Talesof・Lyrical spin-off〜救世主の軌跡〜 作:かもめカメ
ーーーーーSIDEtoディセ
俺は先の世界…カケル達の世界の事を話した。
空気が美味しいながらも、建築物や車が多かった事。
その世界では小学生でも車を扱える講習をしていた事など。
そんな話をしながら、料理を楽しんでいた。
「美味いな〜!ルドガーの料理♪」
「まだまだあるから一杯食えよ?」
「ああ!あっちの世界の料理も中々だったけど、ルドガーには僅差で負けているな。」
「そんな事言うようなら…」
「あ、ちょっと待ってって!それだけは勘弁してくれよ!ちゃんと美味しかったんだから!」
…ルドガーは料理人なのか、他人の料理にも敏感で、
自分の料理が一番だとかそう言うような事は一切言わないんだが、
相手に対しての礼節がなってない人に料理を食わせる性格では無いので、こう言う風に没収されそうになるのだ…。
…正直、それは勘弁してくれ…。
「完全に胃袋掴まされてるわ…」
「如何とでも言いやがれ!トーレ!
お前だって人の事言えない癖に!」
「んな⁉それ今言う事⁉」
かく言うトーレは、ルドガーの料理を食ってから、ルドガーの料理の虜になったのは言うまでもないけどな。
「まあ、私達に食と言うものを教えてくれたのは確かでしょうね」
そう言ったのはウーノである。
彼女とトーレ、さらに次女のドゥーエに四女のクアットロは戦闘機人と呼ばれる謂わば「サイボーグ」のような存在。
けど、俺から言わせてみれば、彼女達も立派な人間なのであるのに変わりはない。
それに今更ながらに気づかされたのだが、
以前、俺がなのはと一緒だった頃にであった女の子…
スバルとギンガとその妹達。
彼女達も実は戦闘機人なのであった事が後になって分かった事だった。
それを見たおかげなのか、どうもその戦闘機人達を道具として捉える事なんて思いたくなかった。
寧ろ、1人の人間…女の子だって思った。
「お姉様と戯れるディセ様…ナイスです!」
「このまま籍を入れたらどうなんだろうか?」
こういう戯言を言うあたり、彼女達も1人の人間なのに変わりはない。
…クアットロは何しでかすか分からないけど…あっち方面で。
それと、ドゥーエ。俺はこいつと籍を置くとは一言も言ってないからな⁉
「ところで、体調は如何だったか?」
そう問いかけてきたのはサイファーだ。
彼女は悪質な研究所で実験台とされていた所を救ったのだが、
その時に彼女の身体に入っていたであろうウイルス…
【エクリプスウイルス】。
それが俺の身体に感染してしまったのだ。
しかも困った事にルドガーもそれと同じような目に遭ったのか、彼にも同じウイルスが体内に宿らされてしまったようなのだ。
だが、それはルドガーにとってはむしろ好都合だった。
ルドガーには他の人(正確には彼の兄のユリウスと相棒のエル以外)には使えない能力がある。
【骸殻】
その力はもしもの可能性の世界…分史世界。
それを破壊する力を持つ能力だが、
同時に自身の生命を縮めるデメリットを持ち合わせていた。
だがそれは、エクリプスウイルスの特性で無くなった。
エクリプスウイルスは主に、
①一度感染したら、例え腕を切られろうが、腹を抉られようが直ぐに回復する。
②感染者の生命力を底上げ…要約すると、不老長寿的な奴を得る。
③一種の殺人衝動が発生する事がある。
この3つがエクリプスウイルスの特徴なのだが、
この内の②のおかげで、ルドガーの骸殻は何回使用しても、
生命を縮めるデメリットが相殺されると言う事になったのだ。
③は元から優しい性格なので、影響力は皆無に等しいし、
①に至ってはむしろチートクラスで要らないのではと思うぐらい…。
なので、ルドガーにとってはむしろメリットばかりの身体に変貌したのだ。
と、そんな事はほっといて…
「大丈夫だった。
けど、まだ身体的には結構辛いな。」
「そうか…なら、剣を交えて…」
「そこで戦闘抂になるような事すんじゃねぇよ⁉」
各言う俺も実は感染している。
サイファーを救ってからだ。
しかも驚いた事に俺の場合は、身体能力が馬鹿にならないぐらいに向上していると来たもんだ…
なのはと最後に行動した時は総合(陸戦寄りだが)SSだったと思うが、これだとおそらくSSS以上は確定済みか…
けどその代わり、やはりウイルスなのだろう…
身体に負担が大きくなってしまったのがちょいと最悪だがな。
…俺、植物から生まれて来たし。
「あはは…」
「まあ、何はともあれだね?」
そんな俺の様子にルドガーは苦笑いして、ジェイルに至っては意気揚々としているし…はあ…。
「さて、次に行く世界の事なんだが、その前に一言言いたい…彼等は居たかい?
そう言うとジェイルはそう聞いて来た…
「ああ、会った。」
「「「「「‼」」」」」
それを聞いたジェイルとルドガー、ラザリスとセディ以外の5人は料理を動かしていた箸を止めた。
混沌の根絶者…デリート・ザ・カオス…
彼奴等はもしかしたら…カオスの部下なのかもしれない。
断定はまだだが、何気にそう予測している。
実はあの混沌の根絶者は、俺がこの世界で初めて戦ったボス格…
プィラ・ズ・マーダンを闇へと堕とした張本人がそこにいるのだから…
だから、俺は奴らはもちろん、
カオス自身にも許さないでいる。
けど…カオスは…
「うむ…もしかしたら、君達が行く世界にはこれからも奴等がくるのかもしれないね」
「そうか…?そう言えば…この話の前に次に行く世界…決まったのか?」
「!おっと、そうだったそうだった…
もちろん、決まったよ」
「そっか。んで、次の世界で俺は何をすれば良いんだ?」
「簡略化すると3つの力を今回はその世界で見つけてくれたまえ。
①絶剣と呼ばれる者の力を得る事
②紅の聖騎士の力を得る事
③青き薔薇を宿す騎士の力を得る事
この三つをお願いしたいんだ。頼めるかい?」
「頼めるも何も…恩返しだと思ったら何ともないね。」
「それは助かる!では、日程は明日から!今日はゆっくり堪能しようではないか!」
「そうだな…」
そう言うと俺達は話を終えて、意気揚々と話を再開したのであった。
ーーー
それから、シャワーを軽く浴び、今は寝室で寝間着姿をしている。
因みに2人部屋なんだが、
相方はルドガーになっている。
「…なぁ…ディセ?」
「?如何した、ルドガー?」
「兄さんは…エルは元気に暮らしているかな…」
…俺に聞いて如何するんだよ…。
ルドガーは相棒のエルや兄さんことユリウスの事ばかり考えている。
まあ、ブラコンやらロリコンとか言われても可笑しくはないんだがな…。
それ程、2人の事は心配してるんだ。
「2人なら無事じゃないのか?」
「え?」
「さっきドゥーエから話を聞いたんだが、如何やら2人は元気に暮らしているそうだ。
ユリウスさんはフェイトの家でボディーガードやってるし、
エルはなのは達が見守っているとの事らしい。
だから、心配はしない方がいいと俺はそう思うんだ。」
「…そうか…なら、大丈夫だな」
「なあ、ルドガー?」
「?」
「ユリウスさんとは腹違いだけど兄弟なんだよな?」
「ああ。そうだな」
「なら、何故エルの事まで気にかけているのか、俺は知りたいんだ。
そんな事、今まで聞いた事無かったから…」
「…俺と相棒…エルの事か…」
そう言うとルドガーは終始口を噤んだのだが、腹を括ったのか、話をした。
「エルは…分史世界の存在で10年後の俺の…娘なんだ…」
「⁉…本当…みたいだな。」
「…ああ…」
成る程、通りでそこまで感情移入していると言う事か。
「分かった。ありがとう…これ以上は何も言わない。
ごめんな、変な事言って。」
「いや、大丈夫だ…お休み…」
そう言うとルドガーは疲れていたのか、直ぐに寝てしまった。
「お休み…」
そして俺も明日のために寝る事にした。
防音加工の障壁を展開して良かった…
クアットロの奴、盗聴…しかねないからな…。
それをオカズにボーイズラブの官能小説なんか書くに違いない。
ラザリス達の部屋には更にプラスしてカメラなんかも使用不可にまでしたんだけど、それでもやりかねない腐女子は本当に相手してらんないぜ…。
ーーーーー
そして翌日。
「気を付けて」
「はいはい。着いたら連絡するから…多分。」
「多分って…。まあ、兎に角…必ず帰って来いよ?」
「ああ、もちろんだ!ルドガー!」
「今なら我も一緒なら構わないぞ?」
「その戦闘抂の癖を治したら考えてやるよ…サイファー。」
「なのは達の事は見ておくよ」
「今後もよろしく頼みます、ドゥーエさん。」
「お兄様たちの活躍…ぐふふ!」
「何しようとしているのか…しっかり見張ってて下さいね?
ウーノさん。トーレ。」
「ええ」
「了〜解〜」
「そろそろ行こうか!」
「そうだね…行ってくるね…エンジェルーナ」
「行ってくるぜ…ヒョウエン。」
これはルールと言うものがあって…
次に行く世界にて、前に行った世界での力は使用不可能と言う事だ。
だが、その間にジェイル達が改良してくれて、
その次からは使用可能にしてくれると言う事なんだよな。
要するに、
1つ目の世界で手に入れた力は、2つ目の世界では使用できず、
3つ目以降の世界からは使用可能と言う事になる。
…と言う訳だ。
本来ならお前達も連れていきたかったけど、
そう言う事だから、お留守番よろしくな?
そう言うと2台から、
ヴルルルー!
ヴルルルン!
と、誰もかけていない筈のエンジン音が聞こえた。
やっぱり意思を持ってるんだな…と改めて思った。
「行こうか!ディセ!」
「行こう…兄さん」
「…ああ!」
そう言うと俺達はジェイルが開発した銀色のオーロラカーテン。通称…
そのオーロラの中へと足を踏み込んだ。
待っていろよ…次なる世界!
そして…
混沌の根絶者…デリート・ザ・カオス‼
ーーーーーNO SIDE
こうして、ディセ、セディそしてラザリスの三人はまた新たな旅路へと出発した。
次に待ち構えるのはどんな世界なのだろうか…?
続く。
tobecontinued…
次回
"仮想世界の妖精達"編。
救世主の変化