魔法少女リリカルなのは~記憶を探すもの~   作:杉坂 響夜

64 / 76
はやての関西弁が難しい・・・違和感とかを感じた方とかがいれば随時報告お願いいたします。

可能な限り修正しますので


第七話

はやてSide

あの後動かなくなった少年に取り敢えずワイシャツを着せて事情を聞くことにしようとしたのだが、件の少年はすぐに力尽きて寝てしまったせいで事情を聴けず、今はワイシャツ姿のまま縄で手足を拘束し、ザフィーラが今は空き部屋で監視していた

 

そして私たちは部屋のリビングで椅子に座って向かい合っていた(私は車椅子やけど)

 

シグナムは

 

「こんな不審人物は縄に縛って玄関先から捨ててしまえばいい」

 

といい

 

ヴィータも

 

「アタシもシグナムに賛成だ。シャマルの張った結界に感知されずに侵入できるような得体の知れない奴をはやての近くに置いておくのは心配だ」

 

そしてシャマルも

 

「そうね」

と短く賛同すると

「ちょい待ち!!」」

 

そこでハヤテの待ったがかかった

「さっきから物騒な話しとるけれど、私はみんなにそんなことさせる気はあらへんよ。私はみんなの主やからな。」

 

「しかし主!!」

 

「しかしもカカシもあらへん、これは決定や。それに私にはあの子が悪い子には見えんかったんよ。

 

それにこの家でお腹の空いたままでほとんど事情も外に放り出すような真似を私はできん

 

それに・・・」

 

そこで話を区切ったはやてはシグナム達の顔を順番に見ると

 

「私には頼れる騎士さんが()るしな♪」

 

と笑顔でそう言った

 

それによりここで異を唱えるのは主からの自分たちへの信頼を自分から(・・・・)否定する(・・・・)形になるそのため

 

二の句を告げなくなったシグナムたちは

 

「・・・・わかりました。」

 

「・・・・わかったよ」

 

「仕方ありませんね」

と言って渋々認めざる負えなかった

 

「じゃあ、私はザフィーラを呼んできますね」

 

そう言って席を立つシャマルに私は

 

「わがまま言ってごめんな、みんな私のこと心配して言ってくれとるのに」

 

そう言うとみんなは少し驚いた表情をして

 

次の瞬間には

 

「いえ、気にしないでください。少し冷静じゃありませんでした」

 

「確かにシグナムの言うとおりアタシ等の方が悪かった。流石に服も何も持ってない奴を外にほっぽり出して知らんぷりしようとかはやてが認められるわけないよな。だからごめん、はやて」

 

「それを言うなら私もですね。自分の結界を破られてはやてちゃんを危険にさらしてしまったかもしれないなんて考えてはやてちゃんの意思を考えることを忘れていました」

 

といって謝りだし

 

「そっか、ほんなら全員悪いってことで決着にしよう」

 

そうはやてが締めくくるとともに話し合いは終わった

 

ちなみに彼を呼びに行くのはご飯を作ってからにすることにした

 

~~~~~~~~~~~~~~十分後フェルグラントSide

 

『あれ?何かいい匂いがする・・・この匂いは・・・・』

 

僕は浮上し始めた意識のなかで何かの匂いを感じて目を覚ました

 

そして徐々に感覚が覚醒することで匂いの正体がはっきりして

 

「ご飯だ!!」

 

ガバっという音のなるほどの早さで飛び起きた

 

そして僕を見ていた強面のお兄さんと目が合い

 

立ち上がろうとしたところで今更ながら自分が後ろ手に縄と何か緑色のリングで拘束されていることを理解した

 

そしてご丁寧に足まで膝関節から足首までぐるぐる巻きに固定されているほぼ蓑虫状態だ

 

どうやら僕はこの人に監禁されているらしい

 

そして部屋の外からは鼻腔を刺激する肉の焼ける匂いやら何かを炒めているような音が聴こえ

 

《ギュルルルルぅ~~~~~~~~~》

と僕の腹は空腹を訴えた

 

『うぅ~~~~匂いの強さからしてすぐそこにご飯があるのにぃ~~~~!!』

 

そこで僕は意を決して強面のお兄さんに話しかけてみることに

 

「あ、あの~」

 

「何だ?」

 

「実は僕ここ数日何も食べてなくて「だからどうした?」・・う”」

 

困ったな・・・話が通じそうにない。この拘束を解くのは簡単なんだけどこの世界のこともわかってないし

 

外に出てもこのワイシャツ1枚の格好じゃ買い物もできないし・・・というかさっき起きた時僕裸じゃなかった?ってことは僕ってもしかしなくても無一文?

 

困った、本当に困った・・・というか拙い。せめて衣類だけでもどうにかしないと拙い

 

さっき起きた時あの部屋にいたのがこの家の全員ならこのお兄さんの他にも人が居るはずだからその中で話せばわかってくれる人が居れば良いんだけど

 

そう思って気絶する寸前のことを思い出してみるが少しして

 

『ダメだ・・・詰んでる。

 

 

あのピンク髪の人『主から離れろ!!』って言ってなかったっけ?それって多分僕が寝てた時に隣にいた栗色の髪の女の子のことだろう

 

主とかいうんだから主従の関係なんだろうし、そんな彼女たちの主人に僕みたいな不審者(全裸の男子)が居たんだから警戒しない方がおかしい・・・あの時の僕は全裸で女の子の部屋にいるまごうことなき不審者(へんたい)だったんだから』

 

あぁ、どうしてこうなったんだろう・・・そう思って僕は一週間前のことを思い出していた

 

~~~~~~一週間前

 

僕はモンスターハンターというゲームの世界に転生した転生者だった

 

自分で言うのもなんだけど結構凄いハンターだったと思う・・・悪名のほうが知れ渡ってたけど

 

まぁ、それも神様から貰った3つの特典のうち『ドラゴンボールに出てくるような気を自在に使える力』って特典(サービスで仙術みたいなのもついてきた)と

 

『僕が認めぬ自身への内的干渉を無効化する特典』のおかげだったんだけど

 

それであるときはかめはめ波でモンスターを仕留め、毒を無効化してモンスターを武器無しで次々と討伐していた

 

あと一つの特典はその世界では使わなかったから機会があれば説明する

 

そして転生して五年目を迎えた一週間前、洞窟の鉱石収集のクエストに出かけた時に僕はワームホールみたいなわけのわからない穴に吸い込まれてもう一度神様らしき人に出会った(前回の優しそうな爺さんと違って如何にも不良って感じだったけど)。

 

その人に転生させて貰っておきながらその力で神様を殺した『十六夜 零司』とかいう転生者を処分しろと言われて

 

この世界に了承する間もなくワームホールに落ちた時みたいに床がなくなってそのまま転生すると思ったらわけのわからない真っ暗な空間に落ちて5日間飲まず食わずで飛んで走って歩いてようやく光が見え、それをくぐり抜けたところで変な茶色いハードカバーで金色の十字架みたいなのが表紙に張り付いてる本が現れてそれが唐突に開かれた途端に意識が途切れて大きな悲鳴で目覚めたら17歳くらいだった体が縮んで9歳の子供くらいになってるし、驚く暇もなく剣を振り抜かれて命狙われるし・・・現在は強面のお兄さんに監禁されていて打つ手がない

 

本当にどうしよう

 

 

 

と思ったとき頭の中で声がした

 

『選べ!!

 

①ガチムチのお兄さんの犬になる

 

②巨乳のお姉さんが虐めてくれる

 

③ロリな女の子がご飯を見せつけるように目の前で食べ始める』

 

え?何?選択肢?・・・なにがどうな《ズキンッ!!》痛っ!!

 

《ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!》

「あ、頭が!!頭が痛い!!」

僕は突然襲い始めた頭痛に蓑虫状態のままもんどりを打ち始めた

 

「どうしたっ!?」

僕の突然の変化に強面のお兄さんもすぐに僕のコレが演技ではないことに気付いて驚き、何があったのかを聴いてくる

 

 

そんな間も頭の中で聞こえ続け・・・いや、浮かんでくる謎の声と文字

 

『選べ!!』

 

それより何なんだよこの選択肢は!!どれも最悪じゃないか!!

 

1番、何だよ犬って!!意味不明だよ!!怖いよ!!

 

2番、Mならご褒美だろうけど僕は生憎Mじゃない!!童貞の男の子に何させる気ですか!?馬鹿なんですか!?・・・いや、もういっそ死んでください

 

3番、今の僕にその拷問は最低じゃないか!!これを考えた人間は最低だ!!死ねばいいのに!!

 

そしてこの頭痛いつまで続くのさ!!

 

《ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!ズキンッ!!・・・・・・》

 

「うがぁぁああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

バンッ!!

 

「どうしたんだザフィーラ!!」

 

「いや、いきなり頭を抱え出して私も何がなんだか・・」

 

「貴様も大丈夫なのか!?」

 

そう言って僕の肩を持って揺さぶるピンク髪の巨乳の凛々しい顔立ちの女性

 

その間も酷くなる頭痛と揺さぶり

 

《ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!ズキンッ!!!・・・・》

 

「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁぁ・・・!!」

 

わかった!!選ぶ!!選ぶから!!早くこの頭痛を止めてくれ!!

 

『3番だ!!』

 

《すぅ~~~》

 

僕が選択肢を選ぶと痛みは突如としてなくなり

 

僕の悲鳴が止まるとともに揺さぶりも止まり

 

「ぜぇ・・・ぜぇぜぇ・・・やっと、頭痛が・・・収まった」

 

「頭痛だと?」

 

そう巨乳のお姉さんが尋ねたところでまた扉から人が入ってきて

 

「シグナム~、何だったんだ?」

 

「あぁ、ただの頭痛だったようだ・・・それよりヴィータ、その手に持っているのはなんだ?」

 

「ん?これか?《パクパクパク》・・・そいつのメシだ」

 

そう言ってヴィータというロリっ子は僕に見せつけるようにその野菜炒めを食べ始める

 

「「ヴィータ・・お前」」

 

そう言って呆れたように頭を抱えるシグナムとザフィーラ

 

『こういうことか!!さっきの選択肢はこういうことだったのかッ!!理解(わか)っていてもこれは・・・・』

 

「最低だァーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 

そして4日ぶりのご飯の匂いにより俺の口からとめどなく涎がこぼれ始める

 

いや最早流れるというべきか僕の口からは滝のようにヨダレが流れ、涙も洪水のように流れていた

 

「う”」

 

それを見て罪悪感を感じているような気まずそうな表情になったロリっ子

 

 

そして

 

「「ヴィータ・・」」

 

さっきまで冷たかった強面のお兄さん、さっき起きた時いきなり斬りかかってきたお姉さんも僕の様子を見てロリっ子に批難の視線を送る

 

その後

 

扉の向こうから僕を連れてくるように言われた彼らは蓑虫状態で鼻水やヨダレ、涙を流している僕をそのまま引き摺られて足を掴んでリビングまで運ばれるのだった

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~リビング

 

「しくしくしく・・・」

 

「で、何でこの子泣いとるん?」

 

「それは・・・(シグナム説明中)・・・ということがありまして」

 

「なるほどな~・・・・・これは、どういうことなんかな~?・・・・ヴィータ?」

 

「それは・・・アタシも腹減ってて・・・はやてのウマそうなメシを見てたら・・・つい」

 

栗色の髪の子が笑顔でオレンジの髪を三つ編みで結った子に語りかけている

 

これが俗に言う黒い笑顔と言うのだろうけど今の僕には関係ない

 

何故なら

 

僕にとっての今一番の関心は全て目の前のテーブルに置いてある

 

完食済み(・・・・)の皿に向けられているのだから

 

驚くべきことにあのオレンジ髪を三つ編みにしたロリっ子気まずそうな顔をしながらも結局ひと口も(・・・・)寄越すことなく食べ尽くしたのだ

 

『数日ぶりのご飯がぁ~~~~~~~~~~~~~~~~!!』

 

魂の咆哮である

 

そのため僕は椅子に拘束された状態で未だ止まらぬ涙を流し続けている

 

その光景を見ているシグナムとザフィーラ(彼らが先程から呼び合っていたため名前を知った)は気まずそうに・・・というよりもあまりに情けなく惨めな泣きっぷりに同情の視線を僕に送ってくれているけれど

 

僕は同情するくらいならメシが欲しいと思った

 

そして僕が泣き終わることなく悲嘆にくれているあいだにお説教は終わったらしく

 

「ハァ~。」

 

と栗色の髪の子(以降はやて)はため息をつく

 

そして

 

「よし、無くなってもうたもんはしゃーない。君もお腹が空いてる状態で見せつけるようにご飯食われて辛かったと思うけれどもうちょい待っててな♪今度はさっきより多く作ってくるから♪」

 

僕に向かってそう言って彼女はキッチンへ向かい

 

5分後・・・

 

「はい、お待たせや」

 

ピーマン、人参、ベーコン、コーンをふんだんに使ったチャーハンが僕の目の前に差し出された

 

「・・・・食べていいのかい?」

 

「うん♪その代わし君のこと教えてな♪」

 

「僕の分かる範囲でよければ答えるよ」

 

「それでええよ」

 

「・・・っ!!いただきま・・・アグッ!?」

 

「すまない。まだ椅子に拘束したままだったな」

 

そうシグナムから言われて右手のみ椅子から拘束を解かれ

 

『この人厳しそうだけどいい人なのかな?はやてって子は間違いなく優しいし話せばわかってくれるかも・・』

 

そう思ってスプーンで目の前のチャーハンをすくい

 

 

 

4日ぶりのご飯を口に運び・・・

 

 

 

「はむっ!!」

 

横からヴィータにカッさらわれた

 

僕この子嫌い・・

 

「あっ、こらヴィータ!!」

 

「でもはやてのメシをこんな奴に・・ッ!!」

 

などという感じで邪魔をされることしばしばに僕は4日ぶりの2/3だけご飯を堪能した(1/3は食われた)

 

そしてさっきのことが問題でリビングにはシグナムとはやてのみが残っており、ヴィータはまた暴走する恐れがあるため他の部屋で待機、ザフィーラはその監視、シャマルという僕が倒れた時にいた金髪の女性は僕が気絶している間に買い出しに向かったらしい

 

「で、君は誰なんや?どうして私のベッドに寝てたんや?しかも裸で」

 

「まずその前にお礼を言わせてもらっていいかな?」

 

「どうぞ~」

 

「ご飯ありがとね。はやて、僕の名前はフェルグラント。フェルグラント・L(ライト)・バルデラだよ。けど、セカンドネームとかは呼ばれ慣れてないからフェルグラントの方でお願い。まぁ、親しい人はフェルって呼ぶからそっちでも可。そして僕が君のベッドで寝ていた理由だけど『変な本が開かれて目覚めたらあの格好であそこにいた。』としか言えないからあいにく僕もわからない」

 

「変な本?」

 

そうはやてが聞き返したとき

 

ポンッ♪

 

まるでマジックみたいな紙吹雪を出しながら変な本が現れた・・・って

 

 

「あ、闇の書。おか「あぁぁーーーーーーーーーーーー!!」・・え?」

 

僕は驚愕のあまり解放されている右手でその本を指差し

 

「その本!!」

 

「え?闇の書がどうしたん?」

 

「その本が僕がさっき言ってた本だよ!!」

 

「えぇ!?闇の書が君をここに連れてきたん?」

 

その後僕はこの世界に来る前のモンスターハンターの世界でのこと、前世のことと様々な内容の話をした

 

神様関連のことについても僕の目的を話す上で重要だから話したが

 

「あんまり信じられん話やけど、一応信じとく」

 

という言葉をあっさりともらい少し拍子抜けした

 

「で、僕がこの世界に来たのは僕みたいに神様からほかの世界に転生させられた人間の中でその神様を殺した人間がいるらしくてね。『その人間を抹殺してこい』って上から目線に命令された挙句、変な穴に落とされて4日間飲まず食わずで彷徨って、ようやく明るい場所に出られたと思ったらその変な本みたいなのが目の前に現れてそれが開いた瞬間意識を奪われて目を覚ましたら君のベッドで寝ていて、状況を理解する間もなくそこにいる・・・シグナムさん?に切りかかられて受け止めたはいいけど途中で空腹で力尽きて・・・その後は君たちの知ってるとおりだよ」

 

「なるほどなぁ~・・・・で、君は本当は何者なん?」

 

「ここまでの説明全否定!!?」

 

「いやだってな~そないな話じゃ信じたくても信じようがないで?」

 

「う~ん。ならどうすれば信用してくれる?」

 

「君の使えるとか言う気の力っていうのを見せてくれへん?」

 

「そうだな。ついでに貴様の実力を私に見せてみろ」

 

そう言ってはやてとシグナムがそう言った

 

「そんなことでいいの?」

 

そう言って僕は気弾(金色に輝くピンボールサイズ)を複数精製し、空中に躍らせる

 

それを見てはやては「魔法やないか」みたいな反応をしたがシグナムは

 

「これは・・・なんだ?」

 

僕の気弾をみてシグナムは尋ねる

 

「これは体の生体エネルギーを操作することで出来る力だね

 

極めると・・・」(パラッ)←縄を切る音

 

「貴様ッ!!」

 

僕が縄を切って立ち上がるのを見てシグナムが機械的な剣を居合で構える

 

「待って、待って!!何も危ないことはしないから!!第一極めてできることってコレじゃないよ!!今からやるんだよ!!・・・って、そうだ!!シグナム、その剣で僕に斬りかかってきてくれない?」

 

そう言って右手の指を一本立てるとそう言った

 

「何のつもりだ?」

 

おそらく僕の指を立てた意味を理解してそう言ったのだろう

 

「この指一本でその剣を受け止めるつもり」

 

「「なっ!!」」

 

これには二人ともまさか本気で言っているとは思わず驚きを声に出す

 

「まぁ、いいからやってみなよ。・・・さっき斬りかかってきた時程度が貴女の全力なら僕に傷一つ入れることはできませんけどね」

 

僕はそう言ってシグナムを挑発する

 

それに対し

 

「ほぉ?」(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!)

 

シグナムの目に炎が宿り、彼女の纏う剣気がより鋭くピリピリとしたものとなる

 

「どうしたんだシグナム!!」

 

「何事だ!!」

 

それを感じたのかヴィータとザフィーラがリビングに戻ってくる

 

そして僕が立ち上がってるのを確認すると二人は僕とはやての間に立ち、デバイスを起動させてバリアジャケットと武器を展開して臨戦態勢をとる

 

「テメェ、ようやく本性を見せやがったな・・」

 

「・・・・主の寛大な心を踏みにじるとは許さん!!」

 

「一体何の話ですか!!・・・・というか僕は貴方たちと敵対する気なんかありませんよ?」

 

「ならテメェは何で縄を解いて立っていて尚且つシグナムが剣を構えてんだ?」

 

「うぐっ!!」(確かに!!今の僕の状況ってどう考えてもそういう状況だ!!・・・どうして僕は転生してから前の世界でもそうだったけど行動する度にことごとく裏目に出るのかな~、5歳の時、引越し中にリオレウスに襲われそうになった時に気弾で追い払ったら両親に捨てられ、クシャルダオラを倒したらそいつが村の守り神で村人から激怒されたり、リオレウスを倒したらソイツは僕のクエストの討伐対象じゃなくて他のハンターの捕獲対象で獲物を横取りしたって理由で追い掛け回されたり・・・・それだけじゃなく・・・もういいや。考えるのが面倒くさい)

 

そう思った僕は開き直って

 

「あのさ、シグナムさん。せめてここから場所移せない?ご飯まで食べさせて貰った手前、はやての家で暴れるのはちょっと嫌だから彼女たちも含めて僕の能力と腕前とさっきの話が本当だってことを証明するために腕試しをしたいんだけど」

 

こう言った

 

「腕試し?その為に縄を解いたってのか?」

 

「う~ん、元々は右手の人差し指一本でシグナムの剣を受け止めようとしただけだったんだけどね」

 

「「は?」」

 

これには流石の2人もさっきのはやてたちと同じく愕然とした表情になる・・・数瞬後には「こいつ・・・バカじゃないのか?」という表情に変わったけれど

 

 

そして更に数秒後には

 

「ヴィータ、お前がただでさえ空腹のコイツの飯を何度も横取りしてるせいで栄養不足でこいつ壊れたぞ」

 

「あぁ、ザフィーラの言うとおりだ。さっきも転生だのなんだの馬鹿なことを言っていたしな」

 

「うん。そうやね。やっぱりあんだけじゃ足らんやったんやな?大丈夫、私たちはわかっとるから。お腹がすいてて現実と理想がごっちゃになっとるだけなんよな?」

 

 

「うん。アタシが悪かったから、今度はメシとったりしねぇから現実に帰ってこいよな」

 

そう言って最後のヴィータに頭を撫でられ(身長では僕の方が高いので向こうは浮いてたけど)

 

全員からの全否定を食らった

 

「またも僕の説明前否定!?というかシグナムさんたちこの気弾無視ですか!?」

 

僕はせめてもの抵抗に空中に漂う気の球体をビシビシと指差す

 

「う~ん、確かに魔力とは違うようだけど。こんな非力そうなの出されてもな~」

 

そうきたか~・・・・・O.K.

 

「わかりました。そこまで言うなら僕もさっき言ったことが嘘じゃないことを証明するために本気を出しましょう。さっき言った指一本でシグナムさんの剣を受け止めることは勿論、他にも気ならではのことをして僕のコレがインチキでないことを証明します」

 

「ならどうやって証明するつもりだ?」

 

「簡単なことです。はやてを立たせます・・・こんな風にね」

 

そう言って一瞬のうちにヴィータ達の背後にいたはやての更に背後に回り込んだ僕ははやての体に僕の気を送り込んで一瞬で流れを正すとはやてを脇から抱え上げて自分の足で立たせると『こんな風に』の辺りで手を離す(この間約1秒)

 

そこではやてとシグナムたちは今起きている状況を理解すると

 

「「「「え?えぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーー!!!?」」」」

 

 

 

「わ、私・・・自分の足で・・立ってる?」

 

そうはやては反芻するように言うと《グイ》っと頬を引っ張り

 

「・・いふぁい。夢やない!!立っとる!!立っとるんや!!・・えぐっ・・・えぐっ・・・えぐ・・・ようやぐ・・自分の足で立てたんや”」

 

「おめでとうございます!!我が主!!」

 

「はやてぇ~~~!!」

 

「おめでとうございます」

 

 

感激のあまりはやてを抱きしめるシグナム、ヴィータ、ザフィーラとその光景を少し離れたところで見守る僕

 

しかし・・・暫くすると

 

《ペタン》

 

「あ、あれ?」

 

はやての足は自重を支えきれなくなり尻餅をつき、呆然とする

 

それによりシグナムたちはどうしたんだ?という表情に変わり

 

僕は頭を掻きながら

「え~と、こんな状態で言いずらいんだけどちょっといいかな?」

 

「えっと、どういう事なん?」

 

はやては自分がまた立てなくなっていることを理解すると僕にこう聴いた

 

「まず、はやてがさっき立てたのははやての中の気を操作して気の循環を正して好調な状態に持っていったからなんだよね。その時に僕の気を分け与えたことで君は自分が本来持っている以上の身体能力を一時的に得て、僕の気に活性化した筋肉が君を立たせるまでに至った・・・ここまではいいかな?」

 

コクリ

 

「ならずっと立てるようにするには気を送ればいいんじゃないか?って疑問がはやてにはあるだろうけど僕にはそうできない理由が2つある。」

 

「2つ?片方ははやての体がその力に耐えられないって言うので理解できるけど・・・」

 

「そう、片方はヴィータが言うとおりに単純にはやての肉体が僕の流し込む気の力の大きさに耐えられない・・・最低でもシグナム・・・いや、ヴィータくらいはないと無理だね。健康な女性であるさっきいた金髪の彼女にも無理・・・つまるところ一般人には不可能ってことだね」

 

そこまで言ってはやての表情が暗いものになっていくが、僕は話を続ける

 

「とはいってもそれは今のはやての現状が異常だからなんだけど・・・」

 

「異常だと?」

 

「うん、ザフィーラ。はやての中にははやて以外の力が秘められていてその力がはやての体の気の循環を阻害している」

 

「ならその力を取り除けば・・っ!!」

 

「うん。ほぼ100%はやては立って歩けるようになるね。若干筋力が足りないけれど僕の気を使えば日常生活も送れるし、ひと月もすれば僕なしで生活できる」

 

「なら、それをしない理由はなんだ?」

 

「で、その力をどうにかしたいんだけどその力の出処が・・・はやての持っている闇の書なんだよ。だから今の君たちと関係性の薄い僕が勝手に同行していいものでもないっていう理由があるし、一回触れた感覚からしてそれはその本がそこにある限り有り続ける呪いのようにも感じた。もしそうなら僕がその力をむやみに弾き出した弊害がどんな形ではやてを襲うかわからないから迂闊なことはできないって理由だねっと、まぁご飯のお礼くらいにはなったかな?・・・それ以前に僕の話はいい加減信じてもらえたのかな?流石にここまで話してまだ詐欺師扱いやら頭の痛い人って扱いを受けるのは結構キツいものがあるし」

 

「あぁ、それに関しては心配せんでもここにいる全員もう信じとるよ。で、君は急にストレッチしてどないしたん?」

 

「ん?どうしたって、僕は元々この世界の住人じゃないしね。帰る場所のない世界に帰れる方法なんか求めてないけど、いつまでもここに居たらシグナムさんたちは僕を警戒するだろう?こんな妙な力を使い、親からも捨てられた僕を家に置こうなんて人間いないだろうからね・・・海にでも行って獲物とって暮らすよ・・・服がないのは不便だけど贅沢は言えないからね。それに持ってても海を中心に生活するならすぐにダメになるだろうし」

 

「「「「なっ!?」」」」

 

この場にいる全員が息を呑む

 

まさか見た目ははやてと同じ年の子供がそんな決断をすでに決めて自ら何もない状況で外に出ようとしているのだから

 

そうして僕がワイシャツ一枚のまま外に出ようとドアノブに手をかけた時

 

「ちょい待ち!!・・・私はアンタをこの家から追い出すなんて一言も言っとらんで?」

 

「え?」

 

「『え?』やない!!何考えとんねん!!第一フェルグラント君がここに来た理由は元を辿れば闇の書みたいな本のせいなんやろ?」

 

「まぁ、確かに同じ表紙の本だったけど・・・・」

 

「それでも闇の書に似た本が絡んで君がこの家に来たんならこれは闇の書の主である私の責任かもしれん!それに君はいい人みたいやし、私たちに対する気遣いも出来ることはさっきまでの会話でわかったし、2日前に急に大人数になったばっかりやし、今さら1人増えても大して変わらんよ」

 

「ってことは・・・僕はここに居ていいの?」

 

「私たちも主がお前が居ることで体調が好調で居られるのなら異を唱えることもない・・・それに先ほど主の背後に回った際に私たちに反応すらさせなかった実力を持っているんだ。このまま放浪らせるくらいなら監視の意味も込めて目の届く場所にいてくれた方が都合がいい」

 

「アタシもはやてが元気でいられるのなら文句はねぇ」

 

「俺も問題ない。あとは買い物に行っているシャマルだけだがアイツもそういう事情なら反対せんだろう」

 

「そういうことみたいや♪ちなみに私も勿論OKや♪ということで」

 

「「「「八神家へようこそ♪」」」」

 

笑顔で歓迎してくれる彼女たちに

 

「宜しくお願いします」

 

僕はここに来て初めて笑みを浮かべ、そう言った

 

~~~フェルグラントSide Out(回想終了)

はやてSide~~~

という経緯でフェル君は私たちと家族になって体調も前ほどキツくなることも無くなって安定した体調のまま・・とは言っても少しずつ悪くなってるみたいやけど、それでも前みたいに急な発作とかもない分だけ大部楽な状態でみんなと過ごす半年間は私にとっても楽しいもんやった

 

っと物思いに耽りすぎたな~ついつい懐かしゅうて思い出してるうちにフェル君が戻ってくるやろう時間になってもうた

 

なんてことを考えていると

 

「はやて、お待たせ♪」

 

フェル君はこの半年間のうちに見せるようになった自然で優しい笑顔で私に近づいてくる

 

「いつもながら何でそんなに速いん?」

 

「ドラゴン相手に逃げ回ってたからかな?」

 

「あははっ♪そりゃあ速うなるわな~♪」

そんなくだらない談笑をしながら彼は私の後ろに回り、車椅子を押してくれ

 

「じゃ、行こうか♪はやて!」

 

「そうやな♪はよう買い物済ませてご飯作って帰ってくるみんなをあまりの美味しさに驚かせてやらんとな♪」

 

「じゃ、僕も一緒に腕を振るうかな♪」

 

「ええな♪」

 

そうやって私たちは図書館から出て商店街でも自宅で料理を作っている間もずっと笑顔が絶えることなく笑って過ごし、少し遅くなって八時半くらいに帰ってきたシグナムたちを迎え

 

先程まで二人で過ごしていたのよりもさらに賑やかになった家で家族全員で私とフェル君で作ったポークカレーと微塵切りのキャベツに酸味のある特性のドレシングをかけた夕飯に向かって

 

「「「「「「いただきます♪」」」」」」

そう言って夕飯を食べ始めるのでした。




この小説のシグナム達は魔力の蒐集を原作よりも1月早い段階で始めているため管理局の魔導師を襲っていません

蒐集相手は基本魔法生物です

狩り手もフェルというチートな強さの助っ人が居るため強力な魔物からも魔力をある程度簡単に倒しており原作よりも余裕のある蒐集をしています

なのはをヴィータが襲ったのははやての家の近所になのは程の強力な魔力反応がある危険性を考えてのことでしたし、その後の戦闘についても例外です
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告