空戦魔導士候補生の教官~死神と流星~ 作:狂った朱
起こし方にはご注意を?
魔甲蟲との大規模戦闘からは俺とアスカ、そしてカナタの立場は変わっていった。戦闘終了直後は俺とアスカは
そんな風に俺とアスカ、カナタの回りの環境は大きく変化しながら時間がたっていった...。
「ふぁ~眠い...ここは寝やすくって良いな~」
俺は中庭の木の下でゆっくり昼寝をしていた。ここ最近は昼になるとこの木の下で寝ることが日課になった。そんな静かな昼休みに...
「グリム先輩‼昨日言いましたよね!?今日の昼休みは
「そうカリカリするなよ。ユーリ...ちなみにアスカなら、ほら木の上だ」
俺は弟子の少女に怒鳴られてた。怒鳴っているこいつはユーリ・フロストル。カナタと同じ小隊で小隊のランクはS。元々はカナタの弟子だったのだがカナタが任務やランキング戦をサボる様になってからは俺とアスカに弟子入りし今にいたる。
「ふぁ~眠いよ~ユーリうるさい...あんまりうるさいと...あの写真を売りに出すよ?」
「すいません‼やめてください‼お願いしますから‼」
大声で起こされ不機嫌なアスカに脅されユーリは、すぐに頭を下げる。アスカが言っている写真とはユーリが俺達に弟子入りした時に何か危機感があれば早く覚えるだろうとアスカが言い出しそれ以来、訓練前にお題出し達成できなければユーリをコスプレさせて写真を撮る様になった。今まで写真をとったコスプレの内容は昔あった国の伝統衣装チャイナ服、王道のメイド服など色々ある。まぁ要するに、エースのユーリからすると恥ずかしくばら蒔かれたりしたら二.三日は寝込むような品だ。
「でっ?何だっけ?空戦魔導士科長の執務室に呼び出されているんだっけ?」
「あっ!そうでした‼行かないとヤバイですよ‼」
「アスカは...「眠いし起こされ方が最悪だから行かな~い」だろうな...。起こしてくれてありがとなユーリ」
俺は起き上がりユーリの頭を強めにワシャワシャと撫でてから執務室に向かって歩き出した。後ろからは、
「そんな乱暴な撫で方しないでください‼」
とユーリが声をあげていた。
~執務室~
コン コン
入りなさい
「失礼しま~す」
中に入るとカナタと空戦魔導士科長のフロンそしてカナタと同じ小隊のクロエがいた。
「グリム・ナイト...あなたの相方はどうしました?」
「寝ていて起こしたのですが起きなかったので俺だけ来ました」
「相変わらずいつも道理だな」
「裏切り者は少し黙ってなさい」
フロンはカナタを少しだけにらむと溜め息を一つして、話を切り出した。
「さて、二人ともこの辞令を受け取りなさい」
そう、言われ俺とカナタは差し出された書類を受け取った。中身は三人の女子生徒の詳細な情報とこれからなる役職について書かれた紙。隣のカナタのもを覗き込むと俺が渡されているとの全く同じ物だった。
「マジかよ...」
俺とカナタの辞令には、一言こう書かれていた。
E601小隊の教官をせよと...