Preghiera di duo~月に祈りを星に願いを~   作:紅 奈々

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京子が最近、可愛くて仕方ない←
京子とハルでマクロスFのトライアングラーのシェリル・ランカVr.かライオンかインフィニティ歌って欲しいな・・・・・・←


標的3

「――――それから、皆から虐められるようになったの」

 

 

今にも泣きそうな顔で、京子は全て話した。

初めて会った弥王にこんな話をするのはどうかと思ったが、今の京子にそれを考える余裕はなく、どうしても彼には本当の事を話したかった。

何故かは解らないが、彼が自分の知り合いに似ていたのもあるのかもしれない。彼なら信じてくれそうだと、直感したのだ。

京子の直感は当たっていて、弥王は考え込むような顔をした後、京子に訊いた。

 

 

「彼奴ら、元々居た笹川さんじゃなくて、転入生の木吉の方を信じたのか。

どういう脳内構造してんだ?

それで・・・・・・学校側は何て言ってんだ?

まさか、教師もそんな話信じてんじゃねぇだろうな?」

 

 

心底信じられない、と言った顔で今は居ないクラスメイトに毒づくと、その後でまさか、と言う様に訊ねる。

これで、教師も同じなら本当に滑稽だ。弥王は京子の言葉を待った。

だが、その間で何となく察した。“あぁ、教師は何処行ってもクズだな”と。

京子は首を徐に振ってみせた。

 

 

「全然だめ。

学校側は木吉さんの息の掛かった人達ばっかりだから、全然受け合ってくれなくて・・・・・・。」

 

 

京子の言葉に弥王は頭を抱えたくなった。

どうせ、大金でも献上してもらってんだろう。その為、一般の生徒の言葉は戯れ言扱いするしかない、と。

弥王は改めて世の中の汚さを見た。

 

 

「で、家族は?

流石に木吉の息が掛かってるなんてないだろ?」

 

 

そうは言ったモノの、弥王は何となく予感がしていた。「家族も木吉側だろう」と。

学校側はどうあっても京子が虐められている事を揉み消して、木吉が虐められていると言う事を言っているだろう。真実を偽って。

そんな気がしてきた。

そして、弥王の憶測は京子の回答により確かな物になった。

 

 

「両親は私が悪いって。

私の話は聞いて貰えないし、兄も木吉さんを信じ切っていて・・・・・・」

 

 

「成る程?

家に居ても学校に居ても居場所がない、と。

辛かったな・・・・・・良く耐えたよ」

 

 

「う・・・・・・っ、うぅ・・・・・・っ」

 

 

京子の話を聞いた弥王は、京子の頭を撫でた。

今まで堪えていたモノが壊れたかのように止め処なく京子の目から涙が零れていく。

弥王は、ここまで聞いて、現状を見過ごす様な事が出来なくなった。

何とかしてあげたい。何とか、この傷付いた天使を守ってあげたい。

そんな思いが芽生えてきた。

さぁ、どうすればいい?どうやって、この現状からこの子を救い出せる?

まさか、潜入先の学校で標的に近付く前に虐められている天使を見つけるなんて思わないじゃないか。しかも、時間外だし。

そんな事を頭の隅で思いながらも、しっかりとこの先どうしようかと考える。

京子が静かに泣いている嗚咽だけが午後の屋上に消える。

その間にも弥王は黙って考える。

居場所・・・・・・遠ざける・・・・・・。

ん・・・・・・?遠ざける・・・・・・?

学校では無理だが、家では・・・・・・?

何気なく考えていたワードを手繰り寄せて、弥王は妙案が浮かんだのか、いきなり立ち上がった。

 

 

「っし!

話を聞いたら、やる事は二つだな」

 

 

「え・・・・・・?」

 

 

弥王がいきなり立ち上がったからなのか、京子は泣き腫らした顔でキョトン、と弥王を見上げた。

勿論、京子の表情を見ていた為、弥王は内心、騒ぎまくっていた。

ちょ・・・・・・その仕草、可愛すぎる!!天使!天使!!てんしぃぃぃぃぃぃいいい!!

勿論、京子は弥王がそんな事を思っているなんて知る由もない。

弥王はそれを表に出さないように、京子の疑問に答える。

 

 

「まず1つ。

オレが笹川さん側に付く」

 

 

それを聞いた京子は弥王が解る様に顔を真っ青にした。

 

 

「でも・・・・・・そしたら、神南君まで巻き込んじゃう!!」

 

 

「良いんだよ。

んなモン気にしねぇし、虐めくらいで屈するオレじゃねぇよ。

こう言う事は馴れてるからな。

だから、一緒に頑張ろう」

 

 

今にも倒れそうなくらいに顔を青くしている京子に弥王は笑いかけた。

安心感を誘う弥王の微笑みに思わず京子は頷いてしまった。

そんな京子を満足げに見て、弥王は続けた。

 

 

「んで、二つ目は笹川さんを一旦、家から引き離す」

 

 

弥王の言葉に、「え・・・・・・?」と疑問符を浮かべて返す、京子。

弥王の言葉の意味が解らなかったらしい。

 

 

「要するに、暫くオレの家で生活しなよ、って事」

 

 

「えぇっ!?」

 

 

弥王の言葉に京子は目を見開く。

京子としては今日会ったばかりの人にそこまでお世話になるなんて、気が引ける。

「そんな、悪いよ!」と断りを入れようとした京子に弥王は更に押す。

 

 

「全然、気にしなくて良いよ。

部屋なんて腐るほどあるし、同棲するワケでもないしな。

ただ少し、ルームシェアをするだけだ。

それに、家が苦痛ならそこから逃げるのも一つの手だぞ。

笹川さんは取り敢えず、落ち着ける場所が必要なんだ。

何なら明日まで考えて、答えを聞こうか。

それなら良いか?」

 

 

ふわりと弥王に微笑まれて問われて、京子は強く言い返せずに頷く。

何か、流されたような気もするが、弥王の言う事も確かで、京子は自分が思っている以上に憔悴していた。

弥王はそれを見抜いていたのだろうか。

或いはただ、京子から話を聞いて、家族から離した方が良いと思っただけなのか。

それは、弥王にしか解らない。

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