午後一時位の頃、鎮守府から車で三十分程の距離の町にある一つの飲食店。
私服姿でやって来た提督は早速のれんを潜る。
「いらっしゃい・・・・・・って○○(貴方のお名前で)か。久しぶりだな」
「久しぶり、竜都」
提督がのれんを潜ると、一人の店員が立っていた。
彼は提督の友人の竜都、校外学習の班員の一人で無類の航空機好きだ。
「何かようか?」
「部下の一人が今日誕生日だから秘密利にケーキを作りに来た」
「部下と言うと・・・・・・艦娘か」
「ああ、大切な部下だよ」
「そうか、厨房は好きに使え」
「ありがたい」
提督はそう言って奥の厨房に入っていき、台に材料を置く。
「で?どうよ?」
「ん?戦歴ならカレー洋まで取り返したが?」
提督がそう報告すると竜都は首を横に振り、不定する。
「違う違う!その誕生日の子との関係は進展してるのかって事だよ」
「はぁ?」
提督がお前なぁ・・・・・・と言おうとするとき、扉が開かれる。
「いらっしゃー・・・・・・あれ?君達は・・・・・・」
「どうもです」
「初めまして~」
提督は聞き覚えのある声を聞き、作業を中断して顔を出すと、如月の姉の睦月と妹の文月が立っていた。
「睦月、文月・・・どうしたんだ?こんな所まで」
「えへへ、提督が如月ちゃんの為にケーキを作ってるって行ってたから来ちゃいました」
「同じく~!」
二人がそう言うと提督はああ、と頷きため息を吐く。
「卯月か・・・・・・まあ良い、なら手伝ってくれ。丁度これから作る所だからな」
「はい!」
「は~い」
二人は提督に敬礼をして、提督と共に奥に行く。
それを見ていた竜都。
「アイツの将来は合法ロリとの結婚かね?」
笑いながらそんな事を言い、提督に殴られた。
一方、如月は港に来ていた。
港には人気が少ないが見知った人達が居た。
それは如月の妹の長月と菊月だ。
二人は釣りをしているようで、後ろ姿を見ると髪の色が違う双子に見える。
同じ9月の陰暦から名前をつけられたからだろう。
如月は二人に近づき、話しかける。
「どうかしら?」
「む?如月か・・・・・・見ての通りだ」
長月が如月に気付き、クーラーボックスを開くと大きな鯛や色々な魚が入っていた。
「あらあら、大漁ね~♪」
「ああ、私も同じくらいだ」
そう言った菊月の方も長月に負けず劣らず大漁だった。
「今夜は魚料理かしら?」
「どうだろうな?案外出るんじゃないか?」
長月が肩をすくめながらそう言うと如月はくすくすと笑う。
それを見た長月も笑い、菊月も心なしか嬉しそうだ。
菊月はふと時計を見ると、釣竿の糸を巻き戻す。
「長月、もうそろそろだ・・・」
「ん?そうか、済まない如月。私達はこれを間宮さん達の所に届けてくる」
「そうなの?手伝おうかしら?」
「いや、大丈夫だ。それより皐月達を探してくれないか?」
長月はリールを巻きながら撤収作業をすると、如月に手伝うか言われ、やんわりと断り、代わりに皐月達を探すように言った。
「皐月ちゃん達?」
「ああ、皐月と三日月何だが伝えたいことが有ってな」
「分かったわ」
「済まない」
長月と菊月はそう言うと、クーラーボックスと釣竿を持ち、港を後にする。
如月も言われた通り、皐月達を探しに港を後にする。
出来たぞ!
提督の声が厨房から聞こえる。
竜都は厨房へとやって来ると、綺麗な苺のショートケーキが出来ていた。
「おお、すげぇじゃねぇか!」
「頑張りました~!」
「私も頑張ったよ~?」
「ああ、ありがとうな、睦月、文月」
提督は二人の頭を撫でながら礼を言う。
「えへへ♪もっと褒めるが良いぞ!褒めて延びるタイプにゃし~♪」
「えへへ~♪」
「これで終わりか?(これは完璧ロリコンだな)」
「ああ、ありがとうな竜都」
「気にするな、俺とお前の中だからな。車で送っていこうか?」
「そうだな。頼めるか?」
「ああ、表に出してくる」
「済まないな」
竜都は車を出しに店の外に出る。
提督は竜都が出た後に携帯がなり出した為、電話に出る。
「もしもし?」
『もっしもーし、だぴょん!』
相手は卯月だった。
「卯月か、此方はケーキが出来たから今からそっちに行く」
『了解ぴょん。此方も料理が出来たから後は皐月達が如月を上手く誘導するだけぴょん!』
「そうか。頼んだぞ?」
『了解!びしっ!』
敬礼の擬音を聞き、携帯を閉じると竜都が来た。
「表に出してきた。そろそろ行くぞ」
「ああ、睦月、文月、帰るぞ」
「「はーい」」
提督達は車に乗り込み、鎮守府の門まで移動した。
「じゃあな、竜都」
「おう、また今度会おうぜ?○○」
「ああ、そうさせて貰うさ」
「さようならです、竜都さん」
「さようなら~」
「おう!じゃあな、○○、睦月ちゃん、文月ちゃん」
提督達は竜都を見送ると、急いで会場である食堂に行く。
一方で如月は皐月達を見つけた。
もう暗くなると言うのに中庭のガーデンに二人で寝転がっていた。
「は・あ・い♪」
「あれ?如月じゃん」
「あ、如月お姉ちゃん」
如月の挨拶に気づいた皐月と三日月は起き上がった。
「どうしたんだい?こんな所に?」
「長月が呼んでたわよ?伝えたい事が有るって」
そう言うと、皐月と三日月は如月に背を向けた。
『予定通りだね』
『そうですね』
『うーん、長月の部屋に行った後に僕達の部屋に行って、食堂で良いかな?』
『はい』
話を終えた皐月が振り替える。
「うん分かったよ!じゃあまずは長月の部屋に行こうか!」
「ええ、分かったわ」
如月は皐月の提案に頷き、駆逐艦寮に向かう。
「長月ー?」
駆逐艦寮に着いた三人は早速長月の部屋に行き、ドアを開けるが、誰も居なかった。
「あれ?居ない・・・・・・うーん、僕達の部屋に行こう」
そう言った皐月は隣の部屋を見るが、隣にも居なかった。
「うーん、食堂かしら?」
「確かに、もう晩御飯の時間ですもんね」
「うん、じゃあ食堂に行こう」
「ええ」
如月も頷き、食堂まで歩いていく。
皐月達が食堂に着くと扉が閉まっていた。
「開けるよ?」
「ええ」
「はい」
そして、皐月がバンッ!と扉を開けるて入ると色とりどりの料理が有るだけだった。
如月が誰も居ないわねと言おうとすると、大量のクラッカーの音と共に紙くずが一面から降ってくる。
「きゃっ」
『お誕生日おめでとう!如月(ちゃん)!』
提督達が台の後ろからゾロゾロと現れた。
「こ、これは・・・・・・・・・?」
「驚いたか?」
提督が少し放心気味の如月に近寄る」
「し、司令官?これって・・・・・・」
「ああ、今日はお前の進水日、つまり誕生日だろう?だからサプライズでお祝いしてみようって話になってな」
「うーちゃんがいったぴょん!」
「ま、そう言う訳だ」
提督がそう言うと離れようとする。
「・・・・・・司令官」
「ん?どうしー・・・・・・」
提督が言い切る前にぽふっと抱きつく。
「お、おい」
提督が突然の事に慌てる。
それに対して如月は満面の笑みでこう言った。
「ありがとう、司令官!」
提督はその満面の笑みに一瞬惚けるが、すぐにフッと笑う。
「ああ」
誕生パーティも騒がしくなった頃、提督と如月は一緒に外に出ていた。
夜空には丸い満月が光っていた。
「月が綺麗ね、司令官」
「確かにそうだな、だが・・・・・・」
提督は如月の髪をすくうように触った。
「如月の方が綺麗だ」
「し、司令官///」
如月は面と向かって言われて照れる。
「如月」
「は、はい」
「実は、もう一つプレゼントが有ってな・・・・・・」
「こ、これって・・・・・・」
提督が取り出したのは一つの箱だった、中を開けると、一つの綺麗な指輪が入っていた。
「明石に頼んで作って貰ったんだ」
「司令官・・・・・・」
如月が呆然と指輪を眺める。
「如月、俺は貴女の事が好きです。どうか、受け取ってください」
提督は膝を折り、如月に告白した。
如月はその言葉を聞き、泣き出しながら誕生パーティ以上の満面の笑みを浮かべこう言った。
「はい」
『ハッピーバースデー、如月』
出来ました。
こんな感じで、今日ケッコンカッコカリしました!
一部消えてたので付け足しました。
2015 6/6 21:42