アリスの国   作:坂田龍之介

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 やっと出せました、


第二章 残り物には福がある? 3

 「アリス、真剣衰弱はやったことあるかい?」

 

 「子供頃にやったことあるけど……」

 

 「なら、説明はいらないね。ここに色違いのトランプを2つ用意しました!これで真剣衰弱するんだけど、ただやるだけじゃ、飽きちゃうから………、ルールを1つ加えるね。

 一般的には、相手より揃えたカードが多ければ勝ち。二枚一組と数えること。

 今回追加するルールは、ジョーカーを揃えてしまったら、負け。今まで集めたカードが相手より多くても、ジョーカーを揃えた時点で負けだからね。はい!ここまで質問はありますか?」

 

 「えっ、うーん…、ジョーカーは何枚入ってるの?」

 

 「えーとね、このトランプには二枚入ってるから、合わせて四枚だよ!他にはある?」

 

 「た、たぶん大丈夫」

 

 「早速やろう!アリスとゲームをするの楽しみだよ!」

 

 ハットン君が、シルクハットに手をいれて、またなかを探し始めた。なかなか見つからないのか、奥に奥に手をいれて、肩まではいっていった。

 

 「あったあった!よいしょっ!」

 

 シルクハットから出てきたのは、一匹の灰色のネズミだった。そのネズミをテーブルの上に置いて、

 

 「ほら、もう朝の時間ですよ。起きてちょうだい」

 

 ネズミを揺らして、遊び始めた。むくっとネズミが起き上がり、ハットン君の事をじっと見つめていた。

 すると、ネズミの周囲に白い煙が湧き始めて、部屋中に広がっていった。

 

 「まったく、気持ちよく寝ていたのに邪魔するバカはどこのどいつかな?帽子の坊や!」

 

 「痛い痛い痛い!!頬っぺたを引っ張らないで!ちゃんと訳を話すから、離してよ!」

 

 さっきまで私とハットン君しか居なかったのに、新に一人の女性がそこにいた。

 

 「うん?そこのお嬢ちゃんは誰?」

 

 「あっ…わ、私はアリスです」

 

 「アリス……ふーん、私は眠りネズミ、ムーミンって呼んでちょうだい」

 

 ムーミン………。どうしよう、私の頭のなかでは、白い生き物の方が出てきてしまう。こんな記憶があるなら、私に関しての記憶を覚えていてほしかった。

 

 「それで、帽子の坊や。これからなにするのか、私にも説明してちょうだい」

 

 「今からね、真剣衰弱ジョーカーを合わせたら、だめゲームをするよ!あと、僕のことはハットンと呼んで」

 

 「あのゲームね。分かりましたよハットン、使用するトランプはどれ?」

 

 「はいはーい!この二つだよ」

 

 「色違いのトランプが二つね。じゃあ、準備はよろしいかしら?」

 

 「僕はバッチリだよ!早くやろうやろう!」

 

 「私も大丈夫です」

 

 ムーミンさんが二つの箱からトランプを取り出し、無造作にテーブルに並び始めた。

 

 「それでは、真剣衰弱を始めさせていただきます。

進行、審判を務めますのは、わたくし、眠りネズミ・ムーミンでございます。よろしくお願い致します」

 

 

   

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