憑依日向と瑞雲鎮守府   作:8号機

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なんか地の文が劣化してる?


海原の鷹7―加賀矯正作戦― Ver.2.0

正規空母加賀。建造中止になった加賀型戦艦を使って作られた巨大空母。太平洋戦争では赤城と共に一航戦を組み共にミッドウェーの海に沈んだ。

 

「さて、どうしたものか」

 

俺にあてがわれた私室。瑞雲主義と書かれた掛け軸や大小のプラモデルが並び、中心にあるちゃぶ台にノートパソコンが置いてある。別に遊ぶためではなく執務用だ。

今回の問題は加賀と他の艦娘との関係についてだ。加賀は赤城と非常に仲が良い。同じ一航戦で戦い続けた仲間であるのでそれはおかしくない。問題は加賀の排他的な態度である。誰かが赤城や加賀に話しかけると散々罵倒した上に艦隊全体を批判し、最後に

 

『もちろん赤城さん以外ですが』

 

しっかり赤城をフォローして会話を終える。話しかけた側もこれ以上話す気が無くなってしまう。赤城も加賀に困っている様だが彼女も加賀には甘く、どうしても強く言えないらしい。

 

「別に加賀が赤城と仲良くしても違和感は無いが……」

 

実際、だいたいどの話でも加賀と赤城はセットだ。そしてどちらかというと加賀→赤城の描写が強い。まあ、ずいかがと言うジャンルも有るが。

 

「あれは五航戦について言及するのが加賀だけだからだな。赤城と翔鶴なんかは余り話題にならない」

 

それにこの鎮守府には瑞鶴が居ない。問題の解決には使えないだろう。

 

「取り敢えず加賀に話を聞いてみるか」

 

動かない事には何も変わらない。別に答えてくれなくもかまわない。反応から情報を得ることは出来る。

俺は一日を始めるべく執務室に向かった。

 

 

 

 

早朝の執務を終えて食堂に向かう。運が良ければ加賀と話せるかもしれない。

 

「おはよう霧島。今日の食事当番は誰だ?」

 

食堂の前で並ぶ列。その最後尾にいた霧島に声をかける。

 

「おはようございます日向さん。今日は榛名が当番ですよ」

 

「そうか。期待できるな」

 

戦艦や空母の作る料理は美味しい。え?比叡?この鎮守府には居ないな。

 

「さて、加賀はどこだ?」

 

入り口でトレーを受け取り、料理を皿に取りながら加賀を探す。

テレビの前……は古鷹姉妹と青葉姉妹が朝食を取っている。爆睡する加古と暴走する青葉をそれぞれ古鷹と衣笠が止めている。

 

「加古、食事中でしょ。起きて」

 

「青葉、サーモン海域はまだ無理よあきらめて!」

 

加賀の姿は無い。

窓際の席……は雲龍と天城が座っている。箸を口の手前に持ってきた状態で宇宙と交信を始めた雲龍を天城が揺さぶっている。

 

「姉さん、戻ってきて下さい。あっ、落ちちゃいますよ」

 

加賀の姿は無い。

本棚の近く……は本を読みながら食事する睦月型達を天龍、夕張が叱っている。

 

「天龍さん、これ買ってほしいのです!」

 

「わかった、わかったから本をしまえ!」

 

「あら、睦月ちゃんったら。夕張さん、私はこの化粧品が欲しいわ」

 

「それなら私がもっといいやつを作ってあげるわ」

 

「怖いから……いらないわ」

加賀の姿は無い。

バイキングの料理コーナー……居た。サラダ置き場の手前で赤城と二人で食べている。そこそこ大きめなテーブルだが二人以外に誰も座っていない。

 

「赤城さーん!一緒に食べるぴょん!」

 

今日も勇者卯月が突撃する。そして……

 

「あー!うーちゃん用事思い出したぴょん」

 

加賀に睨まれて帰って行く。これが二人の周りに誰もいない理由である。

 

「駄目ですよ加賀さん。怖がらせては」

 

「赤城さん……そんなつもりは無かったのですが……」

 

絶対に嘘だ。何にせよ話さないことには始まらない。

 

「加賀、ちょっといいか?」

 

料理を取るために席を立った加賀に話しかけてみる。

 

「よくありません。後にしてください」

 

加賀は俺を睨んだあと、さっさと料理を取って席に戻ってしまった。

 

「やはり、一人の時を狙うしか無いのか……」

 

しかし加賀は赤城と同室、一人になるタイミングがあるかどうか……

 

「日向さん?どうしたんですか?」

 

名前を呼ぶ声に振り返る。そこに居たのは本日の食事当番。割烹着に三角巾を着けた榛名だった。

 

「実は加賀に話があるのだが……赤城と一緒だと話しかけられなくてな。一人になるときを狙いたいんだが……」

 

「忙しくて出来ないってことですね。でも榛名も今日は出撃任務がありますし……」

 

どうやら人の用事について真剣に考えてくれているようだ。榛名の美点の一つだろう。

 

「あっ!居ますよ。今日出撃が無くて加賀さんについていける方が」

 

「いったい誰だ?」

 

この際誰でもいい。この問題は早く解決すべきだ。

 

「それは……」

 

 

 

 

「はい、そういうことなら青葉にお任せです!」

 

『青葉新聞出版社』と書かれた看板の下。青葉姉妹の私室

榛名がの言う人物は青葉のことだった。正直一番頼みたく無い艦娘だがこいつが一番適任である。彼女の隠密性はこの鎮守府でも最上級なのだ

 

「じゃあ、加賀が赤城から離れたら連絡をいれてくれ。直ぐに向かう」

 

青葉に加賀の追跡、監視を頼む。こそ泥のような姑息な手段だが、時間が無い。泊地棲姫が戦力を整えるまでに連携力をあげなければいけないのだ。

 

 

 

 

『日向さん、加賀さんが赤城さんから離れました。寮を出て建物の裏に廻っています』

 

夕刻、もう今日は無理かと諦めた頃、青葉からの通信が入った。

 

「直ぐに向かう。監視を続けてくれ」

 

『了解です』

 

執務室を飛び出し全力疾走で寮の裏に向かう。このめったに無いチャンスを逃す訳にはいかない。

既に日は傾き、空は赤く染まっていた。これまでにないほど早く寮にたどり着いた。次の角を曲がれば加賀がいるはずだ。

 

『待ってください。天城さんが加賀さんに接触しました』

 

「なに?」

 

青葉の報告を聞き、あわてて停止する。天城と加賀?あまり聞かない組み合わせだ。建物の影から顔だけを出して様子を伺う。

 

「実は、あなたを呼んだのは頼みがあるからよ」

 

「頼み……ですか?」

 

状況から考えて、加賀が天城を呼び出したのだろう。滅多に赤城の側を離れない加賀が一人でここを訪れたのは天城と会うためだったのだろう。だか、あの二人はそんなに仲がよかったようにも見えないが……。

 

「ええ。あなたにしか出来ないことよ」

 

「はい、私に出来る事があるならなんでもおっしゃってください」

 

天城が笑顔で頷く。

それを聞いた加賀は安心したように息をついた。

 

「そう、良かったわ。それじゃあ……」

 

加賀が右手を上げる。掲げられた右手が翻り、その手の中で何かが夕日を反射してキラリと光った。

 

 

――とてつもなく嫌な予感がした。

 

 

「私と赤城さんの前から」

 

加賀が手を振り下ろた。

 

「消えてください」




スランプっぽい
次回頑張ります

追記:大幅に書き直しました。
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