魔法先生ネギま、心の力(物理)   作:オズワルド

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いやあ今年の12月の冬も寒いですねー、え?

前回の話で正月を迎えたのにもう12月かよ?

……メイド・イン・ヘブン、時は加速した!

そんなこんなでまた更新、こんなに更新して大丈夫だろうか、いつかガス欠が来そうで怖いが、それまでにランキングに復活してるといいねぇ、気付くとランキング外だからなー

それでは皆さん第一章よりほんわかやさぐれた主人公の物語をどうぞ


師匠と弟子、繋がる心の力

学生に使用が許可された場所ではなく、俺個人の居住区の一つである程よい広さを誇る魔法練習場で俺はナギを吊るしていた

 

魔法練習場は円形の足場と天井だけで形成されており壁はなくそのまま外になっている、魔法練習場がある場所が上空にあるため、魔法を使った際は空中にそのまま放り捨てる形になる(因みに入る時は中央の階段を使うか空を飛んで入るしかない)

 

そこで何時もの如く襲撃された次第である

 

 

 

「お前は……、毎度毎度飽きもせずに良くやるよ、その点に関してのみ言えば一丁前に一人前だよお前は」

 

「なあー! 何だよそれ! 魔法障壁じゃねぇのかよ!」

 

「コレか、こりゃあ『心の壁』を実体化させた物だ、出来るかと試して見たが出来てビックリだ

しかし一枚だけとは心許ない、こりゃ過剰安心は出来んかなぁ、名前で言うならA.T.(熱き魂の)――」

「――そんな事よりコレを解きやがれ、学校の先生がこんなことにして良いと思ってんのかぁー!」

 

「学校の先生じゃねえって、何度言えば……、もういい解いたら帰れよ馬鹿坊主」

 

「へん! ずぅえええったいにやだね!」

 

「じゃあ解かない」

 

「あー! ずりぃぞ!」

 

 

 

口煩い赤毛の馬鹿餓鬼である『ナギ・スプリングフィールド』を俺の杖で突ついて回す、このガキャどんだけ吊るそうが落とそうが懲りずにやって来る、一体全体何がコイツをそこまでさせるのか?

 

激しく暴れて揺れるナギを杖の先に『ぽんっ』と言う思い切りのいい音と共に生やした猫じゃらし的な物で擽りおちょくる、それから逃れようとして更に暴れるナギをおちょくりまくる

 

コイツにこんなに引っ付かれるような事したっけかなあおれ?

 

 

 

「なぁ、そういや聞いてなかったけどよ、何で俺の弟子になんかなりたいって言い出したんだ?

あの日お前が師匠にしてやるー、って突っかかってくるまでこれと言って関係なんて無かったよな?」

 

「ああ、それなら校長のじじいにこの学校で一番強い奴は誰だって聞いたら師匠だったからだけど」

 

「そうか、そうかあ、あのクソガキャただじゃ済まさねぇ……」

 

「か、顔怖ぇ……」

 

「はぁ、あいにくと俺は強いかも知れねぇが弟子なんて取ったことねえから勝手がわかんねぇんだよ、そう言う事はちゃんと経験のある奴に習えばいいだろうに」

 

「えー? 師匠にも師匠が居たんだったらおんなじ風にすりゃ良いんじゃねえか?」

 

「……お前は、頭が良いのか悪いのかどっちなんだ、はぁ

それにしても俺の師匠(マスター)ねぇ……、あんまり、思い出したくは無いな」

 

「? 外道みたいな奴だったのかよ師匠?」

 

「いや、そうじゃないんだがな……」

 

 

 

そう言って目を瞑り思い出すのは黄金の髪を持つ妖艶な女性と殺戮人形(キリングドール)の事、あの日このマフラーと共に捨てられた身に残る未練たらしい初恋の思い出、それと僅かに残る捨てられた筈なのに捨てきれない師匠(マスター)に対する感情

 

本当に俺は女々しい奴だな、後生大事に『こんなもの』と思い出を捨てきれずにいる、風の噂で聞いたエヴァンジェリンと言う吸血鬼の真祖(ハイ・デイライトウォーカー)が居る事から既に結婚していて……、恐らくは死んでいると言うのに……

 

その事実を思い出してまた一つ気分が沈んで心がやさぐれる、今この状態で魔法を放ったら俺の杖はどんな威力を叩き出すんだろうか、コノ馬鹿デ試ソウカナー

 

 

 

「うおっ!? 大丈夫かよ師匠!

死んだ魚の目みたいな目が更に濁ってるぜ!?」

 

魔法の矢(サギタ・マギカ)撃ってみていい?」

 

「ぬあああ師匠目が! 死んだ魚の目が本気になってる!?」

 

「何度でも言ってやるが、師匠なんてものは経験のある人に頼め、俺以外にも強い先生は居るだろう」

 

「だって先生は攻撃魔法とか教えてくれねぇーもん」

 

「そこで何故俺が教えてくれると思ったのか……、分かった良いだろうこのまま纏わり付かれても迷惑だ

スッキリスッパリザックリギックリキッパリチャッカリシッカリウッカリ絶妙のブレンドで決着を付けようじゃないか」

 

「なんだあ?」

 

「チャンスをやると言っているんだ、今から1時間後に試験を開始する

内容は至って簡単だ、俺に一撃攻撃を入れるか魔法障壁や防御魔法を使わせる事、と言っても俺がマジにやったら大人気ない事この上ないからな、ルールとして俺はお前が使える魔法しか使わないと約束しよう

お前の持てる物全てを使ってかかって来い、知力体力時の運、何でもいいから全部使って出し切って来い、それで結果が出せたら師匠の真似事位はしてやる」

 

「う、ぅ、ぅぅうううぅおっしゃああああああああああああああああああああああああ!!!

待ってろよぉおおおおおお、絶対師匠にしてやっかんなぁあああああああああ!!!」

 

 

 

杖の先端をグリグリと頬に突き立て終わると縄をほどいてやる、大きな声で叫んで下に降りていったナギを無視して立ち上がると魔法練習場の中央に座り込んで寝っ転がる

 

まぁ一応コレで諦めるだろう、本当に面倒臭い馬鹿餓鬼だ、何を考えて俺を師匠と呼びに来てんのかサッパリ分からん、全く本当に……

 

――才能が有るんだから、ちゃんとした人に習うのが良い筈なのに……、何を考えているのやら

 

結局何も考えてないということに落ち着き目を瞑ってひたすらにナギを待つ、一秒でも遅れたら放棄したとして棄権にするのもありかもな

 

後30分と言った所でうつらうつらとして来た時、ナギの奴が満面の笑みを浮かべてやって来た、まるで花が咲いたような笑顔だが何か策が浮かんだんだろうか、ろくでもない悪戯をする時と全くもって同じ顔をしてやがる

 

 

 

「どうしたー、試験まで後30分は有るだろー?」

 

「へっ! 遅刻して棄権にされちゃたまんねぇからな!」

 

「ふうん、何か策を考えてきたらしいが、もう準備は良いのか?」

 

「おうともよバッチリだぜ!」

 

「そんじゃ、まあ……予定より早いが気楽に行くか

これより試験を始める、はい開始〜」

 

光の精霊(セブテントリーギンタ)67柱(スピーリトゥス・ルーキス)

集い来たりて(コエウンテース) 敵を射て(イニミクス・サギテント)

 

「ん、いきなりコレかよ、本当にお前って奴は――」

「――取った!」

「――取ってない」

 

 

 

ナギからの魔法の射手(サギタ・マギカ)を一つ残らず此方も無詠唱魔法の射手(サギタ・マギカ)で撃ち落とす、魔法がぶつかり合い弾けた魔力と土煙で周囲が見えなくなっている間に瞬動でもってして近付いてきたナギの蹴りを片手で受け止める

 

もしも今まさに落ちてきている『魔法練習場の天井』がナギの策何だとしたら少々拍子抜けだったかもしれん、いやただ単に俺が過大評価し過ぎただけか

 

上空から降り注ぐ瓦礫を左腕で殴り飛ばしつつ攻めてくるナギの対処を右手で行う、同時に詠唱に対して無詠唱魔法で相殺していく、超接近戦による上空からの瓦礫と横からの魔法の射手にやや下から突き上がるような格闘には光る物が有る

 

最初の一撃を目くらましに使い上空の天井を破壊すると同時に瞬動で一気に近付き、身長差により此方が先に瓦礫をどうにかしなければならない状態を作り出す

 

更には魔法の射手のある程度近くなら望んだ場所に作り出せる特性を生かし、俺の目線の辺りに作り出し視線を誘導

 

更に更に自分の身長が相手より低いのをこれまた利用しての上中下段同時攻撃、正直始めて来た場所の地形を瞬時に策の中に取り込み自分の利点に変える手も天才的だと言っていい、だがそれで勝てるかどうかは別問題だ

 

俺は片手が有れば瓦礫をどうにか出来るし、魔法には魔法で対抗する、ナギの未熟な格闘こそ片手で十分……、あまりいじめちゃ可哀想だと思い意識を失う程度の一撃を叩き込もうとして気付く、こいつ笑ってやがる

 

ナギの詠唱と目線の魔法ばかりに気を取られて気付くのが遅れたが、ナギの方からも魔法が迫ってきている、『無詠唱魔法』……、それも魔法の射手(サギタ・マギカ)ではないっ!?

 

 

 

「雷系の上位古代語魔法(ハイ・エイシェント) である雷の斧(ディオス・テュコス)か!

お前いつの間にこんなものを!?」

 

「まぁだまだぁぁああああ!!!」

 

 

 

雷の斧(ディオス・テュコス)を無詠唱の雷の斧(ディオス・テュコス)で相殺する隙にナギが両手を前に突き出し捉えるように俺に迫る、丁度瓦礫を弾き終わった俺は何を思ったのか『面白い』と思ってしまいその両手を掴み取っ組み合いの体制になる

 

取っ組み合い状態での魔法の射手(サギタ・マギカ)の相殺試合、ナギが持つ練習用の杖が過負荷にヒビ割れ始める、俺の杖は側に浮かんでヒビ割れる気配など見せもしない、ここに来て装備が物が言った

 

そう思い僅かに残念な気持ちが湧いてくる、残念な気持ち……、いつだって俺が気付くのは手遅れになってからだな

 

そこまで考えてから、身体に当たる魔法に気付く――

 

――遅滞呪文(ディレイ・スペル)ッ!?

 

 

 

「これは魔法の射手(サギタ・マギカ)戒めの風矢(アエール・カプトゥーラエ)か!?」

 

「は、ははははっ! その通りだぜ師匠!

あんたが攻撃魔法や直接攻撃にたいしては化物並みに鋭い事は知ってるからな!

直接の攻撃力が皆無の補助魔法ならどうかと思ってな!」

 

「だが攻撃力が皆無だろうが遅滞呪文(ディレイ・スペル)ならお前の敵意が出ない訳が無い、それが全く無かったのはどういうトリックだ?」

 

「あん? それなら俺がいつ遅滞呪文(ディレイ・スペル)が出るか分んなかったからじゃないのか?」

 

「……は?」

 

「だって俺遅滞呪文(ディレイ・スペル)とかマトモに使えねーもん、テキトーに魔力ぶっこんでテキトーにやったらちょっと遅れて魔法が出るから俺でも何時出てくるのかわかんねぇもん」

 

「………あ、頭が痛い、だから取っ組み合いか」

 

「そう、いつ来ても良いようにな!」

 

「はぁ、それで? どうする?

俺は確かに身動きを魔法の射手(サギタ・マギカ)戒めの風矢(アエール・カプトゥーラエ)で封じららている、だがそれはお前もだろうナギ、こんな至近距離で使うからお前の腕も封じられてるぞ

コレでどうする? また魔法相殺戦か? その杖でか?」

 

「……いや、俺が出来るのはここまでだ」

 

 

 

正直、ここまでやるとは思っていなかった、いくら天才的だとはいえ子供にこの状況に持ってくるまでの力は普通は無い、この馬鹿にはこの試験にこうまで必死にさせる何かがあったのかもしれん、こいつは一人の男として認めてもいい程のいい顔をしている

 

だが、それとこれとは話は別だ、いつだって勝負は理不尽で不公平で自分の望まぬ状態から始まる物だ、ここでナギの杖が限界を迎えているのも、それすらも勝負の世界では普通の事なのだ、だからこそ、この勝負に決着をつけよう、手加減手抜かり一切無しだ

 

魔力を練り上げ魔法の射手(サギタ・マギカ)を作り出して、ナギの顔がこの試合始まって始めてと言っていい程の『笑顔』を浮かべているのに気付く

 

 

 

「『俺が』出来るのはここまでだ! だからっ!

 

――『みんな頼んだぜ!』」

 

『――任せろ!』

 

「――ぁ、……はぁ?」

 

 

 

間抜けな声が零れるがそれも仕方ないだろう、なんせ天井がなくなり太陽の光を直に浴びていた俺とナギを、いや魔法練習場の全てが多くの『人影』に隠されたんだから

 

訳が分からん、なんだこれどういうこっちゃやねん、これは一体何事が起こってるんだこれ、ちょっと待てタイムを要求するタンマタンマ、おいおいおいおい何をしてんだ『お前ら』?

 

空を飛ぶ無数の人影、この学校……メルディアナ魔法学校の凡そ全校生徒と魔法教員、そしてやけに笑ってるメルディアナ魔法学校校長という肩書きを持つクソガキ

 

どいつもこいつも目をランランと輝かせ魔力を練り上げていく、少なくとも魔法練習場は跡形も残らないだろうレベルの代物に唖然としつつこの事態の一番の原因であろう馬鹿餓鬼に目を向ける

 

 

 

「おい? ……おぃ? なん、お前これ、何を?」

 

「いやあだって師匠が言ったんだぜ、『俺の持てる物全てを使ってかかって来い、知力体力時の運、何でもいいから全部使って出し切って来い』って

だから俺の持てる全て、友人学校の先生に校長、俺に協力してくれるって言ってくれた『仲間』を出させてもらったぜ!」

 

「待て、待て待て待て! ちょっと待てお前それはアリか!?

こんなもん食らったらお前タダじゃすまねぇぞ!?」

 

「おう、だから師匠、しっかり『守ってくれよな』?」

 

「お、おお、ぉ、ぅおおおおおおおおおおおおおおお!!?」

 

 

 

その日、死んだ魚の目をした俺に一人の生き生きとした目を持つ馬鹿弟子が出来たのは語るまでもない




本当は俺、こんな戦闘が書きたかったんよ、もう満足、いやあ満足したねぇ、こりゃ一息入れ時だよ

最近になってトップをねらえのガンバスターの格好良さが異常だと気付いた、「艦長!」「どうした!?」「第七ハッチが空いています!」「なぁにい!?」
デンドンデンドンデンドン――
この胸の高鳴り、……これが、恋?
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