Preghiera di duo~月に祈りを星に願いを~   作:紅 奈々

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この話で、「ゴーラの存在ミスディレぇ(^p^)」のタグの意味が理解できると思います。
最早、ゴーラはただのマスコット化してしまったのだ←


標的3

「チェルベッロから?」

 

 

「そうだ」

 

 

学校に着いて、昼休み。

ミオンは、沢田、山本、獄寺、京子、リオン、レオナと共に昼ご飯を食べていた。

話があるからと、嫌ではあるが、ミオンは沢田達も昼食に呼んだのだ。

沢田がミオンの「チェルベッロから巫山戯た手紙が来た」と言う話に驚いた様な声を上げる。

ミオンは甘い卵焼きを頬張りながら頷いた。

 

 

「何か、私たちのクビが掛かっているので、沢田氏達にも伝えてやって下さい、だとよ。

自分たちが直接伝えに行こうとすると、今日の対戦発表をしていないのが上司にバレてクビになるんだと。

いっその事、そんな適当なチェルベッロなんかクビになればいいのに」

 

 

ミオンが毒づけば、沢田は「まぁまぁ」とミオンを宥める。

それが余計に腹が立ったらしい、ミオンは隻眼で沢田を睨んだ。

 

 

「取り敢えず、その話は恭弥にはもうしてあるから、後は笹川にお前達から伝えとけ。

つーことで、伝えたからな?」

 

 

それだけを言うと、もう弁当を食べ終わったらしい京子とリオン、レオナを連れて、ミオンは屋上を出て行った。

屋上を出て行ったミオン達を見送った後、沢田達はチェルベッロについて暫く話し合っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、これは何の群れ?」

 

 

グラウンドに雲雀が着くと、山本達とミオン達が居た。

沢田は修行の為に欠席である。

雲雀は山本側の群れを見ると、あからさまに眉を顰め、不機嫌に山本達に問う。

 

 

「ミオンと京子はともかく、君たちの入場を許可した覚えはないんだけど」

 

 

そこまで言うと、雲雀は今にもトンファーを取りだしそうな勢いで山本を睨んだ。

山本は「まぁまぁ」と雲雀を宥める。

 

 

「俺達はただ、通りすがっただけなのな。

だから、気にすんな」

 

 

山本の言葉に雲雀は興味を無くした様に「ふぅん」と素っ気なく言った。

そして、雲雀は振り返ると、「彼奴を咬み殺せば良いんだ」と、ガスマスクをした不気味な大男に目を向けた。

大男はキュン、キュン・・・・・・と機械音を立てて、その場から動こうとしない。

すると、違います、とチェルベッロの声が聞こえた。

 

 

「貴方の対戦相手は、ゴーラ・モスカではありません」

 

 

声のした方を振り返れば、チェルベッロが居た。

雲雀は残念そうな顔をすると、「じゃあ、僕の対戦相手は誰なのさ」とチェルベッロに問う。

雲雀としては、咬み殺し甲斐のありそうな大男と戦いたかったのだろう。

残念そうな雲雀の耳に、その声は届いた。

 

 

「君の相手は僕だよ」

 

 

凜とした声がその場に響いた。

声からして、少年とも少女とも取れる声。

雲雀はその聞き覚えのある中性的な声に体を強ばらせた。

声の主は、ゴーラ・モスカの肩の上に乗っていたらしく、その人物が動かなかった事で、漆黒のマントが暗がりと同化して解らなかった。

声の主はモスカの肩の上で立ち上がると、その漆黒のマントを無造作に脱ぎ捨てる。

そのマントの下から出てきた姿に雲雀は目を見開いた。

 

 

「ラク・・・・・・ス・・・・・・?」

 

 

紫の綺麗に切り揃えられた横髪と、ショートヘアーの後ろ髪。

瞳は澄んだ水色で、色白華奢な体躯。

薄紫の裾の短い和服に身を包んで、自分を見下ろしてくるその姿は忘れられる筈が無い幼馴染みの姿だった。

 

 

「久しぶり、雲雀」

 

 

不敵な笑みを浮かべ、少女――――塚下(つかしも)ラクスは言った。

雲雀は、愕然とその姿を見上げて、言葉を探す。

何故、君が敵に?君は一体・・・・・・?

言いたい事は沢山あるのに、どれも言葉にならない。

そんな雲雀を見下ろして、ラクスは微笑んだ。

 

 

「連れないね。

幼馴染みが目の前に居るのに、何も言わないんだ?

君、四年間で随分と変わったね」

 

 

微笑んで言いながら、ラクスはモスカの肩から降りた。

雲雀はその様子をただただ、見つめるだけだった。

 

 

「おい、ミオン」

 

 

そんな中、リオンがこっそり、ミオンに話し掛けた。

ミオンも、リオンの言いたい事が解って、頷く。

 

 

「この勝負、恭弥の負けだ」

 

 

ミオンは重々しく呟いた。

「え」と、京子がその呟きを拾う。

レオナも神妙な顔で頷いた。

 

 

「相手が悪いわ」

 

 

状況を理解しているミオンとリオン、レオナに付いていけず、京子は首を傾げる。

ミオン達の会話が聞こえていたらしい、山本が「どういう事だ?」と話に入ってきた。

リオンが山本の質問に答える。

 

 

「彼女は時空(トキ)神子(ミコ)、サターン・・・・・・農業と時空の神、サトゥルヌスを守護に持つ神子だ」

 

 

「幼馴染みってだけでも厄介なのに、その上、時空(トキ)神子(ミコ)が相手じゃあ、恭弥に分が悪すぎる・・・・・・」

 

 

リオンとミオンの言葉に山本は「あの子、雲雀の幼馴染みなのか!?」と目を見開いた。

ミオンは頷く。

昔、雲雀と生活していた時に雲雀から話を聞いて、写真も見せてもらった事があった。

その時と随分変わってはいるが、面影が残っている。

雲雀を見ると、動揺している様にも見えた。

そんな空気を物ともせずに、チェルベッロが口を開いた。

 

 

「それでは、今夜の対戦フィールドの説明をします」

 

 

「今夜の対戦フィールドは、クラウド・グラウンド。

四方を有刺鉄線で囲い、八門の自動ガトリング砲が30m内の物体に反応し、射撃してきます。

また、地面には複数の地雷を設置しており、最も過酷な戦闘フィールドとなっています。」

 

 

「まるで戦場ではないか!!」

 

 

チェルベッロの説明を聞いた了平が声を上げた。

その声をレヴィが嘲笑う。

 

 

「怖くなったのなら、逃げるが良い。

お前達のボスの様にな」

 

 

レヴィの言葉に獄寺が「てめぇ」と、噛み付く。

そこを山本が「まぁまぁ」と獄寺の肩を掴んで宥めた。

 

 

「ツナは来なくて良いから、来てないのな。

何たって、ウチの雲の守護者は最強だし」

 

 

雲雀にとって、分が悪すぎる勝負、とミオンから聞いて、嫌な予感がするが、それを振り払う様に山本が言った。

山本の言葉を嘲笑う様に、レヴィは鼻を鳴らした。

 

 

「その言葉、後で覚えてろよ」

 

 

目を細めて言うレヴィの言葉が山本に突き刺さった。

 

 

「それでは、雲の守護者、塚下ラクスV.S.雲雀恭弥、勝負(バトル)開始!!」

 

 

山本達には、チェルベッロの勝負開始の合図が雲雀の死のカウントダウンの様に思えてしまった。

長い長い夜が今日も始まる。

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