真剣で魔王に怯えなさい!! (5/26より、更新停止)   作:volcano

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前回書き忘れてましたが、信長の班員は入学式の日に信長に喧嘩をふっかけてきたあの四人です。
彼等は小学六年間、信長と同じクラスです。




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Side:銀行強盗

 

 

あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!

 

 

 

『車に乗ってトンズラここうとしたら、

 

ガキが泣きながら人力車引っ張って突進してきた。』

 

 

 

な…何を言っているのか分からないと思うが、俺にも何が起こったのか分からない。

 

…つうかマジで何なんだ!? コイツら!

 

 

 

 

 

「何だぁ、テメェラ! 死にてぇのかぁ!? あぁ!」

 

 

ジャキッ

 

仲間の一人が、ガキ共に銃口を向けて脅しをかける。

 

 

 

 

 

「死にたい訳ないだろ、馬鹿ぁぁあああああ!!」

 

「は?」

 

 

 

「俺達だって、『こんなこと』になるとは思ってなかったんだよぉぉおおおお!!」

 

「だいたい何『強盗』なんかしてんだよ! そんなことしたら『喰いつく』に決まってんだろぉぉおおお!!」

 

「常識考えろよぉぉおおおお!!」

 

 

 

 

 

……何だぁ?コイツら?

銃向けられてんのに、恐くねぇのか?

 

 

 

 

 

「いいところで『強盗』をしてくれた。調度いい暇潰しが出来た。」

 

 

 

 

 

突っ込んできた人力車から、またガキが出てきやがった。

 

それも『スンゲぇ~偉そうな』奴が。

 

 

 

 

 

「オイ! 俺達のことナメてんじゃあねぇぞ!」

「マジで死にてぇのかぁ!?」

 

 

 

ガンッ!

 

 

 

地面に向けて威嚇射撃する。

 

 

『ヒッ!』

 

ガキ共はビクついて地面に伏せる。

 

 

 

 

『一人』除いて。

 

 

 

『人力車に乗っていたガキ』は、銃口向けられてんのに『笑って』いた。

 

 

 

 

「オイ、テメェ! さっさと地面に伏せろぉ!」

「2秒以内に伏せなかったら、『ドタマ』ブチ抜くぞ!」

 

 

 

こんなに脅しかけてんのに、『あのガキ』はまだ伏せねぇ。

 

それどころか『こっち』に近づいてきやがる。

 

 

 

 

「どうした? 遠慮はいらんぞ、撃ったらどうだ? それとも……怯えて指が動かんのか?」

 

ニヤァ

 

 

 

……ニタニタニタニタしやがって…

 

「そんなに死にてぇんなら殺してやるぜぇ!!」

 

 

 

ガンッ! ガンッ! ガンッ!

 

 

この日の為に用意した『ガバメント』をブッぱなす。

鉄板に穴が開く『シロモノ』だ。

顔を原型が残らねぇほどグチャグチャにして…

 

 

 

 

 

キンキンキンッ!

 

 

 

 

 

は?

 

 

 

「フム、良い銃だ。中々の威力と早さだ。」

 

 

 

パラ パラ パラ

 

ガキの手から『弾』がこぼれ落ちた。

 

 

 

 

 

「なな 何が起こったんだぁ!?」

 

「うう 撃て! 撃ちまくれぇ!!」

 

 

 

ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!

 

他の仲間も『あのガキ』狙って撃ちまくる。

 

 

 

 

 

キンキンキンッ!

 

 

 

「馬鹿の一つ覚えが、鉛弾が余(オレ)に効くわけないだろう?」

 

 

 

な、何なんだよぉコイツは! 今度は『素手』で『弾きやがった』!

 

 

 

「さて……次は此方の番だな…」

 

 

 

背筋に寒気がはしる。

 

「バ、バケモンだ!」

「に、逃げるぞ! わざわざ相手にすることなんてねぇ!」

 

逃走用の車に急いで乗り込む。予めエンジンをかけといて良かった。

 

 

 

「ギャアッ!」

 

 

 

グチャ

 

 

 

『何か』が『潰れた音』がした。

 

クソッ『一人』ヤられたか!

 

 

 

「早くしろぉ!」

「お、おう!」

 

 

 

 

 

ブロロロォォォォオ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:織田信長

 

 

「ム、しまった『コイツ』に夢中になっていた。」

 

 

 

ドサッ

 

 

手に持っていた『モノ』を捨てて、余(オレ)は去っていく車を見ながら考える。

どうすれば『奴等』に追い付くか、と。

 

 

 

「……ム、『アレ』は……」

 

 

 

 

 

「貴様等、いつまで地面に口付けしているつもりだ?」

 

 

カエルのように這いつくばっている馬鹿共に声をかける。

 

 

 

「も、もうやめましょう! これ以上はヤバイですって!」

「そうっすよ! それに『アイツら』もう車で逃げちゃったし、どうしようもありませんよ!」

 

 

 

「何を言っている。『アレ』があるではないか?」

 

「「「え?」」」

 

 

 

 

 

信長が指をさす方向には、

『警察官達が乗って来ていた パトカー』があった。

 

 

 

 

 

「イヤイヤイヤイヤイヤ! 無理です! だって俺達未成年ですよ!?」

 

「知らん。『アレ』に乗って追跡するぞ。」

 

「無理ですよ! それに警察が俺達に『パトカー』貸してくれる訳ないじゃあないですか!」

「そうですよ! 後は警察に任せて帰りましょう! 修学旅行を楽しみましょう!」

 

 

 

「………」

 

 

 

アレ、説得効いた?

 

信長が静かになったことに、四人はそう思った。

 

 

 

 

 

「貴様等……

 

 

 

『車に乗って追跡する』か、『今ここで地に還る』か、選択肢は『二つ』だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:銀行強盗

 

 

「何とか逃げきったぜぇ。しかし何だったんだぁ、あのガキ共。」

「知るかよ、もう会いたくもねぇ。」

「だな。それより『分け前』どうすんだぁ?」

 

 

 

銀行から3km程離れた海沿いの道を俺達は走っていた。

さっきは変なガキに手こずったが、もう大丈夫だろ。

 

それより『分け前』をどうにかしねぇとな。『一人』減っちまったから、一人分『余っちまった』。

 

 

 

「取り合えず、アジトに戻ろうぜ。取り分の変更はその時でいいだ……」

 

 

 

「…ん? どうしたぁ?」

「チッ、サツが来やがった。」

 

 

 

ふと後ろを振り返ったら、『パトカー』が見えた。

 

 

 

「マジでか? アソコにいたサツは、全員怪我させたんじゃあねぇのかよ?」

「『応援』だろ? まさかこんな早く来るとはなぁ。」

 

 

 

たく、次から次とメンドくせぇ! 近づいてきたら撃ってや……

 

 

 

「……なぁ、何か『変』じゃね? あの『パトカー』。」

「あぁ、何かものスゲェ『蛇行』してんだけど。」

「つぅか『早く』ね? 何km出してんだ?」

 

 

 

「……なぁ、アレ『ぶつかって』くんじゃね? 『こっち』に。」

「ハハハ、まさか。くるわけねぇだろ?」

「だよな。ハハハ!」

 

 

 

「「「ハハハハハハ!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドバァァアグオン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後部座席にパトカーが突っ込んできた。

 

 

 

あまりの出来事に全員声が出ない。

窓越しに見えるパトカーの中には、『さっき』のガキ共が乗っていた。

 

 

 

 

 




次回で『修学旅行』は終わります。

ラストを
『爆発オチ』にするか『墜落オチ』にするか迷ってます。

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