というわけで第1話です!
どうぞっ!
春である。この季節というのはどうにも時間の経過が遅く感じられ、人によってはこの多忙な時期に頭をパンクさせてしまう。(そのあとの状態のことを五月病などと言ってごまかすのはこの際気にしてはいけない)
実際、人間というのは初めて経験することは時間の進みが遅く感じるのだとか。遠足のときに「行きは長かったのに帰りは早く感じた」なんていうのはそういったことが関係しているのかもしれない。
さて、始まりと言うにはだいぶ出遅れた5月中旬。ここ、IS学園には先日の未確認無人機体というどこぞの妖怪ばりに正体不明のISの暴走に続きまたもや波瀾が起きようとしていた。
篠ノ之 束博士によってI(インフィニット)S(ストラトス)ことパワードスーツが発表されてから数年、ISに携わる企業などは急激な発展を遂げ、各国の軍事状況も根底から覆された。
史上最強の兵器。
いつからかそう呼ばれるようになったISはもともとは宇宙空間での作業を円滑に進める為の物だったのだが……。まぁいろいろあってこんなことになった。
それに関しては束博士も予想はしていたのだろう。当然日本を除く国々は白騎士事件の事もあり条約を結ぶ事で日本の技術独占を避けた。
外国からしてみれば「てんめっこのイエローモンキーども! たかだか数百年前にボッコボコにしてやったのにまだ懲りてねぇのかよJAP!」といった具合で日本政府から言わせれば「なにがなんだかわからんお……」で、日本支援派のアジア諸国は「いいぞ、もっとやれ」なのである。(過剰な表現です)
実際そのことに便乗したテロなども起こり、一時期世界は大パニックとなったのだ。(ISが抑止力なったのか事態は不思議と早く収束したが)
そしてその条約が今日のIS学園設立のきっかけとなり、一夏の受難の日々の幕開けになることを誰がよそうできたであろうか。……もっとも束なら「ふっふふー、すべては束さんの策略だったのだよ! それにねあの事件は私と(割愛)」といった具合にマシンガントークをお見舞いしてくれるだろうが。すべてが手の内とかなにそれこわい。
「みなさんおはようございます!」
近未来を思わせる教室に若い女性の声が響く。
ややあって騒がしかった教室はに静かになり、教壇に立つ女性――山田真耶という――もニッコリと笑う。(ちなみに回文というものがあるがこれは……やめておこう)
「えっと……今日は転入生を紹介します」
彼女の発言によって教室内が少しざわつく。
それも仕方がない。ただでさえ転入生という存在に驚くというのについ先日のシャルロットの転入もある。また一夏やシャルロットのような美形が現れるのでは? という期待が女子達の中に生まれるの当然といえば当然だろう。
一夏もまた男子が転入して来ないかなー? などと淡く期待していた。
「それでは入って来て下さい」
麻耶の言葉とともに教室のドアが開き例の転入生が現れた。
ぱあぁっ、と女子達の顔が輝き、一夏もまた違う意味で輝かせる。
「美形!」
「守って貰いたくなる!」
「あぁぁぁん! この学校入って良かった!」
女子による突然の評価に苦笑いする転入生。
その時である。
「静粛にしろ! この馬鹿どもが」
一喝。これにより教室はライブハウスから葬式場に変わったように静まり返る。啜り泣く者は居ないが。ドラムが木魚だなんて嫌過ぎるが鶴の一声とはまさにこの事であろうか。いや、あるいは鬼の舌打ちか。
声の主は織斑 千冬。元モンド・グロッソ優勝者にして一夏の実姉である。
現在はその知識や経験を生かしてこの学園の教師として生徒を厳しく、時に優しく、でもやっぱり厳しく優しい、厳しいが9:1ぐらいで指導している。
だが生徒思いには変わらないのだろう。生徒達の性癖に関わらず(主に女子の)慕われているあたりそういったところを伺える。
「そ、それでは自己紹介をお願いします」
「えっと、紅波(くれなみ) 円(まどか)です、ISに関してはまだよくわからない事もあるけどどうぞよろしく」
少し戸惑いながらも自己紹介を終え、生徒達も落ち着いた。
「さぁ一限は実習訓練だ! 全員アリーナヘ向かえ! あと織斑、紅波の面倒を見てやってくれ」
「わかったよ千冬姉」
こうして円の学園生活は一夏の頭頂部への快音とともに始まった。
続きます
今回の主な改変点
・シャルロットとラウラの編入にかなりの間がある。
って具合に露骨に意味不明な箇所があればこちらにのせていきます。他に気になったところがあればご一報いただけると幸いです。
では、読了ありがとうございました! 次回もまた!