インフィニット・ストラトス~最恐の傀儡師~(凍結) 作:鈴木颯手
「・・・って、本当にへばっちゃったみたいだね」
なんだよ~この程度かよ~。つまらいな~。せっかく『ブラッド』が完成したから試運転も兼ねているのに~。
「一夏っ!」
ん?金髪がなんか叫んでいるよ。返事はないけど。
「よくも一夏をッ」
お?こちらに向けて発砲している?でも無駄だよ~。
「・・・え?」
驚いているね。そりゃそうだろう。全て通り抜けているんだから。
「う、ウソでしょ・・・?」
「残念だけど本当だよ~」
僕は金髪を蹴って男性操縦者とは反対方向に飛ばす。これで邪魔ものはいなくなったな。
「喰らえっ!」
っと、ロリっ子がいたのを忘れていたよ。もうボロボロなのにまだ戦おうとするなんて。
あ~、でもこれじゃあ相性悪いな~。
「どうした!?先ほどみたいにすり抜けられんのか!?」
そう思うだろうな~。『ブラッド』は実弾をすり抜ける事は出来てもさすがにレールカノンは無理だな~。
「・・・と言うわけで『ブラッド』の試運転は終了!次はこれだ!」
「な、何者なんだ、お前は」
私は目の前の乱入者に恐怖していた。
いきなりISを解除したかと思うと先ほどとは違うISをまとったのだから。
先ほどは紅いISだったが、今度は翠のISだった。
「ふふふ~。驚いているね~。さあ、第二ラウンドと行こうか」
そう言うと翠のISは一瞬で近づいて来た。
「っ!?」
「さあ、始めようかっ!この『雷王』による舞を!」
「・・・何なんだあのISは?」
タッグマッチトーナメントに乱入して来たと思ったらあっという間に一夏とデュノアを倒しラウラと戦い始めたのだから。
それに何より驚くべきなのは操縦者が男である事と複数のISを所持している事であった。
たった一人で複数持つなどあり得ない話であった。
「・・・山田先生。IS部隊による突入は?」
「はい、いつでも可能です」
織斑千冬は決断する。
「今すぐに突入し、侵入者を捕えろ」
「・・・何だよ。お前も終わりかよ」
「・・・くぅ・・・あぁ・・・」
あっという間にラウラを潰した翠のISはつまらなそうにラウラを振り回していた。
既にボロボロでISが解除された彼女の腹に一撃を入れて気絶させていた。
「・・・まだかな~。教師部隊は~」
織斑一夏のデータをすでに取り終えているのでこのまま去ってもよかったのだが、大した戦闘をやっていない翠のISはそろそろ出てくるであろう教師部隊をたおして帰ろうと考えていた。
「・・・お?」
暫くラウラを振り回しているとピットから続々と教師部隊が出てきた。その数大凡20。
とても一人ではかなうはずのない数だがそれを見た翠のISはまるで欲しいおもちゃが手に入ったように目を輝かせた。
「来た!やっと来たよ」
「そこのISっ!ISを解除して今すぐ投稿しなさいっ!」
IS部隊の隊長と思われる人の口から降伏勧告が出されるが、翠のISはまるで聞こえていないかのようだった。
「ふふふ、IS学園の教師なんだから~強いよね?楽しみだな~」
そうつぶやいているとしびれを切らしたのか隊長が「攻撃開始っ!」と叫び教師部隊が翠のISを包囲して銃を構えた。
しかし、
「どこを狙っているのさ?」
「っ!?きゃあっ!」
先ほどまでいたはずの翠のISはいつの間にかいなくなっており少し離れた所にいたISを攻撃した。
攻撃を受けたISは解除され操縦者は地面に落下する。
「嘘・・・きゃあっ!」
そして固まっていて動かなかった他のISにも攻撃していく。他の教師も反撃しようと銃を撃つがその姿は見えず仲間の打った弾を互いに受け始めた。
「ふふふ、あはは」
翠のISは狂ったように笑いながら一機また一機と教師部隊をたおしていく。
「あはは、いくらたおしてもなかなか減んな~い。いくらでも遊べるじゃん」
そしてついに残るISは一機のみとなった。
「ってあれれ~?もうおしまい?つまらないな~」
最後の教師は既に戦意を喪失して目の前の翠のISから少しづつ離れていた。
「・・・はぁ、教師部隊もこんなんかよ。つまらないな~」
そして翠のISは生き残った教師を一撃でたおした。
今アリーナには倒れている色とりどりのISと空中でこの事態を引き起こした翠のISが漂っていた。
「・・・はぁ、つまらない」
その本人は本当につまらなそうにため息を吐いて地面に転がる操縦者達を見る。
「・・・っと、発見」
翠のISはラウラ・ボーデヴィッヒに近づくと抱き上げた。
そしてそのままアリーナから立ち去って行くのであった。
タッグマッチトーナメントで起きたこの事件はこれを見ていたものすべてに緘口令が敷かれた。
乱入者による被害は出動した教師部隊とそのIS、フランス代表候補生のシャルル・デュノアと男性操縦者・織斑一夏及びそれぞれのISであった。
幸運にも死亡者はおらず重くても骨折程度で済んだ。
しかし連れ去られたラウラ・ボーデヴィッヒは依然として行方が見つからず、その専用機もボロボロであったため追跡が出来ず、何処に連れ去られたかは不明であった。
こうして「タッグマッチトーナメント不明機乱入事件」は幕を閉じるのであった。
と言うわけでラウラ・ボーデヴィッヒをお持ち帰りしました。こういうのが苦手なかてなかたは読まない事をお勧めします。