転生者で世界を救ったけどヒロインとか要りませんから   作:メンヘラのかけソバ

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短い。
ごめんなさい。
意識して5000字書こうと思ってもその3分の1しか書けない(泣)
これからは頑張って書こう(決意


崩落

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殴る。

只々機械的にその行いを繰り返す。

 

それはいつかの再演だが、俺は力を手に入れた。あの時とは違うんだ。圧倒的な超越存在に為す術もなく、諦めた自分はもう居ない。

神さえ殺す。そんな思いでこの十数年を過ごしてきた。無論、その為の鍛錬だって欠かしていない。

鍛えれば無限に強くなるなら、いつしか神を超越える。そう信じてやってきた。今、その努力が無駄ではなかった事を証明しているのだ。

 

先ほどまでムカつく笑みを浮かべていた顔は半分以上が潰れ、涙や鼻水、唾液、血液などに塗れ、穢らわしい事この上ない。

 

 

笑みが零れた。

 

かつてはどれだけ殴ろうと、どれだけ踏みつけようと傷さえつける事は叶わなかった。

 

だが、今はどうだ?

白目を剥いて、汚く体液を撒き散らしているじゃないか。

 

 

歓喜に身が震える。

 

無駄ではなかった。

俺は神に傷をつけられる領域に辿り着いている。

人の身でありながら神域へと辿り着いている。

ここまで一方的なのはこの神が戦いを司る戦神などではないのも理由の一つではあるのだろうが、俺が人を超越しているのは間違いない。

 

 

 

お前の破却を願い、幾星霜。

貯め続けた恨み辛みを全てぶつけてやる。

俺の怒りが収まるまで、例え死んだとしても殴り続けてやる。

 

「いつまで気絶しているつもりだ。まだ始まったばかりだろ?」

 

憎らしい怨敵の顔面に再び拳を振るう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わって、ルウィー。

 

 

「ね、ねぇロムちゃん…。きょーちゃん大丈夫かな?」

 

「鏡夜さん、心配……(おろおろ)」

 

二人の女神候補生は鏡夜が落ちていった穴を覗き込み、心配そうに表情を歪めた。

 

ルウィー教会の地下に空洞などあるはずもないので、空いた穴には元大地であろう大岩が敷き詰められている。

俯瞰する限り、鏡夜の姿はない。恐らく、岩の下敷きになっているのだろう。

 

その事実に気づいた2人は顔を青くし、お互い目を見合わせた。

 

「ロムちゃん……もしかして、きょーちゃん…」

 

「鏡夜さん、死んじゃった?」

 

単なる人間が崩落に巻き込まれ、なおかつ岩の下敷きなのだ。生きているわけがない。そう2人は思った。

 

そう、鏡夜が単なる人間なら。

 

 

 

 

 

暫らくして、轟音を聞きつけたブランとフィナンシェが駆け寄って来た。

 

「なんだよ今の音は?!2人とも何があった!」

 

「うわ、すっごい穴ですね」

 

床が抜けるどころか、大地が砕けた惨状を目にし、フィナンシェが声を漏らす。

 

「きょーちゃんが落ちちゃって、それで、それで、…えぇと………死んじゃった!」

 

「ラムちゃん、まだ分からないよ?」

 

パニックに陥っているラムは鏡夜が落ちた事は伝えたが、勝手な想像も付け加えた。

 

「はぁ?鏡夜がこんなトコに落ちたくらいで死ぬわけねぇだろ」

 

「なんだ、鏡夜さんがやったんですか。てっきり教会の老朽化が進んだ結果かと」

 

ロムとラムは頭に疑問符を浮かべる。

先ほどまではそれなりの焦りと共に詰め寄って来たにも関わらず、鏡夜の名前を出した途端に2人のそんな様子はどこかへ消えてしまった。

 

「どうして!?きょーちゃん落っこちゃったよ?!」

 

ふぅ、と一息吐き、諭すように言葉をかける。

 

「2人は知らないと思うけど、鏡夜はこんなトコに落ちたくらいじゃ、けろっとしているわ。だから大丈夫よ、そのうち出てくるから」

 

落ち着きを取り戻したブランは普段と変わらぬ口調で妹達に鏡夜の無事を伝える。実際は無事かどうかは分からないが、経験上問題ないと判断した。

 

「あーあ、これどうするんですか?後で鏡夜さんに請求しましょうか」

 

無理に決まっている。オンボロアパートに住み、バイトの掛け持ちでなんとか生計を立てているのだ。最近は主食がもやしになるほど困窮していると言うのに、そんな金がどこから出てくるのだ。

 

「ギリギリの生活を送っている鏡夜にこの修理代なんて払えるわけないじゃない。教会の経費で落とすしかないわ」

 

しかし、借金塗れの悪夢の様な生活は女神様の一言で回避された。

 

だが、そんな事は知る由もない鏡夜だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




主人公ェ

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