マーベルからナイトホークと、どう見てもスr、じゃなくてハイぺリオンが登場です。
伝説の256人対戦のFPSの赤いPMCも参戦します。
装甲騎兵ボトムズからはスコープドック。フルメタルパニック!からはサページが登場。
『おい、考え直すなら今の内だ。昼に一人で襲撃を掛けるなど戦略どころか戦術性の欠片も無いぞ!』
翌日、シュンは予定通り、昼間から赤色テロ集団である新日本赤軍の拠点を襲撃しようとしていた。
左耳に付けてある無線機からは泰田が直ぐに考え直し、夜に襲撃した方が良いと説得し続けるが、シュンはそれを無視し、大剣の刃を鞘から引き抜き、鞘のラックに取り付け、AEK-971突撃銃の安全装置を外しながら、裏から襲撃を仕掛けようとする。
『ブリーフィングで話したと思うが、人質の所在が確認されている。何所の金持ちか資本家の息子だか知らんが、人質とはいえ人質だ。解放しろ、分かったな?』
「わーったよ」
人質が居ることを再度シュンに伝えれば、返事を聞いたのちに泰田は無線を切る。
「よし、あの重機関銃を使わせてもらうか」
うるさい無線が聞こえなくなれば、シュンは新日本赤軍の最大の武器である重機関銃がある位置を地図で確認し、それを使おうと考える。
だが、重機関銃までの道を見れば、余ほど自分達に取って最大の切り札であるのか、警備は厳重であった。
敵は幾ら素人とは言え、警備の数は多く、一人で真正面から行けばハチの巣にされるのは確実だ。ここは警備の目を掻い潜って向かうしかないだろう。
「こそこそとやるしかねぇな」
そう決めたシュンは、銃からナイフへ武器を切り替え、自分に背を向けてサボっている構成員の首を掻き斬り、自分の血で窒息して死んだのを確認してから、死体を目に付かない場所へ隠し、移動を再開する。
まだまだ警備の数は居るが、皆ここに敵が来るとは思っていないのか、少し緩んでいた。そればかりか雑談を交わす者まで居る。
「田舎の基地でもやったら下士官にどつかれてる所だな」
警備のたるみっぷりを見て、シュンは従軍時代の事を思い出せば、近くに落ちている石ころを拾い上げ、別の場所へ向けて投げる。
「おい」
「なんだ?」
視線が石を投げた方向へ集中すれば、シュンは隙を逃さずに重機関銃の元へ急いだ。
途中、何名かの警備と遭遇したが、騒がれる前にナイフ類で殺傷し、速やかに向かう。
「ん、なんだお前は? 新人か?」
重機関銃がある屋上まで来れば、機関銃手達が気付き、シュンに視線を向ける。
自分を侵入者と思わず、見ない顔の新人だと思い込んでしまう彼らに対し、シュンは容赦なくナイフの刃を振り翳し、手近に居る男の喉元を掻き斬る。
「う、うわっ…!?」
最後の一人が周囲に居る者達へ助けを求めようと、逃げようとするも、シュンは即座にナイフを投げ付ける。
「ぐぇ…」
投げられたナイフは男の額に突き刺さり、刀身が脳にまで達した男は即死し、床の上に糸が切れた人形のように倒れ込んだ。
周囲に誰も居ないことを確認すれば、シュンは男の額に突き刺さっているナイフを引き抜き、死体の衣服で血を拭った後、重機関銃が動くかどうか確認する。
重機関銃はDShk38と呼ばれるソ連の古い重機関銃だ。愛称はデーシカとも呼ばれている。三脚に搭載され、対空用の照準器が付いていることから、上空から来るヘリにも対応しているようだ。
「ちゃんと整備はしているようだな」
撃っても大丈夫であることを確認すれば、シュンは三脚ごと重機関銃を持ち上げる。通常なら、二人以上で持たなければならい程の重量であるが、シュンはそれを軽々と持ち上げ、敵が密集している場所を狙える位置に置いた。それからレバーを引いて初弾を薬室へ送り込めば、こちらに気付かず雑談を交わしている構成員に照準を合わせ、引き金に指を掛ける。
「さぁ、派手に殺し回るぜ」
そう言ってからシュンは引き金を引き、人間を挽き肉にし、軍用では無い車両や航空機を容易く破壊できる銃弾をばら撒いた。
恐ろしい銃声が鳴り響き、銃口から放たれた大口径の銃弾が構成員達に向けて飛んで行き、彼らを肉塊へと変える。
血煙が上がり、わずか数秒ほどで先ほどまで言葉を交わしていた数名の仲間が一瞬の内に肉塊へと変わった構成員達は何が起こっているか分からなかったが、聞こえて来る鼓膜を突き破るような銃声と素早く感付いた仲間のおかげで我に返り、直ぐに遮蔽物へ身を隠そうとする。
「痛い、痛いよ!!」
「ママぁ! ママぁぁぁ!!」
「俺の腕、腕…!?」
「足が、俺の足が…!」
肉体を切り裂く銃弾を受け、四方を失った物や一部を亡くした者達が叫んでいたが、上から飛んでくる機銃掃射の所為で彼らを助けることは出来ない。助けを求める者達よりも、自分の命の方を優先しており、ただひたすらと銃弾を凌げる遮蔽物へと身を隠すが、重機関銃の破壊力は高く、身を隠している場所は重機関の12.7×108mm弾にとっては紙くず同然であり、貫通した弾丸によって肉を裂かれる。
「あそこだ! 重機関銃で侵入者が…」
銃声の中で一人が重機関銃を奪って撃っているシュンに気付き、それを仲間に知らせようとしたが、飛んできた銃弾に頭を吹き飛ばされ、首を無くした死体はその場に倒れ込む。
「う、うわぁぁぁ!!」
「馬鹿、止せ!!」
数名程が次々と肉塊へと変えられていく仲間を見て恐怖し、身を隠している場所から飛び出して何処かへ逃げようとしたが、直ぐに飛んできた銃弾に当たり、先に殺された者達と同様の末路を辿る。
勇気を振り絞っている数名がそれを止めようとするが、聞こえて来る銃声などで掻き消され、全く意味が無い。
「こ、こいつ!」
数名がシュンの居る屋上まで回り込んだが、即座に気付かれ、重機関銃の餌食となる。
「ちっ、弾切れか」
屋上への出入り口を肉片土地で赤く染め上げた後、弾切れになっていることに気付き、急ぎ重機関銃の再装填を始める。
カバーを開き、撃ち尽くした弾薬箱を外し、新しい弾薬箱を左側に装填してベルトを引く。それからカバーを閉め、レバーを引いて初弾を薬室へと送り込む。
「奴は再装填中だ! 直ぐに殺…」
同じ場所から重機関銃を再装填していると睨んだ数名が出て来たが、シュンは自営用に持っているAEK-971を連射して全員を撃ち殺す。何名か生きていたが、戦闘不能なほどの重傷だろう。
「素人が」
そう向かってくる敵に吐いた後、シュンは再び重機関銃を撃ち、地上に居る敵を排除し続ける。
「さて、しめに行くか」
十分に敵を排除すれば、突撃銃の残弾を確認してから残る敵の掃討に移る。
先ほど敵が出て来た屋上への出入り口へ入り、周囲に目を向けて待ち伏せに警戒しつつ、階段まで銃口を向けながら進む。
「死ね!」
案の定、待ち伏せを食らったが、シュンは即座に出て来た敵を撃ち殺し、次なる索敵を行う。
待ち伏せがあるポイントに対しては、安全ピンを抜いて間を空けた手榴弾を投げ込み、爆破して安全を確保してから進む。
他に何名かの敵と遭遇したが、自分に掠り傷すら負わせる程の射撃の腕は無く、一瞬の内で返り討ちになる。
彼が通った道は殺そうと挑んで来た敵兵の屍で溢れ、床は血で赤く染まり上がっていた。
「で、出て来たぞ!」
「撃て!」
一階へ下った頃には、数十名の生き残りがシュンを見るなり撃ってくる。
直ぐに遮蔽物へ隠れたシュンは、敵が居る場所が十分な広さであることを確認すれば、自分の得物である大剣を引き抜いた。
「なんだ、あの鉄塊は…?」
シュンが引き抜いた大剣は鉄塊のような物であるため、それを見た構成員が鉄塊と勘違いしたが、一番的に近い距離に居た味方が左右半分に叩き斬られたのを見て、それが巨大な刃物であることを理解する。
「た、大剣だ…!?」
「近付かれる前に撃ち殺せ!!」
そう叫んで必死に大剣で斬り掛かるシュンを近付けまいとするが、照準を合わせるよりも早く彼は手近な者に向け、巨大な刃を振り下ろしてその物を肉塊へと変える。
「撃ちまくれ! とにかく近付けるな!!」
狙って撃つより、弾をばら撒いた方が良いと判断したが、時は既に遅く、一秒と時間が経過するたびに仲間が次々と斬り倒されていく。
「えっ、えぇぇ!?」
最後の一人となった中国製の自動小銃を持つ女は恐怖し、銃を捨ててシュンに命乞いを始める。他の数十名の仲間は皆、大剣で肉体を切り裂かれて肉塊となって横たえている。
「お、お願い…! こ、殺さないで…!!」
恐怖のあまり失禁しながらも命乞いをする女に対し、シュンは左手で腰のホルスターから抜いたFNハイパワー自動拳銃で頭を一撃で撃ち抜く。糸が切れた人形のように女の死体が血と肉片に塗れた地面に倒れれば、ホルスターを拳銃に戻し、左耳の無線機に手を添えて制圧が完了したことを本部に居る泰田に伝える。
「終わったぞ。人質はどっかに連れてかれたようだ」
『わずか数分程で拠点を…人間の出来る所業とは思えん…それにその鉄塊のような大剣で容易く…貴様、本当に人間か?』
一人で拠点を数分足らずで陥落させたシュンの強さに、泰田は恐怖して自国の国防を任せたこの男は人間ではないのかと疑い始める。
「んな物はどうでも良いんだよ。こんな対したこともねぇ奴ら、自衛隊とか出せば俺より早く片付くだろ。大日本帝国とか言うミートボールなんざも屁でもねぇ筈だ。まっ、そんなこと言っちまえば、俺が食えなくなるけどな」
『何度も言わせるな。国内治安維持の自衛隊出動は最悪の事態だ、何としても避けねばならん。その最悪な事態を避けるために、お前に任せているのだ。それと後の処理は松方の者達に任せておけ。人質は探さねばな…それよりお前は早く…なんだ、どうした?』
自衛隊を出動させれば、自分より早く制圧できると言う意見に対し、泰田は自衛隊の出動は最悪の事態であると改めてシュンに告げ、それを避けるために雇ったと言い聞かせれば、後始末は松方の部隊に任せてその場から撤収するように告げたが、ここに来て最悪な事態が起こった。
「おい、どうした?」
『た、大変だ! 今しがた、極右のテロリスト共が機甲戦力を動員してお前の居る場所を包囲している! 一個大隊だ! 戦車が三両…!? な、なんてことだ…出動はまだと見越していたが…』
最悪な事態とは、極右の民兵組織である「大日本帝国」が戦車三両に装甲車六両を増員してシュンが先ほど制圧した新日本赤軍の拠点を包囲と言う物だった。
一個中隊分の機甲戦力と装備は雑多ながらも重装備の歩兵三個中隊分を合わせ、およそ一個大隊の人数が制圧されたばかりの拠点を包囲している。
いくら素人の集団と言えば、敵は軍隊のような包囲を縮めながら前進してくる。
特に第一次世代の主力戦車であるT-55が居るので、戦うには拠点の対戦車装備を探し回る必要がある。先ほど皆殺しにした者達が、対戦車戦を想定していればの話だが。
「しゃあね、逃げるか」
彼の判断には間違いはない。戦車は旧型とは言え戦後型、更に随伴歩兵も付いているので肉薄するのはそう容易では無い。逃げるのが得策だ。
そう判断したシュンは、包囲網が脆弱な部分を点いてこの場から脱出しようとしたが、戦車よりも遥かに脅威な者が空から現れたことに気付いた。
「なんだあいつ?」
その脅威とも言える男は、アメリカンコミックに出てきそうなヒーローの如く、赤の衣装で身に纏い、黄色いマントを身に着けて何の装置も使わずに空に浮かんでいた。髪の色は茶髪であり、体のラインが浮き出る程に薄いタイツからは強靭な肉体が見える。
シュンはあのヒーローのような男も泰田が雇った男だと思い、彼に聞いてみたが、何やら立て込んでいる様子だ。
空を飛んで全てを見下しているような目線で地上に居る者達を見たその男は目から赤い光線を放ち、戦車を破壊した。これには流石のシュンも驚き、左耳の無線機からは男の出現によって混乱する泰田の声が聞こえて来る。
『な、なんだ!? 戦車部隊が次々と!?』
『何がどうなっている!? 状況を報告せんか!?』
『お、男が…空を飛んでいる男が目から光線を放って戦車や装甲車を破壊しております!!』
『なんだと!? 瀬戸、貴様にも見えるか!?』
「あぁ、見えるぜ…その様子だと、あんたの手駒ってわけじゃねぇな」
『当たり前だ! あんなスーパーマンのような男、この世に居るはずが無いだろう!?』
本部の泰田から見えるかどうか問われれば、シュンは見えると正直に答え、あの男が彼の手駒で無い事も確認する。
周囲からは爆破音や銃声、戦車の砲声が聞こえるが、飛んでいる男には全く通じず、目から放たれる光線で破壊され、乗員たちの獣のような悲鳴がシュンの居る場所にも聞こえて来る。物の数秒足らずで悲鳴と断末魔、獣のような叫び声だけに変わる。
「冗談だろ…こんな世界にあんな奴が居るなんてよ…!」
空を飛び、地上に死と破壊をもたらす神のような男を見て、シュンはこの世界にあのような存在が居ることを知り、絶望的な表情を浮かべた。
「ハイぺリオン、余りやり過ぎるな。例の奴らに感付かれる」
シュンが恐れをなすその男に、ヘリに乗って気軽に話しかける背中に羽を付け、マスクをした黒尽くめの男は、飛んでいるハイぺリオンと呼ばれる男に余りやり過ぎないように注意する。
「そうか? これでも手加減しているつもりなんだがね。全く、こんな連中が居る世界など、早く滅ぼした方が良いと私は思うがね」
彼の言う通り、この世界は銃声や死で満ち溢れ、一度滅ぼした方が良いと思うが、ヘリに乗る男はそんな暇は無いと言うことをハイぺリオンに告げる。
「そんな暇は無い、我々は勇者の持つ剣に蒼の魔導書の奪取が目的だ。目的を忘れるな」
「そうだったな、ナイトホーク。私が悪かったよ」
ナイトホークと呼ばれた黒尽くめの男に目的が第一と釘を刺されたハイぺリオンは、謝罪してから地上の掃除を再開する。
「ある程度は片付いたな。よし、歩兵部隊、AT部隊、AS部隊、展開しろ」
『はっ!』
全ての戦闘車両が破壊され、ある程度の戦力を削り取れば、ナイトホークは無線機を使って自分の部隊を呼び出す。
その物の数秒ほどで、敗走状態の大日本帝国や新日本赤軍の構成員らの前に、次元の亀裂が出現し、そこからフードを被り、手には東側諸国の銃火器を持った集団が現れ、逃げようとする彼らを一方的に撃ち殺し始める。
「ま、待て! 降伏する! 撃たなっ!?」
手を挙げて降伏しようとしたが、フードを身に着けている集団には聞こえず、一方的に銃弾を撃ち込まれる。もはや虐殺だ。更に
機種はATがスコープドックであり、ASは
『制圧完了、後はあの建物に居る熱源を始末するだけです』
「よし、建造物の制圧に入れ。AT部隊を先行させろ」
『はっ』
地面や道路を血や肉片で真っ赤に染め上げた後、ナイトホークは実行部隊の報告を聞けば、シュンが居る制圧されたばかりの新日本赤軍の拠点の制圧に向かうよう指示する。
これを地獄耳で聴いていたハイぺリオンは、自分が行った方が早い事をナイトホークに告げる。
「私が行った方が早いんじゃないか?」
「お前では建物時代を破壊してしまう。歩兵とATだけで十分だ」
「そうか」
ハイぺリオンの力では建物自体を破壊してしまうことを知ってか、ナイトホークはリスクが少ない歩兵やAT部隊だけで充分であると告げれば、自分の力を存分に使えない彼は少し残念がって敵が来るとされる方向を見る。
ナイトホークの指示を受けた実行部隊の長は、歩兵二個分隊と三機編成の一個AT分隊をシュンが潜んでいる建物に向かわせた。
一方で自分が制圧した建物にまだ居たシュンは、近付いてくる新たに出現した謎の敵部隊を双眼鏡で見て、大日本帝国よりも遥か上の強敵であると判断する。
「ちっ、ド素人共相手ならともかく、プロの連中じゃ話が違い過ぎるぜ。おまけにATまで来てやがる。こんなところに来て、対機動兵器戦をやる羽目になるとわな…」
向かってくる敵の戦力を確認すれば、戦うのは分が悪いと判断して、そこから逃げる準備を始める。
『もう何が何だか分かりません!』
『ひ、避難だ! 避難勧告を出せ! 自衛隊の出動もやもえんぞ!!』
無線で本部にどう対処していいか判断を仰いだが、混乱しており、自分で判断するしかなかった。
「ちっ、これだからどっぷり平和に浸かりきった連中はよ。まぁ、最初から当てにはしてねぇけどな」
最初から泰田たちを当てにしていなかったことも口にすれば、シュンは独自の判断で拠点を脱出する。
一階に下りて広場に出れば、ヘリが近付いてくるのが見えた。だが、まだ距離は数分と言った所であり、十分に脱出は間に合うようだ。
全力で通路を走り、侵入した裏口から出れば、上空を飛んでいるヘリや、ATの赤外線センサーやASの対人センサーに見付からないように這って進む。
「おやおや? 何所へ行く気だ?」
だが、空を飛んで目から光線を放ち、強靭な肉体を持つ超人であるハイぺリオンの目から逃れることは出来なかったようだ。
ハイぺリオンに見付かったシュンは大人しく立ち上がり、背中の大剣を抜いて臨戦態勢を取る。
シュンが引き抜いた大剣を見たハイぺリオンは、少し驚いたが、刃は自分に届かないと思って両手の拳を腰に当てながらそれで戦うのかどうか問う。
「ほぅ、その大剣で私と戦うのか? 絶対に適わないと思うがな」
「そうか? やってみなきゃ分からねぇぜ、超人の旦那」
「フン、良く言う。私が出る程の相手では無い。お前たち、やってしまえ」
自分に適う相手かどうかはやってみなくては分からないと告げるシュンに対し、ハイぺリオンは自分が出る程の相手だと鼻で笑い、やって来たナイトホークの兵士達に目前の大剣を持つ男を始末するよう指示する。
その指示に従い、極右と極左のテロリストたちを虐殺した兵士らがシュンに立ち向かったが、数名程が銃を撃つ前に撃ち殺された。
即座に敵兵等は伏せたが、何名かの部隊長が一人の男が持つ突撃銃で撃ち殺され、少し指揮系統が混乱する。
「おい、誰が指示を出すんだ!?」
「知るか! とにかくあいつをぶっ殺せ! 遮蔽物に逃げ込まれるぞ!」
自分等の隊で最高の指揮権を持つ指揮官を撃ち殺された所為か、バラバラな傭兵たちは混乱してシュンを遮蔽物のある場所へと逃してしまう。
そんな指揮官を失って混乱し、たった一人の男相手にてこずる彼らを見てため息をつく。
「はぁ、一人相手に何をしているか…」
そう悩むハイぺリオンであったが、その後にATに乗る傭兵が機体両足側面のローラーをフル回転させながら前に出る。
『ライフルなんていらねぇ! アームパンチでぶっ殺してやるぜ!』
「ほぅ、やる気のある奴が居るな」
スピーカーで大いに叫ぶ声を聴いたハイぺリオンは少し期待をしたが、数秒後に訪れる光景を見て呆れ返る事となる。
『死ねぇぇぇ!!』
全速力で飛ばし、スコープにシュンを捉えれば、即座にアームパンチと呼ばれる薬莢を使った強力なパンチを打ち込もうとする。その威力は人間をミンチにするほどの威力であり、幾らシュンでも無事どころでは済まない。だが、彼にはとっておきの大剣がある。
『そんな鉄塊で!!』
大剣を引き抜いたシュンを見たパイロットは、そんな鉄塊で自分の機体は斬れないと思っていたが、パンチを打ち込もうと近付いた瞬間、大剣の刃を機体の胴体に叩き付けられた。
胴体に巨大な刃を叩き付けられた瞬間、ATの胴体は下半身から切断された。そのまま胴体は吹き飛んで行き、制圧部隊によって完全に占領された元新日本赤軍の拠点に使われていたビルに当たり、盛大に大爆発する。
上半身を失った下半身が倒れて動かなくなったのを確認すれば、シュンは大剣にこびり付いたATの燃料を振り払い、自分を見下すように飛んでいるハイぺリオンにスレイブの刃先を向ける。
「ほぅ、ATを叩き斬るとは…中々の腕前だな。良かろう、お前をスコードロン・シュプリームの相手に相当する者として、この私が相手をしようではないか」
シュンを自分が属するチームが戦うに相応しい相手と見たハイぺリオンは地上へ降り立ち、大剣を向ける彼に斬り掛かってくるよう挑発する。
それに応じてシュンは大剣の刃を、何の構えもせずに笑みを浮かべながら見ているハイぺリオンに向けて振り下ろした。だが、ハイぺリオンは目にも止まらぬ速さで振り下ろされた刃を容易く避ける。
「どうした、それでおわりか?」
更に挑発を掛けるハイぺリオンに対し、シュンは少し苛立ったのか、全力で大剣を振り続けるも、全く目前の超人に刃は掠れず、残像ばかりを斬るだけだ。
「ふわぁ、欠伸が出そうだ」
彼にとってはシュンの連撃など欠伸が出る程の速度であり、前の世界の打ち合いのように高速で振るも、これもハイぺリオンにとっては欠伸が出る程であった。
「っ!?」
「さて、避け続けるのも飽きた。ここからは私のターンにしてもらおう」
高速で振るわれる大剣の刃を避け続けるのに飽きたのか、ハイぺリオンは容易く大剣の刃を片手で受け止めた後、シュンの腹に向けて軽く拳を打ち込んだ。
「ぐぅ!?」
ハイぺリオンにとっては軽く殴った程度であるが、常人より少し硬いシュンに取ってはまるで高速の鉄球を叩き込まれる物と同等であり、これを受けた彼は凄まじい勢いで吹き飛んで行く。
「まぁ、結果は分かっていたがな」
自分が力を振るえば、シュン如きの実力者は軽く捻り倒せることが分かっていたハイぺリオンは、激突音が鳴って煙が舞い上がった方向へ向けてゆっくりと飛んで行く。
吹き飛ばされたシュンは近くの岩に激突しており、その衝撃か全身が血塗れであり、傷具合から見て、ろくに剣も震えない瀕死状態だ。
だが、瀕死状態のシュンはまだ戦意を喪失しておらず、大剣の柄を握る右手からは血が流れ出ながらも、決して離そうとしなかった。
「おやおや、その状態でまだ戦う気か? 私は投降を提案するがね」
投降を進めるハイぺリオンであったが、シュンは剣を離さず、おそらく全身骨折している身体を気力だけで動かし、目前の超人と戦おうとする。それを見たハイぺリオンは呆れ返り、目から放つ光線でシュンを焼き殺そうとする。
「はぁ、全く。血を流し過ぎて、脳に血が回って無いようだな。お前はもう…」
諦めの悪い男を殺そうと、目から光線を放とうとした瞬間、顔に何かが命中して爆発した。
「ぶわっ! なんだ!?」
攻撃を受けても無傷であったが、ハイぺリオンの動揺は誘えたようで、彼は一度空高く飛んで、自分の顔に砲弾のような物を撃ち込んだ者を探し始める。数秒間周囲を見渡せば、即座に自分の顔面に爆発物を撃ち込んだ人物を見付ける。
「そこ、ぐわっ!?」
彼が件の人物を見付けた瞬間、再び顔面に爆発物を受ける。ハイぺリオンの顔面に向けて放たれた物は、瀕死状態のシュンでも見えた。
「なんだ…ありゃあ…?」
ピンク色に光っていたことからビームのような物であったが、しかし自分が知るビームはあんなに丸まった状態で放たれない。魔法のような物であるとシュンは推測した。
「魔法か…?」
そう魔法であると口にすれば、シュンの目の前に、ハイぺリオンの顔面に向けて魔弾を二発も撃ち込んだ正体が姿を現した。
「お、お前は…?」
「大丈夫ですか? って、この前の人!?」
その人物はシュンがこの世界に来て初めて会った同じ異世界の人間である少女、ルリであった。超人に襲われている人物が前に助けてもらったシュンと知ってか、驚きの声を上げる。
服装は武偵の制服では無く、ゴシック・アンド・ロリータのような物であり、頭には魔法使いのイメージであるマジカルハットを被っていた。手には魔法の杖なのか、先端に宝石が付けられたロッドが握られている。俗に言う魔法少女だ。
「君か。今度は私の顔面に向けて攻撃するとは、教育がなって無いようだな!」
二度も自分の顔面に向けて魔弾を放った魔法少女のルリに対し、ハイぺリオンは激昂しなかったが、少し頭に来ている様子であり、それが声色に出ている。そんな超人に対し、ルリは化け物と対峙した時とは違って勇気を振り絞って反論を行う。
「貴方のような短気で無理やり自分の理想を押し付ける人には言われたくはありません!」
「全く、誰に何を吹き込まれたか知らんが、人に対しての礼儀を知らんようだな! この私が教育し直してやろう!」
自分が短気で自分の正義を押し付ける者あると目前の少女に指摘されて頭に来たのか、ルリに向けて光線を放つ。避ければ良い話だが、後ろには瀕死状態のシュンが居るためにルリは避けず、魔法のバリアを張って強力な光線を防ぐ。
「そんな死にぞこないを庇うなど、愚かだな!」
瀕死状態のシュンを守るルリに対し、ハイぺリオンは近付いて彼女の張るバリアを破壊しようとしたが、またも邪魔が入る。今度は左側面からの強力な魔弾であり、ハイぺリオンは地面へと叩き付けられる。
「ぬぅ…何者だ!?」
攻撃を受けて地面へ叩き付けられたハイぺリオンは立ち上がり、自分に向けて攻撃した人物に問い掛ける。
「ゲントゥルさん!」
「そこの男性は私が回復させます! 貴方はこの男を引き付けて!」
「うん!」
ハイぺリオンが問い掛けた人物は北欧神話に登場する戦乙女のような恰好をした女性であり、ルリが名前を呼んだところから彼女の仲間のようだ。
ゲントゥルと呼ばれた女性が指示を出せば、ルリはそれに従い、ハイぺリオンの注意を自分に引かせる。十分な距離まで離れれば、ゲントゥルは瀕死状態のシュンを治療魔法で応急処置を始める。
「あんたは…?」
「あの子から聞きました。二日前の夜は感謝します」
僅かに動く口で問えば、ゲントゥルは犬の化け物からルリを守ってくれたお礼の言葉を述べる。
「なぁ、ちょっと聞くが…なんであんな格好して魔法なんか使ってんだ…? あれ、二日前の夜になってりゃあ、俺がこんな苦労せずに済んだだろうが…」
それを聞いた後、シュンは犬の化け物との戦いの時になぜ今のような魔法少女のように変身しなかったのかを問えば、ゲントゥルは治療魔法を掛けながらその訳を答える。
「あれは勇気が恐怖心に勝っていなければなれない形態なのです。貴方にも分かるでしょう?」
「けっ、あんなんに怖がって勇者が務まんのかよ…」
「あの子だってあの子なりに頑張ってるんです! そんな言い方しないでください!」
幽鬼が恐怖心に勝らなければならない。
そう聞いてあの程度の化け物に怖がってまともに戦えなかったルリに苛ついてか、つい苛立ちの言葉を口走ってしまう。それを耳にした彼女は目前の男が恩知らずだと思ってか、反論し始める。
「(相当甘やかされた嬢ちゃんのようだな)」
まるで母親のように怒るゲントゥルを見て、シュンはルリに甘い女だと心の中で思う。
「治療が終わりました」
「そうか。じゃあ、グッ…!」
治療が終われば、直ぐにでも戦闘に復帰しようとしたが、身体が思うように動かない。
「言っておきますけど、応急処置です。戦える状態じゃありません、直ぐにここから逃げてください」
「この
先の口走った苛立ちの言葉で、ワザと完全に治療しなかった思い、シュンはゲントゥルを睨み付けたが、胸倉を掴むほどの体力は残ってはいない。
そればかりか、奇跡的に壊れていない左耳の無線機に連絡が入り、泰田から撤退命令が出される。目前の自分に応急処置を行った女と同じく逃げろと同じ命令だ。
『ようやく繋がったか! 瀬戸、撤収だ! 中央即応集団の第一ヘリコプター団と中央即応連隊が出動した! 自衛隊員はお前たちの事は知らん! 見付かれば確実に拘束される、早く逃げるんだ!! 化け物胎児は先行している武偵か、後から来る陸自の即応にでも任せておけばいい!』
「ちっ、あの女と同じ台詞かよ」
陸上自衛隊の中央即応集団の傘下にある二つの部隊が出動したと言う知らせを聞いてか、シュンはゲントゥルと似た言葉を発したと聞いて苛立つも、普通科の隊員よりも更に練度が高い自衛隊員と遭遇して拘束されるのは御免なのか、大人しく泰田の指示に従う。
「分かったよ、俺でも連中とは出くわすのはごめんだからな」
『そこは理解するんだな…まぁ、理解が早くて助かる。急ぐんだぞ!』
以外に指示に従ったのが驚きだったが、理解が早くて助かったのか、急いでその場から逃げるように催促してから即応部隊に無線を聞かれるのを恐れてか、無線を切る。
「貴方の雇い主か仲間も逃げることを進めているようですね」
「分かったようなこと言ってんじゃねぇよ」
無線の様子で泰田が撤退を進めていることを見抜かれれば、シュンは苛立ちながらも今の自分の雇い主である男の指示に従い、大剣と装備を抱えながらこの場から撤退、逃げ始める。
戦闘はまだ続いているが、ナイトホークの手下たちが引き始めている様子からして、陸自の中央即応集団の部隊が来る頃には戦いは終わっているだろう。
「ち、あんな奴相手に何も出来ねぇとは…これじゃあ、ムガルの野郎共には勝てねぇな…」
敗軍の将兵の如く戦場から逃げるシュンは、ハイぺリオンに勝てなければネオ・ムガルとは戦えないと悔やみ、装備を抱えながら回収ポイントで待機している回収部隊の元へと急いだ。
シュンが逃げ始めてから数十分後、中央即応集団の第一ヘリコプター団と中央即応連隊が到着した途端にナイトホークは正規軍クラス、それも精鋭部隊と交戦するのを嫌がってか、ハイぺリオンを連れて異世界へと撤退した。
後書きコーナー
ダス・ライヒ「イージー過ぎる拠点制圧から、超人にボコられる…なんだこれは…?」
アメリカ「いや~、凄い急展開だね! まさかマーベルのハイぺリオンが出て来るなんて予想外だよ! まっ、常人がスーパーマンクラスと戦うには、クリプトンナイトが必需品だからね~。ハイぺリオンは煽り耐性0と精神力が低いのが弱点だけど」
ダス・ライヒ「ちょ、元ネタ言う無し! そんで今回のゲストはアメリカ繋がりで、ヘタリアからアメリカさん」
アメリカ「よろしく! さぁ、ジャパニーズアニメの定番である魔法少女が出て来たけど、これはスーパーマンが魔法系に弱いってのが理由からかな?」
ダス・ライヒ「うん、何故かスーパーマンは魔法系が効くからね。だからルリを魔法少女にしてぶつけてみた。それだけが理由」
アメリカ「なんともシンプルな理由だね~。所で、今回は原作のキャラなんて一人も出なかったけど、なんでかな?」
ダス・ライヒ「いや、出たとしてもナイトホークに勝てないレベルだからな…ハイぺリオンだけは論外! 勝てるわけが無い…逃げるんだ…!」
アメリカ「ぶっちゃけ、緋弾のアリア勢は、マーベルの超能力使わないキャラに歯が立ちそうも無いレベルだからね。スーパー系なら尚更さ!」
ダス・ライヒ「ぶっちゃけアヴェンジャーズでも勝てるかどうか分からない程の強さだからな、ハイぺリオンは。ちなみにここでのハイぺリオンの設定は、故郷を自らの手で吹っ飛ばした方」
アメリカ「アッセンブルのアニメの方の設定だね。原作ではアヴェンジャーズに入ってたり、アスガードで暴れ回ってるけど」
ダス・ライヒ「さて、時間が無いので、ここで終わらせてもらいます」
アメリカ「えっ? まだ僕はr」
ガシャン!
アメリカ「ちょっと! 僕はまだr」