ジョジョの奇妙な冒険 第 部 〜受け継がれる魂〜 とある魔術の禁書目録編 作:超P
このツンデレと修夜は知り合いです。
補習をサボり上条と帰る最中
「……、不幸だ」
夕焼けにギラギラ光る風力発電の三枚のプロペラを眺めながらなにやら上条が呟いた。
夜遊び厳禁、という事で、基本的に学園都市の電車やバスの最終便は下校時間に合わせてある。
なにが言いたいのかというと、最終便に間に合わなかったのである。
この暑い日差しの中、2人はドラム缶のような警備ロボットの横を通り抜け、ダラダラと帰り道をあるいているのだった。
「あっ、いたいた。この野郎!ちょっと待ちなさ……ちょっと!アンタよアンタ!止まりなさいってば‼︎」
甲高い声がなにやら隣の友人に話しかけているが気づいていないようだ。
…………まぁ、このクソ暑いのに話しかけられてるぜ、なんて言う気にもならねぇが。
面倒だしな。
「……あーまたかビリビリ中学生」
「よぉ、御坂」
「あ、こんにちは空条先輩。それと!ビリビリ言うな!私には御坂美琴ってちゃんとした名前があんのよ!いい加減に覚えなさいよ、アンタ初めて会った時からビリビリ言ってるでしょ!空条先輩は御坂って言ってくれるのに!」
初めて会った時…?
あぁ、確か何時ものように”憂さ晴らし”(という名の人助け)をしていた時に、人のケンカ邪魔してんじゃないわよビリビリィ!って逆ギレしてたな。
上条に。
しかもそこから
まぁ、その時はちょっと”お話”をして帰ってもらったが。
「……て、あれ?何だろう?哀しくないのに涙が出るよお母さん」
「なに遠い目してんのよアンタ……?」
どうやら上条は補習で疲れているので目の前の
「なにやら呆れ顔で上条の顔を眺めている女は、昨日の
「「……。誰に対して説明してんだ?」のよ?」
「気が強くて負けず嫌いだけど、実はとっても寂しがり屋でクラスの動物委員を勤めてます」
「勝手に変な設定考えんな!」
(実は大体合ってたりする。)
両手をビュンビュン振り回す少女、御坂美琴に道行く人々が目を向けている。
まぁ無理もねぇか。
御坂の着ているなんの変哲もない夏服は、実は学園都市でも五本の指に入る
ラッシュ時の駅の中でも何故か見分けがつくという、あの気品爆発のの常盤台のお嬢様が、電車の床に座ってケータイいじってる人間と同じ風に動いてたら誰だってビビる。
「でー、何だよビリビリ?ってか
「ぐ……う、うっさいわね」
「動物小屋のウサたんが気になったの?」
「だから勝手に動物設定付け加えてんじゃないわよ!」
「そうだぞ、御坂は動物といってもネコちゃんが好きな」
「わー!わー!先輩!待って待ってお願い待って ⁉︎」
なんだよ……面白くなってくるとこだったのに…………。
ここまで典型的なツンデレはいじるに限るよな。
「ぜぇー、ぜぇー。そっ、それよかアンタ!今日という今日こそ電極刺したカエルの足みたいにヒクヒクさせてやるから遺言と遺産配分やっとけグルァ!」
「やだ」
「何でよ⁉︎」
いや、ふつーそれ言われてやる馬鹿はいねぇよ……。
そんなふうに思っていると
「動物委員じゃないから」
「こーーーーーーーの。っざけてんじゃねーぞアンタぁ‼︎」
ドン!と、中学生は勢い良く歩道のタイルを踏みつける。
瞬間、辺りを歩いていた人達の携帯電話が一斉にバギンと凄まじい音を立てた。
商店街の有線放送がプツンと途切れ、そこらを走っていた警備ロボットが、ビギンと嫌な音を鳴らす。
パリパリ、と。
中学生の髪が静電気のような音を立てる。
生身の体一つで超電磁砲を扱う
「ふん。どうよ、これでようやく腑抜けた頭のスイッチ切り替えられた?ーーーーーむぐっ!」
と、余裕綽々の御坂美琴の顔面全部を覆い隠すように、上条は慌てて片手で口を塞ぐ。
(だっ!黙れ、お願いだからその口を閉じて黙れっ!ケータイ焼かれた人間みんな殺気立ってるからっ‼︎バレたらみんな弁償だからっ、有線放送とかいくらかかるかわかんねーし‼︎)
何となく銀髪のシスター少女の事を思い出しながら、上条はクリスマスの時ぐらいしか名前の浮かんでこない神様に思いっきり祈りを捧げてみる。
と、祈りが通じたのか、誰も上条と美琴に詰め寄るような事はなかった。
一人を除いて。
よかったぁ、そう上条が思うより早く
「……………………………おい」
静かだった修夜が重い口を開く。
『ドス黒いオーラ』を出しながら。
その時の修夜は言うなれば修羅、もしくは魔王と呼んでもおかしくないオーラを出していた。
そしてその手には、黒い煙を出しているウォークマンが握り締められていた。
修夜はそこまで学生貧乏な訳ではない。
ウォークマン一つぐらい壊れても直ぐに、とはいかなくとも買えるぐらいの金はある。
なら何故怒るのか、それはウォークマンの中身が理由だ。
それもそうだろう、軽く10,000曲は入っていたのだから。
全て入れるのにはそれなりに時間がかかる。
それを一時の感情で。
しかも理由は八つ当たり。
怒髪天を突く理由としては十分過ぎた。
そして
「……『一つチャンスをやろう』」
その時の御坂は冷や汗が止まらなかった。
前にも怒らせたことがある先輩。
これでレベル3と言われても明らかに測定機の故障だとしか思えないほどの能力の量。
かなうわけがない、逃げなくては。
そう思っても一向に足が動かない。……仕方ないので恐る恐る聞いてみることにした。
「……はっ、はぃぃぃ、ど、どんな…ものでしょうか…?」
足の震えが止まら無い御坂。
顔は恐怖でいっぱいの上、病気でもしているのかというほど白い。
直接ではなくともウォークマンの破壊に協力した上条は思った。
あ、これダメなやつだ。
「………能力を使わずに逆立ちをしながら今直ぐに寮に帰れ」
「えっ……でも」
「俺は言ったよな?……一つ、と。……もう一度俺に言わせる気か?」ドドドドドドドド
えっ、えぅ………と、御坂はたじろぐ。
理由は簡単だ。
御坂は今、スカートを履いているのである。
いくら短パンをしたに履いてるとはいえ、逆立ちをして歩く中学生、それも常盤台のお嬢様。
目立たないわけがない。
いくら、御坂でも多少の羞恥心はある。
御坂は思った、できるわけがないと。
だが、現実は非情である。
「…………………………………………………やれ」
とてもドスの効いた声。
こちらの意思は関係無い、やれと言われたらやれ。
たった二文字の言葉でそこまで言われているような気がした。
「っ!はっ、はいぃぃぃぃぃい!!ごめんなさあぁぁぁいい!!」
御坂は逃げるように帰っていった。
逆立ちで。
それでもスカートは重力には逆らえない。
「さーて、次はお前だなぁ?上条クゥン?」
ギクっ!ギギギギ……と壊れたロボットのようにこちらへ振り向く上条は
「ハハハ……お手柔らかに…」
「断る」
不幸だっーーーーー⁉︎と言う悲鳴が夕方の学園都市に響くのだった…
その夜
「承太郎!今日の仕事の最中に、逆立ちで泣きながら走る奇妙な子供を見たぞ!」
「………。やれやれだぜ」
おしおきだーべーーーー。
修夜と御坂のファーストコンタクトは番外編で書きます。