転生者で世界を救ったけどヒロインとか要りませんから   作:メンヘラのかけソバ

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さて、準備は整った。
あとはトゥルーとノーマルエンド仕上げてこの作品は終わりだぜ!




救世のホモ 2

 

激しい争い。

拳と槍がぶつかり合う。

甲高い金属音を響かせながら、周囲に破壊を撒き散らす。

 

 

 

とにかくだ。

 

さっきまでは割と穏やかだった戦いも今や超次元サッカー顔負けの領域で行われていた。

 

魔力を纏い、鋭さが遥かに増した槍が360度、死角などなく襲いかかる。

 

まさしく嵐。

機関銃かよ、とツッコミを入れたくなるほどの速さで行われる突き。昔なら俺の身体に当たれば槍の方がひしゃげるのだが、今の身体じゃ蜂の巣にされそうだ。どうやら対物ライフルで穴が開くらしいから。俺が躱したり、いなした槍が地面を深く穿ち、岩やら木を粉砕している辺り対物ライフルよりも強力だろう(ナニコレコワイ。

 

絶えず神速の突きが胴を、腕を、首を、的である身体中を狙っていた。

 

というか、マジェっち顔が怖いのよ。バーサーカーかよ。いや、狂化されてるからバーサーカーだけども。

 

とりあえず、どうしたら良いんだろう?マジェっちを負の力から救う方法とか知らないわ。

 

やはりぎこちないオーバーな動きで槍を躱していた。一度に跳躍して距離を取ろうと、同じだけ跳び間合いを詰めてくる。逆に槍を振るうのに適さないショートレンジに詰めると、すぐさま逃げられミドル、ロングレンジへ。

 

要するにだ、完全に相手に状況を支配されていた。

力が戻り、思考に余裕が生まれようとマジェコンヌを殺傷してはならないこちらは攻め手がないに等しい。レベルアップによりどれだけ攻撃力が上がったのかを把握できていない現段階では無闇に攻撃するわけにはいかなかった。

 

追われる兎と追う獅子。

ジリ貧だ。

 

着々と増えていく裂傷と出血。

時間を重ねるごとに槍は精度を増し、俺の生命(いのち)を貫かんとしている。

 

 

やはり外側からあの負の情念をどうにかする方法が思いつかない。

 

 

なら、内側からどうにかしてもらおうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あのさ、マジェコンヌ。聞こえるか?」

 

止まらず、鉄の暴風は吹き荒れる。

 

 

「俺さ、正直あんたのことなんてどうでも良いんだよ」

 

会話に集中を割いているからだ。

傷がさらに増えていく。

 

 

「でも放っておくわけにはいかない」

 

痛いなぁ。身体中が燃えるような熱に晒されているかのようだ。

 

 

「俺が大切だと思えるやつが願った。あんたを助けたいって」

 

その願いにどれだけの価値があるのかなんて分からない。理解出来たとしても知ったことか。

そもそもネプテューヌ達が赤ん坊と変わらない様な頃に世話をしただけらしいしな。

ここまで来ちまえばあんたは間違いなく咎人。ここで果てちまった方が幸せだと思えるくらいに、辛い思いを助けられた後にする事になるのかもしれない。

 

 

「なぁ、嫌なのか?自分の罪と向き合うことが」

 

だがな、人生なんて自分が望む望まないに関わらず進んでいく。立ち止まることなんてあり得ない。時すらも流れには逆らえないというのに人間如きが抗える理由はないだろう。逃げ続けることなんて出来ない。きっとそれは何時までもあんたの背中に張り付いて離れない。振り解こうと、もがけばもがくほどに絡みついてくる。

 

 

「認めろなんて言わねぇよ」

 

ただ向き合え。そうしてしっかりと背負い直せ。忘れたい過去ではなく、無くしたい咎ではなく、自分が先を歩む為の指針の一つとして。

光にはならないさ。暗闇の中を手探りで進むのが常だ。けれど偶然手に取ったものが良いのか、悪いのかの判別をつける為の基準にはなるだろう?

 

 

「俺もそうだったのかもしれない」

 

罪ってわけじゃないさ。でも、それが何処か心に影を落とした。

自分は異端だ。そう決めつけてしまった。そこに自分の意思など介在せず、ただ他者の押しつける常識に塗り潰されただけ。

本当に望む自分を押し殺し、社会に溶け込む。苦痛だったとは言わない。ただ息苦しい。人間ってのは誰しもが自分の何かを殺して生きている。自分の場合は性的嗜好だっただけだ。

 

 

「マジェコンヌ。たとえ醜く穢れようとお前を信じて、受け入れてくれる人はいる」

 

イストワールさんはお前を友と呼び、狂ったお前を嘆いていた。それはつまり想いがあるから。

友と呼びながらも、その罪を分かち合うことが出来なかった己を悔やんでいるのかもしれない。茫然と眺めることしか出来ない己を情けなく思っているのかもしれない。

 

 

「辛いよなぁ。限りない好意で微笑んでくれる人に全てをさらけ出せないのは」

 

信じてくれている誰彼に、自分は全てを見せられない。

 

 

「未だ偽ってる俺が言えることじゃねぇけどさ」

 

人懐っこい笑みを浮かべる紫の女神様が脳裏を過った。

俺をキョーヤと呼び、親しんで接してくれる彼女に俺は最大の秘密を隠している。告げればあの世界の者達のように嫌悪と侮蔑の目を向けられるかもしれない。俺はそれが怖くて仕方がないんだ。

 

 

「そうだ、怖いんだよ。でも踏み出さなきゃならない」

 

勇気が足りないんだ。

 

「あぁ、綺麗事だよ。分かってる」

 

実際、踏み出すことはなくても世界は回る。個人の意識など歯牙にもかけないさ。

 

「甘えていたいんだろ?この温い環境に。ただ自分は流されるだけで、楽しながら、怯えることもない」

 

既に自分で歩く事を放棄しているんだ。他の誰かで代わることが出来る人生。そんな人生に意味がないことくらいとっくに気付いてる。

 

「俺だってそうだ。踏み込めば壊れちまうかもしれない。大切な関係だからこそ永遠にしたい」

 

一瞬の輝きは美しい。しかし、どう足掻いても一瞬の刹那で、どれだけ求めても二度はない。そんな輝きなら、鈍くても光り続ける方がいいと思ってしまう。

 

「やり直しなんて利かないから、決断は難しい」

 

認めたくない現実を破棄し、望む結末だけを手に入れる事なんて願うことすら愚かだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でもさーー」

 

 

俺は変わった。

断言出来る。

皮肉だが己が悪魔と呼んだアイツに、ネプテューヌに出逢ったおかげか。

 

 

 

 

「ーー壊れてもいいからーー」

 

 

 

俺はガキだった。青臭くて陳腐な屁理屈をこねるだけのクソガキ。そのままでもある程度の幸せはあったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

「ーー後悔はしたくない」

 

 

今までは、現世とは隔絶した場所に本当の自分を隠してきたけれど。

 

 

 

初めて俺はーー

 

 

 

 

 

「ーー本当の自分を知ってほしいと思ったんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お互い、もうやめねぇか?」

 

 

 

 

「終わらせようぜ?後ろめたい自分とはおさらばする為によ」

 

 

 

 

 

 

▽▲▽▲▽▲▽▲

 

 

 

 

 

 

なぁ、マジェさんよー。どうやって降りるの?

 

冷静に考えると帰る方法がないじゃないか。

ポータル的なのは既にマジェさんが壊しちまったし、虹の橋なんて今じゃ初めから存在しなかったように綺麗さっぱり。

 

え?飛び降りる?無理だろ。死ぬ。

 

耐久力半減したので普通にアウト。

 

いや、あいつ女神だから。それと意味不明な主人公補正かかってるから。

 

え?マジで飛び降りんの?

 

は?え?ちょっと待ってよ。置いてくつもり?

 

 

 

うわぁー、本当に飛んだよあの人。紐なしバンジーだぞこれ。

 

こうなりゃ、ヤケだな。

ええぃ、ままよ!

 

 

 

 

 

 




ごめんなさい。何言ってるのか不明だね。
自分でも書いててわからなかったよ。

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