コードギアス反逆のルルーシュ 道化師は魔王の為に   作:悪逆皇帝

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今回はヒロインの榛名視点の話です


榛名の墓参り

榛名は一人、シンジュクゲットーにある墓の前に立っていた。

その墓の回りには花等がおかれており、榛名も花束を置くと、死者に対して祈りを捧げた。

彼女はこの間の虐殺によって殺された日本人たちの墓参りとしてきたのだ。

一応ビャッコも誘おうとしたが、この間の枢木スザクの一件でまだ心が落ち着いてないので、しばらく一人になりたいと言われ断られた。

次に誘ったジノはシュミレーターで訓練するからパスと言われた。

最後にリオンを誘って二人きりでデートみたいなことをしようと考えたが、リオンの部屋を覗くとリオンが簡易ベッドで寝ていたので起こすのも悪いのでそっと扉を閉めて一人ゲットーに出た。

 

「酷い有り様」

 

それがシンジュクゲットーを見た榛名の感想だった。

今までも拠点のあるアオモリゲットーや物資を手に入れるために他のゲットーを見てきた。

そのどれもが荒れ果てていたが、シンジュクゲットーはその比ではなかった。

 

壊れた建物

 

至るところにある日本人の死体

 

死んだ目をしている日本人

 

辺りに漂う硝煙と血の臭い

 

それが、つい最近虐殺がおこなわれていて、自分が守りきれなかったことを思い出させる。

無論。全てを救えるなどという傲慢な考えを持っていたわけではない。

ただ、ここで死んでいった者たちの分まで生きようと榛名は心にそう思いながら祈った。

 

「帰ろう……」

 

既に墓参りも終えたのでここにいる理由はないので戻ることにした。

 

「出てけよ!ブリキ野郎が!!」

 

その声に反応して榛名は足を止めた。

声のした方を見ると日本人らしき青年男性が三人と学生らしきブリタニア人が二人いた。

学生の足元にあるカメラから推測するに、あの二人先日のシンジュク事変の有り様を面白半分で取りに来たのだろう。

それをみた日本人の男の三人の内一人がカメラを壊しながらいったのだろう。

 

「な、何すんだよ!イレブンの癖に!!」

 

「日本人だ!イレブンなんて言うな!!」

 

「何言ってんだ!ウチに負けたんだろ!!敗戦国の犬が!!」

 

最後の学生の言葉に頭に血が上った。

―――フザケルナ。あんなの戦いじゃない。一方的に私たちを虐殺しただけじゃないかっ!!

日本人の男も学生の言葉に頭に血が上ったようで、学生を殴ろうとしていた。

 

「やめてください!暴力は!!」

 

突然サングラスをかけた男が五人のところに走ってくると殴ろうとしてた男の腕を掴んだが、日本人の男が腕を振り払ったために男のサングラスに当たるとサングラスは中を舞い、地面に落下した。

サングラスがなくなったお陰で、男の顔がはっきりとした。

 

「お前…枢木スザクか?」

 

サングラスをつけていた男は先日ゼロと私たちによって救われた枢木スザクだった。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆

 

スザクがこの現場を見たのは偶然だった。

軍事裁判で証拠不十分ということで無罪放免されて、裁判所を出たとき空から少女が落ちてきた。

少女の名はユフィ。スザクは彼女の頼みで最初は租界を案内していたのがその途中ユフィが突然シンジュクゲットーに行きたいと言ったのだ。

その目は真剣そのものだったのでスザクもゲットーへつれてきたのだ。

そこでスザクとユフィは写真を撮っているブリタニアの学生二人と日本人三人が言い争っているのを見た。

そして日本人の一人が殴ろうとしたので止めにかかったがそれによってサングラスがとび、顔がバレてしまったのだ。

 

「けっ、名誉がなんでこんなとこにいるんだよ」

 

先程ブリタニアの学生を殴ろうとしてた日本人――玉城は最初は驚いていたが、スザクに対して悪態づいた。

 

「暴力ではなにも解決しません。これ以上の行動は許されません」

 

スザクの坦々とした言葉に玉城は怒りを感じた。

 

「ふざけんな!プライドも仲間も捨ててブリタニアの犬になった奴が偉そうに言うな!!この裏切り者が!!」

 

「っ!違う、僕は!」

 

「違わねぇんだよ!このブリタニアの犬が!!」

 

玉城はそう言いながらスザクに殴りかかったがスザクによって投げ飛ばされてしまった。

 

「自分は訓練を受けています。これ以上同じ仲間で……」

 

「何が仲間だ!!」

 

「おい。もう行くぞ」

 

これ以上は不毛争いだと思った玉城の仲間の南と吉田は玉城を止め、この場所から離れるようにした。

 

「けっ!この裏切り者が」

 

玉城は去り際にそうスザクにいった。

スザクは何も言い返せずそのままその場に立ち尽くした。

 

―――その姿をユフィは悲しそうにただ、見つめるだけだった。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆

 

榛名は物陰に隠れながらスザクたちの様子を見ていた。

気になったからだ。ゲットーに住んでいる日本人にとって枢木スザクとはどういう存在なのかを。

結果は他の名誉ブリタニア人と同じ裏切り者という扱いだった。

 

「なんであいつは私たち日本人と仲間だとおもっているんだろう。虫酸が走る……」

 

スザクが玉城に言った『同じ仲間』という言葉に榛名はそう感じた。

同じ仲間と言うのなら何故ブリタニア軍に属し、仲間である日本人を殺すというのか。

その矛盾をあの男はわかっていない。

 

「でも私には関係ない。私は私のやることをするだけ」

 

榛名はそう言うとその場を離れ、リオンたちのいるトレーラーへと戻った。

彼女は祖国を取り戻すため、そしてリオンに恩返しをするために戦い続けることを再度誓った。

その進む道が茨の道でそのためにたくさんの血を流すことを承知の上でだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――その時、彼女は気づかなかった。

スザクの隣にいたユフィが、以前リオンに教えてもらったコーネリアの妹の第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアであることを。




前から思ってたんですけどスザクって日本人に対して何もやってなくね?と思って日本人から見たスザクを書いてみました
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