作者「え、うそ。あ、あー……。コホン……。これは憑依直後の興奮が覚めたのと日向のテンションに引っ張られたことの二つが影響しているのだ」
近所の瑞雲「今考えたな」
作者「はい」
鎮守府近海
今回演習を行うのは神通旗艦の第二班、夕張旗艦の第三班である。
「では、三十分後に演習を開始する。各自、位置についてくれ。夕張、使うのは通常兵装だけだからな」
「も、勿論よ。みんな、プランBでいくわよ」
「「「「はーい!」」」」
夕張が第三十駆逐隊を率いて去っていく。夕張のプランAが何であったかは考えないようによう。
「相手は旧式の睦月型達です。S判定を狙っていきます」
「あたりまえよ。下手くそな指示を出したらぶん殴るわよ」
「不知火達をバカにしているのですか?」
仲良く去っていった第三班とは対称的に言い合いをしながら去っていく第二班。彼女達は甘く見ているようだが第三班は最古参であり、練度も高く手強い艦隊である。舐めてかかるとやられる。そうと知っているから彼女達を相手に選んだのだ。
「さて、私も準備をするか」
今回、俺の役目は審判である。瑞雲を発艦させ、空からジャッジを行うのだ。
「演習艦隊に通達、二十五分後に両艦隊ともにA-3ポイントに突入。突入の方角は任せる。あとは自由に戦ってくれ」
両艦隊が索敵失敗という結果にならないように最低限の縛りを加えると通信を切った。
*
両艦隊、旗艦先頭、単縦陣。A-3海域に向かって真っ直ぐに正面から突っ込んでくる。
神通はいつもこの戦術だが、技巧派である夕張は珍しい。それとも何か策があるのか……。
『左舷、砲戦用意!』
『作戦通りにいくわよ。左舷、砲戦用意!』
両艦隊の距離が一気に縮まる。そのままポイントA-3に到達した。
『A-3到達。もう何をしてもいいのよね?睦月、如月、ついてきなさい!面舵!』
夕張が睦月と如月を連れて右に曲がった。
『逃がしません。右舷、砲戦用意、取り舵!』
『えぇ?今度は右?』
神通も夕張を追って左に曲がり、陽炎、霰もそれに続く。
『いけない、霞、不知火に続いて下さい。罠です。』
不知火と霞は神通に続かずに直進する。
『不知火!?どういうつもりですか?』
『最良の判断を下したまでです。罠ですよ』
これで曲がった艦娘は直進した艦娘に背中をさらすことになった。
『あっちゃ~、ばれちゃっよ』
『集中して、望月。一瞬で決めるよ』
不知火、霞と弥生、望月が交錯する。
「望月、中破判定。速度低下だ。不知火、霞、撃沈判定だ」
弥生、望月から発射された模擬弾は不知火、霞の魚雷発射管に当たっていた。また、不知火の魚雷が望月の艦尾に当たった。
『まさか……不知火がこんなに簡単に』
『突っ込み過ぎで軌道が読みやすいんだもの。とはいえ、ごめん弥生。雷撃は無理だわ』
『大丈夫。後はまかせて離脱して』
弥生の位置は神通の真後ろ。既に魚雷の発射体勢に入っていた。
『第三十駆逐隊を舐めないで。発射!』
*
神通、夕張は駆逐艦と共に砲撃戦を行っていた。夕張は小型で武装は少ないが片舷に限った場合に5500t級と同等の戦力を発揮する。そして夕張は神通よりも練度が高い。
「陽炎、大破判定だ」
『うそっ?うわーっ悔しい!』
夕張の模擬弾を受けた陽炎が離脱する。これで第二班は三隻が戦闘不能だ。
『なに?弥生?オッケー。睦月、如月、雷撃よろしく!』
夕張の指示で睦月、如月が神通と霰にに接近、魚雷を放つ。
『回避!』
神通と霰は二隻からの魚雷を回避する。
「霰、大破判定。神通、中破判定。舵の使用は禁止だ」
なるほど。弥生の魚雷とタイミングを合わせたのか。睦月、如月の魚雷を回避すると弥生の魚雷に当たってしまう。夕張らしい凝った作戦だ。もっとも実戦でも余程のことがない限り使えないだろうが……。
『止めを刺すわ!』
最後に夕張が神通に肉薄。魚雷を発射した。
「神通、撃沈判定だ」
夕張と睦月、如月は再び集まって陣形を組み直した。
『さて、霰と陽炎も片付けちゃいますか!』
水雷戦隊の戦いも難しいです。
やっぱり瑞雲がないとかっこいい戦闘シーンが書きづらいです。