら、頑張ってね。……愛する愛するお兄ちゃんのために……」
紫は再びスキマの中へと消えていった。こいしはその場に崩れ落ちるように座り込んだ。
「いや……お兄ちゃんと会えなくなるのはいや……絶対にいや……。でも……お兄ちゃんは私なんかよりほかの人を……。いやだぁ……そんなの嫌だぁ……捨てられたくないよぉ……。私……お兄ちゃんのことなんにも知らないのに……もう会えなくなるなんていやぁ……。もっとお兄ちゃんと一緒にいたい……もっとお兄ちゃんと遊びたい……もっとお兄ちゃんを好きでいたい……。ずっとずっとお兄ちゃんといたいのに……。……みんなが邪魔をするんだ……私とお兄ちゃんの時間を、みんなが奪っていくんだ……。誰も私を見てくれない……私を見てくれるのはお兄ちゃんだけ……。私を見つけてくれるのは……私に手を伸ばしてくれるのはお兄ちゃんだけ……。私にはお兄ちゃんしかいないのに……どうしてみんな、私からお兄ちゃんを奪うの……?酷い……酷いよ……。……許さない……。そんなの絶対に許さない……。殺してやる……みんなみんな殺してやるっ!!あはは……恋い焦がれるような殺戮……楽しみだなぁ……」
こいしは壊された。フランだけでなく、こいしまで壊された。こいしはフラフラと何かを求めて、どこかへ歩いていった。
「…………」
こいしを壊した後、紫はその様子を遠くで眺めていた。
「紫様……」
紫の後ろから誰かが声をかけた。紫は振り返ることなく応答した。
「何かしら、藍?」
そこにいたのは『八雲藍』。紫に仕える式にして、九尾の狐でもある。藍は紫に深々と頭を下げて話し始めた。
「紫様……これでよかったのでしょうか?」
「どういう意味かしら、藍?」
「……お言葉ですが紫さま。私は……幻想郷を危険にさらしているのは、紫様の方だと思います……」
「…………」
「紫様……もうおやめください……!これでは、幻想郷全体で大規模な戦闘が……!」
「口を慎みなさい、藍」
「紫様!!」
藍はそれでも食い下がろうとしたが、紫は聞く耳を持たなかった。
「私は幻想郷を守る、最善の手段を取っているわ。これも幻想郷を守るため……多少の犠牲はつきものよ。今回は相手が違いすぎるわ」
「しかし!だからといってこんな……誰かを愛する思いを利用するなど……人間でも妖怪でも許されないことです!道理を逸脱しすぎています!!」
「これが私なのよ。従いなさい、藍。これまでのことも計算のうち……これからが本番なのよ……」
「では、霊夢が紫さまの脅しに屈しなかったことも!幽々子様が紫様を裏切ったことも!八坂神奈子が魔王に勝てなかったことも!八意永琳が紫様の情報を流したのも!すべてが計算のうちだというのですか!?」
「……藍!!」
「私は紫様の式です!ですが……主人が道を誤れば、それを正すのも従者の務め……。私は……今の紫様は間違っていると思います!!」
「…………」
「……申し訳ありません……。処罰は必ず受けます……ですから、これだけは言わせてください……」
藍は顔をあげた。紫は藍を横目で見ていた。
「紫様といえど……現状を覆すことはできないと思います……。彼の影響力は強すぎます……幻想郷は……すでに彼を受け入れています……!」
「…………」
紫は黙り込んだ。藍はそのまま頭を下げ、紫から下される処罰を覚悟した。
「……藍」
「はい……」
「貴方に……単独行動を命じるわ……」
「なっ……!」
「貴方にしか任せられないことよ。必要なら、橙もつれていきなさい」
「橙を……?」
『橙』。それは藍に仕えている猫又の式。いわば、式の式ということになる。
「橙を……ですか?」
「そうよ。あなたは橙を連れて、自分の目で見て、自分の意思で判断なさい。私は何一つ文句は言わないわ」
「紫様……」
「私は……貴方の意思を尊重するつもりよ。……行きなさい、藍」
「……!ははっ!」
藍は立ち上がると、すぐにその場から移動した。紫はスキマを開くと、その中へと入っていく。
「まったく……。私は……いったい何をしているのかしらね……」
紫はスキマの中へ消えていくなかで、ひとり呟いた。
「(紫様は……私に単独行動を命じてくださった……。紫様は……自分の判断で行動しろとおっしゃってくださった……。私は……)」
「藍さま?」
藍が難しい顔をしていたので、橙が心配そうに声をかけてきた。藍は笑顔で答えた。
「大丈夫だよ、橙。……さて、橙。博麗の巫女の使いに会いに行こうか」
「博麗の巫女の使いって……霊夢に仕えているっていう敵ですか?どうして敵に会いに行くんですか?」
「橙……私はね……彼は敵ではないような気がするんだよ」
「えっ!?どういうことですか!」
「落ち着いて聞くんだ、橙。博麗の巫女の使いは……能力こそは危険だが、彼自身は危険ではないような気がするんだ」
「危険じゃないんですか?紫様は幻想郷を滅ぼすって……」
「それは紫様の過大解釈だよ。私は違うと思う。人里での彼の噂を知っているからこそ、自分の目で確かめることにしたんだ。ついてきてくれるかい、橙?」
「はい!藍さま!」
橙は素直に藍の言うことを聞いた。橙の返事を確認したところで、藍は博麗神社を目指して飛んだ。
青娥との戦いを終えたピアは、紅魔館をあとにした。その途中で、霊夢と合流した。
「ピア!大丈夫!?」
「あ……あぁ……」
「本当に?けがはない?」
「あぁ、大丈夫だ」
「そう……よかった……」
「霊夢……?」
ピアは足を止めて、霊夢の方へ振り返った。そして、霊夢の顔を見たピアは驚いた。霊夢は、涙を流していた。
「本当に……よかった……。ピアに何かあったら……私……怖くて……。でも……本当に、よかった……」
霊夢は泣きじゃくりながらピアに抱き付いた。ピアは驚いたまま硬直し、何もできなかった。
「(霊夢が……泣いた……?俺の……ために?)」
霊夢は泣いていた。ピアの胸の中で泣いていた。不安や恐怖を爆発させるように、すがりつくように泣き叫んだ。ピアはそっと霊夢の背中に手をまわした。
「ごめん……ごめんな、霊夢……。もう大丈夫だ。もう……大丈夫だから……」
「ピア……ピアあぁぁ……」
「大丈夫だ……霊夢……。俺はもう……大丈夫だから……」
「うん……うん……」
ピアはとにかく声をかけた。これ以上不安にさせないために。これ以上怖がることがないように。ただ安心させたくて、思いついた言葉を霊夢にかけた。
「やれやれ……。あの霊夢を泣かすとは、よほど信頼されているんだな」
「……!!」
ピアが後ろを振り返ると、そこには藍と橙がいた。ピアは警戒していたが、藍は警戒を解くように言った。
「私のことは知っているな?ピア・デケム」
「お前……宴会の後に紫と一緒に来た……」
「八雲藍だ。こちらは橙。私は紫様の式で、橙は私の式だ」
「紫の……!?くっ……!」
「落ち着け。私はお前の敵ではない」
「…………」
ピアは泣いている霊夢を庇うように身構えた。しかし、藍と橙からは敵意を感じられなかったので、少しだけ警戒を解いた。
「……俺を殺そうとしているやつの式が、いったい何の用だ?」
「……まず一言だけ、謝らせてほしい。……すまなかった」
「ら、藍さま!?」
「…………」
藍は深々と頭を下げた。橙も、慌てて藍にあわせて頭を下げた。
「許してもらえるとは思っていない……紫様はただ、この世界を守ろうとしているだけなんだ……。それが……このような事態になるとは、思わなかったのだ。本当に……申し訳ない……!!」
「…………」
「今の私には……これしかできることが見当たらない……。本当に……申し訳なかった!!」
「……それで許されると思ってんのかよ……」
「…………」
「世界を守るために……世界を巻き込むようなことをして……許されると思ってんのかよっ!!」
「紫さまを悪く言わないでください!」
橙が会話に割って入った。
「お願いします!紫様を悪く言わないでください!」
「ち、橙!?」
「…………」
ピアは黙って橙を睨み付けた。橙は今にも泣きだしそうな顔で、手も口も震えていた。
「ゆ、紫様は!幻想郷の誰よりも、この世界を愛しているんですっ!!紫様はこの世界が大好きなんです!!紫様は……ずっと幻想郷のことを考えてて……結界の管理も頑張ってて……それで、それで……!!」
「もう、いいよ」
ピアは橙の言葉を遮った。ピアは橙に手を伸ばし、その涙を拭ってあげた。
「紫のこと……本当に好きなんだな……。その気持ちは……しっかり伝わったよ」
「ピアさん……」
ピアは藍の方を見た。
「藍。紫は何をしようとしているんだ?なぜ俺を直接狙ってこないんだ?」
「それはおそらく……貴方を直接狙っても、あなたには能力無効の能力がある。紫様のスキマも、その能力の前では無力だろう……。そこで、紫様は内側から崩そうとしているのだ」
「内側から……?」
「急げ、ピア・デケム!このままでは、フランドール・スカーレットと古明地こいしが危ないのだ!!」
「何!?」
藍はピアに、紫の計画を説明した。霊夢、幽々子、神奈子を利用したピア抹殺計画は、すべて失敗に終わった。そこで紫が提案した最終手段が、フランとこいしを暴走させることだった。ピアに絶対的な信頼を寄せているフランと、ピアに強い好意を寄せているこいし。二人の存在理由は、共通してピアだった。
「ピア……君に出会ったあの日から、二人は君という存在を心の支えにしていた。だが、紫様はそこに付け込み、二人の好意を利用した。私はたとえ紫様といえど、そのような道徳を外れた行為を認めるわけにはいかなかった」
「だから紫から離れて、俺に助言を……?」
「あぁ。ピア……私は君のことを誤解していた……。紫様の言葉を信じ、君という人間をまともに見ようとしていなかった……。すまなかった……」
「もう気にするな。だが……一つだけ、許せないことがある」
「……?」
ピアは一度霊夢を見た。霊夢はまだ不安そうな表情をしていた。
「世界を巻き込み……霊夢を泣かせたことだ。それだけは……俺は絶対に許さない」
「……なるほど……。わかったよ、ピア。私たちも、君に協力しよう」
「いいのか?お前たちは……」
「私たちは、紫様から単独行動の許可を得ている。そのことによる責は一切問われない……大丈夫だ」
「そうか……」
「さて……急ごう、ピア。今頃は紅魔館も……」
「しまった……レミィ!!」
ピアは紅魔館へ向かった。紅魔館は今は、戦力がダウンしている。そこへフランが現れれば、取り返しのつかないことになる。ピアは急いで飛んだ。
「……ふぅ、美鈴は負傷、レミィも意識不明とはね。咲夜もしばらく動けないみたいだし……私が何とかするしか……」
「パチェ……」
「あら、妹様?どうかしたのかしら?今はちょっと手を離せないんだけど……」
「パチェ……お願いがあるの……」
「ん、なにかしら?ごめんなさい、あとで聞くから……」
「死ンデクレナイ……?」
「えっ……?」
ズバアァッ!!
「パチュリー様―!必要な材料を持って……。……!パチュリー様!?」
「あ、こぁだ」
「フ、フランお嬢様!?一体何を……」
「こぁ……お兄様はね……フランのモノナノ♪」
「……!?」
ドカアァァンッ!!
「いたたたた……ふぅ、応急処置とはいえ、咲夜さんには感謝をしなければ……。……うん、腕も動く!ばっちりだ!」
「め~り~ん」
「あ、妹様」
「どうしたのぉ~?何かあったのぉ~?」
「えぇ、でも大丈夫です!妹様とピアさんのお時間を邪魔する輩は、この美鈴がやっつけておきました!」
「そっかぁ。でも……邪魔者はまだいるじゃない」
「え?一体どこに……」
「ほら……ココニ……」
「……!」
グシャアァッ!!
「……命を捨てたら本末転倒……か……。まさか……二度も同じことを言われるとはね……」
「咲夜……」
「あら、フランお嬢様。いかがなさいましたか?」
「咲夜……お兄様は……?お姉さまはどこ……」
「ピア様はお帰りになられたようです。お嬢様はご自身の部屋で意識を……」
「お兄様……うそつき……」
「え?妹さ……!?」
「でも、それも咲夜やお姉さまが……ワルインダヨネ♪」
ズバアァンッ!!
「……お姉さま……」
フランはレミリアの部屋にいた。そこには意識を失い、眠っているレミリアがいた。
「お姉さま……」
フランはレ―ヴァテインを振り上げた。得物を確実にしとめるため、力いっぱい振り上げた。
「お兄様は……フランのモノナンダカラアァァァッ!」
ドカアァァンッ!!
フランはレミリアもろとも、ベッドを木端微塵に吹き飛ばした。煙が晴れると、そこには何も残っていなかった。
「……あはっ。あは……あはは……あはははは!!」
フランは歓喜に声を張り上げた。これでようやく手に入る。大好きなモノがやっと手に入る。そう思うと、笑いが止まらなかった。
「……何がそんなに嬉しいんだ……フラン……」
「……!!」
フランは正面に視線を戻した。そこにはレミリアを抱きかかえたピアと、すぐ後ろに霊夢が立っていた。
「……!お兄様……!?」
「何をしているんだ……フラン……」
「ち……違うよ……!フランは……フランはね、お兄様を自由にしてあげたかったの!みんな、お兄様がやりたいことの邪魔ばっかりするから……だから!フランがお兄様を自由にしない奴らから、お兄様を助けたかったの!ねぇねぇ……フラン、えらい?」
フランはいつもの笑顔をピアに向けた。純粋で無垢な少女の笑顔。しかし、ピアは何も言わなかった。
「……?お兄様……?」
「…………」
ピアは霊夢に黙ってレミリアを預けると、フランの前まで歩いて
パシンッ!
その顔をはたいた。フランは何が起こったのかわからないといった顔をしていた。
「え……?そんな……どうして叩くの……?フランは……」
「フラン……お前は間違っている」
「え……?」
「間違っているといったんだよ。俺はそんなことを頼んだ覚えはない。こんなことをして……俺が喜ぶと思ったのか?……思い上がるな!!」
「!!」
「フランがやっていることは、俺の為にはならない。フランは間違っている。今すぐこんなバカなことをやめて、みんなに謝るんだ」
「……いや……」
フランは後ずさりをした。大好きな兄にはたかれたうえに、兄のためと思ってやったことが、すべて否定されたのだ。
「いや……いや……お兄様……」
「……ごめんな、フラン……。俺は……フランとの約束を……」
「いや……お兄様……フランを嫌いにならないで……!お兄様がいなかったら……フランは……!」
「フラン?どうしたんだ……?」
「あ……そっか……。お姉さまたちに手を出したからダメだったんだね……。家族は大切にしなさいって……お兄様も言ってた……」
「フラン!何を言ってるんだ!?」
「お兄様……フラン……もっともっとガンバルから、いっぱいホメテね?」
「フ……フラン……」
フランは翼を広げると、空高く飛び上がった。不幸にも、今は空が曇っている。
「あははははっ!お兄様を自由にしない奴らっ!!お兄様をこき使う奴らっ!!お兄様を嫌う奴らっ!!全部フランが殺してあげるんだからぁっ!!」
フランは大声で叫びながら、守矢神社の方角へ飛んで行った。ピアは霊夢に目で合図を送ると、霊夢は頷いてピアとともに空へと飛んだ。そして、霊夢は博麗神社へ、ピアは守矢神社を目指して飛んだ。少しずつ狂い始める歯車、その暴走を止めるために、ピアは力を使うことを誓った。
文章表現が変でしたらすみません(*_ _)人ゴメンナサイ