コードギアス反逆のルルーシュ 道化師は魔王の為に   作:悪逆皇帝

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いよいよ今日から亡国のアキトの最終章始まりますね。
それからコードギアス十周年おめでとうございます!!


キョウト六家

エリア11では今、ある組織の話題で持ちきりだった。

 

 

―――――黒の騎士団―――――

 

 

それがゼロが率いる軍隊の名だった。

ゼロの直属の部下と噂されている『蒼い亡霊』とシンジュクのレジスタンスたちで構成されていたが、最近は他のゲットーのレジスタンスや名誉ブリタニア人までもが傘下になっているらしい。

 

黒の騎士団は他のレジスタンスとは全く異なる存在だった。

彼らは民間人を巻き込むような戦いは決してせず、例え日本人だろうがブリタニア人だろうと、悪を許さない。

 

それはまるで正義の味方のような存在だと多くの人々はそう称賛している。

 

 ◆ ◆ ◆

 

キョウト六家

 

旧財閥系家門であり、皇神楽耶を頭首に、桐原泰三・刑部辰紀・公方院秀信・宗像唐斎・吉野ヒロシの5名が重鎮となり組織された、エリア11の秘密結社。ブリタニアへ武力による抵抗活動を行っているエリア11の複数の武装勢力へ、兵器などの支援を行っている。

その中には日本の最大レジスタンス『日本解放戦線』もあり、最近では黒の騎士団にも支援を送るようになっており、噂では初の純日本製ナイトメア『紅蓮弐式』を与えることを考えているそうだ。

そのキョウト六家代表の一人である桐原泰三とリオンがフジサン内部のとある一室で向かい合っていた。

部屋の外には桐原のSP数名とジノ、モニカ、榛名、ビャッコが待機していた。

 

「―――それではまだ黒の騎士団に紅蓮を与えるかは決まっていないと?」

 

「うむ。儂と皇の娘は与えてもよいと思っておるが他の者たちが渋っておってのう……」

 

桐原は溜め息を吐きながらそう言った。

キョウト六家の大半はまだ黒の騎士団のことを認めていないようで、ゼロと紅蓮弐式のことで話し合っているそうだ。

 

「それで?お主の見たゼロとはどのような男であった?」

 

桐原はリオンにそう尋ねると、リオンは少し考えたがちゃんと答えた。

 

「ゼロのことを一言で言うのなら、恐ろしい。ですかね」

 

「恐ろしい。か……」

 

「はい。ブリタニア軍を圧倒するだけの指揮官としての力、人々を引き寄せるカリスマ性どれをとっても敵にはまわしたくないものです」

 

もちろんリオンも自分には指揮官としての力も、カリスマ性も持っているとは思う。それは周囲の人々も認めていることである。

だが、ゼロのそれと比べると明らかに劣っていると感じざるを得なかった。

もし、彼がブリタニア側にいたとしたら、世界はとっくにブリタニアに支配されていたかもしれない。

そう思えるだけの力をリオンはゼロから感じたのだ。

 

「お主がそこまで言うほどの男か………ますます興味深いのう」

 

桐原は顎鬚を撫でながら、愉快そうに笑みを浮かべた。

 

「……それではこれで失礼します」

 

話を終えたのでリオンは帰ろうとクラウンの仮面を取りながら立ち上がった。

 

「ゆくか?修羅の道を」

 

「それが私の目指すものを手に入れるのならば」

 

リオンはそう言うとクラウンの仮面を付け、部屋を出た。

それを桐原はただ眺めていた。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆

 

「話は終わりましたか?殿下」

 

「あぁ、すまなかったなこんなところまでついてきてもらって」

 

本来ならジノとビャッコだけに来てもらうつもりだったのだが、ジノの隣で話を聞いたモニカとビャッコから話を聞いた榛名がついてくると言ったので連れてきたのだ。

 

「いえ、私が自分からついていくので気にしないでください」

 

モニカは顔を逸らしながらリオンにそう答えた。

モニカがついてきたのはただ最近リオンと一緒にいることが少ないから少しでも傍にいたいという思いだからだ。

 

「殿下~せっかくキョウトに来たんですし、どこかいきませんか?」

 

ジノが欠伸しながら、リオンにそう尋ねる。

護衛の間何もやることがなく暇だったので、キョウトの外を見てみたいと言ったのだ。

 

『それもそうだな。アジトのみんなにも何かねぎらいの品を買っておこうか』

 

一瞬、リオン以外の四人が仮面をつけた男が部下たちにお菓子を与える姿を妄想して、少し笑った。

 

「クラウン殿、少しよろしいですか?」

 

リオンたちが歩いていると、キョウト六家のSPの一人であるらしい男が声をかけてきた。

 

『何か私に用でも?』

 

桐原との会話は既に終えたのだから話すことはないはずだ。

桐原以外の六家とは関わりはないから話しかけることもない。

 

「はい。実は先日そちらから送られた意識不明だったテロリストが目覚めたので、そちらで保護してほしいと神楽耶様が………」

 

そのSPの男の言葉にリオンは思い出した。

それはリオンたちがシンジュクゲットーにいくよりも少し前のことだった。

あれはキョウトに武頼改と武頼を受け取りに行く途中のことだった。

山奥を移動しているとき、道端で倒れているのをたまたま見つけたのだ。

まだ息があったので、医療機関が揃っているキョウトに預けたのだった。

 

『わかった。なら今からそちらにいこう』

 

「ではこちらへ」

 

リオンはSPの男に案内され、テロリストのいる医務室へと向かった。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆

 

リオンがSPの男に案内され医務室に行くとき、ジノとモニカと榛名にはキョウトの土産を買いにいってもらうために別れた。

ビャッコの方も姉の見舞いをしたいということで、別の病室にいった。

 

「それではこちらになります」

 

『感謝する』

 

SPの男はリオンを医務室前まで案内すると、その場から離れていった。

リオンが医務室の中に入ると、そこにはパンダナをつけた赤い髪の青年が患者服を着て座っていた。

 

『始めまして、私の名はクラウン。君の名前は』

 

「………紅月ナオトだ」

 

『では紅月、君は何故あそこに倒れていたんだ?』

 

ナオトに説明によるとこうらしい。

――ナオトはシンジュクゲットーのレジスタンスのリーダーをしていたらしいのだが、キョウトから物資を受ける途中にブリタニア軍に見つかってしまい、彼と共にいた仲間は全員殺され、ナオトだけが逃げきれたが、途中で気絶して倒れてしまったそうだ。

 

『なるほど。では君がシンジュクの扇グループの元リーダーというわけか』

 

「扇たちを知ってるのか!?」

 

ナオトはリオンが扇たちのことを知っているとわかると、体を乗り出して聞いてきた。

だからリオンも扇グループが毒ガスの強奪に失敗し、シンジュクゲットーで虐殺が行われたこと、ゼロと協力して枢木スザクを奪還したこと、そして今は黒の騎士団としてゼロと共に活動していることなど知っていることは全て話した。

 

「そうか、扇たちは無事なのか……」

 

ナオトの顔には安堵の表情が見られた。

それは仲間が無事だったことに安心したからだろう。

 

『では本題に入ろうか、紅月ナオト。私の部下になるきはないか?』

 

「俺があんたの部下に?」

 

『そうだ。我々『白銀の方舟』もまたある目的のために戦力を集めている』

 

「そのある目的ってのはいったい……」

 

ナオトはリオンがどのような目的を持っているのか気になりそう聞いてくる。

だからリオンはナオトに己の理想であり仲間たちともに目指すものを話すことにした。

 

『私たちの目的。それは戦争や人種差別などがなくなる平和な世界だ』

 

ナオトはリオンの目的に驚きを隠せなかった。

そんな夢物語のようなことを目指しているとは思わなかったようだ。

 

『無論。この目的を目指すことは生半可なことではないと分かっている。だが、それでも私はそんな世界を創りあげたいのだ』

 

ナオトはリオンが仮面をつけているため表情は分からない。それでもリオンが平和な世界を本気で創ろうとしているのを感じた。

 

『もう一度聞こう紅月ナオト。私の仲間になれ』

 

リオンはナオトに手を伸ばしながら言った。

ナオトは少し躊躇ったがその手を掴んだ。

 

「あんたについて行く。だけど俺はまだ完全にあんたを信用した訳じゃない」

 

『いいさ。信頼は築いてくものだ』

 

こうして白銀の方舟に紅月ナオトが仲間に入ったのだった。

 

 ◆ ◆ ◆ ◆

 

リオンと離れたビャッコは別の病室にいた。

そこには一人の女性が医療用ベッドで寝ていた。

女性の名は枢木キリン。

三ヶ月前、枢木スザクを含む名誉ブリタニア人の部隊によって重傷を負い、いまだ意識が戻っていない。

 

「一応傷はちゃんと治したんだけどね~まだ意識は戻らないのよ」

 

「そうですか……いつもありがとうございますラクシャータ先生」

 

ビャッコがそう金髪の褐色肌の女性に礼を言った。

彼女の名はラクシャータ・チャウラー

かつめ医療サイバネティックの権威として名を馳せていたが今はキョウトでナイトメアの開発をしており、紅蓮弐式も彼女が造ったものだ。

 

「それじゃ姉さんのことをよろしく頼みます。それと例のものは……」

 

「あと少しで完成するわよ。あのプリン伯爵の造ったナイトメアのデータが手に入ったおかげで思ったより速くなったわ~」

 

プリン伯爵というのはブリタニア軍特別派遣共同開発部の責任者ロイド・アスプルドのことである。

ロイドとは大学の頃からの知り合いで、よく研究について口論していたそうだ。

ビャッコの専用機は白銀の方舟の開発部ではなく、ラクシャータに頼んだのだ。

 

「では完成したら取りに行きます」

 

ビャッコはそう言うと部屋から出ようとしたが、ラクシャータに声をかけられた。

 

「あんたさ~。まだあの枢木スザクってのを殺したいと思ってるの?」

 

ラクシャータの言葉にビャッコは足を止めると、ラクシャータの方を振り向き言った。

 

「当たり前です。あの男は姉さんたちを騙し、殺した裏切り者です。だからアイツだけは俺の手で必ず殺します」

 

そのビャッコの瞳のなかには憎悪と怒りが宿っていた。

その瞳を見たラクシャータは何も言わなかった。

これ以上話すことはないというかのようにビャッコは前を向くと、部屋から出ていった。




原作では出番のなかったナオトを出しました。
次回からはナリタ攻防戦を始めます。
原作とは一回りも二回りも違う話を書くつもりなので、よろしくお願いします。
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