メカクシティアクターズ~転生した怪物の目~   作:照月晨也

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照月晨也です。至らない点がありますが、
楽しんでいただけたら幸いです。


第三話:目を据える

「・・・分かったよ。」

 

達也はため息を一回を吐いたあと、立ち上がり窓の前に行き、

窓の外に目を向ける。

 

「・・・」ギロッ

 

そして、窓の外にいる人たちを睨み付ける。

達也の眼の虹彩が青く染まる。

そして、さっきまで普通に歩いていた人たち全員が止まる。

 

「・・・っ」ギロッ

 

さらに達也は止まっている人たちを強く睨み付ける。

すると、さっきまで止まっていた人たちが

あたかも予め計画していたかのように、全く同じ動きをし始めた

軍隊のように姿勢よく歩いたり、手を頭にのせたりなど

誰一人別の動きをせず、コンマ一秒のズレ無く動いている。

 

「・・・はあ・・・」

 

達也が睨み付けるのをやめると、さっきまで団体行動をしていた

人たちは我の返ったばかりのように自身の体を見渡す。

そうした後、少数が首をかしげた後、歩き始める。

 

「・・・すげえ、すげえおっさん!今操ったの!?これがおっさんの(「グホッ・・・ッ!」

 

ヒビヤが少々興奮して達也に話しかけた直後、達也が口と胸を押さえる。

 

「ゲホッ!ゲホッ!グアァ・・・ゲホォッ!!」

 

達也は酷く、かつ苦しそうに咳をする。

やっと咳が治まって、口を押さえていた掌をみると、

赤黒い血があった。達也は吐血をしたのだ。

 

(やっぱこの世界でも体に負荷がかかるか・・・まあ仕方ないな・・・)

 

「大丈夫か!?血を吐いているじゃあ・・・!」

 

「能力を使った代償と考えれば・・・仕方のないことだ・・・

気にするな・・・。」

 

「気にするなって・・・言われても・・・

(能力を使ったからって・・・この人・・・お母さんと・・・)」

 

「そんな事より洗面台やら台所やら蛇口がある場所はあるか?

血を洗い流したい」

 

「・・・あ・・・そ、それなら向こうっす。」

 

メカクシ団は、さっきまでの出来事と

達也がいきなり吐血した事に驚きつつも、達也を台所に誘導する。

 

「ガラガラガラガラ・・・ペッ」

 

達也は手を洗い、コップを拝借して嗽をする。

 

「・・・達也さん・・・本当に大丈夫っすか・・・?」

 

「俺が何時大丈夫って言った?大丈夫じゃねえよ・・・

能力を使うと身体の何処かしらにガタが来るんだよ」

 

「そうっすか・・・」

 

セトと達也が話していると、セトの後ろに

隠れている様に居たマリーが口を開いた。

 

「・・・なんで・・・そんな能力を躊躇なく使えるの・・・?

さっきの達也・・・苦しそうだったよ・・・」

 

「・・・さっきも言っただろ。気にするなって、

俺の身体の調子はお前等には関係ない。」

 

「・・・」

 

達也は口の中と掌の血を洗い流した後、

元々いたリビングに戻る。

セトとマリーは心配そうな顔をしながら、達也と一緒に戻る。

 

「おい、俺の能力がどんなもの分かったか?」

 

「(無茶させてしまったな・・・)ああ、済まない。」

 

「なんで謝るんだよ?」

 

「いや~改めてみても凄い能力だったね~。

能力の名前は・・・操っていた時の達也さんの睨み具合から

『目を据える』だね。」

 

「別にそれでいい。能力の名前なんて

俺にとってはどうでもいいしな。」

 

(どう見ても目を据えるってレベルじゃなかったけど

いいのか)

 

そうして、能力の紹介が終わって

達也は思いついたように話を切り出す。

 

「そういや、お前たちって此処で暮らしているのか?」

 

「いや、此処で暮らしているのは俺とセトとカノとマリーだ。」

 

「それ以外の僕たちはアジトに泊まったりしている位・・・zzzzz」

 

「(質問に答えた瞬間寝やがった・・・)

そうか・・・。」

 

「なにか気になる事でもあるっすか?」

 

「いや無理だったらいいんだが・・・

俺も此処に住まわせてくれ。」

 

達也がそういった後、部屋に居る人の一部が「えっ?」

と、小さめの声を上げた。

 

「おっさん、家無いの?」

 

「無い。」

 

(恥ずかしがる事無く即答したぞこの人)

 

達也は嘘を言っていない。この世界に来てまだ6時間も経ってないのに

家とか暮らす場所なんか用意できるわけが無い。

しかし、その辺から金を奪ってマンションとかに今からでも泊まる事が出来る。

つまり、真実を言う必要は無かった。達也自身は一人暮らしの方が行動しやすいのだが

そう言ったのは、まだメカクシ団を信用しきっていないからである。

自分が見ていない所で自分のことを言いふらされたら堪ったものではない。

だから、監視しやすいように近くに身を置いておこうと考えたのだ。

 

「まあ安心しろ。出来る限りのことは手伝う。金が必要なら働いて稼ぐ。」

 

「・・・ちょっと待ってくれ。お前は幾つだ?」

 

「31」

 

(この中で唯一成人になっている・・・)

 

「ん~・・・考えさせてもらっていい?」

 

「構わない。」

 

メカクシ団は相談を始めた。(寝ているコノハを除く)

達也自身も無理があると考えていた。

そして、メカクシ団の座談の結果は

 

「住んでもいい。まあ、家事とかを手伝ったり、

セトのようにアルバイトとかをして資金集めを

してもらうが」

 

「家賃払わずに住める貸家があるか、もちろんする」

 

「そっか、じゃあ丁度よく空いている部屋があるから

そこが達也さんの個室だよ~。案内するね~。」

 

「ああ、頼む。」

 

カノは達也を空き部屋に案内する。

信頼しきっていない状態で手を組むメカクシ団と達也、

何時か仲間と言い合える仲になれるのだろうか・・・?




空き部屋があるのはご都合主義です。
駄目な部分や気に入らない部分があったら
遠慮なくお叱りください。
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