深海棲艦も普通に喋る。
日本以外でも艦娘を持った国が少なからずはいる。
オリジナルの海域や島なども存在する
1話 闇の人
艦娘たちの前で一瞬全滅させた敵の情報によると、蛇のような体型に回転している2つの角にチャックて閉じたような口。ゼリーのように透き通った青色の体をしていたという。
恐ろしいのは奴の放つ強力な電流。艦娘だけではなく、上空に飛来していた艦載機が全機撃墜。周りの海鳥までも黒こげになっていたという。
これは今まで戦ってきた深海棲艦、そのボス級クラスの深海棲艦を上回る驚異だと提督は理解した。しかし深海棲艦のものなのかは不明だ。
ベッドで入院している艦娘たちが酷い様である。しかも多数。電流による攻撃で麻痺を起こした艦娘が全てであった。
"異敵異形物体"
人類側が名付けた。今までの敵とは全く異なる敵。その言葉を模範して、呼称した。
「もーどうすればいいんか」
執務室の窓からひたすら眺める提督。呟いても意味ないこ既には承知だった。
現在、前線復帰の作業が励むようになったが・・・完全修復ができる程の資材は残っていない。ということは時間はかなりかかる。
だが艦娘たちが完治してもあの敵には敵わない。新たな艦娘が着任しても効果はない。いや、むしろどうだろうか。奇襲を受けた為、反撃する間がなかったからだろう。
報告によると深海棲艦までも巻き込まれていたが、相手が生み出した兵器かどうか不明。
艦娘の前で話したい。が
艦娘たちはそれどころではない。敵の情報よりも仲間が大切。
その最中の深夜。妙高型重巡洋艦羽黒が入院した足柄に見舞いに行ったものの、麻痺で声をかけずおろか、羽黒の存在に気づいてくれない。
艦娘たちがこんな無惨な姿、光景には長く耐えきれず、思わず、廊下に出てしまう。
羽黒にも実績はある。のにも関わらず、自分は無力だと勝手に思い込んでしまう。
敵の放った電撃が当たる直前に足柄が庇ってしまったのだ。
(私は弱い・・・力が欲しい)
「"力"が欲しいのですか?」
背後から不気味な声がしてきた。突然の声に驚いた羽黒は背後に振り向く。グレーの髪の男。見たことのない衣装だ。
「だ、誰ですか?」
「ただ通りすがりの人ですよ」
人間らしくない服を着て、 絶対通りすがりではないように見える。
「あなたは大切な仲間を救うことはできなかった。それを二度としたくない。だから"力"が欲しいのですね?」
羽黒の思っていたことが全て当たっている。
「覗いてたの?」
「いえ、私の頭脳で分かります」
不審者みたいな怪しいという雰囲気が濃く漂っている。だがこの男は頭脳で人の心を読んでいる。
この男は一体?
「もし、"はい"と解答すれば与えてやりましょう」
「本当・・・ですか?」
「ただし、条件があります」
半信半疑な話だった。だが本当なら、思い通りになるが、"条件"と言われば思わず唾を飲み込んでしまう羽黒だった。
彼が言う条件とは・・・!
「仲間を捨てなければなりません。理由は言えれませんがあなたがこの"条件"を達成すれば"力"を与えましょう」
一時、戸惑いを見せる羽黒だった。"はい"と"いいえ"。どちらかを選択する以外、他は考えなかった。
艦娘はガミガミとうるさいような乱暴な者もいる。性格が違ったとしてもある1つはみんな一緒である。
それは仲間を大切にすること。
「いえ・・・結構です・・・」
「やはり艦娘なら言うと思っていました」
男は振り返り、立ち去ろうとする。なんのつもりで尋ねてきたのか理解不明だった。最近不審な人物がこの鎮守府辺りで目撃されているという噂はこの事だろうか。
駆逐艦の娘たちによれば男が去るとき、言葉を残していったという。
それはー
朝。鎮守府。怪物を早く討伐しなければ被害は増す一方。その危機感によって暇な間もなく、行動することになった
異敵異形物体を撃滅する手段は勿論、艦娘によって委ねられた。
対抗するのは窮地として任命されたのは金剛型四姉妹。
金剛が中心となって叫ぶ。
「みなさーん!今回の敵がたとえ手ごわくても絶対負けない、という気合いを込めていますカー!」
比叡がまず潔く返事をする。
「はい!込めています!」
最近出番が少なかったせいか、彼女たちの雰囲気は賑やかだった。
そして出航の時。
「私たちはいよいよ、未知なる敵と戦うんですね金剛姉さま」
これを言ったのは榛名。隣に立っていた霧島が眼鏡に指を
当てながら、目を輝かせていた。
(もしできれば、死体を回収してみようかしら。戦いに必要な素材になるかもしれない)
戦いの夢中にこの世界を自然調査する機会は恵まれなかった。人類は深海棲艦の謎おろか、世界の謎を詳しく知らない。
比叡が突然声をあげる。
「敵の情報が不足のままです」
「やっぱり今後は調査団の役割も重要になりますネー!」
手の平にして、腕を前に伸ばす。
「いよいよ、異敵異形物体との戦いがスタートで・・・!」
「姉様ぁ・・・!逃げ・・・!」
金剛以外全員黒こげになり、痺れていた。
「えっ・・・?」
妹たちに顔を向けた後だった。周りに巨大な蛇の胴体がくねり、囲んでいた。
「what ・・・!?」
金剛が眩い電撃に包まれる。
「グアアアアッッッ!!!」
敵は蛇と同じく、陸上を這ってもうスピードで突進していく。
軍事施設だけではなく、民家、店などをまるで楽しんでいるかのように電撃、尻尾などで次々と破壊していく。
逃げ惑う人々。
残存の艦娘たちも動き始め、怪物に立ち向かっていく。
「好き勝手に暴れるなんて・・・!なんとしても鎮守府を守なければ!」
敵の周りを囲み、主砲発射準備に入る。
「全員!てぇっー!!」
爆音と共に爆風が吹き上がる。だが敵は既に砲撃から逃れていた。
「どこへ消えた!?」
瓦礫となった店から飛び出し、1人の艦娘に尻尾で叩きつける。
「グハアアッ!」
そしてまた放電が繰り出される。
「ガアアッ!!」
またしても惨敗。
敵は今度の次の施設に攻撃せんと定めた。
それは病院であった。
「くそおおぉぉっ!!止まれ!止まれえ!」
ドックの前で撃ち続ける羽黒だった。前にいる敵にただひたすら撃ちまくった。だが一発も命中しない。
昨日、男に断ったことを常に後悔していたが既に遅い。
羽黒以外守る艦娘はいない。
(この場合はやはり、男からはいと答えていれば・・・!)
敵は羽黒の目の前まで近づいてきた。
ダメだ、と頭の中で叫んでしまう。恐怖のあまりに足が微動だにせず、震え続けるのだった。
敵の身体に電が見える。羽黒ごと攻撃する気だ!
(もう駄目だ・・・!駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ!)
敵が放電を放す。ドックが破壊された・・・!私もやられた・・・!だが羽黒の予想は外れた。
目を微かに開ける。
「え、何で・・・!」
痛みが感じない。病院は破壊されていない。それどころか敵の姿が・・・
「やられている・・・?」
地面の上で横たわっていた。角は折れ、傷跡が確認できる。
だがそれよりも注目してしまうものがあった。遺体の側で見つめる人影。
男の姿だった。クールな瞳と黒紫の髪。髪と一緒の色をした胸開いた半袖と長いズボン。
周囲に少量の闇が炎のように舞い、消える。
(この人は一体・・・?)
深海棲艦の中枢基地。他の基地とは違い、まるで都市のように工場が隙間なく建てられていた。ただ全てが造船所ではなかった。
人類側とはまるで次元違うような不気味な形状をした兵器が生産されていく。
黒マントの人物が背を低くして、頭を下げていた。
「飛行場姫様・・・カ級からの通信が届きました。間違いなく"黒海精人"の生き残りです」
が
身体を超える程の大きな円い窓から工場の風景を眺める飛行場姫。
「捜スニモ長イ道ノリダッタ」
「しかし、まだ問題があります」
「ソレ我々ガ解決スルベキダ」
金の詰まった小袋を黒マントの前に落とす。
「必要ニナッタ時ニ貴様ヲ呼ブ。ソレマデハ自由ダ。タダシ、妙ナマネハ一切スルナ。ディム・ムルキ・・・」
黒マントはニヤリと白い歯を見せる。
「かしこまりました。それと言い忘れていましたがカ級が黒海精人と接触したいらしいです」
「ココヘ連レテ拷問ダァ・・・!!」
おかしな点がありましたら訂正します。