近所の瑞雲「支援だせよ。資材は知らん」
章が変わって時間が進みました。本筋はまだです。
桜花の龍1―鎮守府の食堂其の弐―
「うむ、いい朝だ」
夏らしい晴れた天気だ。瑞雲の運用に支障は無い。
この鎮守府が稼働してから二ヶ月が経った。出撃を繰り返し、また建造等により仲間も増えてきた。
「ほぉーっ、師匠じゃん。チーッス」
「ごきげんよう師匠」
「鈴谷に熊野か。飛行甲板の整備はちゃんとしているか?」
最上型重巡洋艦の後期型、鈴谷と熊野だ。最上のデータを参考にして二人も航空巡洋艦になった。航空火力艦が増えるのはいいことだ。
「師匠もご飯これから?」
「まぁ、そうなるな。今日の朝食当番は誰だ?」
「今日は天龍さんですわ」
天龍の食事はデザートが充実しているため非常に人気が高い。鈴谷や熊野もスイーツには目がない。
「おおっ!早く行かないと無くなっちゃうじゃん」
「急いだ方が良さそうですわね」
俺は二人に手を引かれながら食堂に向かった。
*
「ああっ……うーちゃんは乱暴な天龍さんにおいしく食べられちゃったぴょん」
「ウサギさんリンゴ食っただけだろうが!変な言い方すんじゃねえ」
食堂は今日も賑やかである。特に天龍の周辺は。
「天龍さんのミカンもーらいっ!天龍さん好きだらけにゃしぃ」
「おい、もう俺の皿ミカン無いじゃねぇか!あと菊月、望月。お前らも取っただろ」
「何の事だか……」
「わかりませーん」
……すこしうるさい位だ。
ここの食堂はホテルのようなバイキング形式だ。昔は和食だけだったそうだが金剛をはじめ洋食を求める艦娘が多く、今ではどの鎮守府もこれらしい。
「鈴谷はシリアルかな~?」
「わたくしはクロワッサンですわ」
俺はご飯。洋食は日向のイメージと合わない。ただしイタリア料理はアリかもしれない。イタリアの国旗は赤、緑、白。つまり瑞雲。
「おはようございます」
「ん?赤城か」
鈴熊に囲まれて朝食を食べていると向かいの席に赤城が座った。
「赤城さんチーッス」
「おはようございます赤城さん」
赤城は朝食時間の終わり近くまで周囲の索敵に当たっている。そして残った料理をトレーや鍋ごと持ってくるのだ。彼女曰く、「腹が減っては戦は出来ぬ」
食べはじめは赤城の方が遅かったが食べ終わるのはほぼ同時だった。そしてデザートを取りに行く。朝に果物を摂るのは健康にいい。
目についたのはきれいな色をした日向夏。
それに手を伸ばすと横からも手が。
「赤城か、悪いがこの日向夏は私のだ」
「いいえ、日向さん。私のものです」
まさか同じものに目をつけるとは……
「先輩に譲ってくれる気はないか?」
「いえ、航空戦力を持つ艦としては私が先輩ですが」
食堂に走る緊張!
「いやいや、後輩だなんてそんな。情けない一航戦の尻拭いをしただけだが」
「なるほど、そのわりには史実で航空機を積んで居なかったような」
「言ってはいけないことを……」
「一航戦をバカにするからです」
同時に艤装を装着!俺は後部甲板を反転、赤城は後ろに飛び退く。だが遅い!このまま瑞雲を……
「日向さん、赤城さん。食堂で暴れるとは何事ですか?」
背後から冷ややかな声。振り替えるとそこに居たのは新に着任した提督ストッパーの一人。
「あ、あのこれは違うんだ」
「そ、そうですよ。艤装をつけても器用に素早く動くための実験でして」
うまい言い訳だ赤城!
「ええ、見間違えでは?」
赤城がそう言った瞬間空気が凍りつく。
「何ですか?不知火に落ち度でも?」
戦艦並みの眼光!
「「いえ、何でもありません」」
反省室に連行された。
作者はサブ島レベリングという謎のレベリングを行っている。旗艦が狙われにくいのと夜戦の大火力を生かしたレベリングだ。欠点はボスを取り逃がすこと。(支援出せばギリギリ倒せそう)