血界戦線~神々の義骨保有者の話~   作:めしあんず

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一話

僕の名前はレオナルド・ウォッチ

このHLに来てからそろそろ一か月半が立とうとしている。僕はふとしたことからある組織の端っこに所属することになった。

組織の名前はライブラ

跳梁跋扈する異界との間で世界のバランスをとるっていういわゆる「秘密結社」だ。

だけどその全体像は町と同じくまるで霧の中。

いったい何人の人が日々どんな戦いをしているのだろう。それがわかる日がいつか来るのだろうか。

とはいえ、僕もその組織の一員なわけで戦いに巻き込まれることもある。

この前なんか、クライスナー・ガラドナ合意によって禁止されている食人行為用の人間の真空パックを密売している集団につれさられかけたのだ。だけどその時は僕に宿っている神々の義眼と仲間のおかげで何とかなったが、昨日まで入院生活を余儀なくされていた。

しかし、今日からは晴れて入院生活も終わり、またライブラの事務所に行く事が出来る。また厄ネタが降りかかってくるかもしれないが、それでもなんだかんだであそこは居心地がいいのだ。そんなことを考えているうちに事務所の扉の前までたどり着いた。さぁ、今日から元気よくやっていこう!

「おはようございます!レオナルド・ウォッチ復活しました!」

…何も反応がない。というか人がいない。一人しかいない。しかもその一人が無言だから僕、超滑った感じなんすけど。

「…おはよう」

唯一いるひとり、チェイン・皇さんがけだるげにやっと挨拶を返してくれた。

「ええと、ミスタークラウスやザップさんたちは…?」

「クラウスさんは今武器庫のほうに行ってる。銀猿はしらない。」

すっげーめんどくさそうなんですけどこの人。というか僕悪いことした?何かやらかした?

「そ、そうなんすか。ええと、珍しいっすね!チェインさんが一人でここにいるの。

いつも用事がないとあんまり来ない印象なんすけど。」

「そんなことないよ。やることがないときにここに来ることはある。ただここ最近仕事が詰まってて暇がなかっただけ。」

「そ、そうっすか」

「それに来るとしてもあの銀猿がいない時を見計らっているからいつも一緒に行動しているあんたと合わないのもむりないね」

本当にこの人ザップさんのこと大っ嫌いだな。

それにしても今日のチェインさんは元気がない気がする。たった三週間ほどの付き合い(内一週間ほどは入院生活)でもわかるぐらいに元気がない

「…どうしたんすか?元気がないように見えますけど。」

「…わかる?わかりやすい?」

「そりゃもう、短い付き合いの僕ですらわかりますから。」

そういうとチェインさんは大きくため息をついた

「今日来たのは少し相談したいこともあってミスタークラウスに会いに来たのよ」

「相談したいこと?何があったんすか?」

「あなたもこれからあると思うけど、周りにライブラに所属しているってばれたときに付きまとってくる輩の対処方法よ。」

「あー、なるほど。」

この町においてライブラの情報はかなりの高額で取引される。

「でも、チェインさんなら撒くのは簡単じゃないんすか?透明になったりできるんすから。」

「確かに普通のやつならそうなんだけど、今私に絡んできている奴は若干普通じゃないというか…」

「普通じゃない?」

「ライブラの情報ではなくライブラの持つ情報収集力が目的でライブラに入りたいって言ってるのよ。しかも実力もあって、スカウトも考えるほどなの」

スカウト!?ライブラからスカウトされるってどんだけの実力だよ

「だから、ミスタークラウスに判断を仰ぎに来たの」

「な、なるほど

名前とかはわかってるんすか?」

「ええ、一通り調べてある

名前は御仏 一茶

名前からわかるように日本人だけど、黒人系の血が入っているのか肌は浅黒いわ

かなりの巨漢で身長は2m、推定体重は200Kgほど。

家族は日本に母親が一人、ひと月半ほど前に父親がしんでいるわ。

そして奇妙なことにその父親は死亡時に全身の骨がひとつもなかった。」

父親の骨がない?一月半前?

僕の…義眼の時と状況が似すぎていないか?

「その、父親が亡くなったのは日本で?」

「いいえ、亡くなったのは境界都市のとあるホテル。

おそらくあなたの予想通りよ。彼も何らかの神々の義肢を持っている」

「それじゃあ、その人も僕と同じように…?」

「そうかもね

でも彼の場合はすでに大事な人を亡くしてしまった。つまりあんたみたいに治したいではなく壊したい。復讐が彼の目的とおもわれるわ」

復讐…僕もミシェーラを亡くしていたらそういう風に考えていたのかっも知れない

でも、

「復讐が目的って、なんだか危なくないですか?」

「そう?ライブラにも何人かいるわよ、復讐のために活動してる人。

ミスタークラウスもあまり好きではなさそうだけど、一定の理解は示してる。

案外、復讐よりも固い信念なんかないのかもしれない。」

「でも…」

僕が言葉に詰まると同時にクラウスさんが帰ってきた

「珍しい組み合わせだな、どうかしたかね?」

「ミスタークラウス、少しお話が…」

チェインさんはああいっていたけれどやはり少し納得がいかない

復讐のために行動してるなんてやっぱり僕は危なく感じてしょうがなかった

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