金次ですがシャーロック・ホームズに育てられました。 作:魚魚
受験勉強が忙しくて更新できてませんけど生きてます。
申しわけないぃ
荒削りなので編集チョコチョコすると思います
「私の名前は……セーラ、セーラ=フッド」
ムスっとした顔で自己紹介をする美幼女のセーラ。
続きを待ったがいくら経っても続きが来ない。
どうやらこれで自己紹介は終了の様だ。
お前に話すことなど無いと言った表情でそっぽを向いた。
「俺は遠山金次。よろしく」
最小限の自己紹介だけした。
と言うか、自己紹介することが本当に無いのだ。
趣味がある訳でもない、特別な習慣も朝の鍛錬ぐらいしかない。
__________俺って本当に何もねえ奴だな。
俺の気分がどんよりしてしまった結果、場の空気が重くなりかけたが、その前にリサが自己紹介を始めた。
「私ももう一度しっかり自己紹介しますね。リサ・アヴェ・デュ・アンクです、イ・ウーではメイド兼会計士をしております、体が調子悪かったり、食事、洗濯、欲しいものがありましたら声をお掛けください、無くても気軽に声をかけてくれたら嬉しいです」
何でもできるのな、料理もめちゃくちゃ美味しかったし。
と、敬意の念を籠めて目線を送ると困った表情でどうかなさいました?と首を傾げた。
「いや……これからよろしくな」
「??……はい、よろしくお願いします」
疑問符を浮かべながらぺこりと頭を下げた。
「さ、次は僕だね」
シャーロックは喉を潤すために紅茶を飲んだ。
「僕の名前は知っての通りシャーロック・ホームズ、元探偵だが今はここの教授をやらせてもらっている、知識に困ったら何でも聞くと良い、教えてあげよう。他に質問はあるかな?」
いっぱいあるがありすぎて質問できねぇ……
「いっぱいありすぎて質問できない見たいだね、それも仕方がない。なので少しずつ時間がある時に僕の事を話してあげよう。これからよろしく」
心を読むんじゃねえ。
特におかしいことでも無いのだろう、元とはいえ、世界一の探偵であるわけだし。
自己紹介が全員分終わるとシャーロックは立ち上がった。
「これで自己紹介が終わったわけだが他にもメンバーが居る、が今は偶然みんな出払っている。また帰ってきたときに個人的に自己紹介を済ませておいてくれ」
「へ?」
まだいるのか、常識人だったらいいな。
「多芸で面白いのばかりだからきっと君も楽しめる」
常識人だったらよかったな。
絶対居ない。俺の意識が遠のいていく、あぁ俺の平凡で充実した日常はどこに……
最初から無い、と誰かが遠くで笑った。
いいことなのか悪いことなのかは分からないが金次は小さいときから非凡に育てられている。
50個の守りやカウンター向けに考案された技を小学生の頃に覚えさせられて鍛えられたので、中学生にしては体が "戦う体" になっていた。
遠山家が戦闘部族で基本的に幼少期の頃から鍛える方針だからだ。
理由は沢山ある。
まずは一つ、遠山一族に代々伝わる特殊能力、と言うよりは持病と言うべきだろうか。
ヒステリア・サヴァン・シンドロームと呼ばれたそれは性的興奮を覚える時に発生するβエンドルフィンが一定以上分泌されると思考能力や判断能力、反射神経が30倍にも跳ね上がると言う物だ。
しかし、年老いるごとに性欲という物は衰えるもの。
正義の一家と呼ばれている遠山家は
その為に遠山家は早めに体を作り上げておくのだ、出来るだけ多くの人を救えるように。
「さて、自己紹介も終えたわけだし。皆もう寝よう」
シャーロックはそう言って金次に何かを差し出した。
「暫くこれを使ってくれ」
渡されたのはホルスターに収められた拳銃、どこの会社の銃器だ?と拳銃を引き抜いて見た。渡されたのは恐らくベレッタ社の92シリーズの拳銃だろう。
ベレッタ92シリーズは米軍の制式採用拳銃として使われており、非常に知名度の高い拳銃である。
「イ・ウー専属の
マガジンキャッチを押して落ちてくる弾倉をもう一つの手で受け取った。
弾倉には弾丸が一発も入っておらず、弾倉をまた差し込んでスライドを引いた。びっくりするほどこの銃は手に良く馴染む。きっと使いやすいように改造されているのだろう。
ホルスターに銃を戻してシャーロックを見た。
「こんな物貰っていいのか?」
「君を強くするのに必要な物の一つだ。実際僕の暇をつぶす為に君を育てるのだから気にしないでくれ。それでは、いい夢を」
そう言ってシャーロックは部屋を出て行った。
セーラも黙って出て行くと思いきや、俺をキッと睨んだ。
取り合えずもう一度謝ろうと思い、謝る。
「悪かったって」
「怒ってない」
怒ってるじゃないですか……
ズンズン、と大きな足音を立てて俺の近くに寄り、耳元に口を寄せると小さな声で
「きちんと責任は取ってもらうから」
と一言言ってから部屋を出て行った。
「……責任って何の責任だ?」
あの後、リサに案内されて最初目覚めた部屋に着くと金次はベットに横たわった。
簡素な二段ベットだが、マットが高級品なのかやたら寝心地がいい。
ベットメイキングをしてくれたリサの御蔭でもあるだろう。
いつか恩返しをしなければ……。
オフトンスタイルの俺でもこんなに心地よいとは思わなかった。
目を瞑ると一瞬で眠気が襲ってきた。
体は思っているより疲れているらしい。
いい夢が見れそうだ。
暗い森の中に俺は何故か立っていた。
「……死ね」
殺気の篭った声が聞こえ、声の方向へ体を向けるとセーラが俺に弓を向けて立っていた。
矢は既に弦に掛かっており、弦は限界まで引かれていた。
俺が何をしたというのだ。
原因と言ったら裸を見た事ぐらいだ。
それぐらいで俺を殺そうとするか?
と思った途端、頭の中で姉(兄)が言っていた事が浮かんできた。
『金次、女の子はね。男とは違うの。些細な事で傷ついちゃうから金次、きちんと大切にするのよ♪』
まさか……原因はそれなのか
「ちょ、ちょっとまて!」
俺は静止を促すが、聞く耳を持たんとするように
引かれた弦を離した。
「うわああああああああああああああああああああああ」
声を上げて立ち上がった。
何だあの夢、正夢になりかねんぞ。
今すぐ仲直りせねば……
と横を見るとリサがとても驚いた表情で俺を見ていた。
一度落ち着くためにベットにもう一度座り、朝の挨拶をした。
「……おはよう」
「お、おはようございます」
リサはこんな時でも一生懸命笑みを使って挨拶をしてくれた。
……大天使だ