少年の幻想〜幻想の世界に作者たちが集うと・・・瑠奈サイド〜 作:瑠奈
衝撃な展開になりますね
それではお楽しみ下さい
ーあれ?また?僕は雪走を持っている...なんで...また地面に僕の剣が刺さってる...やっぱり前に花束が...これは...
ー...奈...瑠...
ーなんか聞こえるや...なんだろ...暁美の声かな...
ー瑠奈!!
その呼びかけにようやく瑠奈は目が覚める
「しっかりして、もう...」
暁美は少し呆れた表情をしながらいう
「ごめん...なんかちょっと夢を見てた気分だよ」
瑠奈がそう言うと暁美は少し驚いた表情をしていた
「え...瑠奈、ずっと立って月明かり見てただけだけど...」
そう言われ、思い出す
つい先程まで瑠奈は、暁美と共にきた森で月明かりを眺めていたのだった
それならあの夢みたいなのはなんだろう?
そう考えていると、暁美が不安そうに尋ねる
「ねえ、大丈夫?さっきから瑠奈おかしいよ?」
心配そうに瑠奈を見つめる
「...大丈夫だよ」
そう言うと、瑠奈は少し奥へ進む
ガサッ!
茂みの方からの音、瑠奈は一瞬暁美かと思ったが、暁美はすぐ近くに居るから違うと判断、茂みの方を睨み、警戒する
「何かいるね...」
暁美も気づいたようだ、警戒しながら瑠奈のすぐ隣に移動する
「無闇に動いたらダメだよ、色んな方向から音がする...」
瑠奈はそれを元に敵の数を推測する
2〜3体といったところだろうか
静かに武器を構える
刹那、一筋の光が瑠奈の横を通り過ぎ隣にいた暁美に直撃
「っ...!?」
声もなく暁美が倒れる
もう一筋の光、次は瑠奈を目掛けていた、避けきれず腕を掠める
「っ...ナイフ...?オレンジプレイヤーか...?」
ドサ...
少し掠めただけなのに、体に力は入らなくなり力なく倒れる
自身の体力ゲージを見る
ーそうか...麻痺毒...くそ...
茂みの中から薄汚いマントを纏った2人のプレイヤーが出てくる、武器はエストック
カーソルの色はオレンジだった
オレンジプレイヤー達はニヤリと笑いながら2人に近づくと、躊躇いもなく攻撃を始めた
オレンジプレイヤーの一人は暁美の左足を刺す
「あぅ...!」
暁美は苦痛に顔を歪める
もう一人はそれを楽しそうに眺める
次に左足を、左腕を、そして右脇腹を...と次々に場所を変えて苦痛を与えていく
「あぐ...っ!」
鮮血がそこかしこに飛び散る
それを楽しそうに続けるオレンジプレイヤー
ーくそ...動いてくれ...!
瑠奈は体を動かそうともがく
オレンジプレイヤーのもう一人がこちらにも来た
ザクッ!
左腕を刺される
「ぐっ...」
鮮血が飛び散り、HPが大きく減る
瑠奈は恐怖した
ーこのまま...消えて...無くなるのか...?僕も...暁美も...そんな事...あってたまるか!!
ピクリ...
指が動く、すると、麻痺毒は消えたのか、体が自由に動くようになっていた
暁美のHPを確認する、もうレッドゾーンだった
「どけぇ!!」
その声とともに暁美を攻撃するオレンジプレイヤーに近づき、剣でなぎ払う
左腕にヒットし、欠損させる
「暁美、立てるか?」
手を引き立たせる
「うん...」
力なく答える暁美を見て、瑠奈は逃げる策を考える
転移結晶は1つのみ
なにを所持しているのかわからないため、打開策が何も浮かばないでいた
オレンジプレイヤー達は笑いながら再び近づいてくる...ゆっくりと...
「瑠奈は...転移結晶をつかって逃げて...!」
暁美の言葉に瑠奈は首を振る
「ダメだ、転移結晶は一つしかない、暁美が逃げて、僕はまだHPが暁美よりも残ってる、走って逃げても間に合う」
しかしHPゲージは既にレッドゾーンに入っており、瑠奈は逃げきれないことを確信していた
「だめ...逃げきれない...」
暁美も双方とも逃げ切るのが不可能だと確信していた
「君を残してなんて行けないよ...」
涙が溢れる
涙を拭うと暁美に指示する
「早く、逃げて!」
ぎゅっ
後ろから抱きしめられる
瑠奈は唐突の出来事に戸惑った
「お願い...瑠奈が逃げて...もっと色々な人を救ってあげて...」
手を解くと、暁美は僕の前に立ち、雪走を持たせると、オレンジプレイヤーの方向に向き直る
「それを持って行って...私の代わりに...大丈夫、それを持ってる限り、瑠奈と一緒だよ...」
少しこちらを振り向き、涙を零しながら笑顔でいう
「やだ...やだよ...」
瑠奈は踏み切れずにいた
転移しない瑠奈に対し、暁美は言った
「たまには守らせて...瑠奈を守って死ねるなら、私は嬉しいから...だから、行って...他の人達を守ってあげて...」
その言葉を聞き、覚悟を決め、一つしかない転移結晶を手に瑠奈は叫んでいた
「転移!!」
光に包まれる、その途中暁美の口が動いた
ーありがとう...ごめんね...
声は聞こえなかったが、口が確かにそう動いた
それと同時にオレンジプレイヤーのエストックが胸を貫く暁美のHPが0になったことを確認すると、次の瞬間瑠奈は街に戻っていた
重たい足を動かし宿屋を目指す
途中何度も泣き崩れそうになったがなんとか宿屋までたどり着く
〜宿屋・寝室〜
部屋に入ると、ソファーに腰掛ける、すると、我慢していた涙が一気に溢れ出す
暁美はもういない、その事実が胸に突き刺さり、涙が止まらず泣き明かす
ーこの日、結城暁美は死んだ
〜翌日〜
瑠奈はいつの間にか寝ていたらしく、夜に目が醒める
まず暁美の姿を探す、いないことを確認すると、悪い夢であってくれと願いながらアイテムボックスを開く
一番下に暁美の武器、雪走の文字
その武器は、無情にも暁美が死んだことを物語っていた
夢ではないことを確認すると、少しの間を空け、息を吐く
雪走を装備すると宿屋を後にしてフィールドに向かった
〜フィールド〜
フィールドに着くと瑠奈は、モンスターには目もくれず走り出す
月明かりの道を立ち止まらずに走る
いつもの狩場を超え、ただひたすらに走る
目的地に辿り着き、瑠奈は立ち止まる、その場所は、月明かりの差し込む森だった
暁美が死んだそこは、まるで何事もなかったかのように、昨日と同じ姿をしていた
瑠奈は入り口近くの木...の裏辺りの地面に、自身の使っていた剣を突き立てる
そして、あげるつもりだった花束を近くに添える
少しの間、手を合わせ黙祷する
ふと外を見ると、明るいのがわかる
暁...夜明けのようだ
瑠奈は目を細め、剣の前で呟く
「夜明けか...明けない夜はないんだね...」
涙が浮かぶ
「暁美は僕に勇気をくれた...希望を託してくれた...」
誰に言うでもなく一人で呟き、決意する
「なら...僕は、この希望を持って、人を助ける...攻略組に...参加する!」
ーよかった...瑠奈の力になれてたなら、すごく嬉しいよ
暁美の声が聞こえた気がした、その日の暁はとても美しかった
お疲れ様でした
さてさて、今回もありますよ
どうぞ
おまけ
暁美さん死んじゃいましたね...
瑠奈「そうだね...でも...一緒だよ」
暁美「そうそう、いつも一緒だよ!」
瑠奈「暁美!?死んだんじゃ!?」
もしや幽霊というやつじゃ...
暁美「そうそう...って違う!こっちで死んじゃったし?別の話作って出せるかなってなんか作者考えてるみたい」
瑠奈「メタい!!」
〜fin〜
はい、お疲れ様です
それではまた次回、ダスビダーニャ