神様の遊戯   作:nabayan

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01

 

転生した世界は、とても不思議な世界だった。

町中が武装した人間や化け物のような生き物たちで溢れていて

町の中心には巨大な塔がそびえ立ち

そして何より、この都市には大きな特徴があった、それは―――

 

地下に、《ダンジョン》と呼ばれる超巨大迷宮があるということ。

 

なんでもこの都市はオラリオと呼ばれているらしく、世界で唯一迷宮がある都市らしい。

そしてそのダンジョンには《モンスター》が生息しているという、

更にはそのモンスターを倒すと《魔石》というものが手に入り、

その魔石を売って生計を立てている《冒険者》という者もいるらしい。

 

これだ、と思った。

 

そこにいるモンスターの魂を喰らえば俺の寿命も増えるのではないか。

寿命も増えて、尚且つお金も手に入る、まさに一石二鳥だと思った。

ただ、ファミリアに所属してない以上、神による恩恵を受けられないらしい

しかし、神にいい思い出もないし、あてもないのでこのまま行くことにした、が

まずは目的をはっきりさせようという考えにたどり着いた。

俺はこれからどうしていくのか、ただ考えもなしに動くのは時間が限られている以上あまり褒められたものじゃない。

目的を明確化することで、ある程度限られた中でも効率化できるんじゃないかと思う。

 

まず、今一番必要なもの、それはお金だ。

それを集めるためにダンジョンに行くことにもした。

そして情報、この世界の常識、ルール、価値観。

わからないことだらけでは生きてはいけないだろう。

そして最後に力、

これがあればモンスターを倒し、寿命を延ばすこともできるだろうし、お金を集めるのにも効率が良くなりそうだと思う。

 

考えた限りでは、まずはお金を稼ぐのが当分の目的になりそうだと感じた。

そう結論付けてさっそくダンジョンに向かって歩き出すが、正直に言えばかなり不安だ。

持っているのは刀のみ、剣術を習っていたわけではないし、腕力にもそこまで自身があるわけでもない。

ただ、一つ不安を取り払えるとすれば、それは神が言っていた《寿命以外では死なない》ということのみ。

これで必ず生きては帰れるはず。

 

ダンジョンに近づくと、だんだんと冒険者と言われているであろう者たちが増え始めた。

煌びやかな装備の者、鎧で固められた者や中には貧弱な装備の者もいる。

その人ごみに流されて進んでいくと、大きな門が見えた、

その扉をくぐり、さらに先へ進むと、少し広めな広間へと出た。

その広間は中心に大きな穴が開いてあり、そこがダンジョンへとつながる道のようで、冒険者たちはどんどんその穴に向かって進んでいく。

自分も、と大穴に向かって進んでいき、穴の円周に沿って作られた螺旋階段を下りていく。

緩やかで長い階段を降り切ると、そこはもうダンジョンだった。

 

ダンジョンは薄暗く、異質な感じが気持ちをざわつかせる、

しかし、ここは一階層で道幅の限りなく広い道もあってか、思いの外、どんどん先に進むことが出来た。

そしてニ階層に降りたとき、全身に鳥肌が立った。

ここは危険だ、と本能が呼びかけ始め、その呼びかけに応じるように手足が震え始めた。

震える体に鞭を打って、どんどん先へと進んで行く。

進み始めて二分ほど経ったとき、薄青色の壁に穴が開いたのが見えた、

不思議に思い近づいてみると、その穴から、突如犬頭の化け物が這い出してきたのだ。

 

身の危険を感じ急いで後ろに下がる。

これが話で聞いたモンスターだと、聞かずとも理解できた。

こいつを倒すことで魔石が手に入るのだ。

震える手をどうにか動かし刀を構えると同時

化け物はこちらを一瞥すると、こちらへ駆け出してきた。

 

身の危険を感じ、勢いよく刀を振る。

しかし、刀を振るったこともない者の攻撃が当たるはずもなく

刀を躱した化け物の爪が、腹部へと深々と突き刺さった。

 

「ッ!!」

 

今まで感じたこともない鋭い痛みに意識を持っていかれそうになるも歯を食いしばることで何とか持ち堪えることが出来た、

反撃に、と刀を化け物の顔を目掛けて振るう。

今度は至近距離だった為か、見事に直撃するも、貧弱な剣技では致命傷になどなるはずもなく、

顔面に浅い切り傷を付けただけでしかなかった。

 

化け物が繰り出した蹴りが直撃し、壁に背中から叩きつけられる。

全身に鈍い痛みが走り、意識が朦朧とし始めた。

痛っがている余裕もなく、化け物の怒涛の追撃が襲う

今の俺には反撃する余裕もなく、ただただ痛みに耐えることしかできなかった。

 

それからどれ位経っただろうか。

体は痛みに支配され、もう完全に動かなくなったいた。

意識もどんどん薄くなっていくのを感じた、

 

その時だった、目の前の化け物が灰になって消え去ったのだ。

突然のことに目を凝らすと、その灰の奥に金髪の女の人が見えた、ような気がした。

段々と薄れていく意識の中、

 

「君、大丈夫?」

 

そんな声と共に、俺の意識は完全に途絶えたのだった。

 




初めての戦闘描写でしたがどうだったでしょうか。
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