セルオーバー ~人間に嫌われたとしても~   作:ただの遊び人外

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なんでたろ?オリジナルの方ばかりアイデアが出てくる。


第三話 魔王について

パチ、と蛇女が目を覚ます。そして男から距離をとる。

 

「どういうこと?」

 

「なにが?」

 

「とぼけるんじゃないわよ。貴方人間でしょ?それなら魔物である私を殺すはず。けど、貴方は私を生かしたまま。何かあるかと思うのが普通よ。」

 

「ふーん、この世界ではそうなのか。」ボソッ

 

「何か言った?」

 

「いや、何も。えーと、生かしといた理由か・・・。」

 

男は数秒考えて、

 

「君が人間じゃないからかな?」

 

「どういうこと?」

 

「正直言うと、俺人間嫌いなんだよね。ほら、君と戦ってるときに見せただろ?俺の細胞支配(セルオーバー)。あれのせいで昔から人間が襲ってくるんだよね。」

 

「ちょっと待って。」

 

蛇女が声をあげる。

 

「どうした?」

 

細胞支配(セルオーバー)って何!?なんで人間の腕が伸びるの!?それに私、心臓貫いたわよね!?なんで生きてるの!?そう言えば貴方自分の足を斬ってたわよね!?なんで生えてるの!?」

 

「ち、ちょっと落ち着け。一つずつ説明してやるから。」

 

男は蛇女の勢いにたじろぐ。

 

細胞支配(セルオーバー)ってのは細胞を操る能力なんだよ。それで「ちょっと待って。」何?」

 

「細胞って何?」

 

男はこの発言に驚く。

 

「えっ、まじで?そうか、細胞って概念がないのか。」

 

男は数秒考えて

 

「細胞ってのは、全ての生き物が持っていて、えーと、ごめん俺も詳しくわかんない。」

 

「そう。」

 

蛇女は残念そうにい言う。

 

「取り敢えずその細胞ってやつのせいで腕とかが伸びているわけね?」

 

「まあ、そういうことだな」

 

「・・・で、なんで私にそんな説明を?」

 

男の雰囲気が変わる。

 

「なんでってなにが?」

 

「なんで私に貴方の能力のこと教えたの?親切心じゃないでしょう?」

 

男は数秒黙り、口を開く。

 

「・・・ああ。そうだよ。聞きたいことがあったからな。」

 

「やっぱりね。・・・まあ、いいわ。私は貴方に負けたから大抵のことなら答えられるわよ。」

 

「そう?じゃあ、遠慮なく、魔物ってなに?」

 

蛇女は驚いた。この世界では魔物とは常識の存在だからだ。

 

「貴方、そんなことも知らないの?子供でも知ってることよ?・・・まあ、いいわ。魔物って言うのは魔王から生み出された存在のことよ。」

 

男は体を震わせていた。

 

「魔王・・・だと・・・。」

 

「そっ。それにしても貴方、おかしな人間ね。人間は魔王を倒すために頑張っているのに。」

 

その言葉を聞いた男は蛇女を掴んだ。

 

「ちょっ、急に「魔王を倒すだと?」・・・ええそうよ。でも貴方からしたら別にどうでもいいことじゃない?」

 

「どうでもいいわけあるか!くそっ!おい!魔王ってどっちの方角にいる?」

 

「さあ?分からないわ。魔王城は常に移動してるしね。」

 

「そうか・・・なら、適当に歩いていくか。」

 

男はそう言ってたちあがる。

 

「一つ、聞いてもいいかしら?」

 

蛇女が口を開いた。

 

「いいよ。今なら一つといわず三つぐらいなら答えよう。」

 

「一つでいいわよ。何で急に魔王に会いたくなったの?」

 

男は簡単そうに言う。

 

「魔物になりたいから。」

 

「・・・はっ?」

 

蛇女は声をあげる。それもそうだろう。いきなり人間が魔物になりだしたいといったのだから。

 

「なんで魔物になりたいの?それに魔王に会ったからといって魔物になれるかわからないわよ?」

 

「俺はさ、さっきも言ったけど昔から人間に嫌われきたんだよね。だから俺は人間が嫌いなんだよ。おかしな話だろ?人間が人間を滅ぼしたいなんて。」

 

蛇女は男に恐怖を抱いた。

 

狂っている、いくら自分が魔物とはいえ同族を滅ぼしたいなどとは思わない。

 

「・・・貴方、名前は?」

 

蛇女は自分でも驚いた。なぜ自分はこの男に名前を聞いたのか分からないからだ。

 

男は驚いた表情をしたが、すぐに元に戻り口を開いた。

 

「・・・天地(てんち)、俺の名前は天地 (てんち) 鳳凰《ほうおう》だ。」

 

「そう。ねえテンチ?貴方の魔王探しの旅、私もついていっていい?」

 

「なっ!?」

 

天地は声をあげた。それもそうだろう。いきなり『ついていきたい』なんて言われたのだから。

 

「別に深いわけはないわ。何となくだけど貴方についていったほうがおもしろそうだからよ。」

 

男な手を頭にやる。

 

「はは、そうかおもしろそうだからか。なら断る理由はねえな。いいぜ別に。名前は?」

 

「ありがと。私の名前はテネシティ・オフィリアン。これからよろしく、テンチ。」

 

「よろしくな、オフィリアン。」

 

二人はそう言って握手をした。




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