魔法少女リリカルなのは~記憶を探すもの~   作:杉坂 響夜

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一日飛びました


謹慎五日目 

3日目の朝から1時間置き(結界内の10時間に相当)に5分(結界内の50分に相当)ほどの休憩を入れつつ、珠に休憩を35分(6時間50分)とって睡眠をとったりしながら潜水艦造りに精を出し続け、気付けば謹慎5日目の朝を迎えていた。ということは実時間の48時間の十倍が結界内で流れる時間(480時間)だから、体感では20日が過ぎていた・・・・・

 

その苦労の末

 

「やっと完成した・・・・」

 

僕の目の前にあるのは全長25m幅14mの小型艦だ

 

「お疲れ様です零司」

 

「ありがとうセラウィ・・・・流石に眠くなってきた」

 

そう言って両手を広げて迎え入れてくれるセラウィに倒れ込むように甘え、眠りに落ちた

 

 

 

うん、そこまでは良かったんだ・・・・・流石に結構な時間この作業に掛かりきりだった為みんなも眠りについただろう・・・・・そう思ってた

 

 

そんなことを考えて僕は重大なことを忘れていたんだ・・・・・

 

 

 

 

そう、家に滅多に帰ってこない例え帰ってきたとしても酒のためにだけだし、酒瓶は家のワインセラーのようなところに行けば何の問題もないからと特に気にしていなかった我が家の酒飲み魔王こと

 

『九尾の狐 狐伯蓮』が・・・・・

 

今回は新作の酒を貢げと言っていたことを・・・・・

 

 

それが原因で次に起きた時には、今生の僕の人生において結構なトラウマを残すことになるとはセラウィの腕の中で眠る僕は想像もしていなかった

 

 

事件が起きたのは僕が眠って1時間が過ぎたことだったと、作業に参加してはいたが基本お茶を入れていただけで他の人より疲れていなかったため起きていた水那は語った

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

狐伯蓮Side

「わらわが帰還ぞ!!」

 

 

 

 

しーーーーーん

 

「・・・・・・・・・・」

 

どうなっておる・・・・確かにわらわは今日こちらに参ると言っておったはずぞ・・・・

なのに誰ひとりとして迎えにこんとは・・・

 

こうなったら、ちと躾をしてやらねばな

 

~~~~~~~狐伯蓮移動中

いつも使われている工房

 

「ここにも居らぬか・・・ム?」

誰もいないと思い立ち去ろうとしたが、工房の隅に佇む人影をみて足を止める

 

だが、人影が見えるのは工房でも特に陰になっているため人物の特定ができない

 

そこで狐伯蓮は手のひらサイズの鬼火を出してそれを器用に操りそこを照らす

 

すると

 

「眩しい・・・・・」

 

件の人影から苦情の念が篭った声が返ってきた

 

この声は聞き覚えがある

 

確か『死神のラグスムエナ』といったか?

 

「すまんのう、ラグスムエナ。零司がどこに居るか知っておるか?」

 

暗いところを好む性質なのを知っておるため一応の謝罪を交え早急に要件を聴く

 

「・・・最近は隣で何か造ってた・・・・けど、さっき終わった。だから部屋で寝てる」

 

「そうかそうか。零司は部屋で寝ておるか。助かったぞラグスムエナ。さっきはすまんかったのう」

 

「・・・・別に、いい・・・・・・zzzzzzzzzzzzz」

 

ラグスムエナはもう話す事はないという風に返事をしてさっさと眠ってしまった

 

「さて、零司の居場所もわかったことじゃし、さっさと用を済ませに行くとするかのう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~零司寝室

零司Side

なんだろう・・・・・体がすごく暑い

 

 

それも炙られてる様な感じだ・・・・

 

眠りの深さから考えて大体1時間ちょっとだろうか?僕は自身の身に起こっている違和感の正体を確認するためベットから飛び起きた

 

そして僕が最初に見たのは

 

「狐火?」

そう、自身をぐるりと取り囲む狐火だ

 

それも青い高温の炎だ

 

そして事態はそれだけで終わらなかった

 

「んーーーーーーーーーんんーーーーーーーーーーーんーーーーーーーーーんんーーーーーーーー」

 

ベットの下から声がする

 

音源を狐火に注意しながら確認すると

 

「ユエラ!?なんで縛られてるの!?」

 

そう、猿轡を咥えさせられ、ロープでぐるぐる巻きになっているユエラがいた。

 

「んんーーーんんーーーー」(反対側を見ろ!!)

 

何度か行った狩りの賜物かアイコンタクトで意思疎通することに成功した僕は

 

反対側を確認すると

 

「セラウィ、エミリッタまで・・・・」

二人は気絶した状態で縛られていた

 

「一体、何があったんだ・・・・・」

という疑問があるが

 

まず、このままはマズイので

 

僕は、狐火の茹だるような暑さの中から脱出を試みるのだった

 

「アレ?足が動かない・・・・ナニコレ」

僕の足には何故か鎖付きの足枷が付いており、その先には『10t』の文字のある鉄の塊が・・・・・

 

とりあえず足枷の開錠を試みるも

 

アルケミーを始めコレといった道具が全くないため失敗に終わりどうするか本気で考え始めたとき

 

ギィィィ

 

部屋のドアが開く音がした

 

最初に現れたのはサエラブ、次に酒瓶を持った水那だった

 

酒瓶?・・・・それに狐火?・・・・・あれ?なんか大事なことを忘れてたような・・・・・

 

 

 

なんてことを考えていると

 

「ようやく起きたか十六夜零司よ。」

 

「こ、狐伯蓮!?あれ?何で?」

 

「ふむ、やはり主は約束を忘れておったようじゃな」

 

「約束?酒作れってのなら酒造庫かワインセラーにあると思うけど?」

 

「そうではない。わらわはソレとは別に『魔の刻』を超える逸品を作れと言っておったはずだが?」

 

「『魔の刻』ってあの人間が飲んだら普通喉が焼け爛れるくらい強いアレだよな?」

確認の為に一応狐伯蓮に聴く

 

「そうじゃ、わらわの中でも五本の指に入る名品ぞ」

 

「無理だって言わなかったっけ?」

 

「確かに言ったのう。じゃが、わらわは造れといった。そして主は渋っておったが全力を尽くすといった。で、途中経過を聴きに来てみればこのザマじゃ・・・・申し開きはあるかえ?」

 

う~~~~ん、ここまで言われても一向に思い出せないのはどういうことだ?

 

最後に狐伯蓮とまともに話したのは実時間で1月くらい前だからな~他は狐伯蓮の方も酒造庫から酒持ってって帰るってことしかしてなかったからほとんど話してないもんな

 

 

「まぁ、主には酒をたんまり飲ませておったから覚えておらなんだかもしれんがのう」

 

 

それでか!?どおりで思い出せないわけだよ!!

 

狐伯蓮のペースで飲んでたらどんなザルでも3時間持たないだろうって酒にそれなりに強いユエラやセラウィが言っていた・・・・そんな相手に子供ゆえにまだ発達していない僕がそんな酒を飲んで正気でいられるわけがないじゃないか・・・・・狐伯蓮にそれを言っても『男が口にしたことを違えるつもりかえ?』なんて言われることは目に見えているため全面降伏の意を示した

 

内心ではこれが、前世でTVでやってた『金貸しが印鑑とかサインを貰う手口』か・・・・なんてことを考えていた

 

結果僕は罰として今日の日が暮れるまで(結界内の時間は潜水艦を作り終わった時点で実時間に戻っている)狐火による灼熱地獄に晒されることとなった

 

 

 

 

 

今回のことを教訓に絶対酒を早急に完成させようと胸に誓い

 

狐伯蓮に対する苦手意識がトラウマの域に達したのは自然な流れだろう

 

 

 

 

翌日には家の酒造庫とワインセラーからいつも通りすべての酒を持って帰った狐伯蓮はまた近いうちに来ると言い残して帰っていったが

 

 

僕は連日の潜水艦造りと昨日の拷問により完全に体調を崩して謹慎期間中寝たきりの生活を送ったのであった。

 

「不幸だ・・・・・」

 

僕の心境を一言にまとめたそれは某禁書の主人公よりも悲壮感に溢れていた




ちなみにレグナーは部屋に鍵をかけて寝ていたため被害に遭いませんでした
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