俺はカズナリ、23歳大学生だ。
俺はこの世界に幻滅していた。俺は物心着いた頃からこの世で生きる喜びを感じ得なかった。
幼稚園の時の演奏会は先生に無理やりやらされた。小学生の時では友達が一人もいなかった。
中学では親に言われ友達も作らず、勉強して全国的に有名な高校にも行ったが、途中で不登校になり他の高校に転校。
そしてその高校でなんの喜びも青春もなく、大学にエレベーターで上がった。
そしてその大学さえも不登校になった。そして親にも見捨てられ俺は肩身がせまい。
そして留年して一年が過ぎ俺は死にたくて仕方ない。
俺は二つ市町村をまたいで祖母のピンクの前にかごのついた原付で走っている時がある。
俺はいつだって死にたいだから走るんだ。
俺は交通事故で死ぬのをたまに期待する時がある。
私はエリ、23歳元会社員。
私は生きたかった。私は末期癌。もって半年の命。
私は幼稚園の頃から元気だった。
幼稚園では男の子には相撲を取って負けたことが一回もない。
小学生になってからはいろいろした。空手、ピアノ、アイススケート、女子小学生モデル。
もちろん体も丈夫だったから病気なんてほぼしなかった。
中学じゃあ男にモテた。きっとモデルもしてたからだろう。その分女子の敵も多かったかな。
私は負けず嫌いだったから。でも男はみんな私のタイプじゃなかった。
だから全員振った。一応中学は剣道部。
高校は女子校に行った。その時ティーンモデルも自分から辞めた。
私はお嬢様学校に通い、将来的には玉の輿に乗るつもりだった。
高校のクラスメイトは医者の息子と付き合ったり、芸能人とも付き合ってる子もいた。
私もそういう合コンは行ったことあるけど、なんせ男がみんな態度でかくて気に入らなかった。
そう私は負けず嫌いだったから。
この物語はカズナリとエリ、お互いの芝生が青く見える純愛物語である。
カズナリ視点
ある日俺は自転車でサイクリングをしていた。
いやほぼ毎日普通の自転車で20km家の周りの県道をぐるぐる走っていた。
そんないつものクソみたいな日常を過ごしていた時である。
俺は一人自転車に乗り、誰もいない信号を歩道で待っていた。
そこに真横から猛ダッシュで自転車が追突してきたのだ。
「うぉお!!!」
(ついに俺も死んだのか。やっとこんなクソみたいな世界からさらば出来る。)
「大丈夫ですか?ねえ!どうしよう・・・とりあえず病院に!」
俺は目を開けたそこには青い空ときれいな女性の顔が映った。
彼女は俺が歩道で倒れている左横で右手で俺の左肩を揺さぶっていた。
「よかった~!意識あるみたいね!!」
俺はゆっくり上半身だけ起き上がった。
「ああ、俺は大丈夫だ。君は大丈夫?」
「ええ、私は自転車が横転した時受け身とったから。」
「そうか、ならよかった。病院沙汰にならなくてよかった。」
俺は安心していた。すると彼女は笑った。
「あなた、怒らないのね。私からぶつかったのに。おかしいわ。」
俺は思った。
(なんだこいつ、事故起こしといて被害者に謝らないなんて。まあいいか俺も死にたかったしな・・・)
「ごめんなさいね。お詫びにどこかの店でなにか奢るわ。」
(ようやく謝ったか。まったくやっぱりこの世はろうくでもないな。)
「いや、いいよ。俺別にどこも怪我してないし。俺にお金使うのもったいないから。」
「ええー!、そう言わずに奢らせて!ね?」
彼女はぐいぐい俺に言いよって来る。
「分かった。じゃあメアド教えるから。」
「SNSやってないの?」
「ああ、俺SNS嫌いなんだよね。なんか人付き合い面倒でさ。」
「そうなんだ・・・もったいない・・・」
「なんか言った?」
「いえ、じゃあ赤外線で交換ね!」
メアドを好感した後、
彼女はその後引き続き自転車をこいで去って行った。
「まったく、嵐のような人だったな。」
俺は再びサイクリングをした。
エリ視点
「私なんかしたい!!!」
「ダメだ、お前は安静にしてろ。お前には少しでも長く元気でいてもらいたい。」
私は父に会社を辞めさせられ、退屈な病院生活を強いられていた。
私は父親の気持ちを分からなくもなかったが、私は気晴らしに何かしたかった。
「じゃあ、ちょっと外行ってくる。」
「散歩なら構わんよ。」
私は外に出て病院の周りを散歩していた。
すると鍵のかかっていない自転車が駐輪してあった。
(ラッキー!久しぶりに外で運動出来る!!!)
私には外出の許可がなかったが病院の外を自転車で走った。
「はあーー!やっぱり風が気持ちいい!!」
(でもなんで私が末期癌になったんだろ・・・なんで私が!!!)
私は悔しくて悔しくて仕方なかった。
私はつい下を見て自転車をこいでしまった。
その道はたまたま無人だったが一台の自転車が信号待ちしていた。
「あ!やばい!!!」
私はスタントマンのような受け身を取りかすり傷ひとつしなかった。
私はぶつかった自転車に乗ってた人に駆け寄った。
「気絶してるのかな・・・まさか死んでないよね!」
私は青年の肩を揺さぶった。
「大丈夫ですか?ねえ!どうしよう・・・とりあえず病院に!」
すると青年は目を覚ました。
「よかった~!意識あるみたいね!!」
(とりあえず、死んではいないようね。)
「ああ、俺は大丈夫だ。君は大丈夫?」
「ええ、私は自転車が横転した時受け身とったから。」
「そうか、ならよかった。病院沙汰にならなくてよかった。」
(もしかして、自分より私の心配?こんな良い人に血のつながりない人に生きているうちに会えるなんて。)
私は思わず笑ってしまった。
・・・省略
「分かった。じゃあメアド教えるから。」
「SNSやってないの?」
「ああ、俺SNS嫌いなんだよね。なんか人付き合い面倒でさ。」
私にはその言葉が悲しく突き刺さった。
「そうなんだ・・・もったいない・・・」
(私なんて私が病気になった瞬間、何人友達がリストから消えたか・・・)
「なんか言った?」
「いえ、じゃあ赤外線で交換ね!」
(つい勢いでメアド聞いちゃった。)
私はまた自転車をこぎ始めた。
(でも私は彼になぜか惹かれた。)