軌道にのってきたせいで、調子に乗ってしまいました。
作品名 『絶対悪……暴虐のアジ=ダカーハ』という、
どこかのお星さまな悪の組織モノに影響されて書き上げちゃいました。
主人公は無敵設定ですが、ただのおれTUEEEモノではなく、
世界における悪、いわゆる強すぎる力で正義に悪とは何か?
問いかけ、悪の御旗を掲げていくストーリーです。
問題児シリーズのアジ=ダカーハさんが好きすぎ、書いてしまいました。
新作ラスト・エンブリオも、面白かったので是非とも読んでください。
世界は常に問いを投げ掛ける、世界は残酷な選択を選ばせる。
世界は常に疑惑をにじませる、世界は謎を解き明かそうとする。
世界は理不尽だ、世界は不条理だ、世界は馬鹿げてる。
果たして全ての事象、現象に明確な解答が必要なのだろうか。
現代西暦2020年、世界は魔法、未来科学、超能力、不可思議を発見し、
人々は人類の繁栄に歓喜した、だがその力を悪用する者も現れた。
そんな力を人は恐れ管理しようとする組織などが現れた。
人はそれを総称して
その中には管理を疎み、否定する者もいた。
社会に反対するものを、そういった者のことを人は゛悪゛と呼んだ。
これは正義の物語などではない、これは悪を貫く魔王の物語。
空は赤く紅く血のように染まり、大地は割れ奈落に通じるような、
孔が空いている、男、女、子供、老人、愚かな者、賢い者、
貧しい者、豊かな者、あらゆる者に区別なく平等に惨劇が、悲劇が、
降り注ぎ逃げ惑う。そんな中を駆け抜ける五人の人影。
それは赤から桃色のカラフルな色をした戦闘服を纏っている。
彼らはこの地獄と化した街の中心に向かう。
街の中央いわゆる摩天楼の真っ只中にソレはいた。
周りの燃え盛る焔によって全身の白がより強調され、
生物学的に異常、異形とも言える歪で、黒い翼が広がる。
その瞳は世界に終焉を知らせる凶星を空から埋め込んだような緋。
蜥蜴や恐竜を思わせる爬虫類のような三本の首はまさに異形。
三つの首と六つの眼球は人間の生存本能に直接訴えかけてくる。
『逃げろ、ニゲロ、このまま死ぬぞ』と恐怖と絶望を見せてくる。
生物に共通の生きるために進化した体の機能性を見てとれない。
異端にある神秘性というやつを欠片も感じない。
見るもの全てに恐怖、絶望を感じさせるその姿は、
畏怖と冒涜を物質化した正しく悪の化身、絶対悪と呼ぶに相応しい。
全長およそ3メートル弱、この世界には1、10キロメートル級の、
巨大な怪獣、怪人が存在する、しかしこの体からは形容しがたく、
筆舌しようのない威圧感を感じさせる。
しかしこの場にいるのはどんな強敵、悪を倒した正義の味方。
その名を、
「焔の正義!ジャスティスレッド!」
「海の正義!ジャスティスブルー!」
「雷の正義!ジャスティスイエロー!」
「森の正義!ジャスティスグリーン!」
「花の正義!ジャスティスピンク!」
「「「「「我ら正義の執行者、ジャスティス5」」」」」
「俺たちの正義にかけて貴様を倒す!」
レッドの声が地獄と化した街に響き渡る。
その声を聞いた民衆は希望を持ち、逃げる足を止めて、
ヒーローたちに声援を送り始める。
「ワァァ、行けーー!」「やっつけろーー!」
「頑張ってーー」 「とっとと終わらせろーー」
「人を傷つける貴様をここで断罪してやろう!」
「ブルーの言う通り、さっさと倒してやろうぜ」
「そうね、正義は必ず勝つんだから」
「じゃあ~いっくぞー」
それぞれが自分の武器を使って三頭龍に攻撃を行う。
国家から支援を受け厳しい訓練、闘いをくぐり抜けてきた、
彼らは避ける素振りも見せない龍に必殺の一撃を叩き込む。
彼らは敵の倒れ崩れる姿を幻視した次の瞬間。
剣が拳がハンマーが当てた武器のほうが粉々になった。
例外は銃や弓だがそちらも毛ほどに通用してはいない。
「なっ!なぜだ!」「武器が粉々に!」
「何がおこったんだ!」「攻撃が効いていない!」
「え~何で~どーして~」
突如、壊れた武器、効かない攻撃に驚愕する五人たち。
「貴様!いったい何者だ!答えろ!」
『ほぉ、よもや我が名を問おう者に出会うとはな。
何と無知な愚かな………貴様?本当に人間なのか?』
「何だと!」「待て!敵の安い挑発だ」
「そうだぜ、暑くなったら見えるもんだって見えないって」
「そうね、でもアイツは危険過ぎる気がする。
もう少し情報を取ったら市民を助けて撤退しましょう」
「ん?でもアイツ。私たちが名前知ってるって言ってるっぽいよ」
『ああ、お前らは人間は知っているはずだ。
私の名を、本質を、どうすればいいかも、何もかも』
「何だって貴様を?貴様のような醜悪な存在、俺たちが知るか!」
「そうだ!でたらめ言ってんじゃねーぞ」
『愚かな、だがこれは闘争である。
ならば名乗りをあげる程度の贅沢もよかろう』
「アイツ、何を言ってるの?」
「わかんな~い」
わかるはずだ、理解しているはずだ。
それは貴様らが生まれた瞬間から持ち続けているのだから。
それを自らが背負い、担っているのだ知らぬ訳がないだろうが。
゛Aksara゛悪を示す原語を刻んだ旗を背中に
三頭の白龍は己の名を口にした。
『我こそは悪神、魔王アジ=ダカーハ。
宗主より全人類の悪とその旗を預かり、
今生を魔王として生き、死ぬことに誓いを立てた悪。
不倶戴天の化身なり!』
正義を口にした者たちは身を震わせる。
周りで呑気にも声援をしていた者たちは今更ながら畏怖を、
恐怖を思い出したように逃げようと走り始める。
雪のように純白な総身と焔のような紅玉の瞳を輝かせて、
魔王は悪の旗を翻して世界の真理を三千世界に轟かせるように吼えた。
『いざ、来たれ、我に抗う英傑よ!
死力を尽くせ!!智謀を尽くせ!!蛮勇を尽くして、
我が胸を貫く光輝の剣となるがいい!!』
その瞬間にアジ=ダカーハが己の拳を地面に叩きつけた!
叩きつけた箇所から大地に孔が空いて、そこから溶岩が流れ出る。
人間が積み上げ作った街が溶岩に飲みこまれようとしていた。
「俺たちはヒーローなんだ!んな真似させるかよーーー」
「待て!レッド、こいつは規格外だ、一時撤退を!」
レッドと呼ばれた男はアジ=ダカーハに突進していく。
今までの自分を裏切らないためにも、多くの人を救うためにも、
ただ、ひたすらに愚直に前進あるのみ。
だがこれは紛れもないリアルだ、格上相手に無策で挑めばどうなるか。
結果は語るまでもない。
大気を引き裂いて三頭龍の爪が高速でレッドに向かう。
そして三頭龍が爪を振るったあとには、ただの肉塊が転がっていた。
瞬間移動の手品と言われれば信じてしまうほど、
何があったかと問う暇もなく、あっさりとヒーローは死んだ。
「はっ?え、レッド………赤星どこいったんだよ?」
ブルーは親友の本名を口にして彼を探そうとする、
そこにはただの肉塊しか存在しない。
「なんだよ、これ。なんなんだよーーー」
グリーンは一瞬の出来事に錯乱し始める。
「いや、いや、いやーーーーーーーー」
イエローは愛していた男の死を信じられず、
肉塊を見てとうとう狂気に飲み込まれていった。
「……………………アハ」
ピンクは誰より状況を理解していた。
このメンバーの中で最も頭のいい彼女は逃走を開始した。
だがその横顔は笑っていた、あの誇り高く恐ろしい悪意に、
彼女は憧れを抱いてしまったのだ。
「…………よくも赤星をーーー」
ブルーは親友を奪ったこいつを許せない。
例え犬死にだったとしても一矢報いてやると覚悟を決めた。
だがそれは叶うまい、腰を抜かして必死で後ずさるグリーン。
さっきからぶつぶつ言っているイエロー、ピンクは既に撤退した。
ブルーも逃げれば良かったものを、逃げないでそこに立っていた。
アニメ、漫画ではここで助けが、覚醒が来るのが定番だろう。
しかし、現実はただただ事実に沿って動き続ける。
三頭龍はつまらなそうに翼を数倍に大きく拡大していく。
何が起きると言うのか、ブルーは目を開き続ける。
すると翼を無造作に羽ばたかせる。
その羽ばたきは摩天楼のビル群を住民をヒーローたちを、
空の雲も、ことごとく吹き飛ばし、消し飛ばした。
三頭龍の羽ばたきによってここが街だった痕跡は跡形もなく消えた。
溶岩が風で飛ばされ、冷やされて、その風は星の光も滅ぼした。
『この程度か、正義とはこれほどに軽いのかよ。
なんて無様な、愚かすぎる、なんと惰弱なのか。
…………………………だがそれもまたよかろう』
何もなくなった更地でアジ=ダカーハは己の手で印を結んだ。
するとアジ=ダカーハは霞みのごとく消えていき、
そこにいたのは白髪に褐色の肌を持った一人の青年だった。
彼のかつて名前はザッハーク、悪人のことを理解するために、
悪人の脳髄を喰らい貪り人から龍、神になり果てた男だった。
「さぁ世界よ。真の正義を我に見せろ」
その日、人口数百万を越える大都市が地図から消滅した。
無事に助かったジャスティス5の一人、
ジャスティスピンクは三頭龍の情報を伝えて失踪した。
世界正義連盟はアジ・ダカーハと名乗る龍を緊急手配した。
そして最強の正義の味方達を召集し、アジ=ダカーハ討伐を依頼した。
悪の秘密結社、組織ではアジ=ダカーハをスカウトしようと、
動き出したり、組織どうし互いに牽制を始めた。
正義も悪も勘違いをしている。
アジ=ダカーハは味方などいないのだ、
世界全てを敵に回すことを誓い、悪の旗を掲げた時から、
彼に味方など存在しない、眼に映る総てが敵なのだ。
これは英雄譚では決してない、これは世界を問い殺す悪の問い。
ただその生涯を以て悪を体現し、己の死を以て、
世界に正義の存在を証明する。
やりたい放題にやらかして、勇者さまに倒される、
どこにでもあるような陳腐でありきたりな魔王の王道である。
アジ=ダカーハの人間像はFate/Apocryphaのシロウ・コトミネ。
もしくはKadenz.fermata//Akkord:fortissimoから、
ユリウスさんを想像してください。
というか白い髪で格好いいキャラをこれぐらいしか知らない。
この作品は他の作品の暇潰しにやるので、
投降速度が遅いですが感想の量によって優先するか、
速攻で考えていこうと思います。
アドバイス、助言等々感想楽しみにしていまーす。