「お前が竜之助を助けてくれたのか⁉︎」
「……別に助けたわけじゃない。俺はただ」
「そうかそうか、感謝するぞ‼︎ ありがとうな‼︎」
「……はぁ……」
慧音は青年の言葉を遮り、自らのことで喜ぶかのようにお礼を述べた。
「(なんか苦労してそう……)」
竜之助は一人静かにそう思い込むように二人を見つめた。そして、そこで一つ、気になることを思い出した。
「あの……」
「ん? どうかしたか? 竜之助?」
「あ、その剣のことなんですけど……その剣、喋るんですか?」
竜之助がそう言うと、当然と言うように剣が話し始めた。
「ああそうだぞ。喋る剣だ。びっくりしただろう?」
「うわっ⁉︎」
「驚いたな……その剣、本当に喋るのか……」
慧音はそう言い、思い出したかのように辺りを見渡して軽く腕組みをした。
「それにしても、どうしたものか……」
「どうかしたんですか? 先生?」
「いやなに、夏祭りが控えているだろう?こんな事態があってはな……」
「んなもん中止にでもすればいいだろ」
そう言って話を区切るかのように青年は残ったロボットの頭の部分を調べ始めた。
「(なにしてるんだろう……?)」
竜之助がそう思うや否や、青年とその青年の剣は驚きの声を上げた。
「……⁉︎」
「……ありえん……‼︎」
「二人とも、どうかしたんですか?」
「(あの剣も一人と認めていいものなのか……)」
慧音は内心疑問を交えつつ、青年の次の言葉に耳を澄ませた。
「人工知能が……」
「無い……⁉︎」
「人工…….?」
「どういうことだ……⁉︎」
「……なんとも言えん、こんケースは見たことが無い……」
「……えーと、よくわからんが、そのジンコウチノウというものが無いとどうなるんだ?」
慧音は頭に疑問符を浮かべるように、青年達に問いかけた。
「いや、おかしいのだ。人間だって、脳で物事を考えるだろう? これには、その脳というものが無いのだ」
「では、このカラクリはそもそも動かない、そういうことなのか?」
「ああ」
「面倒なことになったなホント……」
「(面倒なこと……? この人たち何か知ってるのかな……?)
竜之助は二人を見つめるかのように視線を向けた。するとそこで、慧音が口を開いた。
「確かにな。こんなものを野放しにはしておけん。気をつけろと言っても対策の仕様もない」
慧音はやや考え込むようにしていたが、青年が再び口を開いた。
「とにかく、こいつは早く帰らせた方がいいんじゃねぇのか」
「そうは言っても、一人で帰っても危ないだろうし、誰か連れを……」
慧音がそこまで口を開くと、遠くから竜之助と呼びかける声が響いた。竜之助はその声に聞き覚えがあり、声のする方向をに目を向けると、博麗の巫女である、博麗霊夢がこちらに向かって来ていた。
「竜之助‼︎ 大丈夫? 怪我はない?」
「霊夢、大丈夫だよ。この人が助けてくれたから」
「この人……?」
霊夢は剣を持った青年に目を向けた。青年はその視線を受け、目をそらす。恐らく、こっちを見るなと言いたいのだろう。
「何よ、生意気ね……あいつ」
「で……でもいい人だから……‼︎」
竜之助が霊夢に言い聞かせるように言葉を繋ごうとしていると、側から慧音がすっと前に出てきた。
「霊夢、いいところに来てくれたな」
「ええ、変なカラクリが暴れてたからもしかしてって思ったけど……それにしても、酷い有様ね。これじゃあ夏祭りが台無しじゃない」
霊夢は辺りを見渡しながらそう呟いた。
「(夏祭りというより、人の命とかが危なかったりしたんだけど……)」
竜之助は内心そう思いながらも口には出さず言葉を止めた。
「 夏祭りのことはなんとかする。霊夢は早く竜之助を連れて帰ってくれ。それから、家から一歩も出るんじゃないぞ」
「確かにね。こんなのが暴れていたら、楽に出歩けそうにないわ」
「あの……」
霊夢と慧音がそう話している内に、竜之助は先ほどの青年に近寄り声をかけた。
「なんだよ」
「さっきは助けていただき、ありがとうございます」
「……」
「それじゃあ、またです」
竜之助は霊夢に声をかけて、慧音達と別れ、博麗神社に向けて足を進めていった。
はい、ということで、久しぶりのコラボ作品だったのですけど、個人的にも今後どうなるかがさっぱりなので、作者としても楽しみです♪それじゃあみなさんまたです♪