原作効果もいい加減にしろ!   作:なのは3931

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何時になったら不良回終わるのか…と思っている人、今回で終わります
他のSSじゃあ大抵チンピラは1話で倒せるのにグダグダしすぎですね。


新たな交わり

港に立っている男が居た。

 

 

その男は船でどこかに行く様子ではなく船でこちらに来る誰かを待っていたようだった

 

 

 

「遅ぇな…」

 

(いや…待ちきれなくて俺が早く来過ぎたのか…)

 

 

 

何しろ待ち人と数か月ぶりに会うのである、一秒でも早く会いたかったのだ。

 

 

「そういや初めてあいつに会ったのもここだったっけな…」

 

 

(えらい綺麗なねーちゃんが居たもんだと思ったな…)

 

あの時の事を感慨深く思い出す

 

 

 

「早く会いたいぜ…、舞…」

 

 

彼の名前は城之内克也、ただの素人から伝説級のデュエリストにまで上り詰めた男である。

 

 

 

突如、港に大きな物音が響く。

 

 

「ッ!何だ!?」

 

 

港の奥の方からだ、あそこには何もなく客船や漁船関係者でも行ったりしない。

誰も来ないので不良達が溜まり場にしてる程である。

 

 

(何があったんだ?)

 

 

彼の足が騒音の元に向かっていく…

 

 

 

 

 

 

 

 

「へへへ……」

 

「やべぇよ…やべぇよ…」

 

 

 

不良達に囲まれてしまった。全員同時に相手しろとか無茶苦茶な要求を突き付けてきやがった。負ければ色々と終わりである。

 

 

(こいつ等全員相手なんて無理だ、身が持たない。二重の意味で)

 

 

誰か~!助けてくれ~!!童実野町最強クラスだった元不良とかが助けに来てくれ~!

出来れば殺人鬼やプロのSP集団やブルース・リーのそっくりさんに勝てる様な実力者とかが良い~!!

 

 

 

 

やけに具体的である

 

 

 

 

「く、くそ…どうすればいいんだ…」

 

十代が険しい顔で悩む

 

 

 

俺も一話からそう考えてたよ?でもお前の所為で二話も使ってカードゲームする羽目になったんだよ?

 

 

十代を恨んでも仕方ない、こいつ等は童実野町の住民、民度が低いのだ。ゲームをすれば大半がルールを破って暴力に訴える奴らで溢れているのだ、闇の力を持ってなければゲームに勝っても逆襲に遭うだけなのである

 

 

誰か来てくれ~凄腕の軍人を倒したり魔王を倒したり勇者として世界を救ったりしてる様な人が助けに来てくれ~!贅沢言わないから~!

 

 

何気に凄い経歴の男を要求している。凄い奴だな、だが風紀委員には勝てない。

 

これだけの男が風紀委員に勝てないのは凄い、きっとその風紀委員は将来警察とかで活躍するのだろう。…一体誰の話をしてるのか、現実逃避してる場合じゃない。

 

 

 

「おい!テメーら!何してやがる!」

 

 

助けがキター!まさか本当に来るとは、ティファ!俺、神様信じる!

 

 

「あ゛~?なんだてめぇは?今良い所なんだから邪魔すんなよ」

 

「黙りやがれ!可愛い子複数で囲んで襲おうなんて人間の風上にも置けねぇ奴らだ!この城之内克也様がぶちのめしてやるぜ!」

 

 

 

なん…だと…?

 

 

城之内克也?

 

遊戯王の主人公の親友の?

 

十代よりもビックネームじゃねぇえか!

 

 

 

「男なんて興味ねぇぜ!やっちまえ!」

 

「「「おお!」」」

 

不良達が数人で殴りかかる…が

 

 

「おらぁ!」

 

 

一人はカウンターで殴り返されて失神、二人目は腹を蹴られ蹲って動かなくなった、三人目が掴みかかるも頭突きで鼻と歯が折れ悲鳴を上げている、強ぇぇ…。

 

 

 

「なんだよ、デカいのは口だけか、最近の不良は喧嘩もしたことがねえのか」

 

「く、クソが、囲んでリンチにすっぞ!」

 

 

不良の大半が城之内に向かっていく。

 

「おい!今の内に逃げろ!」

 

「っ!おりゃー!!」

 

 

城之内が叫ぶ、その瞬間十代が不良にタックルし退路が出来上がる。

 

 

十代、割と強い。

 

「今だ!逃げよう!」

 

「お、おう!」

 

 

 

一瞬の隙を突き走りだす

 

「まてゴルァ゛!」

 

が、不良が立ちふさがる。やべぇ、どうする?

 

 

 

(や、やるしかねぇ!)

 

「てりゃぁー!!」

 

「ぶべっ!?」

 

 

 

意を決して殴りかかると不良の頬にクリーンヒットし数メートル吹き飛ばす。

 

 

 

「あ、あれ?」

 

「て、てめぇ!」

 

 

後ろからもう一人がかかってくる、

 

 

(や、やべぇ!?)

 

 

咄嗟に後ろを向き蹴りを入れると、見事な後ろ回し蹴りとなり不良を一撃で吹き飛ばす。

 

 

 

(あれ?俺ってこんなに強かったっけ?)

 

 

そんなことはない、身体能力はクラスでも普通の方だった筈。何故?

 

 

「おらぁ!」

 

 

城之内の方を見ると一人で数人をボコボコにしている。

 

 

「うおぉぉぉ!」

 

 

十代が不良に体当たりをかまし海へ突き落す。

 

 

 

 

………あっ、そうか!デュエリストだからか!

 

 

城之内に海馬、エドやアモン、遊星たちチームサティスファクション、ディエリストとして高みに上った彼らは同時に皆肉弾戦も得意だった。

 

人の精神が魔物となってカードになる位だ、ディエリストとして一流の彼らが戦士として強いのはある種当然なのであろう。

牛尾さんが強いのもデュエリストだったからか!

 

 

この理論は割と当たってるかもしれない。

 

現在大絶賛放送中の遊戯王ARC-Vではアクションデュエルといって身体能力の高さも求められる、

 

見て無い人たちの為に具体的に言うとプレイヤーがモンスターの攻撃を避けながら建物に飛び移り、

落ちてるカードで戦ったり、それを止める為にプレイヤーがプレイヤーにダイレクトアタックできるルールである。

 

 

つまり肉体的強さはディエリストとして極めて重要なファクターなのである。おい、デュエルしろよ。

 

 

ただデュエルが強いだけじゃダメなんだぁ…バイクも乗れなきゃいけないしデュエリストの道は厳しいな。

 

 

 

そんなこんなで俺と十代は何とか逃げ切ることに成功したのである。

 

 

「「た、助かった…」」

 

 

貞操を無事守ることができた。

 

星条旗がその勝利を祝うように揺れている。U・S・A!

星条旗を天に掲げたい所であったが下半身が丸出しになるので止めておいた。

 

 

「取りあえず警察に連絡しよう!あの人が心配だ!」

 

 

そうだった、俺たちを助ける為に城之内くんが囮になったのだった。

今も戦っているのだろうか?あの人数だ、さすがに全員に囲まれたら勝てまい。

捕まって不良に八つ当たりされているかもしれない。

 

 

 

 

「……」

 

「ん?どうしたんだ?」

 

 

 

居ても立ってもいられず元居た方向へ引き返す。

 

 

 

「おい!?どこいくんだ!?」

 

「城之内さんを助けに行く!十代は警察に通報してくれ!」

 

 

 

今から警察を呼べば仮に俺が捕まっても何かされるまえに警察が来るだろう。

 

 

大丈夫、何とかなる、ここで戻らなきゃ日本男児じゃねぇ!

 

 

なお、すでに日本男児ではない模様

 

 

 

 

 

「っけ!こいつのせいで女もカードも逃がしちまった…」

 

不良が床に倒れた城之内を踏みつける。

 

 

 

「ぐっ…うぅ…」

 

「せめてこいつに仕返ししねぇと気が済まねぇ!」

 

 

そう言いながら一人ずつ城之内を蹴りあげていく

 

 

「男のケツには興味がねぇが金目の物ならあるんじゃねぇか?」

 

「おい、こいつカードデッキ持ってるぜ!」

 

「ホントだ、インセクト女王、伝説のフィッシャーマン、おお!サイコ・ショッカーもあるじゃねぇか!レアカードばっかりだ!」

 

 

 

「か、返せ…それは誇りをかけて戦ったライバル達から譲り受けたカードだ…」

 

「おおそうかよw」

 

「じゃあこいつらは俺たちが譲り受けてやるよ!」

 

「っ!おいっ!これ見ろっ!?」

 

「こっこれは!真紅眼の黒竜じゃねぇか!?」

 

 

「!?」

 

 

「もう殆ど絶版状態になってその価値は50万を超える超レアカードじゃねぇか!」

 

 

「おい…そのカードに…汚い手でさわんじゃねぇ…!」

 

 

「ああ゛ぁ?」

 

「そのカードは、俺の魂のカードだ…大切な親友がグールズから取り返してくれたカードだ…!」

 

「魂のカード(笑)」

 

 

「テメェ等にはただの高価値のレアカードでしか見えねぇだろうが、俺には見えるんだよ。『見えるけど、見えないもの』って奴がよ…」

 

「見えるけど、見えないものぉ?」

 

「それは…『絆』だ!そのレッドアイズは…いやレッドアイズだけじゃねぇ!そのデッキのカードは、絽場や梶木に羽蛾…そして遊戯との絆が詰まってんだ!そのデッキはただのデッキにしか見えねーが俺のかけがえの無いライバル達との絆が詰まったデッキなんだよ!」

 

 

 

「訳分かんねー事言ってんじゃねぇぞ!」

 

「うぐっ…」

 

 

城之内の熱い思いも真のデュエリストではない彼らには伝わらない。

 

 

 

(クソ…すまねぇ…遊戯…また奪われちまった…)

 

 

 

悔しさでいっぱいだった、が後悔はしていなかった。

 

あの女の子を逃がすことが出来た。あそこであの子を助けなければ俺は一生後悔していた。

 

親友にも顔向けできなかったであろう。

 

経緯を話せば友人はきっと許してくれるだろう。

 

ブルーアイズを海馬に破られた親友の爺ちゃんの友、ホプキンス教授の様に…

 

 

 

 

 

「待ちな!」

 

 

 

 

 

…………?

 

…誰だ?

 

 

 

「って、テメェは!?」

 

「さっきの女じゃねぇか!?」

 

「やっぱり俺たちと楽しみたくなったわけぇ~www?」

 

 

 

何やってんだ…このバカ女は…?俺がやった事全部無駄じゃねぇか…

 

 

「馬鹿野郎…何しに戻ってきやがった…」

 

 

 

少女は毅然とした態度で不良に向き合う、そして…

 

 

 

「おい、デュエルしろよ」

 

 

 

デュエルを申し込んだ

 

 

 

「…ハァ?」

 

 

「てめーらが言ったんだろ?無事に返して欲しければ俺たち全員とデュエルしろと。

受けてやるって言ってんだよ。負けたらお前らの言うことなんでも聞いてやる。好きなだけお前らの相手をしてやんよ。…ただし、私が勝ったらその人を解放して全員自首しろ、盗んだ物も持ち主に全部返すんだ」

 

 

 

「っぷぷ!」

 

「く、くく」

 

「はははははっ!」

 

 

 

「この女相当の馬鹿だ!アメリカ人は馬鹿だってーのは本当見てーだな!」

 

「こいつホントは好き物なんじゃねぇの?」

 

「いいだろう、ビッチ女!だが忘れたわけじゃねーよなぁ?デュエルのルールはお前一人対俺たち全員だ、勝てる訳無いのは分かってるよな?」

 

 

 

「なんだと!?おい!今からでも逃げろ!全員一辺にかかってきたら勝ち目がねぇのは分かるだろ!」

 

 

 

タイマンじゃ絶対に負けない自信がある自分でさえ囲まれて襲われたらこうなるのだ。

 

デュエルも同じ、何人もの相手を一ターンで倒さなきゃ数の暴力で負けてしまうのだ。

 

城之内は必死に止める、だが…

 

 

 

 

「問題無い、こんな雑魚どもが何人集まろうと俺の敵じゃない」

 

「言ってくれるじゃねぇの」

 

「確かにてめえは強かった、だが俺たちは20人を超えてるんだぜ?いくらお前のモンスターが強力でも一ターンで俺たち全員のライフをゼロに出来る訳がねぇ!」

 

 

 

「それはどうかな?」

 

 

「なんだと!?」

 

 

「私は一ターンでお前ら全員をぶちのめす自身があるぜ?お前らがいいってんなら後攻を選ばせてもらうぜ?言っとくけど私のターンが来るまでお前ら全員攻撃は出来ないぜ?まあ、私のターンになったらお前らは負けるんだがな」

 

 

「ぐ…」

 

 

何人かは彼女の戦いを見ていた、怒涛の攻撃、しかもかなりの余力を残していた。

 

何が起きても不思議じゃない。

 

彼女にはそれをやれると思わせる程の自信と凄みがあった

 

 

 

 

「さぁ、どうする?」

 

「…後攻にしよう」

 

「な!?おいおい、まさかビビってんのか?」

 

 

「後攻ならあいつのターンが終わったら俺たち全員のターンだ、奴は攻撃できねぇから俺たちを倒せねぇ、逆にあいつが出せるカードはモンスターが五体、伏せカードが五枚、俺たち全員でかかれば数人やられても確実に勝てる、何より律儀に俺たち全員がカード展開して一ターンも待つことねえよ、後攻でさっさと終わらせるぞ」

 

 

「成る程な…」

 

 

 

「ふふふ…頭が回るじゃないか、これで一ターンはお前らの身の安全が保障されたってわけだ」

 

 

「っけ!言ってろ!とっとと終わらせるぞ、俺たちはもう興奮しっぱなしで集中できねぇ位だぜ、勝負が付いたら真っ先に俺のをその減らず口に咥えさせてやる!」

 

「出来ない妄想は頭の中だけにしておけ、お前らは負ける…」

 

 

 

 

少女はデュエルディスクを構える

 

 

不良達も構え出す

 

 

 

「「「「「「デュエル!」」」」」」

 

 

「俺のターン!ドロー!」

 

山札34枚 手札6枚

 

 

「俺は、王立魔法図書館を攻撃表示で召喚!」

 

 

王立魔法図書館 ATK 0

 

 

 

「「「「……は?」」」」

 

 

 

「っぷ!こいつ!馬鹿か?攻撃力0のモンスターを攻撃表示で召喚?どんだけアホなんだ?」

 

「やっぱりこいつ俺たちと遊びてぇんだよ!」

 

「いわゆるツンデレってやつ?」

 

 

不良共が一斉に笑い出す、そういえば原作だとモンスターは表側守備表示で出せたんだっけ?まあどちらでもいい、お前らにターンは回ってこないのだから…

 

 

「私はトゥーンのもくじを発動、トゥーンカードをデッキから一枚手札に加える、トゥーンのもくじを選択」

 

 

トゥーンのもくじ

デッキから「トゥーン」カード1枚を手札に加える。

 

 

 

「魔法カードを使った事で王立魔法図書館に魔力カウンターが一つ乗る

 

王立魔法図書館 カウンター×1

 

 

 

「さらにトゥーンのもくじを発動、トゥーンのもくじを加える、トゥーンのもくじを発動、トゥーン・ワールドを手札に加える」

 

 

 

王立魔法図書館 カウンター×3

 

 

「トゥーンだって!?」

 

「デュエルモンスターズの生みの親、ペガサス・J・クロフォードしか持っていないカードがなぜここに!?」

 

「落ち着け!トゥーンはトゥーン・ワールドさえ破壊してしまえば終わりだ!」

 

 

「安心しなよ、私のデッキにはトゥーンのモンスターは一枚も入っていない」

 

「はぁ?何がしたいんだ?」

 

 

「ここで王立魔法図書館の効果を使わせてもらう、魔力カウンターが三つ乗った時三つ取り除く事で一枚ドローできる」

 

 

 

王立魔法図書館

星4/光属性/魔法使い族/攻 0/守2000

 

このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分または相手が魔法カードを発動する度に、

このカードに魔力カウンターを1つ置く(最大3つまで)。

(2):このカードの魔力カウンターを3つ取り除いて発動できる。

自分はデッキから1枚ドローする。

 

 

 

「一枚ドロー!」

 

 

デッキ30枚 手札7枚

 

「手札から装備魔法『折れ竹光』を発動!」

 

 

折れ竹光

装備魔法

装備モンスターの攻撃力は0ポイントアップする。

 

 

 

王立魔法図書館 カウンター×1

 

 

「ブフォッ!?ブフッ!ハハハッ!」

 

「こw攻撃力www0アップwwww」

 

「この女本当にバカなんじゃねぇの(笑)」

 

 

 

「更に黄金色の竹光を発動。「竹光」と名が付いた装備カードがある場合二枚ドローできる」

 

 

 

黄金色の竹光

 

自分フィールド上に

「竹光」と名のついた装備魔法カードが存在する場合に発動できる。

デッキからカードを2枚ドローする。

 

 

 

 

デッキ28枚 手札7枚

王立魔法図書館 カウンター×2

 

 

 

「成金ゴブリンを発動、一枚ドローする代わりに相手のライフを1000回復する」

 

 

 

成金ゴブリン

自分のデッキからカードを1枚ドローする。

その後、相手は1000ライフポイント回復する。

 

 

 

 

「今度は俺たちのライフを増やしやがった!」

 

「これはもう負けに言ってるなwwww」

 

「王立魔法図書館の魔力カウンターが再び三つ貯まった為取り除き一枚ドローする」

 

 

 

 

デッキ26枚 手札8枚 

 

 

 

「更に黄金色の竹光を発動し二枚ドローする」

 

 

デッキ24枚 手札9枚

王立魔法図書館 カウンター×1

 

 

「無の煉獄を発動、手札が三枚以上なら一枚ドローできる。ただし、エンドフェイズ時に自分の手札を全て捨てる」

 

 

無の煉獄

自分の手札が3枚以上の場合に発動できる。

自分のデッキからカードを1枚ドローし、

このターンのエンドフェイズ時に自分の手札を全て捨てる。

 

 

 

デッキ23枚 手札9枚

王立魔法図書館 カウンター×2

 

 

「ハヒィーー!ヒッヒッヒッ!!」

 

「大量ドローしておいてwwww最後には捨てるwwww」

 

「デッキもどんどん減ってるぜ!デッキ切れで自滅を狙ってやがるんだ!」

 

 

 

 

「…あいつ、さっきから一体何してるっていうんだ…?」

 

 

さっきから行動の全てが不可解だ、何がしたいのか分からないデメリットを無視して、何かに憑りつかれた様にカードをドローし続けている…何が狙いなんだ?

 

彼女がやっている事はあいつらの言うとおり自爆にしか見えない。

 

 

 

いや…カードを…ドロー?何かを引こうとしている?

 

 

勝つために必要な切り札を引こうとしている?ここまでして一体何を引こうとしているんだ?

 

 

 

 

「成金ゴブリン発動、一枚ドロー、王立魔法図書館のカウンターを取り除き一枚ドロー」

 

 

デッキ21枚 手札10枚

 

 

「無の煉獄発動、一枚ドロー、もう一枚無の煉獄、一枚ドロー、黄金色の竹光発動、二枚ドロー、王立魔法図書館のカウンターを取り除き一枚ドロー」

 

 

デッキ16枚 手札12枚

 

 

「強欲で謙虚な壺を発動、デッキを上から三枚めくり一枚手札に加え残りはデッキに加えシャッフルする、「強欲で謙虚な壺」は1ターンに1枚しか発動できない上に発動したターン、俺は特殊召喚できない」

 

 

 

強欲で謙虚な壺

「強欲で謙虚な壺」は1ターンに1枚しか発動できず、

このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。

自分のデッキの上からカードを3枚めくり、

その中から1枚を選んで手札に加え、

その後残りのカードをデッキに戻す。

 

 

 

「特殊召喚できないとかwwww誰が俺らを倒すんだよwwwww」

 

「……」

 

 

デッキ15枚 手札12枚

王立魔法図書館 カウンター×1

 

 

 

「一時休戦を発動、お互いに一枚ドローする、次のお前らのターンの終わりまでお互いにダメージは与えられなくなる」

 

一時休戦

お互いに自分のデッキからカードを1枚ドローする。

次の相手ターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる。

 

 

 

「カードを引かせてくれた!」

 

「ダメージ与えられない無いとかwwwお前wwお前wwww」

 

「積んでるじゃねぇか(笑)」

 

 

「俺たちもダメージ与えられないぜ?」

 

「必要ねぇよwwww」

 

 

 

 

デッキ14枚 手札12枚

王立魔法図書館 カウンター×2

 

 

 

「ここで苦渋の選択を発動、デッキから私は五枚選びお前らに見せる、お前らはカードを一枚選びそのカードを私の手札に加え、残りを墓地に送る」

 

 

 

苦渋の選択

 

自分のデッキからカードを5枚選択して相手に見せる。

相手はその中から1枚を選択する。

相手が選択したカード1枚を自分の手札に加え、

残りのカードを墓地へ捨てる。

 

 

 

 

「四枚も墓地行っちゃうじゃねーか(笑)」

 

「さあ!私の選んだカードはこれだ!」

 

 

 

王立魔法図書館

強欲で謙虚な壺

強欲で謙虚な壺

折れ竹光

手札断殺

 

 

 

 

「全部使えないゴミカードじゃねーか(笑)」

 

「お前好きなの選べよ!」

 

「どれ選んでも一緒だろwwww悩む必要無しwww」

 

 

 

「その通り!どれを選んでも結果は同じです!」

 

 

「(笑)」

 

「ハッハッハッ!」

 

「wwwwwwwwwww」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どれを選んでも俺の勝利はすでに決まってしまいましたから」

 

 

 

「え?」

 

「は?」

 

 

 

「…なんだと?」

 

 

あの子は切り札を引いたのか?一体なんなんだ?

 

何故だろう…俺はそのカードを知っている気がする…

 

 

 

デッキ残り9枚

王立魔法図書館 魔力カウンター×3

 

 

 

「王立魔法図書館の効果発動!魔力カウンターを取り除き一枚ドローする!」

 

 

デッキ残り8枚

 

 

「天使の施し発動!三枚ドローし二枚墓地に送る!」

 

 

デッキ残り5枚

 

「強欲な壺を発動!二枚ドローする!」

 

 

 

デッキ残り3枚

 

 

 

 

「…私が引いたカード、なんだと思う?」

 

 

「はあ?知るかよ!!」

 

「さっさと全部引いちまえよ!」

 

「引いちゃってもいいのか?私の引いたカードは『封印されし右腕』だぞ?」

 

 

 

 

「「「「「「なにっ!?」」」」」」

 

 

 

 

「エクゾディアだと!?」

 

 

 

エクゾディア…そのカードには二つの思い出がある。

 

一つは今日みたいにレッドアイズをレアハンターに奪われた忌まわしい記憶。

 

 

 

 

「一時休戦発動!一枚ドロー!引いたカードは『封印されし左足』だ!」

 

 

 

「そ…そんな、馬鹿な…」

 

 

ああ、そうだ―――

 

 

 

デッキ残り2枚 

 

エクゾディアパーツ

封印されし右腕

封印されし右足

封印されし左足

 

 

 

「さらにもう一枚!一時休戦発動!一枚ドロー!引いたカードは『封印されし左腕』だ!」

 

 

 

 

忘れる訳が無い―――――

 

 

 

デッキ残り1枚 

 

エクゾディアパーツ

封印されし右腕

封印されし左腕

封印されし右足

封印されし左足

 

 

 

 

「成金ゴブリン発動、一枚ドロー!」

 

 

 

 

そしてもう一つは―――――――

 

 

 

 

 

 

 

海馬「さあ、最後のカードを引け!」

 

 

 

 

(遊戯…頼む…!)

 

 

 

遊戯「……」

 

 

 

(遊戯…?カードを引くのが、怖いのか?)

 

それもそうか…次のドローに全てが懸かっているんだ…

 

(クソ…、ダチに俺は何もしてやれねぇのか…)

 

 

何もできない自分に腹が立ちこぶしを握る。

 

 

―――――ん?これは…

 

 

 

【ホラ!ピース!】

 

【離れていてもこのピースの輪でこの私たちは繋がってる!】

 

 

 

(そうだ…!俺たちは絆で繋がっている…!)

 

不意に目を瞑った…カードを引こうとする遊戯の姿が見えた気がした。

 

 

その姿はカードから離れていく

 

 

やれやれ…怖くて一人でカードを引けないなら…

 

 

 

(俺たちが一緒に引いてやる…!)

 

 

 

(な?本田、杏子!)

 

 

 

本田と杏子と共にカードに手をかける

 

(さあ、次はお前だ、遊戯!)

 

 

 

皆で遊戯を見据える…遊戯は安心した顔となりカードに手をかける

 

 

 

―――ありがとう、みんな

 

 

遊戯の声が聞こえた気がした

 

 

 

 

 

海馬「どうした?絶望感から苦し紛れの笑みを浮かべているのか?」

 

 

 

遊戯「いや…これは勝利の笑みさ…俺は希望を手にしたんだ…」

 

 

 

 

遊戯「俺が引いだカードは―――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「封印されしエクゾディアッ!」

 

 

 

 

 

 

友と共に勝利を勝ち取った友情の記憶――――

 

 

 

 

封印されしエクゾディア

星3/闇属性/魔法使い族/攻1000/守1000

 

このカードと「封印されし者の右足」「封印されし者の左足」

「封印されし者の右腕」「封印されし者の左腕」

が手札に全て揃った時、自分はデュエルに勝利する。

 

 

 

 

空が突如薄暗くなりまるで夜の様な明るさになる

 

 

そして空から巨人が少女の上に降り立つ

 

 

 

エクゾディア

 

攻撃力∞

 

 

「ヒィ…ッ」

 

「ゆ、許し…」

 

 

 

「エクゾディアの攻撃っ!怒りの業火!エクゾード・フレイム!」

 

 

 

エクゾディアがその両手から巨大な火の塊を作りだす

 

 

そしてそれを不良達に向かって打ち出す

 

 

 

「う、うわああああああああああ!!?」

 

 

単なる映像ではなく質量を持って実体化したそれは不良達を一撃で呑み込んでいった…

 

 




シャーリー「今日の最強カードはこれ!封印されしエクゾディア!両手両足と一緒に手札に揃うとデュエルに勝利する!遊戯王を象徴するカードの一つだ」

十代「先行ワンターンで揃えるなんてすげーぜ!」

シャーリー「先行エクゾワンキルはそれこそ初期から現在まで作られてる戦術だ、時代と共に進化して(その度に規制して)いる」

十代「今回使ったのは図書館エクゾだけどエクゾデッキはまだまだたくさんあるからみんなも組んで見てくれよな!」



???「先行エクゾ1キルに勝つ方法?リアルハンデスでイチコロさ!」

シャーリー「やめろ!」


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