艦隊これくしょん×トランスフォーマー   作:ラットル先生

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トランスフォーマーアドベンチャーの10話見逃してる事に今さら気がついた。
予約投稿を使ってみるの巻。

しばらくは日常、説明回。


【第四話】磯波、着任ス その2

「そう言えばちょっと気になったんだけどさ……」

「何? 吹雪?」

 

 私達は倉庫に来ています。

 司令官が言うに「ロボットアームを二本余らせとくのはもったいなくない?」

 つまり磯波ちゃんの装備探しです。

 

「提督って呼んでたよね? 磯波ちゃん」

「えっと……何か間違えていましたか?」

「いや、間違ってはないんだけど。どうしてかな~っと思ってさ」

「? えっと、艤装にインプリンティングされている艦娘を指揮する人物に対する正しい呼び方は提督、司令官、その方の階級、またそれに名前を付け加えた物だと……私は提督の階級は知りませんでしたので司令官と提督から提督を選択して【提督】と呼ぶ事にしたんですが……」

 

 磯波ちゃんは小難しい事を言うのが好きなのだろうか?

 そして何故プリンの話題が一瞬出たんだろう……?

 

「司令官と提督から提督を選択したってところなんだけど……なんで提督を選択したのかな~って今日あった人って司令官の事を提督って呼んでる人いなかったからさ」

「あぁ、司令官を選択しなかった理由ですか?」

「うん、ちょっと気になってさ」

 

 磯波ちゃんは少し考えてから答えを教えてくれます。

 

「サイバトロンにおいてはサイバトロンの全体のリーダーの事を司令官って呼ぶんです」

「へぇ、つまり元帥的な扱いなの? 確かにウチの司令官じゃ全然階級足りないね」

「えーと、もっと凄いですね。どちらかと言えば大統領とかそんなニュアンスです」

 

 あはは、確かに大統領相当の言葉じゃ迂闊に使えないですね。

 大統領がいるって事は超ロボット生命体も選挙とかするんでしょうか?

 

「吹雪、これ使っても大丈夫ですか?」

「えっと10cm連装高角砲か~。まぁ倉庫にあるって事は使っても大丈夫でしょ」

 

 あとは魚雷発射管かな?

 それならかなりバランスが良い装備になるでしょう。

 

 磯波ちゃんはロボットアームの先端を高角砲に近づけて掴もうとして

 止めました。

 

「どうしたの?」

「えっと、何かいますよ?」

「え? あ、妖精さん」

 

 高角砲の横腹から小さな妖精さんが此方を覗き込んでいる。

 わたわたと手を動かしてなんか可愛い。

 

「どうしたの妖精さん?」

「妖精さんですか?」

「妖精さんは……妖精さんだね。私もよくわかんないや。あはは」

「吹雪にも分からないですか……?」

「司令官はお話出来るみたいなんですけどね~。あ、この子は装備妖精って呼ばれてて装備品に宿ってる妖精かな……?」

「ふむ、と言う事はこの高角砲がお家みたいな物なんですね?」

「うん? まあ多分そういう事かな?」

「あはは、なら私が使っちゃマズいかな?」

「? どう言う事?」

「今、私この砲を身体に取り込もうとしていました。あはは」

「と、取り込むって何!?」

 

 磯波ちゃんはロボットアームの先からSFビームを出し始めた。

 妖精さんはビックリしてさっきよりわたわたしちゃってます。

 

「えっと、何してるのかな?」

「スキャニングしているの。分かりやすく言うとコピーを取っているって言えば良いのかな?」

「ふーむ、コピー機まで内蔵してるなんて流石SF……」

「あ、あはは、よし出来た。吹雪見ていてね?」

 

 磯波ちゃんは先ほどまでSFビームを出していたロボットアームを差し出してきた。

 何だろうと覗き込むとロボットアームの先端が大きく歪む。

 ミョミョミョと音を立てて変形し始め、瞬く間に10cm連装高角砲に変わってしまった。

 

「わぁ、凄い! 何これ!?」

「これもトランスフォーム能力の一つです」

「コピーすれば何にでも変身できるの?」

「流石に大きすぎる物とかは無理だけどね」

「じゃあ、アレとかは?」

 

 中型の砲、20.3cm連装砲は主に軽巡洋艦、重巡洋艦で運用されている主砲だ。

 普通の駆逐艦には積むことは出来ないがSF能力を持った磯波ちゃんなら……っ!!

 

「流石にこの大きさはちょっと。積載量的に装備出来る物は吹雪とあまり変わりませんよ」

「そっかぁ、無理かぁ」

「元々の私のサイズなら積めない事もないですが……全長100m程ですから駆逐艦程度の大きさありますからね。この装備の元になったサイズだと難しいですけど」

「宇宙の磯波ちゃんは大きかったんだね……そんなに大きいのに艤装に落ちたときよく平気だったね?」

「あはは、隕石にぶつかった時に半壊、大気圏で残りも燃え尽きちゃいましたしね」

「逆によくそれで無事だったね……」

「磯波の艤装に落ちて無かったら多分そのまま力尽きていましたね……」

 

 本当に運が良かったんだなぁ……。

 そう言えば名前が似てるんだっけ?

 まさか建造妖精が駆逐艦磯波の艦魂を呼び寄せる時に間違って呼び寄せたとか……?

 

「もう一つの装備はどうします?」

「うん、魚雷とかどうかな? それか機銃かな?」

「銃の方が使い慣れているんだけど……」

「じゃあ機銃にする? 25cm三連装機銃が余ってたハズだけど」

「せっかくなら駆逐艦らしく魚雷を使ってみたいです」

 

 おお、チャレンジャー。

 さっそく魚雷を保管してる場所に移動する。

 保管場所にはたくさんの魚雷発射管が並んでいる。

 

「う~ん、酸素魚雷は無いみたい。61cm四連装魚雷で良いかな?」

「構いませんよ」

「はい、じゃあコレ」

 

 磯波ちゃんは先ほどと同じように魚雷発射管にSFビームを照射する。

 たちまちにロボットアームの先端が魚雷発射管に変形する。

 

「良いなぁ。私の艤装にもそのコピー機付けられないかな?」

「うーん私は技術者じゃないからちょっと分からないな……」

「あ……そりゃそうか」

 

 ともかく、装備はこれで準備出来ました。

 この後は司令官に執務室に呼ばれているので向かわないといけないんですが……。

 磯波ちゃんが足を止める。

 

「あの、コレ」

「うん? どうしたの?」

 

 磯波ちゃんが止まったのは電探の前でした。

 そう言えばこういうの好きなんだっけ?

 

「電探だね。物としてはかなり古い型の物だから磯波ちゃんのレーダーと比べたら見劣りして楽しめないんじゃない?」

「そんなことないですよ! これはこれで芸術的価値とか美術的価値とか!」

「もはやそういうレベルなのね……」

 

 分かっていたけどもちょっとショックだ……。

 まあ、地球の最新の物と比べても見劣りするのだからSFの物と比べたら天と地の差だろう。

 せめてもうちょっと最新式の物に妖精が付いたら私達でも使えるのに……。

 

「この棒がたくさん付いてるタイプのレーダーを観るのは初めてです!」

「それは21号対空電探だね。大型電探だから積めないよね?」

「そ、そうですが……他の装備を外して軽量化すればもしかして……」

「いや、武器は外しちゃダメだよ?」

「う、っく……そうですよね」

「自前の良いレーダー持ってるんだから我慢してね?」

「うぅ……分かりました」

 

 あはは、磯波ちゃんの顔が百面相している。

 本当にレーダーとか好きなんだなぁ。

 

「ほら、司令官に呼ばれてるし早く執務室に行かないと!」

「ううぅ、分かりましたぁ……」

 

 磯波ちゃんはものすごく後ろ髪引かれているようだ。

 だけれどあまり時間を使ってるわけにもいかない。

 司令官を待たせちゃったかなぁ……?

 

 

 

 ------------------------------

 

 

 

「失礼します司令官!」

「失礼します」

 

 執務室に入ると司令官以外に見知った顔が2人程。

 一人は先ほど食堂でご一緒した長良さんだ。

 もう一人は、

 

「吹雪遅いぜぇ! 深雪さま待ちくたびれちゃったよぉ!」

「長良さんに深雪ちゃん?」

「皆揃ったわね。それじゃあお話しましょうか」

 

 どうやら遊びに来ていたわけではないようだ。

 深雪ちゃんはともかく長良さんは遊びには来ないか……。

 

「で、司令官はなんで深雪達を呼んだんだぁ?」

「うん、君たち4人には新しい艦隊を組んでもらおうと思ってね」

「私達4人でですか?」

 

 磯波ちゃんを入れて4人? チラと磯波ちゃんを見る。

 私の目を追ったのか司令官が答えてくれる。

 

「そう、あなた達4人。長良を旗艦とした吹雪、深雪、そして磯波の4人よ」

「水雷戦隊の指揮ですか? それなら長良に任せといて!」

「あぁ、ゴメン長良。水雷戦隊じゃないのよ」

「えぇ!? この編成で水雷戦隊じゃないんですか!?」

 

 確かに軽巡洋艦を旗艦に駆逐艦を3人の編成なら普通は水雷戦隊だが……

 磯波ちゃんがいるしなー。

 

「実はそこの磯波ちゃんは特別製でね?」

「っ!?」

 

 私と磯波ちゃんがビックリしていると司令官は手で落ち着けと合図を送ってくる。

 

「大本営から秘密で預かった特別製の艤装を持ってるのよ。おっと、この話は基地の皆にも内緒よ? 何せ秘密兵器だからね」

「了解しました~」

「司令官まっかせてよ~! 深雪さまは口も堅いからなぁ!」

 

 長良さんはともかく深雪ちゃんは大丈夫なんだろうか……?

 あまり口は堅いイメージは無いけど。

 

「それで司令官? どう言う事をする艦隊なんですか?」

「それは……磯波の艤装を見て貰えれば分かるかな? 磯波、見せてあげて」

「はい」

 

 磯波ちゃんは艤装を(トランスフォーム状態で)展開する。

 深雪ちゃんの目がすっごいキラキラしてます。

 

「おおぉ!? なんかコレすっごいな! ロボットみたいだ!」

「あはは」

 

 超ロボット生命体です

 

「うん、この4本の腕を自在に操れるなら手数が増えて有利に戦えそうですね!」

「4本の腕もそうなんだが実はこの子は索敵特化でね? つまりあなた達の仕事の半分は磯波の護衛。索敵性能のデータを取りたいからしっかり守ってちょうだいよ?」

「そういう事ならば、軽巡長良喜んで旗艦を務めさせていただきます!」

「深雪も了解したよ~」

「貴方達が良く出来た子達で本当に助かるわ。じゃあ皆、自己紹介しなさいな」

 

 そう言って司令官は私達に促す。

 

「じゃあ、私から。軽巡、長良です。よろしくお願いします!」

「次は私。吹雪です。よろしくお願いいたします!」

「じゃ、次は深雪だよ! よろしくな!」

「あ、あの……磯波と申します。よろしくお願いいたします」

 




艦×トラ図鑑No003
吹雪 【艦隊これくしょん】
桜庭提督の艦隊の最初期からいる艦娘。
練度もかなり高く、秘書官としても経験も豊富。
旗艦も何度かした事があり、信頼もされている。

SF用語と英語はあまり得意ではないので
聞き役に回る事が多いが馬鹿ではない。
どちらかと言えば洞察力が高い。
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