原作効果もいい加減にしろ!   作:なのは3931

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やっと不良の話が終わった…


あの男が出ます

童実野町の中でもっともデカい建物、海馬コーポレーション本社ビル

 

世界有数の企業、海馬コーポレーションは海馬剛三郎が社長だった頃は軍事企業であった。

 

その後、海馬瀬人の手によって玩具・ゲーム関係に変化した。特にデュエルモンスターズにおいてはいかんなくその力を発揮し、ソリッドビジョンシステムの実現、デュエルディスクの開発、これによりデュエルモンスターズは単なるカードゲームの域を超えるまでとなった。

 

その技術をデュエルモンスターズの創造主ペガサス・J・クロフォードですら欲しがる程だ。

 

デュエリストにとってカードが剣、デュエルディスクが盾という言葉がある。

デュエルモンスターズにおいてデュエルディスクは最早必須の域に達したのである。

 

 

ソリッドビジョンシステムによりカードが実体化したことでルールに詳しくない人でも格闘技の試合を見るように視覚で楽しむことが出来るようになったのである。

 

 

モンスターが戦う迫力は格闘技では比にならない

 

 

今や一般民衆でさえ野球や格闘技よりデュエルモンスターズを見るレベルまで達したのだ。

 

 

海馬コーポレーションは今やデュエルモンスターズを開発したインダストリアルイリュージョン社(I2社)と共に五本の指に入る程の企業となったのである

 

 

 

「ふぅん、今日の分はこれでお終いだ」

 

海馬コーポレーション社長、海馬瀬人は仕事を終わらせる。まだ日中であるが仕事はとっとと終わらせるのが彼である。夜になるまでに終わらないのはただの無能だと思っている。定時勤務という物を心底理解できない価値観の持ち主だった。

 

 

(む?)

 

 

突如、辺りが暗くなった事に気付く

 

 

「何が起こった?」

 

 

海馬が窓から外を覗く、そこには…

 

 

 

「ば、馬鹿な…っ!?」

 

 

何故あれがこんな所に…!?

 

 

 

 

―――――

 

 

 

「ば、馬鹿な…奇跡を起こしたと云うのか…!?」

 

 

「怒りの業火、エクゾード・フレイム!」

 

 

「き…きええええええええええええ!!!!」

 

 

 

 

 

 

~~~~~

 

 

 

「エクゾディア…!?」

 

 

そのモンスターは港の方へ向きだしその一撃を叩きこんだ…

 

 

その衝撃は竜巻の如き衝撃波と轟音、凄まじい地響きによってこちらにまで伝わる、おそらく街全体まで伝わったであろう

 

 

「兄様!今の見てた!?」

 

弟であるモクバが現れる

 

「モクバかっ!あれはなんだ!」

 

「まだ分からない!直ちに調査に向かわせてる!分かってることはアレからエネルギーを感知したってことだけだ!」

 

「エネルギーを感知した…だと?ということは…」

 

「あれは…質量を持って実体化してる…!」

 

 

 

「っ!引き続き調査を続けろ!」

 

「分かった!」

 

仕事が終わった途端の出来事である、今日は対応に追われ珍しく残業をする事になるだろう。

 

 

 

 

 

~~~~

 

 

う…う~ん?

 

 

ゆっくりとその子の目が覚める。

 

辺りを見渡すと見覚えの無い空間、鏡を覗くと

 

 

「……だれ?この美少女?」

 

 

徐々に頭が冴え気付く、あ、これ、俺だ…

 

 

「シャーリーさーん?」

 

 

若い女性が中に入ってくる、城之内克也の妹、河合静香である

 

 

「あ、起きてました?朝ごはん出来てますよ?」

 

「ふぁーぃ…」

 

 

昨日あったばかりであったがすぐに打ち解ける事ができた。

 

昨日は静香ちゃんと合流しご飯を食べたあと日用品、衣服などを買いあさった。

 

着せ替え人形と化したあの時間は辛かった…

 

なお、男勢は荷物持ちだった模様

 

 

 

 

「よう、おは――ぶふぉっ!?おい、シャーリー!なんて恰好してんだ!」

 

 

そういえば上はへそが隠れない程のミニなシャツに下はパンツ一枚である

 

 

「着替えめんどくさい…」

 

「スカート位穿けっ!?パンツ丸出しじゃないか!」

 

「これはパンツじゃなくてズボンだ、パンツじゃないから恥ずかしくない」

 

「じろじろ見てんじゃないよ!克也!」

 

 

舞さんに首を絞められる城之内くん

 

 

「あんたも、スカート渡したろ?ちゃんと着けなさいよ」

 

「う~…、あれ、なんか落ち着かないんだよなぁ…」

 

 

 

着けていると変な気分になる、外では落ち着けないくて仕方なかった

 

 

 

「大体、あんた、蟹股はやめなさいよ、女の子らしくないよ!」

 

 

がに股は遊星の股ではない、だって女じゃないし…本来そこにはキャノン・ソルジャーが居た筈なんだ…

 

 

 

「髪だってボサボサじゃないのさ…」

 

「うーん、女の子らしくって言ってもよく分かんない…」

 

「まったく、異世界とやらではどんな生活してたんだか…」

 

 

 

男として生活してました…

 

 

「それでね…あなたの扱いなんだけど、戸籍を一から作るのは難しいね、一応昔の伝を当たってはいるけどまだ時間がかかるわね」

 

 

「はいはいっ!俺、城之内くんと舞さんの子供がいいです!」

 

「なっ!?あたしとコイツはそんな中じゃないよっ!」

 

「えっ?違うの?」

 

「当たり前でしょ!苗字が違うでしょ!?」

 

「マジか…芸名として残してたのかと…」

 

 

まだ結婚して無かったのか…

 

 

「あ…あたしは何時でも良いんだけどね…」

 

 

チラチラ城之内の方を見ている、アレか城之内君から来るのを待ってるのか…

 

「…」

 

 

対して城之内は頭を掻いて目を逸らしている

 

 

「…へたれ」

 

「なっ、なんだよ!」

 

 

しかし、触れちゃいけない事だったかな?

 

 

(シャーリーさん!ナイスです!)

 

 

いや…静香さんが親指を立てている、どうやら彼女もこの停滞した関係を何とかしたかったようだ。

 

 

 

 

《海馬社長!先日の事件についてお答え頂きたいのですが!》

 

 

先ほどからテレビのニュースが流れている、内容は昨日の事だろう

 

 

《デュエルモンスターズのモンスターが現れたのを見たと証言がありますが、海馬コーポレーションとの関係性はおありですか!?》

 

《不良グループが現場で倒れており、何者かとデュエルしてああなったという噂が流れておりますが?》

 

《不良グループの一人がカオスソルジャー、黒魔術師とうわ言のように呟いていたと聞いていますが?》

 

 

《モンスターの種類から推測して不良グループを倒したのはあの武藤遊戯だと囁かれているのは御存じでしょうか?》

 

 

(うわ…結構大事になってる…)

 

 

そういえはカオス・ソルジャー、混沌の黒魔術師、エクゾディア…それらから連想される人物と言えば武藤遊戯だよなぁ

 

 

 

《そちらに関しては警察の管轄だ、モンスターの攻撃と先の被害については現在も調査中だ…》

 

 

それを聞いて自分のデュエルディスクを見る。

 

 

遥か未来、それか異世界のデュエルシステム、リアルソリッドビジョンシステム。

 

そんな物が内臓されていたせいでなんか大事になってしまった。

 

このデュエルディスクにはまだまだ分からない事が多い、

 

昨日調べた中で今知ってることは――

 

 

 

1. リアルソリッドビジョンシステム内臓のデュエルディスク

2. 中にカードが収納でき、元の世界の俺のデッキやカードが入っている

3. 携帯端末としても使える

4. 武器として使える

5. まだまだ秘密がある

 

 

…以上だ!

 

なんか変なのが有ったって?気のせいでしょ、デュエルディスクでライトセイバーみたいに戦えるわけないでしょう?

 

 

ちなみに携帯端末(PDA)として使える為、城之内一家と十代とアドレスを交換しておいた、

 

 

(あ、そうだ…)

 

戸籍をねつ造、デュエルディスクの調査、両方できそうな人が今テレビに映っているではないか…

 

 

「城之内さん」

 

 

「ん?なんだ?」

 

 

「戸籍の件、何とかなるかもしれません」

 

「え?お前、そんな知り合いいたか?」

 

「いえ、知り合いじゃないですけど、今テレビに映っています」

 

 

 

そう言ってテレビの人物を指差す

 

 

「お前…それって、まさか…」

 

 

城之内の顔が真っ青に染まる

 

 

「はい…その人物は…」

 

 

 

 

 

 

「海馬瀬人です」

 

 

 

 

 

 

~~~~~

 

 

 

 

「だ~か~ら~!海馬の野郎に会いたいんだって!」

 

「瀬人様は今は先日の事件に追われ全ての予定をキャンセルし対応に追われています。アポも取っていない相手とはお会いできません」

 

 

「そこには俺も居たんだよ!その件でここに来たんだよ!良いから海馬のヤローに変われ!」

 

 

「…少々お待ちください」

 

 

 

prrrrrrrrrr

 

電話音が社長室に響く

 

 

「なんだ?この忙しい時に!何だ!」

 

 

《城之内克也様という方から瀬人様に会いたいと所望されました》

 

 

「つまみ出せ」

 

 

(まったく、こんなときにあの凡骨は何を考えているのか…)

 

 

 

 

「この方をつまみ出してください」

 

 

「でええええええええ!!!?」

 

 

「お引き取りください」

 

 

「離せ、離せよオラ~ッ!?」

 

 

 

 

「…で?失敗したと?」

 

「面目ねぇ…」

 

「どうするんだい?」

 

「強行突破って手もあるが、ここは警備が硬いからなぁ…、せめて本田が居れば…」

 

 

(本田くんいれば強行突破できるのか…)

 

 

色々おかしい会話を繰り広げている四人

 

 

「女三人でハニートラップ…は無理か…」

 

「あたしはともかく妹に何させる気だい」

 

 

行き詰まる三人、

 

 

「方法ならありますよ?」

 

「!!ホントか!?どうするんだ!?」

 

 

城之内が問いかける

 

 

 

 

「簡単ですよ…通してもらうんです」

 

 

 

 

シャーリ―は一枚のカードを見せる

 

 

 

 

「海馬社長本人に」

 

 

 

 

 

城之内たちが再び入っていく、警備員が止めに入るがすぐにその動きが止まる

 

 

「あ、あなた!?」

 

 

「通らせてもらうぜ?俺たちはコイツに招待されたんだからなっ」

 

 

「っ瀬人様!?どうしてこちらに!?降りていない筈では!?」

 

そこに居たのは海馬瀬人、だが頭にはブルーアイズの被り物をしている

 

そう、リアルソリッドビジョンシステムで作りだした正義の味方カイバーマンである。

 

 

警備の物も動けないようだがカイバーマンの前からどかないでいる。

 

 

 

 

(…カイバーマン、攻撃…)

 

 

ヒュッ―――

 

 

「ふぐっ!?」

 

 

カイバーマンの拳が警備の人の鳩尾に入る

 

 

「あらあら、海馬の奴、さっさと退かないからって怒っちまったよ」

 

「も、申し訳ありません!瀬人様!今どきます!」

 

「なぁはっはっ!くるしゅうないぞ!」

 

 

調子乗り過ぎですよ…城之内くん

 

 

 

(成功…みたいですね…)

 

(そうみたいね…)

 

 

 

四人は警備を突破し入ることが出来た…

 

 

 

かに思われたが、

 

 

「あれぇ?城之内じゃねーか?何してんだ?」

 

 

(ん?なんだこの兄ちゃん、知らない奴だ…)

 

 

 

「げぇ!?モクバ!?」

 

 

 

え、あいつモクバなの?大人になったなぁ…

 

 

それに立派なイケメンになった、アニメじゃお姫様の恰好してた位なのに…

 

 

「実は、海馬と話があってな…こうして案内してもらおうとしていたとこだ」

 

城之内君がカイバーマンを見て言う、

 

 

「あれ?おかしいな?俺は今まで兄様と一緒にいたぜ?」

 

 

「へ?」

 

 

 

「そのカイバーマン、ほんとに兄様なのか?」

 

 

ヤバい、再び警備員に囲まれる、しかも先ほどより多い。

 

 

(…仕方ない!強行突破しかない!)

 

 

「カイバーマンをリリースし!青眼の白龍を特殊召喚する!」

 

 

「「「「何ッ!?」」」」

 

 

カイバーマンが消え、そこにはブルーアイズが現れる

 

 

「ブルーアイズ!?どうしてブルーアイズがっ!?」

 

 

(そのカードは兄様以外持っていない筈!)

 

 

 

「ええい!所詮立体映像に過ぎん!臆せず捕えろっ!」

 

屈強な男たちが突っ込む…だが、

 

 

ブォンッ―――

 

 

「「「うわぁ――っ!?」」」

 

ブルーアイズの羽ばたきによって吹き飛ばされる

 

 

「う、ウソだろ…?どうして立体映像のブルーアイズから本物の風が来るんだ!?」

 

 

思い当たるものが一つだけあった、

 

 

「そうか!あの女が昨日の事件の犯人か!」

 

 

 

 

「みんな!早くブルーアイズに乗れ!」

 

 

ブルーアイズを召喚しその背に跨ったシャーリーが叫ぶ

 

 

「はい!」

 

「わかったわ!」

 

「うおおおっ!?待ってくれ~!?」

 

 

その背中に乗る舞と静香、…城之内は間に合わず尻尾にしがみついている。

 

 

全員(?)が乗り込むとブルーアイズは飛翔して行った

 

「このまま社長のとこまで行くぞ!」

 

 

 

 

 

「何が一体どうなってるんだ…?」

 

 

 

呆然とするモクバ、だが奴らが海馬のもとに向かったことを思いだし、兄に連絡を入れる

 

 

 

 

 

 

カワイター サケビガー

 

 

「む?モクバか?俺だ?さっき行ったばかりだがもう手がかりが見つかったのか?」

 

 

「手がかり所か犯人がそっちに向かってる!」

 

 

「なんだと?」

 

 

「城之内と一緒にいた女がブルーアイズを召喚して攻撃してきたんだ!」

 

 

「何!?ブルーアイズだと!?」

 

 

なぜブルーアイズが…あのカードは世界に四枚しかないはず…ジジイのヤツは俺直々に破いた…ソリッドビジョンシステムには反応しない筈…嫌、それもとてつもなく気になるが…

 

 

「そいつはどうやってブルーアイズを質量持って呼び出したのだ?何かおかしな事をしていたか?」

 

 

 

「わかんない!カイバーマンを生贄にして召喚してた!」

 

 

「木馬よ…カイバーマンを生贄にして出すのは特殊召喚だ…」

 

「そんなことどうだっていいよっ!!」

 

 

「まあいい…こちらに来るというのならそれでいい…」

 

 

モクバは凡骨も一緒だと言っていた…あの男、さっき来たのはこの為か…

 

 

(それならそうと最初に言っておけばいい物を…!)

 

※言おうとしてました

 

 

 

「滅びのバースト・ストリームッ!」

 

 

その叫び声とともに後ろのガラスが吹き飛ぶ

 

 

「っ来たか…!」

 

視界に入ったのは青眼の白龍、ハーピィ女、凡骨妹、そしてシャーリーであった

 

 

 

 

「ふつくしい…」

 

 

 

思わずその姿にそう口を漏らした―――――

 

 

 




誰に対してそう言ったのか…シャーリーかな?(すっとぼけ)



次回、海馬戦(作成中)



自分の誤字の多さに戦慄した

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