エリ視点
私はいつものように病院生活を送っていた。
「私別にまだどこも悪くないから退院したい!!!」
私は強く父親に訴えた。
すると父親は悲しそうに言った。
「俺にはもうお前しかいないんだ。そしてお前も俺は失うんだ。」
父親は私が物心つく前に母に捨てられた。だから私にいろいろ習いごとをさせたのかもしれない。
私は激怒した。
「父さんの勝手な都合で入院させられてたまるかーーーーー!!!」
父親は言った。
「分かった・・・確かにお前の気持ち考えてなかったよ。俺も自分が精いっぱいでさ。帰るか!!」
父は笑顔で私に言った。
「本当に?」
私は両手で頬の涙をぬぐいながら言った。
「本当だ。我が家に帰ろう。」
「じゃあ、帰り支度しとくね!」
私は父親にうれしそうに言った。
「俺は先生に話を付けてくるよ。時間かかると思うから支度終わったら散歩でもしといてくれ。」
そう言って父はフロントに行った。
私は身支度してから30分待ったが父が戻ってくる気配がなかったので散歩することにした。
私はまた駐輪所で昨日こっそり借りた鍵のかかっていない自転車を見た。
(もしかして乗り捨て?じゃあまた乗ろうかな。)
私はまた昨日通ったサイクリングルートを走った。
(やっぱり父さん担当医に許してもらえなかったのかな・・・)
カズナリ視点
俺は毎日退屈だった。
「ああ、ぬこぬこ動画見て、FPSしたし、そろそろ足で走って運動しよ。てか死にてーな。」
俺は今日も死ぬために外に出た。
俺はへたれだからやっぱり自転車でいつものサイクリングルートを走って運動することにした。
俺はまた誰もいない信号を歩道で待っていた。
エリ視点
(あれ、もしかして昨日迷惑かけた人かな?)
私は走っていた自転車の速度を落としてから降り、話しかけた。
「あなた、昨日私が迷惑かけたカズナリさん?」
カズナリ視点
「あ!昨日俺を殺しかけた人だ!!」
(あ、やべー電話帳で名前確認するの忘れてた。)
「なんかようか?」
俺は不愛想にした。
第三者視点
ここからは二人の仲が深まっていくのでそれぞれの視点をなくします。
エリ「一緒に歩かない?」
カズナリ「え!まあ、暇だしいいよ。」
(俺に気があるのか。いや、俺みたいな落ちこぼれの間抜けがこんなきれいな人に好かれるわけねーしな。きっと暇つぶしかなんかだろ。)
二人は誰もいない信号を渡り、カズナリのサイクリングルートを歩いた。
エリ「あなた、敬語使わないけど良い人ね。」
(なんで、こんなブサイクと一緒に歩いてるんだろ。)
カズナリ「俺はいい人じゃないよ。世間から見れば社会のゴミかな。」
エリ「あなたがそう思っているだけで周りはそうは思ってないかもよ?」
(この人、かっこいいのに自分をあきらめてるからブサイクに見えたのか!)
カズナリ「いや、実際は本当にそうだ。卒論さえ書けば大学卒業出来るのにそれが出来ないんだ・・・」
カズナリはこの悩みはかなりかかえこんでいた。
エリ「カズナリさん、大学生なんだ!」
カズナリ「大学5年生かな。」
カズナリは皮肉を言った。
エリ「じゃあ、私と同じ年じゃない?」
カズナリ「君は23歳なの?」
エリ「うん、じゃあ、タメだね。」
カズナリ「へえー!もっと姉さんかと思っていたよ。」
カズナリはエリから溝うちを食らった。
カズナリ「あんたは社会人?」
エリ「今は無職かな。」
エリは悲しそうに答えた。
それを見てカズナリは何も言えなかった。
エリ「やっぱり私帰るね。話してくれてありがとう。」
カズナリ「お、おう。じゃあな。」
エリは来た道に自転車をこいで戻って行った。
カズナリ(あいつ明るいけど悩みがいろいろあるんだな。)
エリは病院に戻り、乗り捨て自転車を駐輪所に戻して病室に行った。
すると病室には父と担当医がいた。
父「お、ちょうどいいところに。」
担当医「エリさん、退院していいですけど、週1で往診に行かせていただきますね。」
エリ「はい!!!」
エリは23歳だが少女のように元気に返事した。
そして父とともにエリは家に帰った。
一方カズナリは家に帰り、ぬこぬこ動画を見て一日過ごした。