魔法少女リリカルなのは~記憶を探すもの~   作:杉坂 響夜

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今回は短めです


第拾話

零司Side

俺と管理局が協力体制が敷かれた翌日

 

「これで良し!!っと・・・ん~~~~~♪」

 

俺はアースラのブリッジにて昨日の話し合いの後に造ったジュエルシードレーダーを応用した魔力探査器を朝からアースラのコンピュータに接続し、調整が昼頃にやっと終わり背筋を伸ばしてリラックスする

 

「まさか調整にこんなに時間がかかるとはな・・・自宅のPCの何分の一だよここのPC、まさか処理能力不足で索敵能力を若干デチューンしたり、OSを若干書き換えてシステムをシンプルにするなんて作業までするとは思わなかったよ」

 

「アハハハ、君って本当に滅茶苦茶だね♪まさか管理局の次元航行船のOSを一から作る作業を4時間程度でその小型の索敵機に合わせさせるなんて思わなかったよ・・・システムに固有領域を作って、私たちが普段使ってるシステムは基本そのままにして並列して走らせてるから容量とか圧迫してるはずなのに何故かこれまで以上に処理速度が上がってるし」

 

そう言って苦笑いをするのはエイミーさんだ。どうにもあのクロノと同期でこの艦随一のオペレーターらしい

 

「アルケミーを接続して演算能力底上げしてますから」

 

「バリアジャケット展開と武装形態がない代わりにシステムの演算能力とか物質の収納能力と特殊機能に当てられてるんだっけ?」

 

「元々この世界でいわれるロストロギア級に高スペックな性能を総てそれにつぎ込んでるからね。他の人いわく欠陥機とか言われてるけど、俺の能力を十全に発揮させてくれる最高の相棒だからな」

 

「仲いいんだね?」

 

「そりゃあ、記憶喪失だった俺の記憶が芽生えてからずっと一緒だったからな・・・戦場でも研究所で違法実験の実験台にされてる侵入した時でもいつだって俺を支えてくれたんだ。だから仲がいいっていうよりも居るのが当然な家族みたいな存在っていう方がしっくりくるな」

 

「なるほどね~・・・・それにしても本当に凄いね。君のデバイスもだけど君の持ってきた索敵機の性能・・・どう考えても本局のあるミッドチルダでもこれだけの性能の機械作れないよ?」

 

「・・・とは言っても今のままじゃ守護騎士やフェルグラントを見つけられないですけどね」

 

そう、レーダーは確かに完成している。けれど・・・

 

「探す対象の魔力データが不足しているせいで検索できないなんてね~」

 

「いっそのこと炙りだしてみるか?」

 

俺はそう言ってうっすらと笑みを浮かべるが、次の瞬間には

 

「いや、もしものことを考えると高町さんとフェイトのデバイスが万全の状態になってからの方がそれをやるにしても確実か・・・」

 

と自分でその案を考え直す

 

「何がですか?」

 

俺が独り言を呟くといつの間にかブリッジに入ってきていたリンディ提督が俺に尋ねてきた

 

それに対して俺は

 

「いや、少し面白いことを考えついただけですよ。成功すれば守護騎士全員の場所を特定できるかもしれない方法をね」

 

そう言って俺は不敵に笑うのだった

 

そのときアースラのブリッジでは

 

『悪魔の笑顔だ』

 

と思ったそうな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

さらに翌日

クロノSide~~~

昨日の昼過ぎに先日から協力体制を敷いた零司から告げられた作戦を半信半疑で取り組んでいるんだが

 

本当にこんな方法で守護騎士たちが来るのか?っと疑問に感じている

 

なのはの件を考えると効果的だとは思うのだけれど

 

まさか・・・

 

 

僕と(リンディ提督)さんとフェイトとプレシアさんのまだ襲われていないから魔力を蒐集される恐れのある人間を東西南北に配置して魔力探査をかけて挑発をかけるなんて普通考えついても実行させないぞ・・・

 

しかも、フェルグラントが現れたらその場所に十六夜零司を転送してそれ以外なら・・・

 

 

 

「何のつもりだ?テメェら・・・」

 

探査魔法を使い始めてすぐに先日なのはを襲った赤い服でゴスロリファッションの女の子が現れた

 

交戦・・・それも結界を張って逃げられないようにしつつ時間稼ぎをメインとはなかなかに無茶なことを言ってくれる

 

けれど、そのリスクを大きく上回る作戦であるのは確かか・・・あとは

 

「僕は次元航行艦アースラ所属、クロノ・ハラオウンだ!!君たちの目的を教えてもらおうか」

 

そう言った瞬間

 

僕とヴィータという少女を中心に結界が展開され、同時に僕らは魔力弾を放ち、それがぶつかり合い爆散すると戦闘が始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というありもしないIFの話は置いておいて・・・

 

 

僕はある人物になのはの実家の喫茶店『翠屋』に呼び出されていた

 

「何だい?生憎と僕もあまり暇ではないんだが?」

 

僕は僕たち(・・・)を呼び出した張本人に要件を尋ねる

 

「そうだよ!!零司君、いい加減何の話か教えてよ~」

 

そう言って僕と同じく呼び出されたなのは(とは言っても彼女にとっては実家だから呼び出されたという表現が合っているのか微妙なところだが・・・)も僕に便乗するように呼び出した張本人に要件を問いただす

 

言っていなかったが現在ここに居るのは僕となのはだけではない

 

店の奥にいる順から

 

フェイト アリシア

 

|テーブル

 

プレシア アルフ

============

レグナー 零司

 

|テーブル

 

僕 母さん

============

なのは ユーノ

 

|テーブル

 

エイミー 空き

 

となっており、この席順で座り始めてかれこれ既に1時間が経過している

 

が、当の本人は

 

「まぁまぁ、焦らない♪焦らない♪あ、士郎さん!紅茶とラズベリータルトおかわりお願いします♪」

 

と言って僕らを呼んだ理由を話さずにケーキを満喫している

 

そしてその隣にいるレグナーさんも好物だというバターケーキを食べてはアールグレイの紅茶を飲んで満喫している

 

ちなみに何の話かを既に聞いているらしい僕の隣の母さんと親友のエイミーもフルーツタルトとモンブランをそれぞれ至福の表情で食べており、時折カプチーノを飲んでいるだけで聴いても教えてくれず

 

フェイトやプレシアの座るテーブルでは最早呼び出されたことすら忘れ一家団欒に興じており、時折苺のショートケーキのクリームを頬につけたまま一心不乱にパクパク食べるアリシアの姿

 

最近マイブームらしい零司と同じくラズベリータルトを頬張るフェイトがふわりと浮かべる笑み

 

それらを見て致死量の鼻血を垂れ流し続けるプレシア、それの介護に追われるアルフ

 

先ほど流石にこの出血はヤバイのではと思い席を立とうとしたところ、なのはの父『高町 士郎』さんから聞くと「いつものこと」らしいから気にしなくていいらしい

 

フェイト達が取り乱さないこともその証拠らしい・・・なんとも慣れたくない場面だな

 

向こうは向こうで大変そうだ。

 

そして後ろのなのはは最初に頼んだアップルパイを既に完食しており、カップに残るミルクティーのみが置いてある・・・どうにも普段から食べている食べ慣れたものだから他と違って何皿も食べようという気分になれないらしい(それでも嫌いというわけじゃなく、むしろ好きらしい・・・が、世のスイーツ好きの女性からしてみれば贅沢な話だなと思う。)

 

僕の方はコーヒー(無糖)を飲んでケーキは頼まずにいる。・・・甘いものはあまり好きじゃないんだ。

 

おいそこ、だから身長が伸びないんだよってなんだ!!僕だって!・・・僕だってっ!!

 

という謎の電波を感じて心の中で反論していると

 

「お~い、クロノ~。百面相でも始めるのか?いきなり般若みたいなオッカナイ表情したと思ったら泣きそうな表情をして、どうした?やっぱりケーキ食べたいのか?」

 

どうやら僕の心はモロに表情に表れていたらしい・・・けど、泣きそうになったというのは断じて否定する!!それに僕は食いしん坊じゃない!!そう思って即座に反論しようとしたがまばたきをすると涙が頬を一筋涙と思われる温かい何かが流れたような感覚があったために否定できなくなり、どうやって反論すべきか迷っていると

 

「士郎さ~ん、クロノにプレーンレアチーズケーキ1つお願いしま~す」

 

「ケーキで泣き止ませようとするとか僕は子供か!!」

 

泣いている子供に飴玉をやる。みたいなあまりに子供扱いした方法を取られて僕は先程までの思考を蹴り飛ばして流石に突っ込んだ

 

そして零司はそれを見計らっていたかのように開いた僕の口の中にフォークで一口サイズに切ったラズベリータルトを僕の口の中に放り込んだ

 

「食事中は静かにね。クロノ」

 

という言葉とともに再び何事もなかったかのように食事を再開し、反論も先ほどのことは明らかに大きな声を出した僕が悪いので大人しく黙るしかなく、僕がこの行き場を失った感情をどう処理したものか考えていると目の前に先ほど零司に頼まれたプレーンレアチーズケーキが置かれ、僕はそれを取り敢えず食べて落ち着くことにした・・・あ、このケーキ程よい甘さでいくらでも食べられそうだ。・・・なんて感想で簡単に先ほどの葛藤がどうでも良くなっていたことを後から自室で思い出して『僕って実は案外チョロい奴』なのかもしれないという結論に至った僕がその場で項垂れたのは言うまでもない

 

零司Side~~~~

 

この喫茶店に集まってもらって1時間半が過ぎた。30分くらい前にクロノが泣き出したりするというハプニングがあったが気にしなくてもいいだろう・・・それにしても一時的な協力関係を結んでいるが本来敵である組織のクロノがいきなり泣き出すのを見てからどっか悪いのか?とか考えていた俺はお人好しなんだろうか?・・・取り敢えず悩んでいるだろう身長が伸びるように成長が促進する薬でも3ダースくらい注意書き込みで送りつけておこう。・・・一応この後作戦の説明をする際に渋ったらそれをダシに使ってもいい。・・・うん、そうしよう

 

そう考えると俺はフォークと皿をテーブルの隅に置き、口元を拭うと話を始めることにした

 

「さて、そろそろみんなもケーキを満喫した頃だと思うからここに集まってもらった理由を説明しようと思います」

 

そうして俺はリンディ提督に先日ブリッジで聞かれていた独り言の際に話した作戦を全員に説明するのだった

 

~~~~~~

 

作戦を説明し終わり、最初にクロノを含め、管理局の面々を襲ったのは疑念だった

 

『本当にそんなことが可能なのか?』

 

その疑念を抱いていたクロノたちも俺のとある能力を体験してもらうとすんなりと受け入れ

 

「まさか膨大な魔力だけでなくそんなことまで出来るとはね・・」

 

クロノはそう言うことしかできなかった

 

「ですが、零司君がいうことが可能であるなら守護騎士と一度戦闘するだけで闇の書の主を断定することができ、これからは後手に回るだけでなくこちらから打って出ることができるようになります」

 

リンディ提督は賛成の意思を示す

 

プレシアとフェイトは危険な立ち位置にも関わらず「構わないわ」「いいよ」と即答で返してきた

 

その際にプレシアから「ただし、フェイトの顔に傷一つでもつけたら責任を取ってもらうわよ?」という言葉を凄いプレッシャーを放たれつつ言われたけど

 

「上等だ」

 

と言って笑顔で返してやった

 

ちなみに俺はその作戦実行時は相手に気取られないようにアースラの転送ポートにスタンバイしたままユーノと待機、いずれかの地点で守護騎士が現れた瞬間行動を起こし、フェルグラントが現れたらその時は他の第2の作戦を実行するという手はずで作戦を今週の土曜の守護騎士が異世界で乱獲している魔法生物の死骸から算出した時間の統計から被害が出ていない時間帯・・・つまり、この世界にいると思われる時間帯の明け方『0530時』に行動開始をする手筈となった

 

 

 

 

 

俺は作戦の成功を信じていた・・・それがあんな事件が起こって作戦が原因であんな結末を迎えるなんてこの時は想像もしていなかったんだ

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