メカクシティアクターズ~転生した怪物の目~   作:照月晨也

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第八話:宿った能力

達也の目の前には・・・子供の頃の達也がいた

 

「(・・・ってなんで俺は驚いているんだ・・・俺はさっき、寝たじゃないか・・・

こんなのは夢に決まっている)・・・はあ・・・」

 

「あー!ひどいなあ!ため息なんて!達也、絶対夢だからって軽く見てるでしょ!?」

 

「・・・うるせえ、ったく・・・なんで夢にガキの頃の俺が出てくんだよ・・・」

 

「・・・」パチン!

 

子供達也は達也の頬をビンタする

 

()って!何すんだよ!」

 

「痛いでしょ?これで分かったよね?これがただの夢じゃないってこと」

 

「・・・っち(いったいどんだけ強く叩いたんだよ・・・未だにヒリヒリするじゃねえか・・・)」

 

しかし、これには達也も子供達也の言葉に納得せざるを得ない

 

「改めて久しぶり、いや、その言い方はふさわしくないかな。僕は君もよく知っている存在だ」

 

「それはそうだ。お前は俺だからな」

 

「その辺微妙なんだよね~・・・たしかにさ、僕と君は一心同体だよ?

だけど同一人物と聞かれたら~・・・とっても微妙なラインなんだよね~」

 

子供達也が頭を掻きながら、言葉を濁す

 

「どういう意味だ?・・・そもそもお前は、なんなんだ?」

 

「君は僕に意思があるとは知らなかったんだね。いいよ、教えてあげる。

僕はね・・・目を据える・・・即ち、君の能力(チカラ)そのものさ・・・」

 

「・・・は?」

 

「は?」

 

二人は間抜けな声を出す、達也は子供達也の話の内容が、子供達也は達也の「は?」の意味が

分からないようだ

 

「お前が、俺の能力(チカラ)そのもの・・・?何言ってんだ?」

 

「何言ってるって・・・そのままの意味だよ?分からない?」

 

「そもそも俺の能力は俺の物だ。他人の物じゃない」

 

「そうだね。だけど君が神を名乗っても可笑しくない能力を、なんで持っているかわかる?

答えは至ってシンプルだ。僕が君に宿っているからだよ」

 

「・・・?じゃあ、俺が物心付く前にお前は俺に宿っていたのか?」

 

「正確に言えば、妊娠7ヶ月頃に君に宿ったんだ。」

 

「そんな前からかよ・・・」

 

達也は呆れた声を出し、同時に出てきた疑問を口にする

 

「そんな前から俺に宿っているのになんで今まで俺の目の前に出てこなかったんだ?」

 

「僕はよっぽどの事がない限り、宿主の前には現れたくないんだ」

 

「・・・そのよっぽどの事ってのは、今まで暮らしていた世界とは別の世界に転生した事か?」

 

「そうだよ。まあ、それも僕の仕業だけどね。」

 

「お前かよ!?・・・なんで俺をこの世界に転生させたんだ?

しかも壊死している部分を治してまで・・・」

 

「君の人生(ショー)は最高だったよ・・・だから君にもう一つ、世界(ステージ)を用意したんだ。

特別に・・・ね」

 

「・・・は?俺はただ生きていただけだ、お前を楽しませる気なんてこれっぽっちもないんだよ・・・」

 

「そうだね。だからこそ、君の汚い欲を見る事ができた・・・こんなにも遠慮なく

能力を使う人なんて始めて見たよ。ああ・・・素晴らしいね・・・!」

 

子供達也・・・もとい、目を据える蛇は少々興奮気味に今の気持ちを演説する

達也はその姿にかなり引く

 

「・・・お前は俺以外の人間に宿ったことはあるのか?」

 

「うん、しょっちゅうね。宿主が死んでしまったら

別の宿主に宿らないと僕は生きていけないんだよ~・・・まあ、寄生虫って感じ」

 

「ふ~ん・・・今までしょっちゅう寄生していたけど

俺みたいな奴に寄生するのは初めてだと・・・そういうことか」

 

「ピンポン♪今までは正義感で人を助けるためだけに使ったり・・・

武士道やらなんやらで全然使わなかったり・・・早死にするのがが怖くて使おうとしなければ・・・

窃盗くらいで罪悪感で胸いっぱいになって全然使わなくなったり・・・

中には死ぬまで能力の存在に気が付かなかった人も居たんだからね!

もう本当にくだらない!ありえない!!ふざけないでほしいよ!!!」

 

「黙れ黙れ黙れ!!お前の愚痴は俺以外の宿主に言え!・・・つーかなんでそんな沢山の人間に

宿ったことがあるのに、今のお前はガキの頃の俺の姿をしているんだ?」

 

「僕の今の姿は本来の姿じゃないんだ。僕の本当の姿は蛇・・・君の何倍もの大きさの蛇さ・・・

なんで過去の君の姿をしているかって言うと、僕は宿主にとって印象深い人間の姿に変身する

趣味を持っているんだ」

 

「(趣味かよ)俺にとって印象深い人間でなんでガキの頃の俺を選んだんだよ・・・

母さんとか終一とかの他人でいいだろ・・・皮肉か?」

 

「う~ん・・・皮肉というより・・・嫌がらせ☆」

 

(こいつ・・・)

 

このとき達也は、初めて素手(自分の拳)で殴ってやろうかと考えた

 

「・・・そういや、終一やメカクシ団にもお前みたいな奴が宿っているのか?」

 

「メカクシ団という変な組織の団員は僕と同じように、蛇が宿っているよ。

だけど、終一は彼自身に能力が備わっているという感じだね・・・

僕も初めて見たときは驚いたよ・・・僕と違って最近生まれた能力だから全然知らなかったし・・・」

 

「そうか・・・じゃあ、最後に一つ、質問いいか?」

 

「ど~ぞ」

 

「この世界はどんな世界なんだ?さすがにまるっきり同じってわけじゃないだろ」

 

「・・・ほとんど同じだけどね・・・圧倒的に違うのは・・・

向こうの世界で蛇が宿っているのは、達也だけだったけど、この世界では今確認できる所で

メカクシ団全員に宿っているね。そして、終わらないセカイが存在するって事」

 

「は?つまり・・・?」

 

「簡単に言うと、8月15日を繰り返すってことさ、実はねもう何度か繰り返しているんだよ」

 

「・・・マジ?」

 

「マジ」

 

「マジかあ・・・繰り返されている途中に俺は来たのか?」

 

「そうだよ」

 

「・・・俺は終わらないセカイの影響を受けているのか?」

 

「受けてないよ。それも僕のサービスだ。毎日毎日同じ行動を見せられても全然面白くないしね」

 

「・・・お前意外と万能なんだな」

 

「それ程でも~・・・って三つも質問してるじゃないか!」

 

「一つ質問するって言ったけどあれは嘘だ。質問しているうちに疑問が出てきたからな」

 

「もう!罰として今後一切君の質問に答えないからね!」

 

と、子供のように(実際子供の姿だが)目を据える蛇がぷんすかした直後、達也の視界が暗転する

そして、達也は夢から目を覚ます。ちゃんとメカクシ団のベッドで寝ていたようだ。

 

「・・・はあ~~~~・・・」

 

達也が見た夢は、達也にとって、さらに疲れるような出来事だった




目を据える蛇は完全なるオリジナル設定です。
それらも含めて、駄目な部分や気に入らない部分ありましたら
遠慮なくお叱りください。
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