今回でいきなりメカクシ団全員が出てきます。
達也とキドは一つの扉の前に居る。
それは、ある廊下を通ってたどり着いた場所。
「・・・此処でお前は暮らしているのか?なんか目立たないところにあるんだな。」
「そうだ。まあ入ったら他の団・・・同居者に挨拶してくれ」
「(団ってなんだよ・・・)同居者は何人居るんだ?」
「俺を含めて9人だ」
「意外と居るな・・・」
そう言う会話をした後、キドは扉を開ける。
扉の向こうは、綺麗に揃えられている靴と揃えられていない靴、
左側には下駄箱、その上には飼われているのだろう金魚。傘立てなど
生活観が溢れる玄関があった。
「・・・」キョロキョロ
「・・・緊張しているのか?意外と神経質なんだな。」
「うるせえ、他人の家に招き入れられるのは初めてなんだよ。
気が置けるに決まっているだろ。」
達也は一頻り周りを見渡した後、キドの後について行くことを再開する。
そして、達也はリビングと思われる部屋に案内される。
「あ!お帰りなさい団長さん・・・と、何方ですか・・・?」
「俺たちと同じように能力を持つ奴だ」
「・・・」キョロキョロ
相変わらず達也は周りを見渡している。
リビングにも変わらず生活観が溢れている。
そして、部屋にはキドに話しかけてきた少女を含めて、7人居た。
「・・・よろしく、俺は鈴木達也だ。」
「あ、ええとこちらこそ初めまして、如月モモです。」
(僕たちの中ですっげえ浮いているぞあのおっさん。)
そして、微妙な雰囲気の中、この場に居る者たちの自己紹介が始まった。
「俺は瀬戸幸助っす。セトって呼んでほしいっす。」
「僕はカノ。どうもよろしく~。」
「わ・・・私は・・・マリーです・・・。」
「ど~も~!エネで~す!」
「・・・オレはシンタロー、モモの兄です。」
「僕はヒビヤ。まあよろしく」
「zzz・・・!僕は・・・コノハ・・・。」
「待て、一人おかしいのが居た。いや、そもそも一人って言っていいのか?」
全員の軽い自己紹介の後、達也はツッコミを入れる。
そして、エネが入っているシンタローのスマホを覗き込む。
「明らかにこれテレビ電話じゃないよな?こういうプログラムか?」
「あ、これは意思を持つAI(厄介者)的なものです。」
「まあ細かいことは気にしないでください!」
「・・・面倒くさそうなもん持っているな・・・。」
「実際面倒くさいです。」
「ああ!ちょっとご主人と濁点さん!ひどいですよ!」
「・・・おい、濁点って誰のことだ?俺の事だったらぶっ壊す」ピキッ
「あなた以外に居ませんよ!」
「待って!オレのスマホ壊さないで!」
エネと達也の喧嘩が勃発しそうになったとき、キドが手を叩く。
「おい、喧嘩するな。達也、お前の能力について改めて紹介をしてくれ。」
「それより先にお前たちの事を説明しろ。
此処までついて来てやったんだから説明なしはないだろ。」
「・・・そうだな。」
キドは自分たちの事・・・つまり、メカクシ団の事について説明し始めた。
活動目的、能力、そして・・・達也を此処に来させた理由・・・
「・・・つまり、俺にメカクシ団に入れと?」
「いや、入れとは言っていない。私たちとお前が能力を持った
意味や原因を探る手助けをしてほしい。と言っているんだ。」
「断る。能力のことを知りたいとも思わないし、手助けやら協力やらは
俺はしたくないしされたくない。それに・・・
さっきの説明漠然としすぎだろ!そんな奴らと手を組むなんて尚更嫌だ!」
「(メカクシ団に入る直前のオレと同じだな・・・初めて会ったとき
カノとかが怪しい奴に見えたし・・・。嫌だったのにエネに無理矢理
入団させられたな・・・)」
シンタローが入団当時の頃を思い出していると。
「濁点さん!入団しないと貴方のスマホにある
秘密の情報をばら撒きますよ!」
「おま、この人にも俺と同じ脅迫をするつもりかよ!」
「お前がどんなに有能なコンピューターでも
どうやって俺の秘密のフォルダをばら撒くんだよ・・・。」
「スマホにロックを掛けているからですか!?そんなもの私はちょちょいと・・・」
「俺はそもそもスマホやら携帯電話を持っていない。」
「・・・え?」
さっき、達也との喧嘩が起こりそうだったのでエネは興奮していた。
そのためか、予想外の返答にエネは間抜けな声を出す。
「これから先、買う予定もねえよ。」
「何で持ってないんですか・・・普通ならテンパって
『協力するからやめてくれ~』って言う雰囲気じゃないですか・・・。」ショボーン
「お前のご主人はその台詞を言ったのか?」
「はい!言ってました!」
「言ってないです!誤解しないでください!」
話がかなり反れたところで、今度はカノが手を叩く。
「はいは~い、喧嘩しな~い。ねえ達也さん?
君もこのメカクシ団の事を知ったからには
僕たちに協力してもらうよ。」
「はあ?無理矢理すぎるだろ。キドによく知らない状態で
連れて来られたから俺にだって拒否権はあるはずだ。」
「でもさ、こっちは自分たちのことを知っている
人を放っておけないんだよ。」
「なんだよそれ・・・そっちが勝手に話しておいてよ・・・。」
と言いつつ、放っておけないのは達也も同じだった。
「・・・少し落ち着いて考えたい。」
達也は深呼吸をして考える。
再び政府に拘束されるのはごめんだ。あの時の、
遠慮なく撃たれた時の痛みは思い出すだけで今でも身震いしてしまう。
と言っても、不安な存在だからといって前の世界のように殺すというのは
・・・正直今はやりたくない。相手が学生だから尚更だ。
だから断るのではなく、交渉してみるのはどうだろうか?と達也は思った。
「・・・いいだろう。協力してやる。」
「おっ、意見が変わった?」
「ああ・・・だけど一つ条件がある。
俺の能力の存在を秘密にする。メディアに言うのは以ての外だ。
これくらいなら飲み込めるだろ?」
「いやいやいや・・・そんなこと言わなくても僕たちは言わないよ。」
メカクシ団全員がカノの言葉に頷いた。
「・・・交渉成立だな。
(その言葉・・・覚えたぞ、嘘だったら最終手段に出てやる・・・。)」
「じゃあ、今度はお前の能力を説明してくれ。」
「・・・分かったよ。」
キドに言われて立ち上がる達也、
メカクシ団と協力する事に決めた達也。
来たばかりの世界で新しい人生をどうやって
歩んでいくのか・・・それを達也はまだ知らない。
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