憑依日向と瑞雲鎮守府   作:8号機

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近所の瑞雲「そんなに遊んで大丈夫か?」

作者「大丈夫だ。問題ない」


鎮守府再建!6―提督の采配―

「あの……怒ってますか?」

 

「いや……」

 

「やっぱり……怒ってますよね。ごめんなさい……駆逐艦を建造する予定だったのに……」

 

「いや、怒ってないが……」

 

五月雨と二人でいるのは気まずい。特に今『日向』の機嫌が悪い。

 

「でも、機嫌悪い……ですよね」

 

「それは……いや、否定はしない」

 

「そうですか……」

 

しゅんとする五月雨。

 

「いや、原因は君じゃない。ちょっと提督が……」

 

まあ、詳しいことは話さないが。別に五月雨のせいで機嫌が悪い訳ではない。

 

「そうですか!そうですよね。提督は悪い人です。エッチなのは良くないですよね。提督は女の人ですけど……」

 

そして再び無言。建造時間は残り40分である。バーナーで焼いちゃだめかな?

 

「そうだ五月雨。瑞雲を貸してあげよう。大丈夫。カタパルトがなくても水に置いたら発艦するぞ。建造は私が見ているから外で遊んでくるといい」

 

「いいえ!初めての任務なので最後まで自分でやります!」

 

「そ……そうか。真面目なのは良いことだ」

 

残り30分。

くっ……誰でも良いから助けてくれ!

 

『緊急通報、緊急通報!近海にて戦闘が発生した模様。全艦作戦司令室に集合。建造中の艦に高速建造材を仕様を許可します。繰り返します』

 

助かった!ナイスだ深海棲艦。お礼に苦しまずに沈めてあげよう。……やはり思考回路が暴力的になっている。

 

「高速建造材を使います!」

 

五月雨がボタンを押すとバーナーを持った妖精さんが中に入っていき、何か燃やすような音が聞こえた。

そしてシャッターが開く!

 

「俺の名は天龍。フフフ、怖いか?」

 

 

 

 

「日向さん、不良です!怖いです!」

 

「フフフ、俺が怖いか?そうかそうか」

 

五月雨が高速でドックを離れ、俺の後ろに隠れる。

 

「大丈夫だ五月雨。彼女は見かけ倒しで大したことはない。水上機すら積めないからな」

 

「おいテメェどう言うことだ!」

 

天龍が掴みかかってくる。痛い。

 

「それより天龍、近海で戦闘が発生しているらしい。作戦司令室に案内する」

 

「おおっ!戦闘かぁ……いいな!」

 

よし!天龍の機嫌を一発で治すことに成功した。やはりチョロい。

 

「おい!何してる!置いてくぞ」

 

天龍が刀を振り回しながら走って行く。作戦司令室の場所も知らずに何処へ行こうというのだろうか?

 

 

 

 

「現状を説明します。先ほど鎮守府へ物資を供給した補給部隊が敵機動部隊の攻撃を受けています」

 

「鎮守府の近海に強力な機動部隊がいるなんて聴いてないぜ。どう言うことだよ」

 

説明する大淀に天龍が質問する。椅子の後ろに体重を掛け椅子の前足を浮かせる。一歩間違えると後頭部を強打しかねない危険な行為だ。

 

「敵の進行方向から、この付近の泊地に展開中の味方部隊を攻撃する途中に航路一致した結果と推測されます」

 

「それって不味いんじゃねえか?提督、俺が出る。高速の水雷戦隊で援護する」

 

天龍が立ち上がる。

 

「いいえ、今から出撃しては例え島風でも間に合いません。よって今回、艦娘による援護は行いません」

 

提督がいつになく真面目な顔でいい放った。

 

「あ゙ぁ?どういう意味だ?」

 

「そのまんまの意味です」

 

「提督、テメェ友軍を見捨てるって言うのかよ」

 

天龍は大股で提督机の前まで歩き、身を乗り出す。

 

「俺は仲間を見捨てるって奴は嫌いだ。仲間が危険な夜戦に行くって聞けば仲間を連れて着いて行く。それが水雷魂ってもんよ」

 

「別に見捨てるとは言ってません。艦娘による援護を行わないと言ったんです。この鎮守府は稼働後間もなく資材が少ない……いきなり強力な機動部隊に突撃しては今後立ち行かなくなる可能性もあります」

 

艦娘ではない……艦娘意外を使うと言うことか……

まさか!

 

「今回の作戦、旗艦は日向。他の参加艦は最上、秋津洲、卯月、菊月」

 

「なるほど、水上機『瑞雲』による航空戦艦支援だな」

 

「さすが日向さん、賢いですね。ご褒美に私が頭を……」

 

提督が俺の頭に手を伸ばし……

 

「航空戦艦日向、出撃する」

 

俺はその手を払いのけて作戦司令室を後にした。作戦に対して俺の中の日向からは文句が出なかった。

 

 

 

 

「大艇ちゃん、索敵よろしくかも!」

 

二式大艇が波をかき分けて離水する。

 

「我々も行くぞ。瑞雲出撃!」

 

基地付近の、比較的波が穏やかな海から多数の瑞雲が飛んで行く。

 

「じゃあ私たちも行ってくるかも」

 

秋津洲、卯月、菊月は不時着した瑞雲の回収のため出港するのだ。

 

 

 

 

「私の部隊は敵の攻撃隊を落とす。最上の隊は敵の空母を叩いてくれ」

 

『了解!』

 

五感を瑞雲に委ねる。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚のすべてが瑞雲と同一になりまるで己が瑞雲になったかのような感覚。妖精さんのネットワークを借りた完全操縦モードだ。この状態では本体の俺は全く動けない非常に危険な技だ。しかし今本体は鎮守府にあるので安全。問題はない。

 

「見えた!!」

 

俺の瑞雲達は敵戦闘機との戦闘を考慮して爆弾は装備していない。瑞雲の先にはオレンジ色に光敵艦載機たち。その下には回避運動をとる補給艦と四隻の駆逐艦娘。

 

「攻撃開始」

 

敵艦載機は攻撃に夢中になっていたようで瑞雲の攻撃は直前まで気づかれなかった。瑞雲は戦闘機を優先して攻撃。

 

「よし、第一分隊はそのまま戦闘機を、第二分隊は爆撃機と攻撃機を落とせ!」

 

多くの戦闘機が落ち、戦力が拮抗する。さらにある瞬間から敵機の動きが悪くなる。

 

『最上隊、攻撃開始!』

 

混乱する敵部隊が面白いように墜ちて行く。

 

「最上、どうだ?」

 

『空母ヲ級二隻中破、軽空母ヌ級一隻大破。瑞雲は離脱したよ』

 

『敵艦隊は撤退して行くかも』

 

こちらの敵部隊も逃げて行く。輸送部隊が無事な以上深追いする必要はない。

 

「残った瑞雲は鎮守府へ、回収部隊は急いでくれ」

 

『了解かも!じゃなくて了解!』

 

瑞雲とのリンクを切る。

 

「お疲れ様です。日向さん」

 

いつの間にか隣には提督の姿が。

 

「作戦は成功です。ご褒美に私がキスを……」

 

それは要らん。

くっついてくる提督を引き剥がす。

 

「では作戦立案者の私にご褒美を……」

 

「キスならしないぞ」

 

「それは解ってます」

 

わかってたのかよ……

 

「日向さん、私を前の指揮官と重ねているようでした。やっぱり日向さんは今の千秋を受け入れてもらえませんか?」

 

……それは俺の一存では決められない。『日向』も沈黙を守っている。

 

「その回答は保留とさせてもらう」

 

「そうですか。では私は五月雨ちゃん……じゃなかった。執務に戻ります」

 

提督はスキップしながらさって行く。

 

夕暮れの空のなか瑞雲がかえって来るのが見えた。

 

 

 

 

 




作者「誰彼構わず改二にしたい気持ちだ」
↑新グラに飢えてる

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