徒然なる中・短編集(元おまけ集)   作:VISP

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一応続く予定の試作品の一つ


転生美神による横島忠夫改造計画

プロローグ的短編

 

 

 

 その出会い自体は些細なものだった。

 自分の事務所に職員募集の広告を張る彼女と、それを見た少年。

 些細なそれは、しかし当人とその友人知人、そして何より三つの世界全てにとって、重大なものだった。

 

 

 「生まれる前から愛してましたー!!」

 「シッ!」

 「ごべふぅっ!?」

 

 

 少年が美女に奇声と共に飛び掛かり、美女の拳打によって撃墜された。

 二人の始まりはそんなコメディ&スプラッタだった。

 

 

 

 

 「馬鹿だが商才とやる気有り。成長の余地は霊能・人格共に有り…。よし、横島、君を雇用しよう。」

 「ま、マジすか!?」

 「但し、時給250円な。」

 「んな!?それじゃ小学生の小遣い並じゃないすか!」

 「ダメかな…?」微笑みながら上目遣い&指先で横島の顎下を擽りながら

 「この横島忠夫、全身全霊を尽くさせて頂きます!」

 「うむ。では早速明日から頼もう。」(今のままじゃアホな事に使うし、別口に貯金しておくか。後、親御さんとも連絡取らんとな。)

 

 

 

 

 「初日!初日からなんでこんなたくさん霊がいるトコなんすかー!?」

 「今日の仕事は逃げ回り、生き延びろ。それではミッション開始。」各種除霊装備持ちつつ

 「いややー!ワイは美人のねーちゃんの胸で死にたいのやー!」

 「お、あそこに生前は美人だった霊がいるぞ。」

 「生身!ちゃんと生身で!ってゲフゥ!?」

 「逃げないと死ぬぞ。そら走れ走れ。」(まぁ服の裏地にお札仕込んだからこの程度の雑霊じゃ死なんが。)

 

 

 

 

 「………。」瞑想中

 「………ッ。」視姦中

 「………横島。」

 「はいッ!」

 「見るなとは言わんが、煩悩をもっと霊力に変換しろ。勿体無い。」

 「はいッ!!」許可が出たので齧り付き

 (い、良いのかなー?)事務所の外付け良心担当

 

 

 

 

 「ほぅ。狙撃と高機動を両立した中級魔族とは…厄介な。」愉しそうにニヤリ笑い

 (アカン!おキヌちゃん、逃げるんや!美神さんの阿修羅スイッチが入ってもーた!)

 (です!戦術的撤退に入ります!)

 「何をしている。こんな時でも役に立て、肉盾(横島)。」

 「いややー!敵も味方も美人だけどぼか死にたくないー!」

 

 

 

 

 「横島。この依頼、おキヌと一緒にやってみろ。手段は問わず、予算も道具もこちらで出してやる。出来なければ首だ。」

 「そ、そんな!やり過ぎですよ美神さん!」

 「いややー!首はいややー!」

 「成功すれば一緒に入浴してやろう。」

 「ぼかーやりますよ美神さん!大船に乗った気持ちでいてください!」

 「横島さん…。」心底呆れ中

 

 

 

 

 後日

 

 「さて、今日は完全にオフだ。楽しむとしよう。」

 「何故や…何故皆でプールに…ワイの努力は…。」

 「正確には温水プールだ。現に外国では混浴では水着着用が義務付けられている国もあるからな。これも入浴の一つだ。」

 「それでも…それでもワイは、美神さんの裸が見たかったんや…ッ!!」

 「横島さん…」呆れ中

 「んー…私よりも稼いでみせたら考慮せんでもないぞ。」

 「「なん…だと…?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以下、プロットのみ

 

 

  

 GS横島 美神令子に転生

 今更ながらGS転生もの。

 道具使いとしての本質はそのままに、Fateの女バーサーカーことバゼット女史並に地力も鍛えた男前クール系美女となった現実転生系美神。

 露出の多いハイレグではなく、自作の耐霊・防弾・耐炎・耐刃素材かつ肩や拳、膝、足裏を装甲化した特注のプロテクターライダースーツ+自作霊具で武装している。

 横島との出会いの際、飛び掛かって来たのを殴り倒したが、訴えない代わりに丁稚として奉公(例の時給250円)する事で決着とした。

 しかし、影ではしっかりと身辺調査した上でご両親に連絡を取り、今のままの横島では金をやってもつまらない事に使用するだろうから、独立か退所する際に纏めて支払う事を確約し、事務所に雇う事となった。

 これにより、横島専用の秘密貯金は通常時給5000円、依頼中は2万円という形でガツガツ増えていく事になる。

 また、原作知識により横島の成長を知る美神は横島に基礎の基礎からしっかりと教育していく。

 基礎体力に始まり、GSとしての基礎知識や教養だけでなく、学校の勉強まで教えていく。

 また、将来事務所を開くための事務処理関係や業界の裏側のヤバい事なんかも徐々にだが仕事の一環として実地で教えていくという、至れり尽くせりぶりで。

 横島、クール系美人(頑張ったら頑張った分だけ素直に褒める)の美神に夢中になり、その期待に応えようとスイッチが入り、学校と事務所、私生活においても張り切る。

 美神も美神でその様子に満足し、徐々に時給を引き上げていく。

 また、食事に関しても仕事帰りにリーズナブルながら穴場のお店を二人で行ったり、御裾分けと称して結構な量の食材を渡しているので、食糧事情も大きく改善する事となった。

 最終的に、これなんてオレTueeeeeeeeee!系?な横島が爆誕、凡その原作の悲劇を美神と共に覆したものの、何とルシオラとくっ付かなかった。

美神は驚きつつも「まぁ将来は解らんし」と静観するが、高校卒業と同時に半人前卒業&自分の事務所開設の許可を出した所、「美k…いえ、令子さん!オレと結婚を前提にお付き合いして下さい!」「…はい?」と公衆の面前で告白され完全にフリーズ。

その後、あれよあれよと言う間に、外堀も埋められ、美智恵や横島夫妻からの許可も降り、更に美神の事務所の稼ぎを横島が倍にした事で、美神本人も「物好きな奴め…」と呆れながらOKした。

但し、「お前が私とくっつくと泣く女が多いからな。ちと戸籍を弄って重婚可能にするぞ。」「へ?」という爆弾付きで。

結果、原作ヒロイン勢の殆どが立候補し、「互いにいがみ合わない&忠夫の不利になる事は絶対しない事」を正式に呪術契約し、横島ハーレムが完成した。

 

「い、いいんすか?だって…」

「寧ろ必要だ。お前と言う個人を守るためにはな。」

 

こうして、三界が取り合う人材である横島忠夫は人界有力者と神魔デタント派の連合勢力により囲われ、何だかんだ騒がしくめ平和に生を全うしましたとさ。

 

 

 

 


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