ユクモ村の狩人録   作:箱の中の世界

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どうも皆さん、箱の中の世界です。
今回の投稿遅れてしまってすみませんでした。
土日にちょっと家族で出掛けてしまってて投稿するのが遅れてしまいました。
次回の投稿はしっかりと土日の間に出来るように善処したいです。
それでは本編どうぞ


二人の過去話

 ここは温泉で有名なユクモ村。そんなユクモ村の集会浴場にハンターが二人……

 

 

「ねぇ、トールどうしたの?さっきからボーッとしてるけど」

 

 ユーカは隣でお湯に浸かりながらボーッとしているトールに聞いた。

 

「ん……あぁ、すまんなユーカと狩りに行ったのなんて久しぶりな気がしたからさ、昔の事を思い出してたんだよ」

 

 トールにそう言われ、ユーカも昔を懐かしむように口を開いた。

 

「そう……ね、確かにトールと狩りに行ったのは久しぶりな気がするわね」

「だよな、俺らが始めて会ったのってユーカが俺の父さんの訓練受けに来たときだったよな」

 

 そう言い、トールは昔の事を語りだした。

 

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

 

「おとーさん!今日の訓練って何するの?」

 

 幼き日のトールの声が家の中に響く。

 

「そうだなぁ…

 そうだ、今日は大剣の訓練だな」

「えー!昨日も大剣の練習したじゃん!」

 

 トールは父親の答えに愚痴をこぼした。

 

「しょうがないだろ?今日は大剣の訓練を受けたいっていうハンター志望者がいるんだからな

 ついでに言っておくとソイツはお前と同い年だぞ」

「え……本当!?仲良くできるかな!?」

「ハハッ…さすがトールだなぁ

 おーい、入っていいぞー」

 

 父親が玄関の方にいるであろう誰かを呼ぶと、玄関の扉が開き一人の少女があらわれた。

 

「紹介するぞ。この子は村長の家に住んでいるユーカちゃんだ」

「えっと……その宜しくお願いします。」

 

 

 これが、トールとユーカの初めての出会いであった。

 

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

 

 トールの父親が訓練の準備のために家を出ていっている間、二人は会話で盛り上がっていた。

 

「どうしてユーカちゃんはハンターになろうと思ったの?」

「わたしは…お母さんがこの村のハンターだったから……かな」

「へぇ!ユーカちゃんのお母さんってハンターなんだ!俺のおとーさんと同じだな!」

「フフッ……そうだね

 でもわたしのお母さんとお父さんずいぶん前にこりゅー?ってのを討伐しに行ってから帰ってきてないの……」

 

 そう言うとユーカは下を向いてしまった。

 

「あ……あのごめん!嫌なこと言っちゃって…」

「え!?そ…そんなことないよ

 わたしの方こそきをつかわせちゃってごめんなさい」

 

 そう言い、二人は同時に頭を下げた。

 そのタイミングで準備を終えたトールの父親が家に帰ってきた。

 

「おーい、トール、ユーカちゃん準備でき……何やってんだ?二人とも?」

 

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

 

 トール、ユーカは闘技場の中でトールの父親の講義を受けていた。

 

「さて!今回の訓練だが……まずは大剣の基礎からだ

 大剣は『切る』というより刀身の重さにより『切る』という感じの武器だ。そのため、使用者は大剣の重さに耐えられる体を作ってもらわなければならない。特に、大剣は武器を出したまま走ることは難しいほど重量がある。逃げる際はしっかりと武器を納刀してから逃げることだ。さて、二人ともそこにあるボーンブレイドを持ってみろ。因みに、ボーンブレイドは俺が知っている大剣の中では一番軽い大剣だからな」

 

 と、トールの父親に言われた二人は指示通り大剣を持ち上げてみることにした。

 

「よい……しょっと…おとーさんいい加減他の武大剣も持たせてよ」

「ダメだ。父さんがハンターになるための訓練を受けていた頃はまずは武器についての基礎を勉強してから武器を持つまで1週間はかかったんだぞ?だからその大剣を自由に扱えるまではおあずけだ」

「ちぇっ……なぁユーカちゃんは持てたk……ユーカちゃん!?」

 

 ユーカの方に目をやったトールが見たのは、大剣を持つのに力み過ぎ、顔を真っ赤にしているユーカだった。

 

「ユーカちゃん!無理して持つことないんだよ!だからそんなに力まなくても……」

 

 トールがユーカを説得しようとしているとユーカが言葉を漏らした。

 

「お母…さん」

「え?」

「お母……さん…みたいに…なりたい。村の役に…立ちたい…」

 

 その言葉を聞いたトールは頭をハンマーで叩かれたような衝撃を受けた。

 

(そうか……ユーカちゃんはお母さんの代わりのハンターになるためにがんばってるんだ…なら俺も……)

「ねぇ、ユーカちゃん」

「……ん?」

「大剣を持つときのコツは姿勢にあるんだよ。無理に持つんじゃなくて、足を肩幅くらいに開いて……」

 

 トールのユーカに対する指導をトールの父親はその様子を微笑みながら見ていた。

 

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 あれからユーカの腕はどんどん上がって行き、先に始めていたトールと同じほどに上達していた。

 

「うむ、初めは大剣を持ち上げることすら出来なかったユーカちゃんだったが、よくここまで上達した!これで大剣の訓練は修了だ!」

「ありがとうございます!」

 

 笑顔でトールの父親から証書を受け取ったユーカはトールのもとに駆け寄り、その証書をトールに見せつけた。

 

「トールくん!わたし大剣の訓練無事に修了出来たよ!」

「おめでとうユーカちゃん!これで将来狩りに出ることが出来るようになったんだね!」

「うん!でもわたしが合格できたのはトールくんが教えてくれたからだよ、ありがとうね」

 

 トールは【ありがとう】の一言に照れながらも笑顔を見せた。

 

 

 その様子をやはり見ていたトールの父親は、

 

「青春してるなぁ……」

 

 

 と、呟いたがその一言は二人に届くことなく風とともに流されていった。

 

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

 

 昔話を終えた二人の顔には微笑んでいた。

 

「なんか懐かしい気分ね」

「あれからもう9年たってるからな……

 お、ドリンク屋さーんユクモひやしあめふたつ!」

「了解ですニャ!」

 

 トールの注文を受けたドリンク屋はユクモひやしあめを作ると、トールのもとに持ってきた。

 

「ご注文の品ニャ、ごゆっくりとしていくニャ」

「ほれ、ユーカお前の分」

 

 ドリンク屋からドリンクを受け取ったトールは1つのドリンクをユーカに渡した。

 

「え…いいの?」

「気にするな、奢りたい気分だったから奢っただけだ」

「フフッ、トールくんらしいね」

「ん?なんか言ったか?」

「何も言ってないわよ」

 

 そう言いユーカはドリンクを飲み始めた。




今回は前回いった通りの二人の出会いを書きました。
年齢でいったら二人は10歳の頃に初めて出会いました。
実はトールは昔ユーカちゃんって言ってたんです。それが狩りに行くうちにユーカって呼び捨てになっちゃったわけです。

さて、後書きはここまでにして次回のお話を、次回は渓流でのお話になります。それではお楽しみに。

追記、今更ですが活動報告【2回目】にて、トールとユーカのキャラ紹介が記してあります。時間が空いていたらどうぞ
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