Preghiera di duo~月に祈りを星に願いを~ 作:紅 奈々
はい、再び弥王SIDEですー←
今回、遂に弥王の目的が明らかに・・・・・・?
標的1
京子のことをメリアに任せた後、弥王は応接室へ行った。
中世ヨーロッパ風の装飾が施された部屋には、ワインレッドの長いソファーが二つ、硝子製のテーブルを挟んで置かれている。
その一方に今日、弥王と面会の予定があるあの男が座っていた。
「―――――待たせたな
沢田家光」
ソファーに座る人物に話を掛けながら、弥王は向かいのソファーに腰を掛けた。
ボンゴレ門外顧問の沢田家光。平常時ではボンゴレと一切関係はないが、非常時にはボスと同等の権力を与えられている。
この男がそれだ。更に、沢田綱吉の父親である。
「初めまして、だな。
君の事はリボーンから聞いている。
「
いや、ミオン・ルーン」
男は弥王の呼びかけに答える。
「一度、お目に掛かりたいと思っていた」と付け足す家光に弥王は無表情に家光の目を見ていた。
「今はその名は捨てている」
あっさりと切り落として、弥王は本題に入るように促した。
家光と弥王の間に緊張が走る。
それもそうだ。家光にとって、この面会はこれからの出来事に備えての大切な前準備だ。
ここでしくじれば、後の事に支障が出てしまう。
家光は徐に口を開いた。
「単刀直入に言う。
硝子製のテーブルの上に、夜、星、月、風の4つのハーフボンゴレリングを置きながら、弥王の目を見る、家光。
弥王がボンゴレを嫌っていることを知っている家光だが、彼以外にボンゴレの夜空と風の守護者の適任は居ない。
弥王の考えを読み取ろうとするが、弥王は無情にただ、目の前に置かれたリングの片割れを見つめるだけだった。
弥王はややあって、自分の考えを述べる。
「オレは、今のボンゴレ10代目候補に付く気は無い。
今の目的はあくまで、ルーン家の当主の座、それだけだ。
それに、沢田綱吉とその従者と
その言葉に思い当たる節がないか、家光は考え込む。
息子は何やら、彼の気に触れる様な事をしたらしい。
そして、更に畳み掛けるように弥王は言った。
「今のオレは沢田綱吉側で戦っても、夜空と風のリングを取り返せばヴァリアー側に寝返るだろうな。
オレの真のボスはXANXUS以外に有り得ないからだ」
弥王がそこまで言うと、家光は「やはり、受けてはくれないか・・・・・・」と苦虫を噛み潰したような苦渋の表情で呟いた。
弥王の言動から、自分の息子は彼を敵に回している。唯でさえも、彼はヴァリアーを支持している人間なのに、何て事をしてくれたんだ。
だが、これは
ボンゴレを嫌っているのは、少なからずも自分たちが影響しているのだ。
家光が頭を抱え込んでいると、「だが」と弥王から声が掛けられた。
家光は頭を上げる。
「条件付きならば、受けても良い」
一歩譲って弥王は家光に条件を持ちかけた。
最もそれは、家光が約束したところで、沢田綱吉と獄寺隼人にその気がなければ、成立しない条件なのだが。
そんな事も知らないで、少しの希望だと言う様に家光は「条件?」と聞き返した。
弥王は深く頷く。
「オレは、虚実を見分けられない沢田綱吉と獄寺隼人に失望している。
沢田のような奴がボンゴレを治めた所で、何度も同じ過ちを繰り返すだろうな。
そこで、だ。
この争奪戦で沢田が負けた場合、オレはヴァリアーに行かせてもらうこと。
勝ち負けに拘わらず、沢田と獄寺が己の過ちに気付き、本当に傷付きし者に謝罪し、二度と同じ過ちを繰り返さないと誓うことが条件だ」
弥王から提案された条件を吟味する暇もなく、家光は「約束しよう」と頷いた。
今の彼には、早急にリング争奪戦で戦ってくれるルーン家の人間が必要なのだ。
その焦燥に駆られている家光を乗せることは簡単だった。
弥王は思惑通りに事が運んで、密かにほくそ笑む。
どちらにせよ、元から弥王にボンゴレの夜空と風の守護者になる気は更々なかった。
「それと、頼みがあるのだが」
声を投げられて、弥王は家光を見た。
内容を聞けば、黒曜ランドにいる霧の守護者を保護して貰いたい、と言う事だったので、弥王は頷いた。
無事に交渉が成立して家光は安堵する。
弥王がリングを受け取ると、家光は帰っていった。
言われたとおりに弥王は、黒曜ランドへ来ていた。
黒曜ランドの門の前に暗くてうっすらとしか見えないが、そこに3人の人物が待っているのが見える。
「
「その声は!!」
弥王が3人に声を掛けると、その中の2人が声を揃えた。
金髪の爆発した様な頭に顔にある傷が特徴の黒曜中の男子の制服を着た少年と、おかっぱにニット帽子を被った少年が走り寄ってくる。
「ミオン!!」と男子二人は、弥王に飛び付いた。
弥王は懐かしいその面子を受け止めると、驚きに目を見開く。
「!!
金髪の爆発した様な頭が特徴の少年は、城島犬。もう1人が柿本千種。
弥王と共に昔、エスとラーネオファミリーという人体実験をしていたマフィアで人体実験を受けていた仲間だ。
骸がファミリーを壊した後にそれぞれがバラバラになっていたが、再会出来て良かったと、弥王は思った。
「じゃあ・・・・・・彼処に居るのは、骸?」
弥王は離れて未だに近付いてこようともしない人物に目を向けて問う。
すると、千種が首を振った。
「骸様は今、
あれは、骸様の媒体」
弥王と千種の話の中にあった“骸”と言うのは、六道骸のことだ。
彼は先月、ボンゴレを掌握し、世界を壊そうとした凶悪犯としてボンゴレ10代目候補、沢田綱吉に倒され、
それを聞いて、弥王は驚愕した。まさか、骸があんな軟弱な奴に負かされたなんて。
信じられなかった。
「そうか」と呟くと、弥王は声を投げた。
「そこの君、おいで!
姿を見せてくれないか?」
弥王が声を投げると、特徴的な髪型をしたシルエットが歩み寄ってきた。
近付くに連れて姿が見えると、「女・・・・・・」と弥王は少し驚く。
弥王より少し下くらいだろうか。
特徴的な髪は夜に融けるような紫。大きく上目がちな目も髪と同色。黒曜中の制服を改造して着こなしている可愛い女の子。
右目の眼帯がまた、ミステリアスな雰囲気を醸し出していた。
現在解っている神南弥王について。
本名は「ミオン・ルーン」?
「悪夢の伯爵(ナイトメア・カウント)」と呼ばれている辺り、結構強者の殺し屋?
ボンゴレを嫌っているらしい。
実は結構な金持ち?
エストラーネオファミリーにて、人体実験を受けていたらしいが・・・・・・?
どうやら、骸と親しげ。
雲雀とも親しい感じではある。
結構な女好((
二股疑惑アリ((
へんた((
ボンゴレの夜空と風の守護者になりました。
でも、本心ではヴァリアーに寝返る気満々です。
夜空の守護者について
夜、星、月を引っくるめて、“夜空”。
通常、この3つをワンセットで受け継ぐ事はなく、3つをワンセットで受け継ぐのは本当に珍しい。
特徴についてはまだ謎とされている。