「ねぇ、永遠くん。」
「んー」
「なんで窓の外ばかり見てるんですか?」
「窓の反射で咲夜のこと見てたわ。」
「へ、へぇー。そうなんですか・・・」
そんな事を言っときながら全くこっちを見ない永遠と呼ばれた少年はただ窓の向こうにある大きな山を見ていた。
木々が生い茂り、遠くからではただの山にしか見えないが実は今日、こんな噂があった。
「窓際から見えるあの山にお化けが出る場所があるらしいぜ?」
「まじか?!丁度、夏休み前だし行ってみね?」
こんな感じの噂で朝からクラスでは大賑わいだった。
チャイムが鳴り、委員長の隣の席の咲夜が号令し今日の勉学面での学校が終わった。
帰りのSHRが終わりこれから部活という運動面での学校だ。
教室から廊下に出て体育館に向かう。
体育館の前に着き、部活に行くのを躊躇ってしまうくらいの大声がする。
「げっ、もう始まってるし」
帰りの会が終わったばかりだというのに部活がもう始まっているなんてこの部活くらいだろう。
体育館に入ると綺麗な円をかいて女性だけが素振りをしている。
「うーす。」
「遅いですよ、川島君。」
「いや、早すぎるんですよこの部活・・・。」
「あなたが遅いだけですよ。」
そんなこと言われたらそうかもしれないが、この部活の開始の早さも異常なので五分五分だろう。
「早く用意して練習しますよ。」
「いや、今日は予定があるので休もうと思って妖夢部長に言いに来ました。」
「そうですか、わかりました。明日からはちゃんと来てくださいね?」
「分かりました」
これだけのためにここまで来た。
何で嘘をついてまでも休んだかというと、どうしても窓の向こうにあったあの山が気になったからだ。
「さっ、暗くなる前に行こうかな・・・。」
ゆっくり焦らず山の方へ歩いて行った。
・・・・・・・・・
歩いてる途中に軽い食べ物と飲み物をコンビニで買い、山の方へ向い進む。
「そろそろかぁ」
山の目の前に行くと長い階段があり上の方は全く見えないが気になったのでとりあえず登ることにした。
階段を登っていくと、古くほころびを感じさせる神社があった。
「なんだ、ただの神社か。お化けなんかどこにもいないじゃないか、とりあえず神社があるなら願っとこうか」
鳥居をくぐり賽銭箱に5円玉を入れた。鈴を鳴らそうと思ったが今にも壊れそうなので手だけを合わせて帰ろうと振り向いたそのとき・・・
ガラスが割れたような音とともに空間に割れ目ができていた。
「な、なんだこれ・・・」
引き込まれるかのような感覚とともに手を伸ばしてしまった。
引き込まれたその場所は神社の森とあまり変わらないようなとこだった。
「何も変わってないじゃないか。ひとまず帰るか」
来た道を戻ろうとしたが階段がなくなってた。
「とりあえず来た道を戻れば家に着くか。」
来た道を戻ってもなかなか階段は姿を現さずどうするか悩んでいた。
「どうすんだこれ・・・」
空腹が意識をもうろうとさせたときコンビニで軽い食べ物を買ったのを思い出した。
「そういえばこんなの買ったな」
お腹がすいていたので食料はすぐになくなってしまった。
少しお腹が満たされ、また歩き始める。
・・・・・・・・・
フラフラと歩いて意識が遠のいていくなか、人のようなものがみえた。
ここらへんに住んでいる人だろうか、怪しいと思ったがひとまず助かったと思い声を掛けようとしたとたん、ついに身体に限界がきてその場で意識を失い倒れ込んでしまった。
倒れ込んだ少年をみて黒みがかったコウモリの翼をもった少女は小さく微笑んだ。
次回は気が向いたら投稿します(n‘∀‘)η