今回は刀剣乱舞のように、六人揃えて歴史を守ります。
なのはとフェイトの初となる共闘より翌日、敵であるなのはに協力したフェイトは、愛する母であるプレシアの居る宮殿に報告のために戻っていた。使い魔であるアルフとKOS-MOSを引き連れて。
集まったジュエルシードの数は七つ。三つから四つ増えた程度であり、これではプレシアの怒りを買う事は間違いなしだ。
アルフは止めておくように告げたが、フェイトはプレシアからの呼び出しのため、自分を気遣う使い魔の言う事は聞かず、母の元へと馳せ参じた。
プレシアが居る主人の間へとフェイトが入ると、アルフやKOS-MOSは入ろうとしたが、彼女の守護のために拵えた無人の鎧達に行く先を阻まれる。
「クソッ! ここで指を咥えて待っていろって言うのかい!」
行く手を阻まれたアルフは悔しがる中、扉の方より鞭を打つ音と、フェイトの悲鳴が聞こえて来る。
プレシアはフェイトがなのはと共闘したことを知っており、これに腹を立ててお仕置きと言う名の八つ当たりを行っているようだ。
「これ以上の虐待は見過ごせません。突入します!」
これには流石に見過ごせないのか、KOS-MOSは拳銃を抜き、無人の鎧達を破壊しながら主人の間へと突入した。それにアルフも後へ続き、KOS-MOSと共に主人の間へと突入する。
「フェイト! っ!? お前…!」
突入した頃には、既にフェイトの罰は終わっていた。何度も背中に鞭を打たれたフェイトは、床の上に倒れ込んでいる。先に突入したKOS-MOSは、プレシアに拳銃の銃口を向け、フェイトが生きているかどうか確認していた。
これに怒りを覚えたアルフは、主人の母であるプレシアに牙を向けて襲い掛かる。飛び掛かって来る娘の使い魔に対し、プレシアは強い魔力で彼女を吹き飛ばした。
「ぐぁ…! この…!?」
強い魔力で吹き飛ばされたアルフは、再びプレシアに襲い掛かるが、彼女はその魔法を放った後に吐血し始めた。それを見たアルフは手を収める。
プレシアの脅威が半減したと確認したKOS-MOSは銃を収め、余り寿命が長くないのかと彼女に問う。
「貴方の寿命は、それ程に長くはありませんね…?」
「流石は異世界のサイボーグね…そう、私はもう長くは生きられない…」
「そんなの…聞いてないよ…!」
吐血だけで自分の寿命が縮まっているのを見抜いた異界のサイボーグに対し、プレシアは正解であるとだけ答え、口元の血をハンカチで拭いた。嫌悪する相手が、死に掛けであったことを知り、アルフは呆気に取られていた。
「テスタロッサ様。そうまでして、ジュエルシードを集める理由をお聞かせ願いますか?」
「もう答えは分かっているんじゃないかしら。でも、知らない奴が居るからね、ついていらっしゃい」
何故、ジュエルシードを集めるのか?
そう問い掛けて来るKOS-MOSに対し、プレシアは知っている筈だと言ったが、知らないアルフを見て、その答えが分かる場所へと二人を案内する。
その時にアルフはフェイトに枕を用意して、そこに寝かせてからKOS-MOSを連れて行くプレシアと合流した。
彼女が案内した先にあった物とは、何かの溶液を収めたカプセルが綺麗に幾つも並べられた生物的関連の研究室だ。
「これって…?」
それを見たアルフは、前を歩くプレシアにこれが何なのかを問う。この溶液を収めているカプセルを知るKOS-MOSは、プレシアの代わりに答えを当てた。
「クローン培養用のカプセルですね? それも人を」
「流石は異世界のサイボーグと言った所かしら? 正解よ。でも、あの子の代わりにはならない…」
「?」
答えを当てたKOS-MOSに対し、プレシアは自分に取っての最大の目標とも言える言葉を呟いた。
それが何なのか分からなかったアルフは首を傾げたが、彼女が求める答えは、プレシアが足を止めた場所にある。
そこにあったのは、フェイトと思われる少女が培養用か保管用のカプセルの中で浮かんでいたが、とても生きているようには見えない。
この光景を見たアルフは言葉を失ったが、KOS-MOSは冷静沈着のままにカプセルの中で浮かぶ少女を見ている。
「…フェイト?」
アルフがようやくの所で呟いたのが、カプセルの中に浮かぶ少女と瓜二つの容姿をしたフェイトの名だった。だが、プレシアはそう聞いてか、真先に否定する。
「違うわ。彼女はアリシア、私の大事な娘よ。あの偽物とは違ってね」
カプセルの中に居る少女が自分の娘であるアリシアであるとプレシアが言えば、アルフは言葉を失う。
それにプレシアは、フェイトの事を偽物と呼んでいた。それがどんな意味を持つかは、KOS-MOSは即座に理解した。
「フェイト…彼女はそのカプセルの中に居る少女、アリシアのクローンですね?」
「あら、貴方の世界にもクローン技術があるようね。そうよ、私はアリシアを蘇らせるためにあの子のクローンを作った。非合法な計画に参加してね。でも、姿かたちは似ていても、中身は違った…偽物よ、あの小娘は…」
フェイトがアリシアのクローンと当てたKOS-MOSに対し、プレシアは過去の忌々しい記憶を思い出しつつ答え、自分の娘のクローンに対して苛立った言葉を吐く。
これにKOS-MOSは、初めにカプセルを見た時に検査したカプセルの中に居る少女が、生きていないことをプレシアに告げる。
「初めてそのカプセルを拝見した時、彼女の生体反応はありませんでした。貴方はジュエルシードを集めて何をしたいのですか?」
死んでいると改めて言われ、プレシアは少し腹を立てたが、冷静さを保ち、ジュエルシードを集めている理由を明かす。
「…っ! 私の娘であるこの子を蘇らせるためよ。そのジュエルシードの強大な魔力は、数々の秘術、死者蘇生の秘術もあるとされる忘れられし都、アルハザードに行けると言われている。その為に失敗作であるフェイトを一流の魔導士に育て上げ、集めさせたのよ。でも、結果は失敗、集まったのはたったの七つ…これでは行けないわ…」
ジュエルシードを集める理由が、死者蘇生の秘術も含めるアルハザードと呼ばれる忘れられた伝説の都に行くことであると明かせば、プレシアは愛娘が眠るカプセルに触れてから続ける。
「アリシアを蘇らせるためなら私はなんだってするわ。それが例え、外道に落ちる物でも…」
そうカプセルの中に眠る娘を見ながら、どんな手でも使っても彼女を蘇らせる決意まで明かす。
そんなプレシアに対しKOS-MOSは、瞳の色を青くしてから死人はどうやっても蘇らないと告げる。
「テスタロッサ様、いくら科学や技術、魔法が発達しようとも、死者を蘇らせることは出来ません。クローンとして蘇らせたところで、別の魂を宿した人物です」
死人は蘇らせることは出来ない。
過去より現在の世界では、蘇った英雄と過去に罪を犯した咎人たちが猛威を振るっているが、それは神の手による物であり、咎人に関しては過去に大罪を犯した者なので、何の罪を犯していない無垢な少女であるアリシアを蘇らせることなど、プレシアがどんな手を使った所で不可能だ。
それと同様なことを告げられたプレシアは怒りを覚えたのか、死に近付いている自分の身体に残っている魔力の半分程度の威力をKOS-MOSにぶつけた。
「っ!?」
青色より元の赤色へと瞳の色を戻したKOS-MOSは、突発な殺意に反応が遅れたのか、回避する間もなくそれを受け、煙を吹き出しながら吹き飛ばされる。
「コスモス!? お前!」
味方であるはずのKOS-MOSに牙を剥いたプレシアに対し、遂に怒りを爆発させ、襲い掛かるアルフであるが、使い魔である彼女が主の母親である彼女に勝てるはずも無かった。
それが分かっているアルフは、人達でも浴びせようと思ったのか、獣の状態へと変身し、プレシアに襲い掛かったが、手傷を負わせることができず、KOS-MOSと同様に彼女の一撃を受けて返り討ちにされてしまう。
「せめてこいつを回収してから管理局に…!」
獣の状態でプレシアに返り討ちにされたアルフは、痛む身体に鞭を打ちながらなんとか立ち上がり、機能を停止したKOS-MOSの身体を咥えてにげようとしたが、彼女の重さに驚く。
「(こいつ、重い! サイボーグかアンドロイドだからか…? 四の五の言ってる場合じゃない! 早くあいつから逃げないと!)」
KOS-MOSは戦闘用のアンドロイドであるためか、かなり重かったが、シュンのような大男と同じ体重ほどだ。だが、アルフにとっては多数の鉄塊を詰めた袋を抱えているような物である。
追撃の手を打とうとしたプレシアが吐血している隙に、アルフは動かないKOS-MOSを抱え、防衛システムを負傷しながら掻い潜りつつ、彼女の居城である「時の庭園」を抜け出すことに成功した。
逃げ出した娘の使い魔と、娘の護衛と名乗る女性型アンドロイドを見ていたプレシアだが、後は追わずに見逃し、再び自分の研究室へと何も言わずに戻った。
して、なのは達と言えば、管理局現地派遣隊の移動本部である次元航行艦アースラにて、その艦長であるリンディに叱られた後、休暇を命じられて元の自分の世界である地球の海鳴市に戻っていた。あの場で逃走した護衛を務めるシュンも同様である。
管理局に追われる身となったシュンだが、彼らが表立った行動を出来ないことを良い事に、呑気にバートルを演じて影ながらなのはを守っていた。
そんな時に、なのはからの念話である知らせを受ける。
『あの、瀬戸さん。頼み事、良いですか?』
『あぁ、念話か。頭に入ってくるのが性に合わねぇが。今日は非番で暇だ。で、なんだ? 言ってみろ』
『はい。それは…フェイトちゃんの使い魔のアルフさんです。アリサちゃんのお家に居ます。コスモスさんも一緒に逃げ出してきたようで、とても傷付いてます。コスモスさんも傷付いていて、アルフさんが言うに山の方に隠れているみたいなんです』
なのはからの念話は頼みであり、友人宅で傷付いたアルフが一緒に逃げてきたKOS-MOSと逸れてしまって探して欲しいと言う物であった。
『あのサイボーグ女をやっつけるとは、相当な奴だな。よし、分かった。探してやる。山の辺りだったな? 見付けたら念話とかの言うので知らせてやる。暗くなって見付からなかったら家に帰れ』
『はい。コスモスさんが見付からなかったら、家に帰ります』
「さて、山の辺りだったな。潜伏に適するのは、あの山だ」
なのはの頼みを受けたシュンは、彼女から出された情報を整理し、経験で培った感で潜伏に適した山を即座に見付け、そこにKOS-MOSが潜伏していると判断すれば、即座に現場に急行した。
「この山だな。隠れるとすれば、森の中だ。滅多に来ない辺りだしな。それに木を隠すには、森の中とも言うが、あいつはサイボーグだ」
物の数分で自分の足だけで件の山に辿り着いたシュンは、KOS-MOSが隠れている場所が森の中であると仮定すれば、あることわざを呟き、彼女を探しに森の中へと入った。
並の人間なら装備があっても迷ってしまうが、シュンは訓練を受けた兵士であり、それも特殊部隊の訓練も受けているため、装備無しでも容易に歩き回ることは可能だ。
その為、シュンはKOS-MOSの隠れている場所を、自分が負傷した際に何所へ隠れるかを考え、森の中で女性型アンドロイドを探し回る。
「おっ、眠れる森の美女ってか?」
「瀬戸シュン、それは笑えない冗談です」
探索を続けること小一時間余り、シュンはKOS-MOSを発見することに成功した。
森の中にある洞窟に息を潜めていた彼女は、タブバイクと呼ばれる簡易メンテナンス機能を備えた物の上で横になり、修復を行っていた。
プレシアより受けた箇所は、損傷は見た目よりも激しかったのか、長引いている様子だ。
いつ直るかをシュンは横になっているKOS-MOSに問う。
「いつ直る? 俺には、ちょいと腹に穴が開いた程度に見えるが?」
「プレシア・テスタロッサは魔術の天才です。あの魔法攻撃で内部機能の多くが損傷を受けました。完全に直すには、一週間のメンテナンスが必要です。私の設計者であるシオンが居れば、十二時間ほどで行けるでしょう」
「一週間は女神さまのご加護を受けられないってことか。俺一人じゃ、一個連隊の相手はキツイな。餓鬼どもが役に立つかも分からねぇ。そのシオンって女がここに居ればな…」
簡易メンテナンスで完全に修復するには、最低でも一週間は掛かると答えるKOS-MOSに対し、シュンは頭を抱える。
最悪の場合、彼女抜きで、自分一人と少年執務官、発掘少年、これから加わる使い魔の雌狼だけでネオ・ムガルの軍勢と戦うと言うことになるのだ。
護衛対象であるなのはと、まだ敵対関係であるフェイトを入れたとしても、とても守り切れる物じゃ無い。それほどに、ネオ・ムガルが過去に送り込んだ軍勢は厄介なのだ。
そう考えたシュンは、KOS-MOSの設計に関わっているシオンと言う女性技師が居たらよかったと嘆く。
それを聞いていたKOS-MOSは、メンテナンスを受けつつアウトサイダーに頼めば良いとシュンに告げる。
「私達をこの過去の世界に送り込んだアウトサイダーに頼めば、シオン・ウヅキをこちらに呼び寄せてくれるかもしれません」
「そうだな。あの黒目野郎なら呼べるかもしれねぇ。早速呼んでみっか」
KOS-MOSの提案を直ぐにシュンは行動に移し、アウトサイダーをここへ呼んだ。
それから物の数秒後に、黒い目の青年が二人の前に姿を現す。
「この私を呼ぶとは、何か用があってのことだな? 一体何のようだ? 要望があるなら、出来る限り叶えよう」
要望があるなら出来る限り叶える。
そう告げるアウトサイダーに対し、シュンはKOS-MOSを早期に修復できる人物の召還を頼む。
「あぁ、そうだな。この女神さまを治せる女官様を呼んで欲しい。名前は確か…」
「シオン・ウヅキです」
「そう、シオン・ウヅキって言う女技師だ。呼んでくれ」
その人物の召還を頼んだ際に、シュンは名前を忘れてしまったが、KOS-MOSに教えられたので、名前をアウトサイダーに告げた。
「ふむ、シオン・ウヅキと言う女性技師だな。少し待っていてくれ」
件の人物をこの過去の世界に呼び寄せるのに時間が掛かるのか、アウトサイダーは暫く待つように言ってから姿を消した。
待つこと数分、アウトサイダーと共に、件の人物と思われる眼鏡を掛けた女性技師が現れる。
現れたシオン・ウヅキと言う女性技師は、シュンが想像していた物とは違い、綺麗に髪や身なりを整え、眼鏡を掛けた少しスタイルはKOS-MOSに見劣りするも、美女であった。
現れた理系美女にシュンは、本当に彼女がシオン・ウヅキかどうかを、アウトサイダーに問う。
「おい、本当にこの女がシオン・ウヅキって女か? 何か言うと、その、オイルの匂いがしないぞ」
「失礼ね! いきなり呼び出しておいて疑うなんて!」
「この怒りようからして、彼女は正真正銘のシオン・ウヅキだ。お前が想像した通りの技師では無い」
自分を呼び出しておいて当の本人か疑うシュンに対し、シオンは腹を立てて怒鳴り始める。
その反応を見たアウトサイダーは、当の本人であると告げた。
「シオン、シオンですか?」
「KOS-MOS!? 貴方、ここで何をしてるの!? それにこの損傷! 一体どういう事?」
シオンが来た事に気付いたKOS-MOSが彼女の名前を言えば、それに反応して簡易メンテナンス装置に横たわる自分が関わった戦闘用アンドロイドの姿を見て驚きの声を上げる。
損傷具合を見て甚大な物と分かれば、近くに居るシュンにどういう事かの説明を求める。
「あぁ、取り敢えずだ。魔女の婆さんにやられた。腹の具合が悪いらしい」
「魔女のお婆さんって…はぁ、これで私が一緒だった一度目も含めて五回目ね、KOS-MOS」
「毎度の事、ご迷惑をお掛けして申し訳ございません」
シュンの適当な答えで、シオンは一度目の経験と四度のKOS-MOSの失踪を思い出し、仕方の無い事と諦めた。これにKOS-MOSは、四度も守るべき存在であるシオンから離れてしまったことに謝罪する。
「良いのよ、それは。それで、死んでしまった私が言うのもなんだけど、二回目になるわね。一体、何と戦ってるか説明してくれる?」
気にしなくて良いとKOS-MOSに返してから、シオンは一度目の事を思い出しつつシュンに何と戦っているのかを聞いた。それにシュンは、また適当なことを告げる。
「あぁ、ロリコンの異常者共からお嬢ちゃんを守る戦いだ。詳しい話は、あんたが作った最高傑作を直してからにしてくれ」
「へぇ、ロリコンの異常者ね。警察に頼めば良いのに。分かったわ、直したらちゃんと言いなさいよ」
適当なことを言うシュンに対し、シオンは疑いつつ、アウトサイダーが手前良く用意した機材を持って、KOS-MOSの修復に向かった。その際に、シオンは邪魔なのか、眼鏡を外してコンタクトレンズに入れ替えて作業を行う。
「さて、これでKOS-MOSは直ったも同然だろう。他に何か用か?」
シオンと言う凄腕のエンジニアのおかげで、KOS-MOSの修復は時間の問題だ。
他に用が無いか、アウトサイダーはシュンに問う。
その問いにシュンは、自分とKOS-MOS、それにシオンだけでは心足りないと思ってか、援軍を要請する。
「俺たちだけじゃ心許ないな。兎に角、後何人をここに呼べるんだ?」
「残り三名だな。軍勢となると、この時代に影響を与える可能性がある。奴らは法則を無視しているが、我々が守らなければ意味が無い。そう言えば、剣の魂を持つ男達が人である主の命を受け、歴史を守る世界があったな。お前には関係の無い話だが」
「三名か…あんたの言うその世界の連中はともかく、おすすめの人物を呼んでくれ」
「分かった。暫く待て」
歴史を守る、六名と言う言葉を聞いて別の世界の事を口にしたアウトサイダーであるが、それは置いて本題に入り、シュンが出したおすすめの人物と言うのを呼ぶため、再び姿を消した。
KOS-MOSのメンテナンスを行うシオンが召喚されたのと同じ時間で、アウトサイダーのおすすめの人物がこの過去の世界に召喚された。
その人物は、最初にネオ・ムガルに囚われた際に助けに来た一団の中に居た人物の一人、リビアのゲラルトと同じく首に狼の首飾りを吊るし、動き易い鎧を身に着け、背中に二振りの剣を背負ったウィッチャーだ。
大きな違いは、中年男性であるゲラルトとは違い、かなり老け込んでやや肥満に見える体系だ。だが、老け込んだその表情からして、この老人ウィッチャーはゲラルトよりも数多くの場数を踏んでいると見える。
彼とは戦歴では負けるが、戦士であるシュンは老人ウィッチャーを相当な手練れと見抜く。
「ほぅ、これがあんたのおすすめか。相当な手練れだが、爺さんだぜ、大丈夫か?」
「いきなり呼び出して、その態度とは。全く! 礼節を弁えてない奴だな」
熟練の戦士と見抜いたシュンだが、顔のしわ具合を見て老人と軽視した発言をしたので、老ウィッチャーはシオンと同じく怒りを覚えた。
「で、わしを呼んだのは、ただ馬鹿にするためか?」
ここは敢えて怒鳴らず、老ウィッチャーは馬鹿にするために呼んだのかとシュンに問う。
これにシュンは、共に戦ってもらうために呼んだと説明した。
「いや、一緒に戦ってもらうためだ。それに爺さんは、まだ現役で暴れたり無さそうだ」
「ほぅ、それは光栄と取って良いのか? よろしい。でっ、何と戦うのだ?」
老人として見るのは止めて戦士と見て接すれば、老人は態度を改め、何と戦うのを問うた。
その問いにシュンは、これから戦うネオ・ムガルの事や、その組織が狙う過去のなのはとフェイトを守るための物、他の事情も含めて説明した。
「なるほど、未来を守るための戦いか。それにその連中、相当なまでに自分に有利な戦況にしたいと思える。過去を変えると言う暴挙に出る程にな。折角ここに来たんだ、わしも未来のお嬢さんたちを守るために協力しよう。わしの名はヴェセミル。狼流派のウィッチャーだ。よろしく頼むぞ、粗暴な男よ」
「さっきのお返しか? あぁ、嬉しいね。ヴェセミルさんよ。俺は瀬戸シュンだ」
訳を説明すれば、ヴェセミルは自ら協力を申し出た。
少し皮肉を返されたシュンだが、ここはやり返さず、ヴェセミルより出された手を取って握手を交わした。
四人目となる戦士を仲間に加えたシュンは、残り二名の戦士をアウトサイダーに頼んだ。
「よし、残り二名だな。さて、敵は大軍勢で来る。この爺さんのように相当な手練れが欲しいな」
「手練れの戦士か。具体的には何が良いのだ?」
「そうだな。コスモスのように、一個分隊を相手に出来そうな得物を持った奴だ。もう一人は、多数の相手に慣れた奴だ」
「よかろう。多数の敵を相手に出来る戦士だな。少し待っていろ」
おすすめでは無く、具体的な人物を頼めば、アウトサイダーはその二名を呼ぶべく再び姿を消した。
数分後、件の二名の人物を連れてアウトサイダーは戻って来る。
一人目はヴェセミルと同じ歴戦練磨の戦士であるが、身に着けている服装はドイツ国防陸軍の戦車兵の野戦服を着て、右目に眼帯を付けた屈強なドイツ軍人だ。被っている帽子と階級章からして、尉官クラスの将校であり、相当な修羅場を潜り抜けた顔つきをしている。
もう一人は、シュンの期待を損ねる重機関銃のような武器を持った重武装の黒髪の少女であった。
「一人は東部戦線従軍者か。そんで、二人目は嬢ちゃんか…冗談は良してくれねぇか?」
「お前の所望した人物であるが?」
「おいおい、訳の分かんねぇドデカイもんを持った嬢ちゃんは必要ねぇ。別の奴に…」
ドイツ戦車兵を気に入ったシュンであったが、もう一人が少女のため、アウトサイダーに対し別の人物に代えるように言おうとしたが、彼女はそれに怒りを覚え、重い武器を置いてナイフを抜き、目にも止まらぬ速さで首元まで迫る。
これにシュンは、少女が持つナイフの握る手を掴み、刃先が首元の皮膚に当たる距離に止めた。
「それに短気過ぎやしねぇか?」
「私では不服か? 木偶の棒め」
「ほぅ、ただの
不満を口にしてそれに怒り、ナイフを抜いて自分を殺しにかかって来た少女を抑えながら、シュンは短気過ぎるのではないかとアウトサイダーに問えば、同じく呼ばれた熟練の戦車兵は、彼女は自分が思うのとは違う少女であると関心の声を上げる。
ここはこの少女を認めるべきだと判断したシュンは、彼女の手を放し、切れた皮膚から出る血をハンカチで拭き取る。
「よし、これで六人だな。ヴェセミル爺さん、あの嬢ちゃんは戦力になるか?」
「うむ、あの動きはウィッチャー以上だ。シリを思い出すな。ナイフ捌きとあのドデカイ得物からして、本物の戦士とあの眼帯の男と同様に認めざるしかあるまい」
六人揃ったところで、少女が戦力になるかをヴェセミルに問えば、先の動きを見た彼は、生前の愛弟子の事を思い出しつつ、熟練の戦車へ移動用に立派な戦士であると褒め称えた。
これを受けて、シュンは少女に名前を問う。
「あんたが言うなら間違いないな。で、嬢ちゃんは?」
「私はイムカだ。これは私の武器、ヴァールだ。この武器があれば、私はどんな敵にも負けない」
「ふむ、あの半分白髪と同じ複合武器って所か」
イムカと名乗る少女は、自分の得物を自慢する。
その少女が自慢するライフルの銃口や対戦車兵器らしき物、それに白兵用の銃剣が付いた得物を見たシュンは、有栖零児が使っていた銃と刀の複合武器を思い出す。
見える部分で白兵と射撃を兼ね備えた武器と判断すれば、他にどんな機能があるかどうかを問う。
「どんな機能がある?」
「武装解放と言うこのヴァールの隠された能力がある。それを使えば、一個小隊と単独での戦闘は不可能ではない」
「ほぅ、一個小隊規模か。誰かと組めば、防衛線は維持できるな」
ヴァールとイムカの実力を見て、シュンはKOS-MOSの修理を行っているシオンを見て、彼女と組ませればかなりの維持は出来ると判断した。
次に、ヴェセミルと話している眼帯の熟練の戦車兵の名前を問う。
「次はあんただ。見たところ、第二次世界大戦の東部戦線に従軍していたドイツ兵のようだが?」
「如何にも、ドイツ国防軍東部戦線の所属だ。名前はエルンスト・フォン・バウアーだ。
シュンに名を問われた戦車兵は、ヴェセミルと話を止めて彼に向けて名乗り始める。
バウアーと話していたヴェセミルは、彼がシュンの期待以上の戦士であると自慢げに話し始める。
「この男は相当な手練れだぞ。わしが想像できぬような地獄のような戦場を駆け抜けている。その所為で、左目を失ったが、死ぬまで同じような戦場を駆け巡っているそうだ」
「そのご老体の言う通り、俺は今までイワン共から幾人もの戦友を守って来た。戦車を取り上げられたこともあったが、何とか残った部下たちと共に生き延びた。唯一気になる事は、クルツや実家の事だ」
「爺さんが言うなら、あんたは合格だ」
ヴェセミルが自慢するようなことを経験したと、バウアーは胸を張りながら言えば、唯一の心配事は部下と自分の実家がどうなったかことを明かす。
歴戦練磨のヴェセミルが言うので、シュンはバウアーをチームに入れることにすれば、次に戦場で培った大多数の敵の戦い方を聞く。
「でだ、あんたは中隊か大隊で一個師団以上と防衛戦を繰り広げた経験があるな? それをどう六人でやるか教えてくれないか?」
「わずか六人でか…教えるには教えるが、手練れが一個中隊以上は必要だぞ」
「その点は心配いらない。取り敢えず、向こうの洞窟で全部話す。みんな集まってくれ」
教えると言ったが、人数が少ないことに眉間のしわを寄せ、中隊以上の手練れが必要であると告げた。
それがここに集まる一騎当千の戦士たちが居れば必要無い事を告げ、シュンは詳しい説明は、KOS-MOSの修理が行われている洞窟ですると言って、皆をそこへ集めた。アウトサイダーも同様であり、その中でシュンから詳しい説明が行われた。
「ほぅ、一人一人が一個中隊以上の戦闘力を有して、特にそこで美人の技師の修理を受けているワルキューレは師団以上の戦闘力を持つと言うのか。それに敵はイワン以上の数で突っ込んで来る。最低でも五十人は必要だぞ」
「やれやれ、こんな経験は流石のわしでも初めてだぞ。ケィアモルヘンの戦いより恐ろしくなりそうだ」
「コスモスが居たことに驚いたが、まさかあの戦い以上とは…相当激しい戦いになる事は間違いない」
「はぁ、アレ以上の体験をもう一回しなくちゃならないなんて…」
洞窟の中で、シュンがなのはとフェイトを狙うネオ・ムガルの事や、その事情、それに戦力の規模を説明すれば、一同はこれから体験したことも無い戦いに行くことになると分かった時に、それぞれの意見を述べるか、この手と似た戦いを経験した者達は、頭を抱えた。
「なんだ、経験者が何人か居るのか。嬢ちゃんたちを守るくらい、屁でもねぇだろ? 降りるなら、今だぜ?」
経験者の言葉を聞いてか、シュンは少女たちを守るための戦いを降りるかどうかを問えば、一同は降りる気は無いと口を揃えて答えた。
「確かに幼い少女を殺そうとする連中は許せない。私はこの戦いに参加する」
「えぇ、寄って集って女の子を殺そうとする連中なんかの好きにはさせないわ」
「そちらのお嬢さんの言う通り、わしは降りんぞ。ここで降りれば、古参ウィッチャーの名折れだ」
「俺もだ。我がバウアー家の祖先は、いつも弱い者達の為に戦って来た。生前と同じく、俺もこの戦いに参加するぞ」
「私も、この任務を死んでも全うする所存です」
イムカを初めとした一同らが、この戦いに参加するとシュンに向けて言えば、彼は満面な笑みを浮かべながら、ネオ・ムガルとの戦争を始めると宣言した。
「良い返事だ。全員参加でOKだな? よし、戦争をおっぱじめるぞ…!」
そう彼が言えば、一同はその戦争のための準備を始めた。
それから数十分後、なのはにKOS-MOSを見付けたことを知らせたシュンだが、ネオ・ムガルより彼女とフェイトを守る戦いをするため、それに必要な設備を持っているアースラに同行させろと、新たに仲間に加えた四人を引き連れて告げた。
これになのはは、その者達を見て連れて行くには気が引けたが、無条件で自分を守るシュンの頼みなので断れず、泣く泣く彼らをアースラへと迎える。
KOS-MOSやシオンを除き、三名は初めて見る光景に驚きを隠せず、周囲を見渡していた。イムカは見覚えがあったらしいが、別の物であったためにヴェセミルとバウアーと同じ反応を見せている。
見るからに頼もしい者達であるが、一人を除いて質量兵器を主に使う者達ばかりなので、なのはは少し困惑する。
「ほぅ、まるでSF小説の世界のようだ…」
「全く、長年生きてはいるが、この手の物は見たことも聞いたことも無い!」
「コスモスとの共闘で見たことがあるが、初めて見た」
「科学力は、私達の世界と同じね」
入った四名がアースラの艦内を見て感想を述べる中、なのはは先を歩くシュンに大丈夫であるかどうかを問う。
「あ、あの…コスモスさんは見付かったのは良いけど、こんなに大勢で押し掛けて良いんですか?」
「良いんだよ。こうでもしなきゃ、お前とあの金髪のお嬢ちゃんは守れない。それに、ここのトーシロー共じゃ俺たちやネオ・ムガルのクソッタレ共の相手にならねぇ」
「は、はぁ…」
アースラに入って大丈夫かと困惑しながら問うてくるなのはに対し、シュンは大丈夫であると答える。それには彼らのアースラの同行を許したユーノは、一色触発状態になるのではないかと不安な気持ちを抱く。
「お、おい!」
「動くな! 武器を捨てろ!」
アースラに堂々と乗船すれば、当然の如く乗員らや歩いている武装局員に得物を向けられる。
「わわっ…!」
武装局員らが得物である杖を向ければ、シュンが集めた五人は各々の得物を持って臨戦態勢を取る。まさに一色触発状態だ。なのはとユーノは震え上がり、何か起きないように願っている。
それを収めるため、シュンは双方の間に入って、武器を収めるように告げる。
「まぁ、待て。俺たちは乗っ取りに来たんじゃねぇ。協力を申し出るために来た。獲物を抑えてくれ」
シュンがそう言えば、一同は得物を下げた。
「よし、そうだ。俺たちは海賊じゃねぇ」
「そんな物を持って、言い訳が通じるはずが無いだろう」
緊張が解ければ艦橋へ行こうとするシュン達であるが、クロノは見逃さず、拘束魔法で彼を拘束した。
自分等のリーダーが魔法で捕らえられたので、一同はクロノに向けて得物を向ける。
「わしの知らん魔法だ! ここは魔術師の巣窟だ!」
「SF小説のような空間に魔法のお次は魔術師の少年か! 意味が分からなくなってきたぞ!」
対人間用の剣を持つヴェセミルと、Stg44突撃銃を持つバウアーは、各々の得物を向けながら一番適切な距離に行き、叫び始める。
また一色触発状態となるかもしれないと思ったなのはだが、ここにこのアースラの艦長であるリンディが割って入って来た。
「おっと、艦内での交戦は禁止よ。クロノ執務官」
「か、母さんじゃなくて艦長!」
「リンディさん!」
「その人の拘束を解きなさい」
リンディが入って来たところで、艦内での騒乱は収まった。これにより、クロノはシュンの拘束を解き、ヴェセミルとバウアーは武器を収める。
「失礼、お嬢さん。貴方がこの魔術師の一団のリーダーか? わしはウィッチャーのヴェセミル。そこの大男の言う通り、わしらは戦いに来たのでは無い」
「えぇ、言葉は違うけど、このアースラの艦長であるリンディ・ハラオウン提督です。つまりリーダーよ。よろしくね、ヴェセミルさん」
ヴェセミルが代表して言えば、リンディは礼儀正しく自己紹介する。
そうと見れば、シュンはアースラの艦長であるリンディに、なのはとフェイトの対話の場所と、ネオ・ムガルの軍勢の迎撃が可能な場所の提供を申し出る。
「美人ママ艦長さんか。ちょうどいいぜ、嬢ちゃんらが仲直りできる場所と、クソッタレ共を待ち受けることが出来る場所を貸してくれ」
「おい、
シュンの頼み態度がとても悪かったため、バウアーは注意する。ここで、リンディが人妻であることに驚く。
それに応じてヴェセミルもシュンを注意するが、そのことよりも、リンディが人妻であるとバウアーと同じく驚き、自分の居る場所が初めて船であることに驚き始める。
「バウアーの言う通り、粗暴な言い方で頼むな。それにママさん…!? 艦長!? ここは軍艦なのか!? 全く揺れていないぞ!?」
「本当だ! この船は波の影響を受けないのか!?」
「はぁ、気付いてなかったの…?」
「仕方の無い事だ。彼らは私とコスモスが行った世界の宙を浮かぶ船には乗ったことが無い」
ヴェセミルが言った後に、バウアーも初めて乗る次元航行艦に驚きの声を上げる。
これに似たような船舶に乗った経験のあるシオンは頭を抱え、イムカは自分の経験を思い出しつつ、当然の反応であると言う。
そんな生まれた時代も世界も違う二人の反応になのはは緊張するのが馬鹿々々しくなったのか、ユーノと共に苦笑いする。
この状況なので、シュンは改めてリンディに場所の提供を願う。
「さて、場がこんなだ。行けるか?」
「えぇ、もちろん提供するつもりだけど、こっちに何のメリットがあるの?」
「それは、あのクソッタレ共の相手は俺たちでやって、もしもって時に金髪の嬢ちゃんとそっちの嬢ちゃんが一戦交えた時に、アジトかジュエルなんたらを根こそぎ貰えるってことさ」
「良い条件ね。でも、貴方たちは武装しているけど、民間人よ。あの謎の次元犯罪組織の相手は私達が…」
「それは止めておけ。ここの魔術師たちは、確かに一人前だが、わしの世界に居る魔術師よりも経験は遥かに無いと見える。それに敵は恐ろしい奴らだ。適うはずが無い」
提供はすると言うが、メリットを要求してきたので、シュンは十分にあると返す。
だが、リンディはシュン等が民間人であると言って、アースラの武装局員のみでネオ・ムガルと交戦すると言うが、武装局員らを見ていたヴェセミルは彼らでは叶わないと言う。
「それはどういう事?」
「わしの長年の経験からして、ここの魔術師では勝てん。経験が浅すぎる」
「そのご老体の言う通り、ここに居る連中は盗人どもとしか戦ったことが無い連中ばかりだ。戦線崩壊は目に見えている。その男が言う悪党共の相手は、我々のような地獄を経験した者達でなければ務まらんだろう」
「貴方たち六人で、あの無法者の集団をやると? それは無茶が過ぎるのでは?」
リンディが自軍の武装局員では、何故に歯が立たないのかと問えば、ヴェセミルは長年の経験で武装局員らの実戦経験の低さを指摘し、更にバウアーは相手が悪過ぎるので、自分等でないと叶わないと更に付け足す。これにリンディは、六人で戦うのはもっと無理だと反論した。
そんなリンディに対し、シュンはその為の準備をしてきたと返す。
「だから、あんた等の手が必要なのさ。その為の準備は拵えてある。後は、あんた達が場所を提供するだけだ。そっちの被害はほぼ皆無だぜ? 俺たちに任せておけ」
「はぁ、降参よ。そこまで言うなら貸すわ。ただし、二人はきっちりと守る事よ? 傷一つ付けずに」
「なぁに、指一本たりともクソッタレ共には近付けないさ。大船に乗ったつもりでいてくれ」
そうまで言われたリンディは降参し、シュンの要求を呑んだ。クロノはフェイトと共に行動していたKOS-MOSがいるため、それを認められなかったが、ヴェセミルとバウアーのただならぬ雰囲気に押され、更にリンディの目線もある為、渋々と承諾する。
守るなら傷一つ付けるなと言われたので、シュンはそれに大船に乗ったつもりでいろと返して、シオンに指示を出した。
「さて、これからその準備に入るわけだが。技師さんよ、ここの技術者を手伝ってくれ」
「分かったわ。それで、この艦で一番頭の回転の速いのは誰です?」
「あぁ、近くに居るわ。エイミィ!」
「はーい!」
シュンの指示に応じてシオンは、アースラの中で一番頭の回転の速い者を指名すれば、リンディは直ぐにその人物を呼んだ。
呼び出された職員は、まだ十代後半であり、クロノより二歳年上である少女だ。
艦長に呼び出された少女は、シオンの前に立って敬礼し、年相応の元気よく自己紹介を始める。
「エイミィ・リミエッタと申します! この艦では管制官です。通信主任兼執務官補佐! よろしくお願いします!」
「えぇ、元気の良い事ね…じゃあ、案内してもらえる?」
「はい! 私の知らない異世界の事、沢山聞かせてください!」
「え、えぇ…分かったわ。行きましょう」
その元気さにシオンは少し困惑したが、エイミィと共に仮想空間を作れる装置がある区画へと向かった。
これで全ての準備は整った。後は、なのはが時系列に沿ってフェイトとの直接対決を申し込むのを待つだけだ。
そう心の中で思ったシュンは自分も準備を手伝うため、一同を引き連れて同じ区画へと向かった。
このまま行けば、歴史通りに白の魔導士と黒の魔導士の対決が行われるだろうが、二人を殺すためにネオ・ムガルは必ず仕掛けて来るだろう。
その為に自分たちが居る。
新たに四人の英霊の援軍を得たシュンとKOS-MOSは、ネオ・ムガルとの戦いと後の英雄となる二人の魔導士を守るべく、迎撃の準備を行った。
大剣使うので、刀剣乱舞の世界が合っていそうなシュン。
刀剣男子の誰かを参加させる予定でしたが、参戦作品に無いので今年二人の暗殺者に狙われているアウトサイダーが彷彿とさせるような台詞を言うだけに留めておく。
せっかく黒騎士物語があ参戦しているので、バウアー大尉に来てもらった。
ゲラルトさんも居るので、ヴェセミルおじさんも、後世の英雄を守るための戦いに参加してもらう。
後、KOS-MOSと共闘した経験のある戦ヴァル3のイムカにも。
六人で歴史を守る! 取り敢えず、番外編で刀剣男子でも出そうかな…? 後、艦娘も。
さて、終わる終わる詐欺が来ますが、次回であの劇場版の超絶必殺技回です。
悟空の元気玉より半端ない威力です。魔人ブウ(純粋)も散り一つ残さず消えるレベルの破壊力です。
では、メインはシュン達の戦いになりますが、お楽しみを。