艦隊これくしょん×トランスフォーマー   作:ラットル先生

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割とノリと勢いで書いているので
前と言ってる事違うぞ! って言うの出てくると思います。

僕の中のイメージの吹雪は結構良い性格してる。


【第三話】磯波、着任ス その1

「あら長良、訓練してたの? 休みなのに偉いわね」

「そりゃあ、訓練は大事ですから! 司令官も一緒に鍛えます?」

「うーん、筋肉痛になりそうだから止めとくわ」

 

 私たちは磯波ちゃんを連れて訓練場にやってきました。

 司令官が言うには「磯波ちゃんの力が知りたい」らしいです。

 

「ま、ちょうど良かった。長良訓練場を使いたいんだけどちょっとワケ有りで人に見せたくないのよ。私たちが使い終わるまで出入り口で見張りをしてくれない?」

「了解しました~」

「ありがとね。吹雪、磯波行くわよ」

 

 訓練場は海に向かって施設が伸びていて射撃訓練もできるように周りを壁で囲まれています。

 スペースもかなり広くとってあるので磯波ちゃんの装備の性能を見るのにも最適です。

 

「さてと一応、装備とか改めさせて欲しいんだけど良いかな?」

「えぇ、かまいませんよ。トランスフォーム!」

「うっはぁ! やっぱ変形機構凄く良いわぁ!」

 

 磯波ちゃんの艤装が大きく形を変えて4本のロボットアームが生える。

 その先端には形の違うパーツがそれぞれに取りついており、

物によってはそれが一目で武器だと分かります(SFっぽいデザインではありますが)

 

「まずは……武器からですかね?」

「そうね。武器から教えて貰えるとありがたいわ」

 

 彼女は一つ目のロボットアームを正面に構えます。

 その先端には銃と思われる武器が威圧的な雰囲気を醸し出しています。

 

「えーと、護身用の銃ですね。質量弾を射出する物で威力は……深海棲艦相手なら十分効果を発揮すると思います」

「そりゃ宇宙から来たロボット生命体の武器だしね。幾ら深海棲艦でもねぇ……」

「ただ一回に補充できる弾の量が……」

 

 磯波ちゃんは銃の腹部を開くと金属の棒を取り出した。

 バット程の太さで長さは大体20cmそれを司令官に手渡します。

 

「これがこの銃の弾です。大きさが大きさなので一度に3発程しか持てないと思います」

「ずいぶんと大きいわね……。補給はどうやってするの?」

「この状態で金属を吸収すれば自己内で生成可能です。なので鋼材を頂ければ補給は可能です」

「ふむ流石は超ロボット生命体」

「損壊についても自己修復機能があるので資材を頂ければ良いのですが、磯波の肉体部分はドックじゃないと修復できないと思われます」

「それは便利ね」

 

 ハイテクだなぁ。

私の艤装も資材食べさせたら勝手に補給、修復してくれれば良いのに。

 

「じゃあ撃ってみて貰って良いかしら?」

「了解しました」

 

 磯波ちゃんは銃を構えて狙いを付ける。

 シュボンっと独特の音を鳴らし射出された弾丸は木材で出来た的を完全に破壊する。

 更にその先で着水、大きく水しぶきを上げた。

 

「うーん、威力はよくわかんないわね。しかし弾丸の速度が微妙に遅くない?」

「艦娘の砲のような高速の弾丸を破壊する物ではなく弾丸の質量で破壊する物ですので」

「なるほどねぇ……ちょっと使いづらいかもねぇ」

 

 司令官はウンと唸る。

 

「じゃあ次行ってみようか」

「はい、提督」

 

 磯波は次のロボットアームを前に出す。

 

「これは広域レーダーですね」

「ほう、レーダー」

「私達で言うところの電探ですね」

「この広域レーダーはですね! 惑星探査用の広域レーダーで最大感知域は5000kmで最小感知域は10cmと言う全宇宙の中でもかなりの精度を誇る広域3Dレーダーでドップラーを用いた変位感知はもちろんの事、対象物が持つエネルギー派を観測する固有波形感知器の役目もこなす」

「ちょ、ちょい、ちょい! タンマタンマ!」

「え、はい何でしょう? これから凄く良いところなんですが!」

 

 磯波ちゃん凄い早口だった。

 そして何を言ってるのか全く理解できませんでした。

 

「磯波がレーダーに対して並々ならぬ愛がある事は分かったけど要点だけお願い」

「うぅ……了解しました……」

 

 磯波ちゃんはとてもがっかりしていました。

 ちょっと可愛そうですが私も聞きたくないので仕方ないです。

 

「えーと、深海棲艦を効くかって事ですよね?」

「うん、まぁ一番聞きたいのはそこだけどさ。そこまで露骨にテンション下げないでよ」

「大型ならともかく小型の深海棲艦だとちょっと難しい……ですかね」

「さっき言ってた固有波形なんちゃらってヤツでも?」

「固有波形感知器ですか? あくまでロボット生命体を探すための物ですから……」

「そうかぁ……」

 

 うーん、SFの物と言っても万能ではないんですね。

 

「……最大効力は発揮できませんが提督を失望はさせませんよ?」

「磯波ちゃん?」

「あくまでちょぉーーーっとだけ難しいだけです! 私の特技は索敵と調査ですからね」

 

 彼女はじとっとした目で此方を見て言い放つ。

 どうやら彼女のプライドを傷つけたようだ。

 

「アハハ、ごめんごめん。あなた調査船のトランスフォーマーだって言ってたものね?」

「そうです! 見くびられては困ります」

 

 

 

------------------------------

 

 

 

そのあとも装備を見させて貰らいましたが全部レーダー、センサーの類でした。

 しかも磯波ちゃんが言うには生きているレーダーは広域レーダーだけだそうです。

 

「うーん、隕石と衝突しなければ使えそうなレーダー類が結構あったのだけれど……」

「隕石に衝突しなければ落ちてきていませんよ?」

「……もうちょっと上手くぶつかりなさいよ」

「そんな無茶な!」

「あはは、でも確かにちょっと残念ですね」

「うぅ吹雪まで……」

「さっき言ってた自己修復機能で何とかならない?」

「希少な金属類が必要ですね。物によってはこの星にあるかどうか……」

 

 修理も難しいみたいです。

 うーん、SFがココに来て障害になるとは……。

 

「司令官? もう良いんですか?」

「ありがとう長良」

「いえ、どういたしまして~」

「あ、私達これからお昼なんだけど長良はもう食べた?」

「あはは、今15時ですよ? 甘味だったらご一緒しますよ」

「そうね、奢ったげるわよ」

「おお、太っ腹ですね! じゃあ行こうかな?」

 

 いつの間にかそんな時間になっていたんですね。

 私にも奢ってくれるでしょうか?

 

「……安心しなさい。吹雪にも奢ったげるわよ。もちろん磯波にもね」

「あ、ありがとうございます。わぁ何食べようかなぁ?」

「食べる……ですか?」

「うん、司令官が奢ってくれるって!」

「私、食事って初めてなんですけど……」

 

 そう言えば超ロボット生命体だった……。

 食事をするのが初めてとは……。

 

「この身体は味覚センサーがついているんですよね! 私ずっと味覚センサーを搭載するのが夢でこの調査が終わったら取りつける予定だったんですよ! 私は食事するタイプじゃなくて吸収するタイプだったんで味覚センサーは元々付いてなかったんですけど、セイバートロン星で食事するタイプのトランスフォーマーを見てからずっと搭載する為に色々調べたり……」

「ちょっと、ちょっとストーップ!!」

「落ち着いて! 磯波ちゃん落ち着いて!!」

「え、あ……スイマセン」

 

 磯波ちゃんは恥ずかしそうに俯いている。

 

「あはは、変わった子ですね?」

「で、でしょ? ちょっと変な子よねぇ~」

 

 全く……嫌な汗が出ました。

 見ていたのが長良さんだけで良かった。

 

「この子は磯波ね。こっちは長良。そら挨拶しなさい」

「よろしくね~磯波ちゃん」

「よ、よろしくお願いします長良さん」

 

 

 

------------------------------

 

 

 

 食堂は結構な広さがあります。

 うちの場合は艦娘自体はそこまで多くはないですが基地で働く人全員が使えるのでかなり大きなスペースを取ってあります。

 今の時間帯だと休憩に甘いモノを食べに来ている人か私達の様にお昼の時間が大幅にズレた人のどちらかです。

 

「おばちゃ~ん、ご飯何残ってる?」

「あら梅子ちゃん? ごめんなさいね~今日はカレーくらいしか残ってないわ~」

「じゃあカレーを三人分と……長良?」

「う~ん、白玉ぜんざいをお願いします」

「じゃあ準備するからちょっと待っててね~」

 

 日替わり定食は売り切れですか~。

 なんでも今日の日替わり定食は鶏の竜田揚げの甘酢餡かけでとても好評だったらしくて、食べたかったなぁ……。

 まぁカレーも美味しいので我慢しましょう。

 

「はいよ、お待たせ~」

「ありがと。ほら席に持ってきな」

「これがカレー……」

「カレー分かるんだ?」

「磯波の記憶ですね。味までは分からないですけど」

 

 まあ、船としての記憶なので味は知らなくて当然かな?

 

「此処のカレーは他の鎮守府から来た人も皆美味しいって言うからおススメだよ~」

「美味しい! 味覚での最高評価ですよね! 楽しみだなぁ」

 

 磯波ちゃんは目をキラキラ輝かせています。

 よっぽど食べる事に憧れがあったんだなぁ……。

 

「それじゃ、頂きます」

「いただきます~」

「いっただっきま~す!」

「えーとイタダキマス」

 

 パクリ、一口食べれば香辛料の香りが口いっぱいに広がります。

 甘すぎず辛すぎず、何より具だくさんなので旨みがあってとても美味しい。

 

「う~ん、やっぱ此処のカレーは最高ねぇ~」

「そうですね~」

「私もお昼カレーにすれば良かったかな~?」

 

 ふと、磯波ちゃんの方をみる。

 さっきまであんなにはしゃいでいたのに……?

 ……。

 な、泣いている……!?

 そ、そんなに感動したのか!?

 

「うぅ……」

「だ、大丈夫磯波ちゃん?」

「い、痛い……くひのなかがいたいれす」

「えぇッ!?」

 

 痛い?

 もしかして辛いのか?

 辛くて泣いているのか?

 そんな馬鹿な……そこまで辛いわけじゃないぞ?

 

「ほら、水飲みなさい」

「あ、ありがとうございまふ」

「……子供舌なのかしら? ちょっとおにぎり作って貰いに行くわ」

「うぅ痛い……」

 

 さっきまでのウキウキ気分は何処へやら。

 磯波ちゃんはポロポロと涙を零している。

 

「う~ん、艦娘は見た目相応に作られる事が多いけど何かの手違いかしらね~」

「長良さん……笑っちゃ可愛さそうです」

「ごめんごめん、ほら白玉ぜんざい分けてあげるから泣きやみなさい」

 

 長良さんが分けてくれた白玉ぜんざいを恐る恐る口にする磯波ちゃん。

 一口口に含むとその表情は花が咲いたように明るく変わっていきます。

 

「んん! おいひい! 美味しいです!」

「それは良かった。辛いモノと苦いモノは安定するまで避けた方が良いかもね?」

「長良さん物知りですね!」

「これでも一応お姉さんだからね~」

 

 あれ? 私も一応吹雪型の長女なんですが?

 とにかく泣きやんでくれて良かった。

 さっきから食堂全員の視線を集めて痛かったのだ。

 

「ほれ、おにぎり貰って来たわよ? これなら食べられるハズよ」

「あ、ありがとうございます提督。迷惑をかけちゃってすいません……」

「良いって良いって。これからたくさん迷惑かけてちょーだい」

 

 司令官は意地悪な笑みをして言いました。

 まったくこの人は……。

 

「そのかわりにしっかり働いて貰うからね?」

「提督……はいっ!」

 

 

 

 磯波ちゃんはおにぎりを一口食べて満面の笑みで答えました。

 彼女の笑顔に司令官も長良さんも嬉しそうです。

 そういう私も自然と口元が緩んでいました。




艦×トラ図鑑No002
磯波 【艦隊これくしょん】
吹雪型駆逐艦九番艦。
性能は至って普通の駆逐艦娘だったが、
グラインドサーフと融合した事によって索敵が大幅上昇する。

ちょっと引っ込み思案なところもあるが、
やる時はやるし、押す時は押す。
苦手な物に辛いモノが入った。
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