ジョジョの奇妙な冒険 第 部 〜受け継がれる魂〜 とある魔術の禁書目録編 作:超P
彼は悩んでいた。
なぜ自分には力がないのだろう。
なぜ自分はこんな風になってしまったのだろう。
なぜ?なぜ?なぜ?
いや、本当はわかっていたのだ。
働こうとしなかった自分が悪いのだと。
この
仕事もせずに。
最初はちょっとした違和感だった。
昼間起きたら誰もいなくて、他の皆は何処に行ったのだろう?と、思うぐらいだったのだ。
それが、汗をかいたストレイツオが夜戻ってきて自分に憐れむような目をするようになり、たまたま昼間にいた承太郎がたまに舌打ちするようになり、イギーが鼻で笑うようになり、ワムウがため息をつくようになり、ペットショップが諦めるように肩をすくめるようになり、修夜が自分に家事をしろと言うようになり。
気づけば彼はニートになっていた。
人間をやめてまでこの力を手に入れたのに、なぜこんな惨めな思いをしなければならないのだろう?
不死身?不老不死?スタンドパワー?そんなものまるで意味がない。
承太郎たちと同じラインに立ちたい………
そんなことを考えているとなにやら目尻が熱くなっていた。
「うっうぉぉぉぉ…」
「おじちゃん、大丈夫?」
「…?」
そこにはまだほんの7〜8歳ぐらいの可愛らしい女の子がいた。
彼女は
「おじちゃん、どこか痛いの?」
「…うっ、うぅ」
「泣かないでおじちゃん?」
小さい女の子に慰められるその吸血鬼の背中はどこか哀愁を漂わせていた。
「そっか、おじちゃん仲間外れにされちゃったんだ」
「あぁ…気づいたら周りにはもう誰もいなくてな…」
「大丈夫!私がそばにいてあげる!」
「なに?」
「私が友達になってあげる!だから泣かないで?」
「( ゚д゚)」
誰かから純粋に想われたのはジョナサン以来だったDIOは、この言葉を聞いた途端何かが溢れ出てきた。
先ほどとは比べ物にならないぐらいの涙が出て止まらなかった。
そして
「目が覚めた…」
「?」
「礼を言うぞ。ふっ…ふふふふふ、ふはは、フハハハハハ!そうだ!このDIOに出来ぬことなどない!」
「そうだよ!おじちゃん、頑張れ!」
「勿論だ!…ところで少女」
「?」
「名前を聞きたい…私と友達になってくれないか?」
「うん!私の名前はー」
「WRYYYYYYYYYYY!‼︎‼︎最っ高に『ハイ』ってヤツだぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
DIOはもう一度頑張ることを決意した。
「もう一度働きたいというのか?」
「頼む、もう一度だけでいいチャンスをくれないか?」
「先程と同じ過ちはごめんだ、信じていいんだな?」
「あぁ」
「…フン、いい目をするようになったな…よかろう、お前に仕事を与えてやる!」
「無駄無駄無駄無駄!」
「黙って運ばんか!」
「すまn…すいません!」
DIOは頑張った。
とにかく頑張った。
お世辞にもいい働きをしてるとは言えない、だが一所懸命努力しているのは、周りの皆に伝わっていた。
しかもずっと使えないわけではない、少しずつだが仕事の手際が良くなっているのだ。
それを見たワムウの上司は
「彼、DIOくんだっけ?本当にさっきの子?あの調子ならすぐ通用するよ、後でその気があるようなら、連絡くれないかい?」
「はっ、承知致しました」
「君はとても真面目だし、掘り出し物は見つかるし、この夏はいい働きが期待できそうだなぁ」
「(うぉぉぉぉ!)」
「(成長したな…DIO、やはりお前はただの吸血鬼ではない、お前は…やればできる吸血鬼だ!)」
だが
プップー!
ブロロロロロロロンッ!!
「〜♪」
「ん?あっ、あの少女は!」
「…ぬ?マズイ!あのままでは!」
先程の傷心中のDIOを助けてくれた少女が、今まさにトラックに轢かれそうになっていた。
その瞬間
「『
ズオン!
そう言った瞬間、世界が灰色に変わる。全てのものは動くのをやめ、その中を唯一、黄色い男が全力でかけていた。
「トラック如きが!このDIOの友人になにをする!」
『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄ァ!』
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!ズガン!
DIOは自分のスタンド、
そして、世界が灰色になってから9秒後、全てのものは動きは元通り動き出した。
トラック以外が。
トラックは音を立てて30メートルほど吹っ飛んだ……………配達物のほうに。
「怪我はないか⁉︎」
「えっ?うっ、うん、大丈夫」
「そうか…よかった、ほんとうによかった……」
「こっちは良くないよ?DIO君?」
「」
…………………………。
DIOは家に帰ってから丸一日、体育座りでずっと空を眺めながら自分を責めていた。
また自分は過ちを犯してしまったのか、と。
吹っ飛んだトラックは配達物にちょうどあたり全て粉々になってしまったのだった。
当然そんなことになればクビにならないわけがない。
つまるところ追い出されたのだった。
「おい修夜、DIOの野郎はどうしたんだ?昨日から様子が変で気味わりーぜ」
「なんだ、親父も知らねーのか?なんかわかんねーがかなりくらいな」
「ワオン(いつも騒がしいやつが静かだとなんか調子狂うぜ)」
「おい、いいから食ったものの皿片付けろ!このストレイツオ!後始末をしない奴には容赦せん!」
「私がやろう…」
「なっ⁉︎」
「DIOが⁉︎」
「自分から何か手伝うだと⁉︎」
「いいのだ…私にはこれぐらいしかできんからな…」
そう言って片付けをしようとすると
「ちょっとまて」
ワムウがDIOを呼び止めた。
「…なんだ?私はこれから皿洗いをするのだ…貴様の相手をしている暇はない…邪魔をするな」
「お前に伝えることがある」
「なんだというのだ?早く言え…時間が勿体無い…」
「明日からまた仕事に来い」
「なんだ、そんなことか…明日からまた仕事n………ん⁉︎」
「なんだ、随分と嫌そうだな」
「まてワムウ!今なんといった⁉︎」
「なんと、と言われても明日からまた仕事に来いと言ったまでだ
「なっ、何故だ⁉︎私は昨日…」
「お前が昨日助けたあの少女、あれはあの上司の娘だ」
「!」
『そうそう、ワムウ君。』
『如何なさいましたか』
『DIO君に明日からまた来てって言っておいて』
『しかしあやつは…』
『彼が助けてくれた子はね、僕の娘なんだ…自分の子供を助けてくれて感謝しない親はいないよ。あっ、でも今度からこういうことはないようにね、助けてくれたお礼に今回は不問とするけどいつもは仕事第一なんだよ?今回は戒めとして帰ってもらったけど、…感謝してるんだよ。だから、ね?』
「と、言うわけだ」
「つっ、つまり…?」
「お前はまだクビじゃない」
そう、DIOはまだクビになってはなかったのだ。
「さっ…」
「さっ?」
「最っ高に『ハイ』ってヤツだァァァァァァァァァァ!!!」
こうしてDIOはニートをやめることができたのだ。
その過程でDIOは1人の少女のこころを奪っていたりする。
どうでしたか?個人的に書いててかなり楽しかったです。また、誰かの番外編書こうかな…とか思ったりするのでした。