憑依日向と瑞雲鎮守府   作:8号機

36 / 37
おっかしいなー?この話上手く書けないから早く終わらせたいのにまったく話が進まないぞ?


海原の鷹10―過去と今―

ぶつぶつと呟き続ける加賀を担いで空母寮の中を歩く。俺は加賀を部屋に突っ込みに来た。しかし……

 

「天城、赤城はどうしている」

 

「部屋から出てきません……」

 

赤城と加賀の部屋の前でおろおろする天城に聞いたが、芳しい答えはかえって来なかった。

 

「赤城、開けてくれないと加賀を帰せないのだが……」

 

返事は帰ってこない。ドアノブを回そうとするがもちろん鍵は閉まっている。

 

「天城、悪いが加賀はそちらで引き取ってもられないか?」

 

ぐったりとした加賀を天城に渡す。

 

「はい、それはいいですけど……。赤城さんは……」

 

「私が話を聞いてみる。とりあえず加賀を部屋で休ませてくれ」

 

天城は加賀をつれて雲龍型の部屋に帰った。これで廊下には誰もいない。

 

「よし」

 

俺は呟くと腰に差している刀を抜いた。そのままドアの鍵を切り裂く。抑えを失ったドアは自然に開いた。

 

「赤城、入るぞ」

 

返事を聞かずに部屋に踏みいる。赤城らしく整った部屋だがカーテンが閉められ、真っ暗になっていた。

 

「赤城?」

 

赤城の姿は……居た。ベッドがこんもりと盛り上がっている。

 

「赤城、話が……」

 

布団をめくる。

 

「赤城、泣いているのか?」

 

赤城がうつ伏せになって頭を乗せる枕は濡れていた。

 

「日向さん……乱暴です。女の子の部屋に押し入るなんて……」

 

「女の子だが艦娘だ。敵の夜襲が無いとも限らない。いつまでもふて腐れてもらっては困るぞ」

 

「別にふて腐れてなんて……いえ、そうですね」

 

ここで肯定する……か。反論されるよりもよっぽどやりづらい。

 

「自分に不満が有るのか?」

 

赤城は責任感が強い。恐らく自分に満足出来ないタイプだろう。ゲームでもMVPをとった時に毎回自分を戒めているのもそういう性格からだろう。

 

「当然です。加賀さんはあんなに慕ってくれているのに……私は……加賀さんの期待を裏切るような」

 

「別に加賀はそれくらいで赤城から離れたりはしないと思うが……」

 

「そんなの……わからないじゃないですか……」

 

別に加賀を信用していないわけでは無いのだろうが……。どうしたものだろうか。

 

「赤城、少し外に出るぞ」

 

「私はいいです」

 

「……それなら担いで連れていくが」

 

ベッドにいる赤城に近づくと赤城は顔を赤くして飛び起きた。

 

「や、やめてください。行きますから……」

 

 

 

 

俺が思うに、赤城には余裕というものが欠けている気がする。母校では戦闘に関するセリフばかり、MVPをとってもはしゃぐことが無く、カウンターバーで出されるのも戦闘糧食。

赤城よりも年上の空母、鳳翔もこの鎮守府には居ない。その状態で加賀と他の空母の不和。赤城が疲れるのも当然と言える。

 

「加賀のことなら心配無い。彼女は冷静に見えて感情の起伏が激しいからな」

 

赤城と二人、海に向かって歩く。艦娘が集まる食堂は遠く、その喧騒は伝わって来ない。

 

「よく知っているんですね」

 

途中に自動販売機で120円のコーラを二つ購入する。

 

「まあ、見ていればわかる。私は秘書艦だからな」

 

海の見えるベンチに二人で腰かけ、赤城にコーラを渡す。

 

「これは……何ですか?」

 

コーラを受け取った赤城が首をかしげる。

 

「コーラだ。まあ、炭酸飲料の一種だな」

 

「こーら?ラムネとは違うのですか?」

 

「まあ、味付けが違うな」

 

飲んでみるよう目で合図する。

赤城がふたを開け、一口飲む。そしてげほげほと咳き込んだ。

 

「変わった味ですね」

 

「口に合わなかったか?」

 

「いえ、ちょっとびっくりしただけです」

 

赤城はそれからゴクゴクとのみ始め、あっという間に飲み干してしまった。俺もそれを見ながら自分の分を開けた。

 

「ごちそうさまでした。それにしても日向さんがこの、こーら?を知ってるなんて以外でした」

 

「そ、そうか?」

 

確かに、日向は和風な印象だ。カウンターバーでも日本酒飲んでるし。まあ、カウンターバーの仕様上ビールも出るから問題ないと思いたいが……

 

「まあ、あまり飲まないが……たまにな。なぁ、赤城」

 

「はい?」

 

「この戦時中にいうのもなんだが、君たちは少し視野が狭い。あまり一つの物、考え方に縛られ過ぎるのはよくない」

 

まあ、瑞雲のことばかり考えている俺がいうのも変な話かも知れないが。

 

「つまり……そうだな、慢心して沈んだ赤城も栄光の一航戦の赤城も両方真実なのだからあまり悪い面ばかり見ないで欲しい。それに今の赤城は昔とは違うだろう」

 

「それは……、そうですけど」

 

「忘れないことは大切だが、過去にとらわれてはいけない。と、いうことだ」

 

「過去にとらわれてはいけない……。やっぱりダメですね。龍鳳さんの時に心を入れかえたつもりだったのに」

 

赤城が自虐的に笑う。

 

「まあ、それも含めてな。今ダメだからといって成長の余地が無いわけじゃないだろう」

 

「はい」

 

赤城の穏やかな返事を聞いてからコーラを飲み干す。そして赤城の手元の空き缶を回収して立ち上がる。

 

「赤城、私は加賀からも事情を聞きたい。手伝ってくれるか?」

 

「はい。日向さん、ありがとうございます」

 

赤城が深く礼をする。別にそこまでのことはしていないのだが。

 

「ま……まあ、航空機を運用できる船では年上の方だからな」

 

とりあえず、日向として返事をしておいた。




作者は早く戦闘シーン書きてぇっす。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。