Preghiera di duo~月に祈りを星に願いを~ 作:紅 奈々
ここでミオンのキャラが少し変わっているように感じた人は、勘が鋭い方です←
「この世で最も残酷で、この世で最も醜悪な晴れ舞台の終わりだ。
見たい奴だけそこに居な」
ミオンの笑顔と裏腹の言葉に、その場にいたヴァリアー以外の全員が凍り付く。
流石のリボーンも少し、戦慄した。
これから、ミオンが何をするのか解らないのだ。
目を細めて笑っているミオンのその目は冷たく、まるで嘲笑しているかのような雰囲気である。
「あー、そうそう。
こっからグロくなるから、女の子連中は見ない方が良いかもね?
特に京子とか。
これから、何が起きたって、その後の責任は取れないよ」
ミオンの言葉に京子は、今まで感じた事のない戦慄を覚えた。
背筋が凍るとか、そう言う類の戦慄ではない。
生きているような心地もしない、まるで死の境地に立たされているかのような戦慄。
今まで一緒に居たミオンは、静かに笑う月であり、壊れていた絆を繋ぎ止めてくれた虹だった。だが、今、モニターに映っているミオンは―――――
冷たい氷の様な、何処までも深く暗い深淵の中の闇の女王の様で、誰もがその冷たさに息を呑み、畏怖した。
遥か数千億光年先の宇宙のような凍てつきそうな冷たさは、ミオンが正にルーン家の正当後継者である事、そして、夜空と風の守護者であることを明らかにしていた。
「・・・・・・るよ」
戦慄が駆け抜ける沈黙の中、ポツリと声が消えた。
その声を辿る様に、全員がそこに目を向け、驚いた表情を見せる。
それに構わず、言葉は綴られた。
「見るよ、最後まで。
どんな事があっても、絶対に取り乱したりしないから!!
そう約束したじゃない!!」
顔を上げ、決意に満ちた目でモニターの中のミオンを見るのは、京子だった。
その言葉を実際には聞いていないが、ミオンには京子が言った事が通じたようで、ミオンはやれやれ、と額を抑える。
「やっぱ、こうなるよなぁ。
あーあ、隠しておくべきだったかな、争奪戦の事は。
マジで何があっても、オレは責任取れないからな?
たとえ、精神障害起こしても」
それだけを言うと、ミオンはいつの間にか強くなっている風に煽られ、靡く髪をこめかみの所で押さえた。
話や戦闘で風の強さに気付かなかったのだ。
「それにしても、風強いなぁ。何だっけ、大型扇風機?
邪魔だなぁ~、でも、何処にあるか解らないなぁ~。
でも、大丈夫!オレならそれが解るんだぜ!!
まぁ、そうなの、ボブ!!凄いわぁ~、惚れちゃう!!
あぁ、見てろよ、ミーシャ!!
真実を映して、虚実を払う~~~~~超新星爆は~~~~~~~つ!!」
「あの人、何してんの・・・・・・?」
「さ、さぁ・・・・・・、何でしょう?」
いきなり、遣らせ通販の外国人カップル出演者のように一人二役の声真似で茶番を繰り広げ始めた、ミオン。
今までの緊張は何だったのだろうか。今までの緊張から一転、拍子抜けて沢田も突っ込む気が失せたようにミオンを引き気味に見ている。
獄寺も同じような反応で沢田に言葉を返した。
一見、何も無いような所にミオンは銃を乱射しまくっているのだ。それも、変な事を言って。
それで引かない人間は居るのだろうか。いや、居ないだろう。
ミオンが「婚約者だ」と言っていたスクアーロでさえ、思いっきり引いている状況だ。
「説明しよう!!
今したのは、ただの射撃訓練ではなくて、だ。
幻覚と暗闇で見えなかった超大型扇風機を破壊したのです!」
ミオンの乱射が終わり、説明した後で凄まじい爆音が辺りに響いた。
きっと、今の攻撃で校内は壊滅的な大打撃を被ったであろう。そして、ミオンはそれに気付いた。
「あぁー、恭弥、ごっめーん。
校内がスクランブルエッグになっちゃった★」
カメラに向かい、ミオンは両手を合わせて謝罪する。謝罪、なのだろうが、軽すぎる。
まるで、璃王の蜂蜜入りミルクティーを勝手に飲んだ時のような軽い謝罪で、当然、何よりも大切な学校を壊された雲雀が黙っているはずがない。
雲雀は静かにゆっくりと這い寄るような殺気を醸し出して、モニターを睨んだ。
その殺気に沢田は、雲雀さんがこの上なく怒ってる―――!?と心の中で叫んでいた。
雲雀が見ていたのは、正確には、モニターの中の暗がりにうっすらと見えるプレートだった。
それには、“応接室”と書かれている。
――――
それに気付いた沢田が思ったのはこれだった。
(逃げろ、神南!!超逃げて――――――!!)
沢田が心の中で叫ぶ。そんな中、誰もが思った。
―――――
ミオンも、振り返ってここが応接室の前だと言う事に気付くと、流石にヤバイ、と思った。
必死に言葉を探す。これじゃあ、当主の座を手に入れたとしても、雲雀に殺される。
何か良い言い訳か何かを見つけなければ。
そして、ミオンはこんな事を言ったのだ。
「解った、なら、こうしよう!!
沢田かリボーンをフルボッコだドン★にしていいから、それで勘弁して!!」
「何、この鬼畜ぅぅぅぅぅぅぅぅうう!?」
「おい、ミオン!俺は無関係だろ!!」
ミオンの提案に沢田とリボーンが声を揃えて抗議する。
リボーンの抗議は当然で、校舎をスクランブルエッグにしたのはミオンであって、リボーンではない。よって、リボーンは雲雀に咬み殺される義理など無いのだ。
そんな二人とは対照に雲雀は沢田を横目に見た。
「へぇ・・・・・・そう言う事なら、許さないでもないよ」
「えぇ―――――!?ちょっ、ちょっ、ちょっ、ま――――――――!?」
雲雀の言葉に沢田は汗をだくだくと流して、縺れる舌で叫ぶ。その叫びは言葉にならない。
何で俺――――――――!?しかも、雲雀さんも別に相手は誰でも良いの――――――――!?
これは、言葉にならなかった沢田の叫びである。
雲雀はと言うと、沢田を獲物を見つけた肉食獣のように睨みながらトンファーを構えていた。
血が滾っているのだろう、その目は爛々と輝いていて、逃げようモノならば直ぐに咬み千切られそうな勢いがある。
「つーワケで、このリングは貰うけど、どうしようかこのポンコツ?
XANXUS、殺して良いー?良いね、ありがとう」
ミオンはレオナに近付くと、レオナからリングを奪い取った。
夜、月、星、風・・・・・・4対のボンゴレリングをそれぞれ一つにすると、ミオンは何かの許可を取るア●フのように観覧席のXANXUSに問う。
XANXUSは何も言っていないが、ミオンはそれを承諾と見なした。
「じゃあ、沢田の
明日には死んじゃってるだろうしー」
「勝手に死亡フラグ立てるの、やめて!?」
「じゃあ、いっきまーす」
ニヤニヤと笑いながら言うミオンに、沢田は突っ込んだ。
勿論、沢田の鎮魂歌なんて、ただの冗談だ。
沢田のツッコミは届いておらず、ミオンはカラオケ大会でも始めるような調子で言った。
「私の名前をひとつあげる 大切にしていたの
貴方の言葉をひとつ下さい “さよなら”じゃなくて」
空気を総無視した歌に、一部観覧席は拍子抜けた。
それもそうだ。この曲はどう聴いても、攻撃系統の歌ではない。
それは、
聴いていて、心地好い歌声。ミオンは、レオナの負傷を癒やそうとしていたのだ。
「光は粒 そして波
貴方は鳥 そして宇宙
ずっと傍に居た 微笑めば繋がった
全てが一つに調和してた あの日
ずっと傍に居たかった どんなに声に託しても貴方まで届かない――――――
蒼い 蒼い 蒼い旅路――――――」
ミオンは結構、性格に安定が無いんですね。
理由は次の話を読んで頂ければ解るかと思います。
と、言っても、作者のオリキャラって殆ど、性格が偏っているか、安定が無いかのどっちかなんですが;;
それはそうと、この小説の表紙絵みたいなモノを描いているんですが、挿絵って小説の本文の中でしか使えないんですかね?
小説のあらすじの所にも使えるなら、そこにうpしたいと思っているんですが・・・・・・。